もう20年前の話になるが、中国北京で開業したレストランが変に儲かり(軍関係の接待に使われた為)お金に余裕があったのと、元々やることがなく暇だったことが重なり私はどんどん中国古陶磁器収集にのめり込んでいった。 今の中国古陶磁器業界はバブルバブルでエライ事になっているが、当時の中国はようやく本格的な骨董オークションが始まったばかり。今から思えば正に宝の山を目の前にしていた訳だが、株と同じでその当時は自分の目の前に広がる光景が宝の山であったとはさすがのカテキンさんも気付かなかった。 私がよく参加したのは、「嘉徳」と「ハン海」という二つのオークション。今ではかなりビッグネームになっている。その他、故宮博物館近くで毎週末に開催された「周末オークション」にはほぼ毎週参加していた。 で、かなりの古陶磁器を落札していった訳だが、私が欲しい品は案外他の参加者とバッティングしなかった記憶がある。「よし、これは