キーワード 1.差別 用語 2.文学にあらわれた差別問題 「無人警察」筒井康隆、「ピノキオ」 3.障害者を主題にした作品 「古事記」「楢山節考」 「過ぎ越しの祭り」 文学にあらわれた差別用語を点検し、削除又は改正、あるいは本そのものの絶版を求める運動がある。またこれに対して「言葉狩り」だという批判がある。文学の中で障害者はどのように描かれてきただろうか。それを差別だと言う前に、この文学が成り立っている社会と歴史総体の中に生きた障害者をとらえたいと思う。はじめに指摘された差別用語を見よう。つぎに、差別文学とされたホットな話題の問題が何であるかを理解したい。そして、障害者を主題にした作品を三つ取り上げたいと思う。 1.差別 用語 ひごろ何気なく使っている言葉に障害者を傷つける言葉があり、指摘されて初めて自覚することがある。時には激しい糾弾によって認識することになる。「差別用