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埴輪とは、王の墓である古墳に立て並べられた素焼きの造形です。その始まりは、今から1750年ほど前にさかのぼります。古墳時代の350年間、時代や地域ごとに個性豊かな埴輪が作られ、王をとりまく人々や当時の生活の様子を今に伝えています。 なかでも、国宝「埴輪 挂甲の武人」は最高傑作といえる作品です。この埴輪が国宝に指定されてから50周年を迎えることを記念し、全国各地から約120件の選りすぐりの至宝が空前の規模で集結します。素朴で“ユルい”人物や愛らしい動物から、精巧な武具や家にいたるまで、埴輪の魅力が満載の展覧会です。東京国立博物館では約半世紀ぶりに開催される埴輪展にどうぞご期待ください。
シカ・シカ・シカ。 ただいま、当館で好評開催中の特別展「春日大社 千年の至宝」の会場には、シカが登場する作品がいろいろと並んでいます。 まさに、シカのオンパレード! 鹿図屏風 (左隻部分) 江戸時代・17世紀 春日大社蔵 春日権現験記絵(春日本)巻一 (部分) 江戸時代・文化4年(1807) 春日大社蔵 鹿の作品には鹿マークが付いています。 特別展会場でぜひチェックしてみてください なぜこんなにシカがいるのでしょうか。 春日大社にとって、シカはとても重要な動物。それは神様の乗り物であり、神様の使いや化身でもあるからだと言います。 ところで、シカと言えば、銅鐸(どうたく)にもさまざまなシカが描かれているものがあることをご存知でしょうか。 銅鐸にはシカのほか、鳥・トンボ・魚・カマキリ・トカゲ・カエル・イノシシ・クモ・イヌ・ヘビ・カニ・不明動物・人物・建物・船なども描かれていますが、シカは銅鐸絵
普段は一般公開されていない、庭園の茶室「応挙館」。名古屋市郊外の明眼院の書院として寛保2年(1742)に建てられ、その後、三井物産の初代社長である茶人としても有名な益田孝氏(鈍翁)邸内(東京・品川)に移築され、昭和8年(1933)、当館に寄贈されました。江戸時代の絵師、円山応挙が描いた襖絵(現在は複製画)を眺めながら、様々な日本文化を楽しんでいただく飲食やアクティビティを用意しました。 期間限定の貴重な機会、TOHAKU茶館(TOHAKU CHAKAN)にぜひ、訪れてみてください。 TOHAKU茶館公式ウェブサイト アクティビティ “訪日外国人の方々に届ける、東京国立博物館で本物の日本文化、コト体験” Environment(空間)/Experience(体験)/Education(知る) 3つのEを揃えた、おすすめのアクティビティ。 ZEN呼吸法 ZEN KOKYU 禅呼吸法は、18世紀
こんにちは、現在開催中の特別展「東福寺」を担当しました研究員の高橋真作です。 この展覧会では南北朝時代から室町時代に活躍した伝説の絵仏師・吉山明兆(きっさんみんちょう・1352~1431)に焦点を当てています。 東福寺内で仏堂の荘厳などを行う殿司(でんす)を務めたことから「兆殿司(ちょうでんす)」とも通称され、巨大な伽藍に相応しい巨幅や連幅を数多く手がけました。 明兆自画像模本 住吉広行筆 江戸時代・天明5年(1785) 京都・東福寺蔵 明兆は、同時代のみならず江戸時代に至るまで、かの雪舟(せっしゅう・1420~1506?)に勝るとも劣らぬ人気と知名度がありました。 延宝6年(1679)に狩野永納が著した『本朝画史(ほんちょうがし)』という書物には、400人近くの画人伝が収録されていますが、そのなかで突出して記述量が多いのが、雪舟と狩野元信、そして明兆の3人です。 これがそのまま近世におけ
弥生時代のマツリの道具、銅鐸。銅鐸界のスターはシカでした。 古墳時代にもシカは登場します。なかでも古墳の上や周囲には、シカの埴輪を見かけることがあります。 どうしてシカを埴輪にしたのでしょうか。 それは古墳に葬られた王にとって、狩猟が大切だったから、という説があります。 たとえば、こんなシカの埴輪があります。 埴輪 鹿 古墳時代・6世紀 茨城県つくば市下横場字塚原出土 ※展示予定はありません。 困り顔ですね。なぜかというと… 矢が刺さっているんです!(印をつけた部分。矢柄部分は折れてしまっています) 矢を射かけられているシカを描いた銅鐸がありましたが、古墳時代になってもシカは狩りの獲物でした。 このようなシカの埴輪のほかに、イノシシとイヌがセットとなって出土することもあります。 このセットも、狩猟を再現しているとされています。 左:重要文化財 埴輪 猪 右:埴輪 犬 いずれも、古墳時代・6
会期延長のお知らせ(2022年12月5日発表) 本展は、事前予約制による入館者数を制限した運営を行ってきましたが、多くのお客様より観覧を希望される声をいただき、開館時間の延長、休館日の臨時開館など、更なる観覧機会の提供に努めてまいりました。 この度、文化財保護の観点から展示作品の状態等を考慮したうえで、12月18日(日)まで、1週間に限って会期を延長することといたしました。なお、会期延長期間は作品保存上の理由から展示内容を調整しますので、12月11日(日)時点での展示作品のうち、一部は公開を終了します。会期延長期間中の展示作品は出品作品リストをご確認ください。「日時指定券」のご予約・ご購入等に関する詳細は展覧会公式サイトにてお知らせします。 会期延長期間のスケジュール ・12月12日(月)は休館 ・12月13日(火)~12月18日(日)は、本展のみ9時30分~20時まで開館。総合文化展は全
国宝 玉冠(付簪)(琉球国王尚家関係資料) 第二尚氏時代・18~19世紀 沖縄・那覇市歴史博物館蔵 展示期間:2022年5月3日(火・祝)~5月15日(日) 令和4年(2022)、沖縄県は復帰50年を迎えます。かつて琉球王国として独自の歴史と文化を有した沖縄は、明治以降の近代化や先の戦争という困難を乗り越え、現在もその歴史、文化を未来につなげる努力を続けています。本展は、アジアにおける琉球王国の成立、および独自の文化の形成と継承の意義について、琉球・沖縄ゆかりの文化財と復興の歩みから紐解く総合的な展覧会です。 東京国立博物館は、明治期の沖縄県からの購入品に、その後の寄贈品を加えた日本有数のコレクションを収蔵しています。平成4年(1992)、復帰20年の折には、特別展「海上の道」を開催するなど、これまで琉球の歴史と文化に関する研究や展示普及活動に努めてまいりました。こうした礎のもと、力強く輝
新しい一歩を、 あなたと。 東京国立博物館は、2022年3月、創立150周年を迎えます。 1872年に開催された博覧会が、私たちのはじまりです。 いつの時代も、私たちの使命は、文化財を大切に守り、次の世代へ伝えること。 先人から受け継いだ文化財は、人類一人ひとりの宝物です。 2022年、私たちは、過去と未来の懸け橋として、 また広く社会をつなぐプラットフォームとして、新しい一歩を踏み出します。 150年の歴史を振り返りながら、 文化財の魅力や、博物館の楽しさを、より多くの方と分かち合いたい。 そんな思いから生まれた、数々の企画をお届けしていきます。 すべては、かけがえのない宝物を、ともに守り伝えてゆくために。 私たちの、そして文化財の未来は、ここからまた、あなたと一緒にはじまります。
特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」は、現在わかっている鳥獣戯画巻の全ての場面をご覧いただけるよう、高山寺蔵の国宝4点に加え、かつてその一部だった断簡と、今は失われている場面を過去に写した模本、さらに、鎌倉時代に高山寺を再興した明恵上人にかかわる文化財も加えて鳥獣戯画の世界をあますところなくご堪能いただく企画です。 展示作品のうち3点は、海外からお借りした掛軸です。コロナ禍で昨年夏開催の予定が延期となり、いったんは白紙となったものの、新しい会期での貸与を改めてご検討いただき、幸いにもお借りすることができました。 釈教三十六歌仙絵巻断簡 貞慶上人・明恵上人 南北朝時代・貞和3年(1347) The Cleveland Museum of Art, Mr. and Mrs. William H. Marlatt Fund 1985.88 通常、作品貸与にあたっては、作品を所蔵する美術館から職員(コ
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ワークシートを使って、展示室をめぐってみよう。 ワークシートは5種類あります。印刷して展示室へ持って行こう!
カタール王族のシェイク・ハマド・ビン・アブドラ・アール・サーニ殿下が収集されたザ・アール・サーニ・コレクションは、その豪華さと多様な地理的・文化的背景を特色としています。古代から近現代までを網羅する傑出した美術品の数々は、人類の創造性のひとつの到達点を示しています。2020年には、パリのコンコルド広場に面したオテル・ドゥ・ラ・マリーンに特設されるミュージアム・スペースでも公開を予定しております。 第 1 章 : 人 1章では主に、各地の古代社会を統治していた王や有力者にまつわる工芸品をとりあげます。理想的な姿で表現された王像、煌びやかな装身具、葬送のために特別に作られた品々など、いずれも、貴重な素材を高い技術で加工したものです。 展示作品を比べてみると、それぞれの文化によって、嗜好やデザインが異なっていることが分かります。一方、古代の階層社会において支配者層は自らの権威を積極的に示す必要が
本展は、「リアル三国志」を合言葉に、漢から三国の時代の文物を最新の成果によって読み解きます。2世紀末、漢王朝の権威がかげりをみせるなか、各地の有力武将が次々に歴史の表舞台へと躍り出ました。そうして魏、蜀、呉の三国が天下を分かち、新時代へと向かう大きなうねりとなりました。近年、三国志をめぐる研究は曹操高陵(そうそうこうりょう)の発掘など空前の活況を呈しています。それらは実物ならではの説得力と、歴史書や物語をしのぐ迫力があります。 展覧会のみどころ 開催概要
東寺(教王護国寺)は、平安京遷都に伴って、王城鎮護の官寺として西寺とともに建立されました。唐で新しい仏教である密教を学んで帰国した弘法大師空海は、823年に嵯峨天皇より東寺を賜り、真言密教の根本道場としました。2023年には、真言宗が立教開宗されて1200年の節目を迎えます。 空海のもたらした密教の造形物は、美術品としても極めて高い質を誇り、その多彩さや豊かさはわが国の仏教美術の中で群を抜いています。 本展は、空海にまつわる数々の名宝をはじめ、東寺に伝わる文化財の全貌を紹介するものです。空海が作り上げた曼荼羅の世界を体感できる講堂安置の21体の仏像からなる立体曼荼羅のうち、史上最多となる国宝11体、重文4体、合計15体が出品されるほか、彫刻、絵画、書跡、工芸など密教美術の最高峰が一堂に会します。東寺が1200年にわたり、空海の教えとともに守り伝えてきた至宝をご堪能ください。
マルセル・デュシャン(1887 - 1968)は、伝統的な西洋芸術の価値観を大きく揺るがし、20世紀の美術に衝撃的な影響を与えた作家です。この展覧会は2部構成で、第1部「デュシャン 人と作品」(原題The Essential Duchamp)展は、フィラデルフィア美術館が有する世界に冠たるデュシャン・コレクションより、油彩画、レディメイド、関連資料および写真を含む計150余点によって、彼の創作活動の足跡をご覧いただきます。デュシャンの革新的な思想に触れることで、知的刺激に満ちることでしょう。 第2部「デュシャンの向こうに日本がみえる。」展は、もともと西洋とは異なった社会環境のなかで作られた日本の美術の意味や、価値観を浮かび上がらせることによって、日本の美の楽しみ方を新たに提案しようとするものです。デュシャンの作品とともに日本美術を比べて見ていただく世界ではじめての試みです。 この展覧会では
2018年夏休みは、NHK Eテレ「びじゅチューン!」とのコラボレーション企画。 「冨嶽三十六景・神奈川沖浪裏」や「見返り美人図」、「麗子微笑」など、「びじゅチューン!」で歌になったトーハク所蔵のびじゅつ作品の複製や映像を使った体験型展示を行います。 キーワードは「なりきり」。絵に登場する人物や、絵を描いた人になりきって、びじゅつのなかで遊んでみよう。ほんものの作品にも会えるよ! 関連展示 開催概要 って知ってる? 「びじゅチューン!」は世界の「びじゅつ」を歌とアニメで紹介するNHK Eテレの番組です。作詞・作曲・アニメ・歌などすべてを手がけるのはアーティストの井上涼さん。 毎週水曜 午後7時50分放送 http://www.nhk.or.jp/bijutune/
国宝 火焰型土器 新潟県十日町市 笹山遺跡出土 縄文時代(中期)・前3000~前2000年 新潟・十日町市蔵(十日町市博物館保管) 写真:小川忠博 縄文時代が始まったとされる約1万3000年前。狩猟や漁撈(ぎょろう)、採集を行っていた縄文時代の人びとが、日々の暮らしのなかで工夫を重ねて作り出したさまざまな道具は、力強さと神秘的な魅力にあふれています。本展では「縄文の美」をテーマに、縄文時代草創期から晩期まで、日本列島の多様な地域で育まれた優品を一堂に集め、その形に込められた人びとの技や思いに迫ります。縄文時代1万年にわたる壮大な「美のうねり」をご体感ください。 展覧会のみどころ 開催概要
日本美術史上に輝く「名作」たちは、さまざまなドラマをもって生まれ、受け継がれ、次の名作の誕生へとつながってきました。本展では、作品同士の影響関係や共通する美意識に着目し、地域や時代を超えたさまざまな名作誕生のドラマを、国宝・重要文化財含む約130件を通してご紹介します。 展覧会のみどころ 開催概要 展示作品リスト (PDF 0.98MB) 1089ブログ「特別展『名作誕生-つながる日本美術』」 展覧会の見どころなどを紹介しています。 展覧会のみどころ 第1章 祈りをつなぐ 第2章 巨匠のつながり 第3章 古典文学につながる 第4章 つながるモチーフ/イメージ 第1章 祈りをつなぐ 仏像や仏画などの信仰を背景とする美術は、経典などに記されたことに基づいて造形化される一方で、特別なゆかりや革新的技法、形をもつ名作を規範として継承し、数々の名作が誕生してきました。第1章では、古代から中世へ、人々
わが国では、刀剣を単なる武器ではなく、鑑賞する対象として扱ってきた長い歴史があります。それは、現在に残る記録などからみると600年ほど遡ります。 その長い時のなかで行なわれてきた刀剣鑑賞においては、刀工の名が銘に切られた刀剣と、銘はないものの、作風を整理した知識によってその刀工の作とみなすことが盛んに行なわれており、こうしたとき、二口(ふたくち)の刀剣はよく似ています。しかし、実際の鑑賞は、そう単純なものだけではありません。たとえば、歴史的に高い評価を受けてきた刀剣のなかには、銘がないものでも、名が知られている刀工による作品とみなされているものが数多くあります。また、作風が違う刀剣であっても、同じ刀工の作とされているものさえ見受けられます。日本刀には、作風の整理が高度に進められてきた歴史がある一方で、こうした鑑賞の様相があり、刀剣に関する知識や理屈を超越した美しさも大事であることを教えてく
古代より交易路が張り巡らされ、人々と諸文明が行き交ったアラビア半島。 本展では、その躍動的な歴史と文化を示すサウジアラビア王国の至宝を日本で初めて公開します。100万年以上前にさかのぼるアジア最初の石器、5000年前に砂漠に立てられた人形石柱、ヘレニズム時代やローマ時代に賑わった古代都市からの出土品、イスラームの聖地マッカ(メッカ)のカァバ神殿で17世紀に使われた扉、サウジアラビア初代国王の遺品(20世紀)など、400件以上の貴重な文化財をとおして、アラビア半島の知られざる歴史をお楽しみください。 5月10日(木)は、記念式典行事のため15時で表慶館を閉館いたします。ご迷惑をおかけしますが何卒ご了承願います。 「アラビアの道-サウジアラビア王国の至宝」は、2018年1月23日(火)~3月18日(日)までの 会期を予定していましたが、会期延長が決定しました。 当初の会期 2018年1月23日
フランス人間国宝(メートル・ダール/Maître d' Art)は、日本の人間国宝(正式名称 重要無形文化財の保持者)認定にならい、伝統工芸の保存・伝承・革新を旨として、フランス文化省により1994年に創設されました。 本展は、この「メートル・ダール」の認定を受けた13名の作家と、まだ認定はされていないものの、素晴らしい作品を制作している2名、合計15名の作家を紹介する世界初の展覧会です。卓越した技と伝統、そして未来へと繋がる華麗な美の世界を体感してください。 展覧会のみどころ 開催概要 1089ブログ「フランス人間国宝展」 展覧会の見どころなどを紹介しています。 展覧会のみどころ 日仏両国が共同で推進する、人間国宝の技と美の結晶の展覧会 日本の通称人間国宝(重要無形文化財の保持者)認定を基に、1994年にフランスにおいても人間国宝制度(メートル・ダール/Maître d' Art)が策定
特集 チベットの仏教と密教の世界 [東洋館12室 2017年9月5日(火)~2017年10月15日(日)] たくさんの顔や手足を備え、骸骨や武器を手にする恐ろしい表情の仏たち。仏教の最終形態であるチベット密教では、見る者を圧倒する特異な姿の仏像が信仰を集めました。より強力な仏を求めて生み出された聖なる形と、その信仰世界にご注目ください。
暑い日が続きますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。 さて、今回ご紹介します刀剣は、名物「三日月宗近」。 国宝 太刀 三条宗近(名物 三日月宗近) 豊臣秀吉の夫人、高台院の形見として徳川幕府第二代将軍・徳川秀忠へと伝わり長く将軍家に伝来しました。 作者の宗近は平安時代の終わりに京都の三条で活躍したとされる刀工で、この太刀の由来は焼刃の模様である刃文(はもん)に三日月状のものがあることにちなみます。 三日月状の刃文(打ちのけ) 刀身の下半分から茎(なかご、刀身の柄)にかけて強い反りがある一方で鋒(きっさき、刀身の先端)側の上三分の一ほどには反りがほとんどみられず、幅が細いこともあいまって、反りの曲線美が際だった形状となっています。形自体は基本的には作者の意図したものと考えますが長い時代のなかで研磨が施され、このような形状になったとものと推定されます。華奢(きゃしゃ)な印象ですが、それほど大
本展覧会は、おもに室町時代から近代まで茶の湯の美術の変遷を大規模に展観するものです。「茶の湯」をテーマにこれほどの名品が一堂に会する展覧会は、1980(昭和55)年に当館で開催された「茶の美術」展以来、実に37年ぶりとなります。 各時代を象徴する名品を通じて、それらに寄り添った人々の心の軌跡、そして次代に伝えるべき日本の美の粋をご覧ください。
12世紀頃、中国で学んだ禅僧によってもたらされた宋時代の新しい喫茶法は、次第に禅宗寺院や武家など日本の高貴な人々の間で浸透していきました。彼らは中国の美術品である「唐物」を用いて茶を喫すること、また室内を飾ることでステイタスを示します。その後、16世紀(安土桃山時代)になると、唐物に加えて、日常に使われているもののなかから自分の好みに合った道具をとりあわせる「侘茶」が千利休により大成されて、茶の湯は天下人から大名、町衆へより広く普及していきました。このように、日本において茶を喫するという行為は長い年月をかけて発展し、固有の文化にまで高められてきたのです。 本展覧会は、おもに室町時代から近代まで、「茶の湯」の美術の変遷を大規模に展観するものです。「茶の湯」をテーマにこれほどの名品が一堂に会する展覧会は、昭和55年(1980)に東京国立博物館で開催された「茶の美術」展以来、実に37年ぶりとなり
東京国立博物館(以下「当館」)では、保管しているデジタルコンテンツ(画像、テキスト等)を下記の要領で提供しています。 画像貸出利用について 画像の利用については、デジタルデータ等で貸出をしています(有料)。資料館 画像利用受付カウンターのほか、(株)DNP アートコミュニケーションズの下記オフィスでも受付しています。 なお、テレビ番組や出版物、WEB サイト等において、当館をご紹介いただける場合、広報用画像を無料で提供いたします。詳しくは「プレスの方へ > 画像貸出および撮影について」をご覧ください。 画像貸出利用の申込・問合せ先 東京国立博物館資料館 画像利用受付カウンター 電話番号:03-3822-1212(平日の9時30分~17時00分) ファックス:03-3822-1358 (株)DNPアートコミュニケーションズ 162-8001 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 電話番号:0
世界遺産の一つである奈良・春日大社は、奈良時代の初め、平城京の守護と国民の繁栄を祈願するため創建され、古くから鹿を「神の使い=神鹿(しんろく)」として大切にしてきました。本展では、”平安の正倉院”と呼ばれる王朝工芸の名宝とともに、貴重な中世の刀剣類、武器武具、春日信仰にかかわる絵画・彫刻などの名品の数々を一堂にご紹介します。 プレミアムフライデー実施に伴う取組みの一環として、2017年2月24日(金)は、特別展「春日大社 千年の至宝」の開館時間を20:00まで延長します(入館は19:30まで)。 また、総合文化展も従来通り20:00まで開館いたします。 ※会期中、一部作品、および場面の展示替を行います。 主な展示替 前期展示=1月17日(火)~2月12日(日) 後期展示=2月14日(火)~3月12日(日) 展覧会のみどころ 開催概要
「柔遠能邇」白文円印 小林斗盦刻 1983日展、恩賜賞・日本芸術院賞 昭和58年(1983) 原印=東京・日本芸術院、印影=個人蔵 小林斗盦(とあん 1916~2007)は祖父の代より印章業を営む家庭に生まれ、10歳の頃に父から手ほどきを受け、篆刻(てんこく)に親しみました。その後、比田井天来(ひだいてんらい)、石井雙石(いしいそうせき)、河井荃廬(かわいせんろ)、西川寧(にしかわやすし)といった明治から昭和にかけて活躍した書・篆刻の名手に教えを乞いながら、一貫して古典と向き合い続けます。更に文字学や漢籍、印学といった篆刻に不可欠な学問を加藤常賢(かとうじょうけん)、太田夢庵(おおたむあん)に学び、中国の古印・書画の研究に没頭するとともに、幅広い作品を世に発表しました。 書壇の重鎮として長らく篆刻界を牽引し続け、88歳の時にはその功績が称えられ、篆刻家として初めて文化勲章を受章します。91
2016年10月14日(金)、15日(土)に、第4回「博物館で野外シネマ」を移動映画館キノ・イグルーと共催で開催します。 今年7月14日、15日に開催した前回の第3回目は6500人の来場者を迎え(14日は雨天のため野外上映は中止)、大好評を博しました。第4回目となる今回は、現在、全国で大ヒット中のアニメーション映画『君の名は。』を手がけている新海誠監督の名作『秒速5センチメートル』(2007年、コミックス・ウェーブ・フィルム)をお届けします。 上映日は、特別展「平安の秘仏―滋賀・櫟野寺の大観音とみほとけたち」(別途料金が必要)を含め、22時までの特別夜間開館を実施しますので、映画鑑賞後にも展示室をご観覧いただけます。 当日は各種屋台も出店予定! 秋の夜長に屋台と映画を楽しみながら、のんびりトーハクの雰囲気をお楽しみください。 チラシのPDFはこちら ( 2.2MB)
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