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アメリカ大統領選
kazu-fgf.hatenablog.com
Part Bに入りました。いよいよ算術です。なぜか新井敏康著『数学基礎論』ではPAオンリーでロビンソンの算術Qは出てきません。 算術Qで不思議なのはやはり、p.69の でしょうか。公理A4でがあるので、これは加法の交換法則の特殊なもの すら成立していないことも意味しています。 が証明できないことを示すには超準モデルを作ります。このモデルは次の本を参考にしました。(別の形の反例のモデルが田中一之著『数の体系と超準モデル』にもありました。うわ、これのamazon.co.jpでの中古本の値段がすごいことに…復刊ドットコム行きになってますね。がんばれ裳華房さん!) An Introduction to Goedel's Theorems (Cambridge Introductions to Philosophy) 作者: Peter Smith出版社/メーカー: Cambridge Univer
では私が当面の目標としている Feit-Thompsonの定理、別名、奇数位数定理(odd order theorem)についてひとくさり。 まずはその内容であるが、 [Feit-Thompsonの定理] 奇数位数の有限群は可解である これだけである。しかし主張していることはすごい。群の位数が奇数であるというだけで、その群が可解であると言い切ってしまっている。可解というのは、交換子群を作るという操作を繰り返していくとどんどん小さくなって最後は1になるという性質を持つ群である。交換子群は正規部分群であり、もとの群が可換でなければ、1とも異なる。したがって非可換な可解群は単純群(それ自身と1以外の正規部分群をもたない群)ではない。つまり非可換な奇数位数の群は単純ではないということで、非可換な単純群の位数は偶数であるということになる。つまり、有限群論の大テーマである単純群の分類において、偶数位数
[小ネタ] の逆関数を求める 久々の投稿ではあるが,めっちゃ小ネタである.実は仕事のソフトを書いていてこの問題にぶつかった. の濃度がの濃度に等しいということの証明として,対応を具体的に と与えることができる.という具合にの作る平面を斜めに切るように数える,よく知られたものである.さて,問題はプログラムでループ変数をにして,の方を求める,つまり逆関数が欲しいと思ったのである.ところが意外にもこの対応の逆関数を陽に表した公式が Webで見つからないのである.頼みの綱のstack overflowにも『全単射なんだから逆対応の存在は明らか』みたいなのしかなくて困ったが,一つだけ手がかりとして,『 』というのが見つかった.このヒントは,確かにをにらむと見えては来るが,数値で計算してみると,を切り上げたり切り捨てたりしても合ってはいない.いろいろ試行錯誤の挙句,次のような公式を得た. ここにはを切
有限群ネタを求めてネットを漁って見つけたもので、一番感動を覚えたのは次のサイトである。 弘前大学理工学部数理システム科学科のサイトにある月間ホームページ2002年3月号: 絵で見る有限群 なんと位数60までの有限群が(全部ではないが)ヴィジュアルに表現されている。これを眺めているだけで、位数が同じであっても有限群がいかに多様な構造を持ちえるかということを実感させてくれる。そして美しい。 私が目玉と思うのは位数32の群である。実は位数32の群の同型類は51種類あるが、ちゃんとすべてが視覚化されている。これすごい手間だったろうなぁ。(位数48も52種類と多いが残念ながら全部は視覚化されていない。) いちおう解説も付いているが、念のために述べると有限群を視覚化する手順は次のようである。 群の生成元をうまく選ぶ。(たぶん数が最小になるようにするのがいいのかも?選び方によって、一般には絵は違うものが
私が計算群論にはまり込んでしまう前に企画していたのが、鈴木通夫氏の講義録 駆け足有限群を見てみよう を解読してみようというプランであった.が、私の力不足で企画倒れになりそうなので当面は実現しそうにない. 準備の部分はともかく、第二章以降はマシュー群もろくに勉強していないのにあまりに無謀である.しかし、すごくよさそうな文献なので、やはりここで紹介しておきたくなった.(計算群論がなんとかなればFT定理への道の一歩として、第一章をこの場で解説してみようかという色気もあったり...) ついでというと怒られそうだが、ネタとして参考にさせていただいている五味健作氏の 有限単純群の分類 もぜひ読んでいただきたい.こちらは別冊数理科学に掲載された読み物である. Thompson, Gorenstein, Aschbacherの三氏の活躍には胸躍るものがある.数学の世界でこのような世界中の数学者を巻き込んだ
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