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橘: 青学で、新入生全員にiPhoneを配ったね。あれは、僕らも、いろいろ他の学校に話したことでもあるので、iPhoneの使い方としては今後も拡大するだろうね。言ってみれば「新しい生徒手帳」だよな。 小: ふうん。そうですか。でも、なんでiPhone ? ブラックベリーじゃダメ? ドコモがやってるのは、ビジネスマン向けの業務管理ソリューションであって、学生向けではないだろう。コストも高い。大学にMAC配る発想はドコモにはない(笑)。 僕が考えたのは、15年前のコンピュータ専門学校は、入学するとノートパソコンもらえる、みたいなキャンペーンやったから、今はiPhoneでやればいいのではないかと。 小: ああ、なるほど。昔ね、アップルが教育機関に配ったりしていたね。ジョブズがアップルを追放されたあとに立ち上げたNeXTもそう。 その意味では最新のインターフェイスこそ、最良の教育効果を引き出
小: iPhoneで本も読めるアプリでStanzaってのがあるけれど、角川や講談社なんかも漫画が読めるようにコンテンツを供給開始しましたね。 Stanza 橘: iPhoneで青空文庫読むと、結構読めてしまうね。携帯だと、さすがに読みにくくてギブしたが。 橘: キンドルは個人用というより、設置用ではないかな。図書館とか病院にあると良い。キンドル・カフェみたいに、キンドル使って電子本を読めるカフェが出来るとか。 小: わたしはツイッター専用マシンならほしい。だから、iPhoneはその可能性に満ちている(笑)。あるいは、「出る、出る」と噂さ れているNetBookみたいなアップルのMacBookの廉価版とか。ツイッターのメディア・パワーは新しいデバイスでさらに加速するでしょう。追いき れないけどね。 橘: ツイッターもiPhoneも、コンテンツの中身はこれからだね。まだ、他の世界のコンテ
・さて、先週にあった注目の出来事を列挙してみますね。 イラン大統領選後の市民抗議活動と政府による弾圧について、Twitterがもっとも速い情報源となりました。また、テキストはTwitter、映像はYouTubeといった具合にCGMジャーナリズムが炸裂してます。 いつも思うのですが、日本のテレビ番組はお笑い芸人とかテレビ出演者の身内話を延々と流していて、アレなんか意味あるんですかね? ホリエモンのような人 が買収しようとすると、「公共の電波だ! 私物化されたらたまらん」とか言うけれど、公共の有限資産を使った広告主の手先じゃん。 本メディア問題にも参加していただいた滑川海彦さんの「まとめ」は以下。 Twitterとメディア なお、英語圏のTwittererが参照して引き合いに出す記事は、NYTimesのこれ。 Iran's Hidden Revolution あと、ガイ川崎氏(古参
橘: リクルートのタウンマーケットは見たかい? これは衝撃的だよ。新聞の折り込みチラシを、独自に配送しようとするものだ。案内書には、「新聞を購読していない人におすすめ」ということで、実際に申し込みが来た人の9割は新聞を購読していない人たちだと言うけど、新聞購読の衰退に拍車をかけることは間近いない。 タウンマーケット 小: あれは衝撃的でしたが、リクルートはいろんな意味で大丈夫なんでしょうか(笑)? マスメディアに喧嘩売ると、オトナの人たちが黙っちゃいない。 リクルートも、いろいろ考えてるんだろう。ある意味、今の新聞のキラーコンテンツは、折り込みチラシとラテ欄だから、それを、そっくりリクルートが持って いってしまうというのだから驚異には違いないだろう。 小: キラーコンテンツがラテ欄とチラシっていうのが、ラガード層相手の商売ってとこ ろですよね。それから、わたしは株式欄の意味がよくわか
橘: インターネットが登場して、いちばん被害を受けたのは、雑誌(とくに情報誌)と新聞だと思う。これらの特技は即時性だから、ネットにかなうわけがない。「紙やめちゃう」のが良いのだろうけど、そうもいかないんだな。 小: 昨今の現象はですね、メディア論を語っても、結局、産業論に言及せざるをえなくなって、最後には経営コンサルみたいになってしまう(笑)。これはつまり、前提である社会の仕組みそのものが雪崩を起こしていることに紐づきます。 今の新聞社の苦しみは、単なるメディアのシフトだけではなくて、装置構造をどう次世代にソフトランディングさせるかということだと思う。 小: それは家電メーカーがネットで独自販売をしようとしたときにも苦悩していたところですね。自分たちが出資してつくった小売りなのに、自分が直販していいのか?というジレンマ。結局、皆やりましたが(笑)。 そういう産業装置は新聞だけではないと思
小: 先日、米国のサイトで面白い意見を見かけました。新聞がネットに進出した時点で、「読者」じゃなくて「ユーザー」を欲したという話。そして、多くの読者はユーザーとなっただけ。 新聞の危機は読者をネットユーザーに転化させ、拡散させてしまったから。 橘: 新聞というのは、もともと読者から金を取って売るメディアだったわけだよ。それが戦後の大量消費社会を迎えて、大衆広告の時代になって、購読料の売上げより広告収入の方が多くなった。 現在の新聞の危機は、広告価値が紙からネットに移動しつつあるということだね。 小: 企業からしてみれば新聞広告へのROI(投資効果)は低くなりつつありますね。ネットのようにコンバージョンが出ない。さらに広告を打ったからといって翌日の売上げに響かなくなったという声をよく聞きます。 今後は心理マーケティングとして、「あそこに広告を載せているから一流企業」みたいな見せ方をして、
前回に引き続き、TechCrunch Japanから翻訳者の滑川海彦氏を迎えての鼎談・第二弾です。 滑: このごろは雑誌やウェブの依頼原稿もぜんぶGoogleドキュメントのワープロで書いてます。書きあがったら招待メール出して関係者と共有する。 編集者が 「ここは削っていいですか?」とか赤字で書き込む。こっちは打ち消し線で消しておく。追加分は地色を黄色にする。そんな具合で速攻リアルタイムで共同作業できる。似たようなサービスはいろいろあるが、やはりGoogleなら地道に改良されていくし、ある日サービスがなくなっていたなんてことがないから安心じゃないかなあ。 小: GoogleがはじめたSNSのOrkutは流行りませんでしたが、ブラジルでブレイクしているようですね。ワールドワイドな展開だから、サービスを続けていれば、どこかの国で不発でもどっかで当たる。その意味で、すぐにやめないかもしれないからG
今日のゲストは滑川海彦。30数年前(笑)、滑川が東大法学部の学生だった頃、ロッキング・オンに投稿してきて知り合った。 当時からウンチクが凄くて、「『ゴルゴ13』を1冊読むと間違いを3つ見つける」という伝説があった。橘川が流したデマだが(笑)。 今は、アメリカの最新Webビジネス情報として有名なTechcrunchの日本版を翻訳している。ちなみにTechcrunchは、スタート時からコバヘンの愛読サイトだった。(橘川) Techcrunch Japan social web rambling 滑: トレンドでいえばもちろん、Twitterだな。成長ぶりがすごい。TechCrunchの記事「世界に広がるTwitter、利用者数ついに1900万人に」にもあるが、3月になって、1ヶ月間で世界の利用者が倍増、1千万人も増えた。ひょっとすると今年中にアカウント数が1億いくかも。 ブログが登場したとき
橘: ところで、電通というのは凄い会社だと思ったんだけれど、ちょっと前に電通のCSRとして「広告小学校」という教育メソッドを作ったんだ。「広告というのは誇張されている」ということを理解してもらうための、広告リテラシー普及のためのメソッド。 小: 具体的にはどんな教育? 実際のアフラックのテレビCMを使って、音響でどう演出しているか、シナリオがどのように作られているかを、小学生向けに教える教材。広告作る側も、広告は誇張されている、ということを理解してもらってないと、広告表現ができなくなる(笑)。 今のテレビ視聴者をみていると、テレビの言ってることはすべて正しいと思って、オウム返しに反応する人が多くてイヤになる。イギリスには、もっと過激な子ども向け広告リテラシーのメソッドがあって、それは、「広告にだまされるな」というものらしい(笑)。 小: まあ、事象の一側面だけを強調するわけですから、そも
橘: テレビ局も出版社と同じで、コンテンツビジネスといいながら、外注・下請けが当然化して、コンテンツ作る能力なくなったね。 企業としての効率化を求め るなら仕方ないのかも知れないが、一般企業もホールディングカンパニーの方式が一般化して、現場の感覚を知らない人が数字だけ見て経営やるなんて、この不確かな時代に有効なんだろうかね。 テレビは結局、民放ほど効率化を追求する必要のないNHKだけが、コンテンツ制作能力はダントツなんじゃないかな。 地デジ化のために機材への先行投資がかさんでいるにもかかわらず、昨今の大不況で納品物への対価が削られています。21世紀の「蟹工船」はテレビ局の下請けを担うプロダクションではないでしょうか。 橘: 局の下請けというと『発掘!あるある大事典(通称:あるある)』の捏造事件を思い出すな。あの事件はひどいもので、末端の下請けである「アジト」という会社にすべての責任を押し
橘: こばへんはテレビ見るの? 小: いや、時たまブツブツ文句いいながらニュースを観るくらい。特に『報道ステーション』の古舘キャスターには突っ込みまくりですね。殺人からドラッグまでなんでもかんでも格差社会を放置する政治が悪い、というあの論理展開は漫画のなかに出てくるステレオタイプの左翼だ(笑)。あとはFOXしか観ていません。いいね、アメリカン・アイドル。 アメリカン・アイドル 橘: おお、スーザンにやられたサイモン・コーウェルが出る番組ね。スター誕生は世界のキラーコンテンツだな。 小: スーザンはYouTubeで世界的なブレイクを果たしましたね。 アメリカン・アイドルのオリジナル番組(英国)に登場したスーザン・ボイル BeeTV」をはじめたけど、どうですかね。新しいメディアが一番やってはいけないのは、古いメディアのソフトをコピペすることだと思うんだけど、そのまんまじゃないかな。 BeeT
小:そういえば、ブックオフとその他古書店は競合しないんですかね? わたしのなかではゲームソフトと漫画はブックオフから、ニッチな書籍や雑誌は古書店で買うからバッティングしませんが...。 橘:昔から、新刊出版社と古書店とは、不思議な共存をしてきたんだな。古書店は、出版社の出した本を鑑定して、後世に残る本だけを残してきた。それは神保町や古書会館の果たした役割であり、出版社の編集者も古書店に通って価値ある古書を探してきた。 橘:だけどブックオフは、そうした旧来の古書店の役割を否定し、チリガミ交換レベルの作業で大量生産された本のリサイクル事業として成功したわけだ。実は、マスセールだけに走った大手出版社が、その結果として自ら作り上げたのがブックオフなんだ。 つまり新刊書店は新刊なら何でもあるから、逆に普通の人には何を読めばよいのかわからない。ブックオフはたくさん売れたものがメインの商品なので、読者
大日本印刷(以下、DNP)がブックオフの筆頭株主になった。 これでDNPは、TRC(取次)、丸善・ジュンク堂(書店)、主婦の友社(出版社)、ブックオフ(新古書店)と、出版業界それぞれの有力な企業を傘下にしたことになる。いったい、その目的はなにか、メディア問題の二人が迫る。 小林(以下、小):橘川さん、のっけからすごく渋い話題ですね(笑)。これは、日本の出版業界の再編という意味で興味深いハナシですが、それにしてもどんな意図が働いているのでしょうね? ICタグで書籍管理をしたり貸し出し管理をしたりするのは、割とイメージがしやすい。しかし、ジュンク堂を傘下にしたのは謎だ。主婦の友に至っては謎が深まるばかり。そしてブックオフだ。 ブックオフについては、音羽と神田の出版社をまきこんでいるので、ICタグによって万引き本がブックオフに流れるのを止めるという目的があるのならわかる。
橘川幸夫と小林弘人による世界初のメディア漫談ユニット「メディア問題」が送る、業界の垣根を超えたメディアレビュー。2009.05.22 11:00:00 Vol.1 大日本印刷が丸善、ジュンク堂に続き、ブックオフを傘下にした件について (1) 大日本印刷(以下、DNP)がブックオフの筆頭株主になった。 これでDNPは、TRC(取次)、丸善・ジュンク堂(書店)、主婦の友社(出版社)、ブックオフ(新古書店)と、出版業界それぞれの有力な企業を傘下にしたことになる。いったい、その目的はなにか、メディア問題の二人が迫る。 小林(以下、小):橘川さん、のっけからすごく渋い話題ですね(笑)。これは、日本の出版業界の再編という意味で興味深いハナシですが、それにしてもどんな意図が働いているのでしょうね?
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