Kou音楽雑感と読書感想を主に、初老の日々に徒然に。 ブログタイトル『氷雨月のスケッチ』は、はっぴいえんどの同名曲から拝借しました。 自分は四十年ほど前、坂本龍一の存在を知りました。彼がデビューする前、スタジオ・ミュージシャンだったころ、多くのアルバムのクレジットでその名をよく見かけました。ファースト・アルバムも、リアルタイムで買いました。 坂本龍一の音楽としては、ピアノソロや、民族音楽っぽいものが好きでよく聴きます。いまも曲を流しながら書いています。ただテクノ・ポップといわれる、彼を一躍メジャーに押し上げた、YMOのような機械的な音には、正直ついていけませんでした。また難しい音楽論もよくわかりません。興味があるのは坂本龍一という音楽家の、人間的な側面です。 坂本の自伝である『音楽は自由にする』は、その貴重な記録です。もう十年近くも前の本ですが、生い立ちから始まるミュージシャンへの軌跡が克