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Article Articles and monologues about topics of France and sometimes of others. 『クーリエジャポン』2013年11月号特集「そして理系が世界を支配する」収載の「ハーバードの学生たちに広がる急激な文系離れの波紋」という記事を読んだ。 アメリカの文系のキャリアを先導してきたハーバード大学で人文科学を専攻する学生が急激に減ってきているらしい。とりわけ就職に関して学生の疑念を抱かせている。つまり人文科学を専攻しても仕事がないということだ。また、どの学科を専攻すれば、大学4年間に投資する授業料と努力に対し、卒業後にどのくらいの金銭的リターンが得られるのか、というアメリカらしいランキングも同特集に掲載されていた。 1位が医学、2位がコンピュータシステム工学、3位が薬学と続く。15位までリストアップされていたが、文系の学問は
Article Articles and monologues about topics of France and sometimes of others. フランス・ギャルが亡くなった。70才。1993年からずっと乳がんと戦ってきた。セルジュ・ゲンスブールが書き飛ばし、ティーンエイジャーの彼女が絶妙に歌い踊ったポップソングは今も耳に残っている。60年代という時代と、ニヒルなアーティストの才能と、フランス・ギャルという女の子がシンクロしたことで誕生した歌たちは、これからも色あせることなくあちこちで流れることだろう。 彼女についてはずっとひっかかってきたことがある。ヒット曲「アニーとボンボン」(Les sucettes)のことだ。童謡を思わせるメロディにのせてアニス味のロリポップキャンディをぺろぺろするのが大好きな女の子、アニーのことを歌っているとは表向き、大人は裏の意味を知ってニヤニヤす
Article Articles and monologues about topics of France and sometimes of others. 2016年2月18日、津島佑子が亡くなった。享年68歳。僕は熱心な読者とは到底言えないが、「生き残った者」をめぐる真摯な作品には、感銘を受けてきた。追悼の意をこめて、パリを舞台にした連作集『かがやく水の時代』(1994)を紹介したい。津島自身が1991年にイナルコ(フランス国立東洋言語文化研究所)で客員教授を勤めた経験を活かした小説である。 主人公で語り手の美佐子は、6歳の息子を亡くしてから8年後、パリで生活を始める。そこでアメリカ生まれの従妹朝子と再会する。また、マリー・エレーヌという老婦人と知り合い、彼女の息子の子供を産んだ日本人のイズミを見舞う。その直後にマリー・エレーヌは亡くなり、美佐子は葬儀に参列する。やがてパリを引き払い
今週からフランスでバカロレア (baccalauréat =BAC) が始まった。大学入学資格を得るための全国統一国家試験のことだ。これを取得することで原則どの大学にも入学することができる。初日の哲学の試験は、どんな問題が出題されたかテレビのトップニュースになるくらい、毎年国民の関心を集めるイベントだ。前日にファビウス外相とフィリペッティ文化相が受験生時代に20点満点中18点を取ったことが報じられていたが(オランド大統領は忘れてしまったそうだ)、数年前に受験したばかりのフランス人留学生のMさんによれば18点はありえない点数らしい。 今年出題された文科系の問題のひとつは、”Le langage n’est-il qu’un outil ?”(言語は道具に過ぎないのか?)。まさにグローバリゼーションの波に抵抗しきれず大学の授業の英語化に舵を切ったフランスが自問しているかのような問題だ。 テ
music (38) politics (37) books (25) cinema (24) art + design (13) vacances (10) life (9) manga + dessin anime (7) web + mobile + PC (5) other (2) gourmet + recipe (1) サイバーリテラシー (50) ファッション通信 NY-PARIS (35) 投稿-WEEKEND CAFE (16) SUPER LIGHT REVIEW (12) 萌えのある生活 (10) すべてはうまくいかなくても (9) こんな映画あんな映画 (8) 映画とクラシックのひととき (5) ダマされない人生 (2) extra ordinary (1) 2009年秋「婚活サギ女」「練炭女」「平成の毒婦」などの言葉と共に、センセーショナルに報道された殺人事件。こ
「人生なんて瞬きするぐらいの長さしかない」と呟いたことのある映画評論家が、その言葉どおり、突然、この世を去った。彼の名は梅本洋一。享年60歳。横浜国立大学教授。元『カイエ・デュ・シネマ・ジャポン』編集長。現在、NHKラジオ番組『まいにちフランス語』の応用編で渋い声を聴かせてくれているあの人だ。情報によると番組の打ち上げの席で突然倒れ、そのまま病院に搬送されて帰らぬ人になったのだという。 1980年代から90年代にかけ、フランス映画を中心とする批評活動の中心にいた人物である。私は大学時代に彼の講義を3年ほど続けて受け、映画を観るということの基本的な姿勢を学んだような気がする。「この映画を観なかったら一体何のために生まれてきたのか」などという挑発的な言辞を吐くのが常であった彼の講義は、映画に対する果てしない情熱に溢れていたように思える。80年代後半にドゥルーズの『シネマ』を精緻に読むなどとい
politics (35) music (34) books (24) cinema (21) art + design (13) vacances (10) life (8) manga + dessin anime (7) web + mobile + PC (5) other (2) gourmet + recipe (1) サイバーリテラシー (47) ファッション通信 NY-PARIS (32) 投稿-WEEKEND CAFE (16) SUPER LIGHT REVIEW (12) 萌えのある生活 (9) こんな映画あんな映画 (8) すべてはうまくいかなくても (8) 映画とクラシックのひととき (4) ダマされない人生 (2) extra ordinary (1) 森巣博が書いていたが、以前、飛び込み自殺が比較的少なかったとき、鉄道会社は2 時間以上電車を止めて遺体を回収し
仏メディアのカルチャーサイト Culture Box に掲載された記事「あなたのギターの弦をリサイクルしてください!それはニッケルです」を Twitter で紹介したところ、1週間にわたって 4000 RT (Crowdbooster によれば100万人以上に拡散) という破格の反応があり、この問題に対する関心の高さをうかがわせた。つまりは使用済みのギターの弦のリサイクル運動がフランスで始まったようだ。日本はどうなのだろう。以下が記事の訳である。 ギタリストたちへのお知らせ:切れてしまった弦、使用済みの弦をもう捨てないでください!若い組織の主導で、スタジオや楽器店がフランスの各地でギターの弦を集めている。ニッケルのような金属を回収するためだ。 「60年後になくなるというのに、ニッケルをゴミ箱に捨てることは許されないでしょう」。25年以来ギタリストをしている34歳の Music Soli
最近、Facebookで友人がある動画を紹介していた。題して「フランス人のふりをするには」。方法は次の4つ。 ステップ1:ワインが大好きなふりをする ステップ2:賛意を示すために口で変な音を出す ステップ3:もし可能なら、喋らないですむように食べ続ける ステップ4:賛意を示すために罵り言葉を使う 実際にフランス人と話したことがある人には、かなり笑えるはずだ。 身振りやアクセントには、確かに民族性が出る。そこからステレオタイプも生まれる。日本人の真似をするならやたらにお辞儀すればいいし、アメリカ人を演じるなら「ヒャッホー!」と叫べばいい。こうした民族性を誇張した民族ジョークというものもあり、僕は結構好きなのだが、現代日本ではあまり流行しないようだ。僕の友人がみな育ちがいいのか、少なくとも個人的に聞かされたことが殆どない。授業で紹介しても、学生は笑うのは不謹慎だと自己規制をするのか
映画『アメリ』の中のセリフ。八百屋のコリニョン氏のお父さんがアメリに向かって言う。お父さんは昔地下鉄の切符切りpoinçonneurをしていて、彼の癒しは、毎晩ローリエの葉に穴をあけること。「本当はリラの葉がいい」がと言うが、これはセルジュ・ゲンズブールの「リラの門の切符切り Le poinçonneur des Lilas 」を踏まえているのでしょう。
福島原発後の3月末の France 2 のニュースでペルラン博士のことを初めて知った。フランスでは福島の原発事故でチェルノブイリの記憶が蒸し返されることになったが、その中でもとりわけペルラン博士の裁判に注目が集まっている。25年前チェルノブイリの事故直後、ヨーロッパに放射能雲が流れてきた際に、ドイツとイタリアはすぐに「野菜や果物を食べるな」と言ったが、フランス政府は「国境で放射能雲が止まったから安心」と発表した。その判断を下したのが当時のフランスの放射能防護の責任者、ペルラン博士だった。ニュースでは自分がチェルノブイリの被害者だと信じているフランスの人たち(とりわけ86年当時乳児や幼児だった)がインタビューに応え、健康不安を訴えていた。すでに甲状腺を摘出し、甲状腺ホルモンを飲み続けている人もいた。 以下は3月31日のフィガロ誌(WEB)に掲載された「チェルノブイリ:ペルラン博士の予審免訴
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