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ノーベル賞
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金曜日。息子3ヶ月半。元気、だけどそろそろ風邪をひくころかなと気にしている。このあいだ晩飯を食いながら奥さんと話していると、育児は孤独よね、とかポツリというので、まあなー外に出られないからなー、いや孤独ってもんの対処の仕方はだね、とかえらそうにしゃべり始めたら、ばかね、身内(だんな)にさえ苦労がわかってもらえないってことよ、というのでぎゃふんとなる。まあ、そうだ。わかりあえぬことが、孤独であることがわからぬことが孤独ってもんか、といまさら知った気になる。 とそんなことを言いつつも、寝しなにはまあそれでも幸せよね、とも言うので笑う。自分も先にグースカ寝てしまった奥さんと子供の顔をながめながら、まあ幸せだな、と思う。そして、いろいろととりとめもないことを考える。年をとったな、ずいぶんとおくまで来たな、だいぶ世間がせまくなったな、でもせまい方が幸せかな、よくわからないな、とか。孤独のなかや、やさ
日曜日。ようやく夏が終わった気になる秋の空気が流れる日。息子は1ヶ月半とちょっと。相変わらず元気。だけど夜泣きがひどい。きょうはわりとおとなしくさっき寝た。けど、どうせまたすぐに起きる。ま、基本的に毎晩おおさわぎ。こちらはもう休みが終わり仕事をはじめてしまったので、いーかげん途中でかんべんしてもらうのだけど、奥さんがつきあっている。ま、そらしゃーない、とゆーことなのだが、奥さんの方は昼間もつきっきりでストレスたまってくる。なかなかそれがつらい。だいたい夫婦ふたりとも異常に人付き合いが少なく休日含め親族以外に誰かに会うなど、ほぼないので、息抜くときもない。ま、他人などに会うほうがよほどストレスだ、というのも事実だけども。奥さんの妹がたまに遊びに来てくれいるらしく、それはとても助かる。 で、親族には(それもそれなりのストレスではあるが)たまに会うという話なのだけど、こないだは両家のじじばばそろ
月曜日。もう8月もあと1日。8月いっぱい育児休暇をとっていて、まあちょーどよく夏休みがわりだぜ、へへへとか始まる前は思っていたのだけど、なんだかんだとバタバタとあっとゆーまに過ぎていき、それもあと1日。スーツを着るのがいやでいやでしかたがない。それでも、今年のこの夏のほんとうのクソ暑い盛りにショートパンツとTシャツ以外を着なくてすんだのは、まあよかったね、と息子に感謝。今年はクーラーも買ったしな。 いまのところ子供も奥さんもいたって元気で、子供は日に日に顔がプクプクとふくらんでくる。ギャンギャンとさわぐ声も大きくなる。動物園だとか、田舎だとか、外国だとか、いろいろ一緒に行きたいところがあるので、もっと早く大きくなれ、と思うけれど、でも、まあこんな時期もいっときであっとゆーまだ、と思うと、ゆっくり大きくなれ、とも思う。本人は、毎日、ウンコして、おしっこして、しゃっくりして、ミルクのんで、こぼ
8月。月曜日。ボケっとほったらかしているまにすっかり夏だし、日記の編集画面が様変わりしていてびびっているのですが、今日ムスコが生まれました。ちっこいのな。残念ながらあまり頼りがいのある父親ではないから、まああまりめげずにがんばってほしいのだけれど、なんつーか人を傷つけようとせず、ものごとやできごとを楽しむ、ちょっとセンチメンタルな男になるといいんじゃないかと思うよ。テキトーだけどね。つか、おとーさんは今日お前を待ちながら、サローヤンのロック・ワグラムを読んでいたから、ついそんなふ抜けたようなことを言っているのだけれど、お前もいつか読むといいよ。なんてな。ほんとは、自分が誰かの子供で、そいつらがお前をこの世につくったのだなどという嘘みたいなバカげた呪いみたいな話はずっと忘れていているほうが幸せな気がするので、どっちでもいいんだけどね。でも、そうもいかないかな。わからんな。どうなるだろうな。い
月曜日。もう、あけまして、という時期も過ぎてしまったけどこともしよろしくお願いします。仕事もとうに始まって、ぼちぼちとやっています。春先にかけてすこしいそがしくなりそうで年始から気が重い。世の中は成人式できょうも派手な晴れ着に元気なヘアスタイルでえばって歩く若者たちを見て、まあまあがんばれやと思った。 冬休みは実家回りで終わり。奥さんはすこし体調が悪くて、うちの方には自分ひとりで帰る。酒を飲みだらだら。おやじは酒を飲む人なので毎度毎度顔を合わせるたびに「おまえは普段は飲むのか」と聞く。「飲むよ」と答えてあげればたぶんうれしいのだろうけど、実際は最近はもうさして飲まないので「いやそんなに」と答えると「そうか。」とまた手酌でいやこの年末にxxさんからもらった酒はうまいよ、うまい、なんてひとりごとをぶつぶつ言いながら赤ら顔で飲んでいる。もうご隠居だが、昔は高校の教員だった。付き合いがあるのだ、飲
木曜日。もう七月もなかば。暑い日が続く。最近は夏休みをいつとろうかな、とよくぼんやり考えている。あまり長く休むつもりもないのだけれど、それでもすこしは休むかな、と思っている。実は今日のところは仕事で呉に来ている。夕方、海の方を歩いたら、磯と錆びのにおいがした。気がした。夏休みはしずかな海のリゾートがいいかなあ、とか思う。今日、来るときの飛行機で機内誌をパラパラ読んでいたら、琉球の歴史についての記事があって、知らないことばかりで、へえと思った。あいかわらず歴史からどうにも遠くにいる。社会からもどうにも遠くにいる。選挙にも関心がない。ニュースも見ない。何をしているかと言えば、奥さんと散歩をして、猫を見て、インコと遊んで、あとは小さな会社で仕事をボソボソ。ほんの何年か前、もっと世間というのか社会にリーチしたいなと思ってニュースをチェックしたりなんだか書いたりしてたのに、まるで、となってしまった。
月曜日。仕事で博多。おそろしく蒸している。 地方のホテル、金のない会社なので安っちいビジネスホテルの狭い部屋でひとり寝転んでいて、飽きて、パソコンの電源入れて誰かの日記を読んでイイねと思ったり、テレビをつけたり消したり、何か書きたいといろいろ頭の中と記憶の中を探ったり、誰かと話したい、とか思っているうち、ある瞬間にスイッチが切れて、蒸し暑さも忘れて、スゥーっと意識が遠くなるように虚無とゆーのか、自己も含めた存在への無関心がおそってくる瞬間がときおりある。頭の中、冷蔵庫のモーター音だけになる感覚。 なんて、結局キーボードたたいて、んなことしゃべり始めてしまった時点ではもうその空気のなかにはおらず、すっかり自意識汗まみれな浮世なんで、結局また何を言ってんだかわからないような話なのだけど、ある日ネットから消えたひとなどはずっとあそこにいるのではないのだろうか、という感じがするときはやはりときどき
火曜日。雨。 うちのごく近所にミケタンという猫が住んでいるというか飼われておりまして、飼い主は老夫婦でおじさんはもうご隠居なのか、ずり落ち気味のズボンとランニングシャツのいでたちに禁煙パイポをくわえて昼間から道ばたウロウロしたり、ミケタンと遊んだりしていたりと、いいご身分らしくていつもうらやましく思っている。おじさん、昼下がりの商店街をそんなかっこで行きつ戻りつしながら、ときおりミケタン!と大きな声だして、ひと呼吸おいてから、こんどはパンパン!と手をたたいてミケタン呼ぶのだけど、ミケタンあんまり来ない。ミケタン、ごらんのとおりのだいぶ体格のよろしい猫でして、なんというかじつに風格があり、あまりおもねる気配がない。ゆっくりゆっくり歩く。ノソノソ、というのかもしれない。それはそれでなんとなくうらやましく思う。けど、10センチぐらいの玄関前段差以上に高いところにのぼっているところをみたことがない
オフィスビル街の泥のように蒸し暑いアスファルト製ミストサウナの底を客先回りで歩いていると、ついふと誰かの吐き捨てたヤニくさい黄痰のような言葉を思い出のなかで踏んづけてしまい、ほんの一瞬頭に血がのぼり立ちくらみがする。クソッタレと毒づくと、ジリッと火照る肌の内側奥の方で、古タイヤのようなプライドが焼却炉で焦げつくよな臭いがして、くせえと自嘲し鼻をしかめてまた歩き出すと風景が遠く飛ぶ。そこは無風の砂漠、無縁の煉獄、向こうの方にはるか小さくなるまで横並び一列で、顔のない悪意と、満面の笑みを浮かべた正義に、かわるがわる延々と平手で張られ続けながら、泣き叫び、逃げまどい、救いを乞い、あるいはひきつった笑いを口元に貼り付けて、手を揉んで媚びを売る人たちの列にオレもボンヤリと並んでいる。痛みはよくわからない。が、頬はやがて紫色にパンパンと腫れあがり、目がつぶれ視界がぼやけ、口の中は食いしばる歯に噛み千切
火曜日。外周りが中途半端な時間に終わり日の高いうちに帰宅。夕方の空気はもう夏だ。 今月は訃報が続き、やまだ紫さんも亡くなったのな、と知り、追悼にもならぬけど最近の猫写真をならべる。 「性悪猫」を高校生の時同級生の女の子にプレゼントで渡し、はて、どう喜べば?、という顔をされたのを遠く遠く思い出す。あの漫画大好きだった。繰り返して読んだ。 あと、連休中、キヨシローのいなくなった前の日に35歳になった。いろいろとめでたくはないが仕方がないっちゃ仕方がない。笑ってりゃいいのさ、もうやりたいことだけやるぜ、ぶーんといくぜ、と思う。あの同級生たちも35歳。元気でいますか。こないだは電話どうもでした。返事もしないままでごめんなさい。まだちょっといそがしいので、また近々連絡します。私信です。 連休はそのあと実家にちょい帰った。奥さんが見たいというので、親が僕のガキの頃の写真をわんさ、というほどないのだけど
夏みたいな風が吹く日、ラジオから流れるヒットチューンみたいに空に溶けてったおっさん。 スウィート・ソウル・ミュージック。 市営グランドの駐車場。 お疲れサマーだったぜ、ベイビー。ちょっと泣くよ。
猫なのかおっさんなのか、おっさんなのか猫なのか。おきてんのか寝てんのか、寝てんのかおきてんのか。ネフローゼが痛いのか、ねぎ焼きよりもおこのみか。寧日ははるか少なく、終わりも近いか。尾張名古屋で、ういろう食おうか。うなぎパイなら浜松かしら。とか、やれ、ねんねんんころりや、ねころりや、オンスチャラカ、ウンジャカソワカとか、あなた、御身のためにいっしょけんめい真言なぞ唱えたとても、しょせんははかなき須萸の命。おわん型のおっぱいさえも、やがてまもなく垂乳根の母。ネルシャツ着るなぞもうダサく、ネグリジェ着るのももうオバハンだけよ、と、しかし、それは言わずとてよいこと。ああ、ななにゆえに、その若さでその冷たさを身につけました、いいえ、わたくしはその若さゆえに真実を申すだけ。 て、わがはいは猫であり、おっさんです。とゆーよーな顔の猫を見たという話でしたまたあした。
1------------------------------男はだいぶ鼻息が荒くなっていた。飲みすぎるといつでもそうなるのと、あまり他人の目もどうでもよくなって気にしなくなるのと両方なのだけど、電車のつり革に両手でつかまりダランと頭を下げてぶらぶら揺れながら、ふんぐーと前に座るおっさんのメガネを曇らせる勢いでアルコールの息を吐いている。クリスマスイブだけれど電車は今日もオッサンたちでそれなりに混んでいる。今日は本当はあっさり帰るつもりだったのに、夕方近く飛び込んできた仕事を、まー予定もないし、いーですよやっときますよ、と引き受けてチャカチャカやっているうち気がつけばフロアには数人しかのこっておらず、なんとなし集まったそのそれほど好きでもない男の同僚たちとでダベっているうち、何だよみんな今日予定ねーの、んじゃさびしいヤツらだけで飲みにいこーぜー、ええーマジでー、キモくねー、とそれこそ気持ち
木曜日。気がつきゃもう8月。毎日暑い。うちにはエアコンがない。夜にはだいぶ寝苦しい。風がいつの間にかやんでしまうと、べたべたとした寝汗にまみれて目を覚ます。冷蔵庫の麦茶を飲んでからベッドに戻るけれど、一度起き上がってしまうともう眠れずに次の日の仕事のことを考えて、うんげーと毎晩モンモンとした寝返りをうっている。あー金が欲しいよ、と、左に転んでひとしきりうなり、んま、でもべつにそーでもねーか、どーでもいーか、とやっぱり右に転がる。転がった顔の先に寝ている女がこのクソ暑いのにタオルケットに鼻までくるまってすやすや寝息をたてているのを見て、あはは、と笑ってから、もういちどすこしだけ転がりなおして天井を見上げ、ひまつぶし昼にあったことを思い出したりする。なんだっけな、と考えて、昼下がりに乗った地下鉄で脂でべとつく生臭そうな坊主を見たな、と思い出す。ストラップのジャラジャラついた携帯でガハハと笑いな
日曜日の午後。すこし早めに起きて散歩して帰宅。夏休みのにおいがする気持ちのいい風が吹いている。彼女は妹さんと遊ぶのだといって外出。ひとりでぼんやり。昼寝をするかなと思うけどそれもすこしもったいない。 ゆうべビールを飲みながらテレビのニュースでサッカーの結果を見ていると、あなたサッカー少年だったんでしょ、代表選手になりたかった?と聞かれたので、なりたかったねえ、20代のなかばまで夢見ていたよ、と笑って答えた。べつに20代なかばまでサッカー続けていたわけではもちろんなく、文字通りの意味で夢見ていただけだけど、と言うとわかったようなわからぬような顔をされる。別になんだってよかったんだ。野球選手でも、ロックスターでも、金持ちでも、みなしごでも、不治の病でも、ほんとはこうだったはず、とは言わないけれど、でもこうなりたかった人生を妄想してたね。んでね、かっこいいきめゼリフを考えて、シチュエーション組ん
今年も残り少なくなったので、僕も、はてなダイアリーアワード2007 をこっそりとつぶやいてみます。んでも1と2だけ。あと上限は無視。 【1.2007年度で面白かったダイアリーを教えてください】 ほかにももちろんたくさんたくさんあるんですけど、ちょっとオトコくさくしてみた。大好き。平民新聞(id:heimin)無免許タクシー(id:llena)悲しき玩具・フルスロットル(id:shusai)斜見(id:hitasan)ホオズキの花が咲いている。(id:tell-a-lie)久保マムシ(id:kubomi) 【2.2007年度に投稿されたエントリの中で、面白かったものを教えてください 】ほかにももちろんたくさんたくさんあるんですけど、ブクマを漁って心に残っているもの。それでも5つじゃ到底おさまんないので平民さんスタイルで。でも、いちおう、はてな内だけ、あと1ダイアリー1エントリというあんまり意
YOメン、おれらネコ、よごれたストリートの申し子、よこチンも気にしねーで体かきつつ、この場所からこの国変えたる、おしっこかけたる、なわばり荒らすやつらマジゆるさねー、かわはぎカマスあじマジうまいよねーチェック・ザ・マーイク、チェイス・ザ・マーウス、追いかけるのさこの世の果て、砂かけるのさウンコのあとはね、後始末ならてめーでつける、汚いやつらにダマされるな、タマ、なめられるな、タラちゃんごときに! YOメン、おれらネコ、よこしまなだれかの落とし子、猫舌なあなたに贈るこのリリック、猫キック、エサくれるやつらにゃノドも鳴らす、ニャゴニャゴ鳴くっス、それがリアル、あるある大辞典じゃわかんないリアルギミ・ザ・マーイク、ウソじゃなーいっス、汁のないシャケ缶、静まんない不安感、繰り返すキャットフードファイト、食いかけて負けて追われたトゥナイト、せつないぜ、タマ、おまえも愉快なサザエに追われたかい? YO
月曜日。晴天。土曜日はボロ市に行った。サボテンを買った。すごいひとの数だったな。日曜日は新宿に出てなんやかや年末のお買いもの。やっぱりすごいひとの数だった。年末だなあと思った。 週末にfinalventさんの日記を読んでて、ブログもなー、なんかもーなー、続けててもなー、ごにょごにょ、とゆーよーなエントリがあって、まあちょっとボンヤリと自分のことを考えたりした。ま、今年のまとめ、でもないけど、fvさん含めて誰かが日記だのブログだのやめる続けるなんてこと自体については、もちろん他人がくちだすもんでもねーと信じてるし、とくにfinalventさんのとことかあまりにめんどくせーことが多すぎるってのもハタから見ててさえ十二分にわかるから、こちらもなんとなく口ごもってしまうんだけど、んでも、わかりますけどっ、てのもほんとはおこがましいと思いつつ、でももちょっといろいろ書き残しといてほしいんだけどなーと
木曜日。彼女が、夏もそーだったんだけどエアコンをあまりつかわないひとで、もう最近朝にはふとんの外側と内側の温度差がそこから這い出す気力などあっさりカッチリ凍らせてしまいそーだぜってのに、それでもやはりエアコンをなんだか意地のようにつかわない。そのくせ、朝、かけておいた目覚ましが鳴りだして、もう目はすっかりさめているはずだろーに、それでも、じっくりとひとばんかけて人肌にあたためた羊水みたいな空気をふっくら炊きたてご飯かってぐらいにはらんだおふとんを大事に大事に鼻下あたりまでスッポリとかけて目を閉じたまましばらくピクリとも動こうとしない。なんで、ぼくはぼくで、がまんくらべでもないんだけれど、やはり仰向けになってふっくら炊きたておふとんをスッポリかぶったままおとなしく、彼女の様子を左のほほで、ネコがヒゲで空気を感じるみたいに、なんだよまだ起きねーの?とかコッソリうかがいつつ、ああ、あの山はどこの
火曜日。くもりちょっと雨。昼間ほんのすこしだけ晴れ間。最近書いてなかったのだけど、就職活動はわりと本命つか、まあここでいっかなーとかあまっちょろくかんがえてた会社にほんとの最後の最後でちゃぶ台返されてしまった。いやー、ははは、なんかほんとにやばいかもねー、かもねー、かもねー、とか笑ってみてるのだけど、でもちょっとまいった。なめてた。なんか、ほんといくつになってもオレは学習しねーなってことの方にヘコんだ。そんでもまだいちおう保険かけといた会社もちょっとだけ残ってるし、最後ほんとにどうにもならなければ知り合いだの前職の会社だのに土下座すればなんとかなるかなー、とか思ってんだけど、なんだかそれも甘いかもねー、かもねー、かもねー、ってエコーが遠くできこえなくもない。んま、ぼちぼちやるしかないんすけど、なんつーか、ごめんね母さん、ぼくは元気に生きてますよ。え?死んだ方がいいですか?そうですか。まあ、
木曜日。さっぶい。甲州街道沿いの並木もだいぶハダカになってきた。沿道の事務所の人や商店主がせっせこ落ち葉を掃き集めているのを見て大変だなあと思いつつ、黙って通り過ぎる。雨は降りそうで降らない。今日はちょっとバタバタとしていて、夜も出かけなきゃならない。寒いのですこしイヤになってる。帰宅してからコタツに入ってネット眺めて、なんつーか、と思い、ふと自分のおきれいな手をながめて、まあいーか、つかわかんねーや、と思い直す。キーボード叩いてると指先が冷えるので、コタツに突っ込んでぬくぬく。あったかいマンションの部屋から曇った窓ガラスのよな液晶越しに、通り過がる人たちがツバのように吐き捨てた言葉がこびりつく路上をきったねーなーと眉をひそめてエラそーに眺めてる。路上にツバ吐いていいのは、ウンコ垂れていいのは、そこに寝ることのできる人や猫や犬たちだけだろ、と自分も高みから思っちゃったら、あとは、そんじゃお
えぇ、昔から世の人は恋は盲目なんてことを申します、惚れちまったらあばたもえくぼ、人の忠告も聞きゃあしない、てめぇのあたまのなかにしかいねぇ蝶を追って花を愛で、あげくにゃ死ぬの生きるの、ぼくは寛一きみはお宮、まさにこの世は大迷惑ってな話もちまたにゃよくあることです、まあ何も惚れたはれたに限ったはなしじゃねえにしろ思い込みの激しいシトってないるもんですな・・・ あぁ、ここんとこ毎日ヒマだねしかし、あたしももうすっかりいい年で歩くのもままならねえけど、こう毎日座って寝てばかりじゃしけっちまうよ、あぁあそこに八がいらぁ、サンマ焼いてやがる、ありゃうまそうだね・・・、いやまあちょうどいいや、あいつぁバカだからね、こっちもヒマにしてたところだ、ひとつあいつをからかって慰みにしてやれ、おい、八!八っつぁんたら!サンマはよしてちょっとこっちへおいで!・・・なんだいご隠居、老けた顔して。老けたってお前ご挨拶
私がヒロに出会ったのは3年前の寒い冬の日だった。あの頃私は世田谷の大学教授のおうちに飼われていて、毎日窓から外を眺めては、翼が欲しい、自由になりたい、ってずっと思ってた。でも飛び出す勇気がなかった。冬の寒さがどんなものだか知らなくて、生まれたての子猫のようにおびえてばかりいた。パパはあたしをとても可愛がってくれたけど、外に出るのを決して許してはくれなかった。そんなある日アイツが家に来た。白いスピッツ。アイツはいつでもキャンキャン鳴いて、しっぽをぶんぶん振ってすぐに私に代わって家族の人気者になってしまった。私のトイレは玄関から勝手口に移された。エサ箱はダイニングから台所、冷蔵庫の脇。ブンブンうなるモーターの音を聞きながらひとりで冷えた猫マンマ食べていると淋しくて涙がとまらなかった。この世界には私しかいない気がして、自分のことが大嫌いになった。つらくって体をなめてばかりで、しょっちゅう毛玉をの
木曜日。今日も雲はあれど、さわやかな秋の日。風邪はまだ抜けない。テレビで今「薄毛に悩む男たち」という特集をやっております。おりますよ。おりますが。初診料3000円、飲み薬1ヶ月7500円ですって。クスリは2%ぐらい性欲減退の副作用があるかもなんですって。さわやかな秋の日ですね。まー、いいや。 と、話は変わり、今日の昼間、用事があって井の頭線にのっていたのだけど、途中で、たぶん盲導犬だと思うけど、訓練中という前掛けつけたゴールデンレトリバーのワンコと訓練士のおねーさんが乗り込んできた。1駅間だけ乗って、また降りていく。ワンコはかしこそうな、けなげな顔して、おとなしく座っている。けど、近くにいたオバちゃんはちょっと顔をしかめて離れていく。気持ちはわかる、けど。で、また話が変わり、出先のオフィスビルに着いて、少し待ち時間をつぶしていると、ロビーに赤トンボが1匹迷い込んでバタバタともがいていた。大
火曜日。すっかり寒くなった。 少し親父のうちの話。親父はうちにとっては婿で、生家は山梨の田舎、万力公園のあたりから細くうねるブドウ畑の合間の山道を車で30分ばかり登ったところにある。もう15年ぐらい行ってはいないが、子供の頃は毎年元日の夜から2日にかけて、父と母、オレと兄貴と姉の子供3人がお年始に行くのが慣例だった。しんと冷える板張りの農家の居間で、炭を入れた掘りごたつにあたり、お年玉をもらい、高校生になるぐらいからは酒を飲む輪にも入った。祖母はやさしい顔をした小さなひとだった記憶があるが、まだ僕が小学校にもあがる前に亡くなった。祖父は豪放な人で90近くまで生きたが、やはり僕が高校にあがる前には亡くなっていた。父にはひとり兄がいて、祖父の弱くなったあとはその人が世帯を継いだ。息子が2人、娘が1人いて、子供の頃はよく一緒に遊んでもらった。奥さんは、おとなしいひとだった。田舎の専業農家の正月、
水曜日。くもりときどき雨。明日は久しぶりに晴れるみたい。いろいろ用事を済ませに出かけなくちゃなと思う。 夜、彼女が仕事でだいぶ遅くなったので駅まで迎えに出た。ボッと待ってる間に、広場にたむろって騒いでる酔っ払いの大学生たちを眺めていると、ひとりフツーな感じの男の子が本気でアウアウと崩れるように大泣きしていて少し驚いた。とぎれとぎれ「みんながやさしくて」「おれはどんどん」「けっこんしよう」とか嗚咽の合間から聞こえるのだけど、シチュエーションは不明。周りの子は困ったちゃんを見守るときの生暖かい目をしていたので、まあよくわかんねーけど、がんばれやとだけ思う。 で、それはどーでもいい話なのだけど、ものごころついてから人前で嗚咽をもらして泣いたという記憶が無い。ひとりのときもない。映画を見て泣く、とかよく書いていて、事実そのとき涙は流れるのだけど、嗚咽はしねーわと思う。その前に醒めるというか俯瞰で自
火曜日。まだ水曜日ではなく火曜日だという気がする午前3時前。夕飯はやきそばだった。雨は午後イチで激しく降ってあとは降ったりやんだり。この雨が抜けてしまえば本格的に秋かな。雨の合間に見上げる空に流れる雲は意外にはやい。立ち止まらずに歩き続けながら雲を追う。うしろに流れて消えていく景色も意外にはやい。覚えていられない。 つーことで、平民さんのイカす携帯写真企画(吹く風の記録装置としての携帯カメラ、携帯写真の名誉回復に向けて)に便乗させてもらおうとオモタのですが、実は携帯ではなくコンデジなので反則です。ミソッカス扱いでお願いします。でもドコにも出すアテがなかったこの夏の風の記憶です。 以下、重くなるのでたたみます。 またあした。ネコはお休み。
金曜日。お休み。久しぶりの平日休みなのに、あまり外にも出ず。渋谷までお昼を食べに出て、本屋に寄ったぐらい。家で掃除、洗濯、昼寝、読書、夕寝。ま、のんびりしていていい。夜はテレビで魔女宅を見て、えんえんと泣いたメタボ腹、33歳。落ち込んだりしてばかりだけど、元気があれば何でもできる。1、2、3、ダアー。ジブリで一番好きなコピーは、いまだに耳すまの「好きな人ができました」ですが、それが何か? とかとか、どーでもいいことを思いつつ、別の話。魔女宅を見ていて、いつでもあの、やさしいバーさんのつくったパイを雨の中必死で届けたのに、クソガキが「これ嫌いなのよね」と言うシーンで、いたたまれないぐらいにツラくなるのだけど、少し苦い記憶も混じる。日記でもわりとよく死んだ自分のバーさんの話を書いているけれど、生きている間に何をしてあげたわけではない言い訳か贖罪をしているよーなものだと思ったりもする。高校生にな
月曜日。仕事して、うちに帰ってきて、疲れたなー、と口に出していうと、わざとらしさになんとなくちょっとひとりで恥ずかしくなった。ひとりごとのあて先が、自分ではないように思えた。誰かに向けたひとりごとという矛盾に作為を感じる。とかゆー日記を公開にさらす矛盾。苦笑い。 例えば、読書の好きな自分が好き、猫をかわいいという自分がかわいいとかって感じの自我の作為性つーか演出過剰つーか欺瞞性について、もー若い頃のように自虐で撃沈するよなことはあまりないのだけれど、「苦笑い」とかって、イヤらしく防御的に書くときに脇によけて隠している、本気でチクリとするよな孤独の痛みを見てみぬフリすることに、いつまでも少し罪悪感を覚えている。 イヤ、まー人生なんてしんどいよ、とりあえず笑っとこーぜ、そのうちいーことあるかもよん。ナハナハハ。とゆータフさは本当に素敵だと思い、自分も本当に涙ちょちょぎれるほどそーなりたくてなり
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