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ドラクエ3
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最近になってやっと新聞紙上でも、半導体が日本で重要だという見方がでてきた。しかし、日本は半導体といっても半導体製造装置や材料が強いのであって(図1)、半導体チップが強い訳ではない。かつて、霞が関と総合電機が一緒になって、半導体はDRAMをやめシステムLSIをやれと大号令をかけてきたが、全て失敗した。日本のDRAMは、韓国やマイクロンに負け、パソコン需要を狙った安価なDRAMを作れなかったためだ。しかし、その後も低コストの設計技術、製造技術を軽視してきた。 図1 2020年の世界の半導体製造装置・検査装置メーカー上位10社 この内東京エレクトロン(TEL)、アドバンテスト、SCREEN、日立ハイテクの4社が日本企業 出典:VLSI Research 今残った国内大手3社、キオクシアとソニーセミコンダクタソリューションズ、そしてルネサスエレクトロニクスの内、キオクシアとソニーは昔ながらの大量生
これまで、東芝はNANDフラッシュで躍進を遂げてきた。このためNANDフラッシュ以外の事業は陰に隠れて見えなかった。報道も少なかった。ところが、NANDフラッシュを東芝メモリという名称で切り出し、経営には関与しないと宣言したため、残ったメモリ以外の半導体の状況が浮き上がってきた。 5月13日に東芝が決算報告と中期ビジョンを示したが、その中で東芝の社内カンパニー制度の一つ、東芝デバイス&ストレージ社が早期退職優遇制度を利用して350名の人員を削減する、と発表した。東芝ではすでに、東芝エネルギーシステムズ社と東芝デジタルソリューションズ社で昨年11月に早期退職を実施、2019年3月末までに823名が早期退職に応じた。この早期退職によるリストラを半導体部門にも今回適用する。 東芝半導体の今回のリストラの理由は、システムLSI事業の縮小である。この言葉もどこかで聞いたことがあるではないか。これまで
令和はもっと明るく、成長が期待できる時代を期待したい、という声がテレビやメディアから聞こえてきた。元号が変わったからといって日本人のマインドセットが変わるとは到底思えないが、日本が世界並みに成長できる時代に向けてどうすべきだろうか、半導体産業の在り方から、考えてみたい。日本のあらゆる産業の中で、グローバル企業とまともにガチンコ勝負しなければならない環境に置かれたのが実は半導体産業だった。このままではいずれ、他の産業も同じような目に合う。 図1 世界の半導体市場 チップを受け取った地域を市場としている。日本では電機企業がチップを受け取った 出典:WSTSの数値を津田建二がグラフ化 国を挙げてTPP(環太平洋パートナーシップ協定)を始めとする産業のオープン化に進んでいるからだ。半導体は関税なしの産業であり、外国企業と全く同じ立場の環境に置かれた。日本の半導体は、世界企業と競争した結果、かつて世
米国で電子技術者の学会組織であるIEEEのSpectrum誌や、半導体のウェブサイトSemiconductor Engineeringなどで、誰が本当に青色LEDを発明したのか、という議論が活発だ。2014年のノーベル物理学賞に3名の日本人が受賞したことに対して、この3名がふさわしいのかどうかの議論もある。 IEEE Spectrumのウェブ版では、「青色LEDの特許は実に多い」、「ノーベル・ショッカー:RCAは1972年に最初の青色LEDを光らせた」、「LEDの父はノーベル賞を受賞しない」などの話が詰まっている。Semiconductor Engineeringでは、「誰が真の青色LEDの発明者か?」というストーリーを掲載している。 青色LEDがノーベル賞のテーマになる2年も前の2012年に、米国カリフォルニア州のシリコンバレーの街の一つ、マウンテンビューにある「コンピュータ歴史博物館(
二日前、富士通とパナソニックを統合した新会社が設立されるというニュースがあった。1年以上も前に、「富士通とパナソニックを統合して成功するわけがない」という記事を書いた。今回も、何人かの人間に聞いてみた。成功すると思っている人は一人もいなかった。なぜか。ダメ同士の部門がくっついてどうして成功するのかわからない、と皆異口同音に言った。なぜダメ同士か。 1年前とは違う視点で考察してみよう。15日のロイターは、富士通とパナソニックは半導体システムLSIの設計・開発部門を統合する計画について今年秋新会社を設立することで大筋合意した、と報じた。そもそも、システムLSIとは何か?実は半導体メーカーの多くがシステムとは何かを知らずにこの言葉を使っていると複数の人たちから聞いた。メモリではない高集積の半導体チップを、ただ漠然とシステムLSIと呼んでいるようだ。 だからここではっきりと定義しよう。システムLS
スーパーコンピュータは、性能は良いものの、市場は小さく競争力を云々するマシンではない。スパコンと高性能サーバを一緒にしたHPC(High performance Conmputer)市場の規模は世界で2010年にわずか100億ドル(8000億円)の規模しかない(参考資料1)。大きく膨らむ要因も少ない。ダウンサイジングの流れはますます加速しているからだ。 ところが、日本では時代についていけない政府関係者がスーパーコン支援に血道を上げている。スーパーコンは20数年前も今も時代から取り残されつつある。なぜか。 20数年前(1980年代後半)にGaAsICの用途はスーパーコンピュータだと日本では言われていた。しかし、米国でGaAsICを取材すると意外なことを言われた。「われわれはスーパーコン市場を狙わない。ミニスーパーコンを狙う」と当時GaAs開発を進めていたGigaBit Logic社がその方針
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