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現在ミュージアムでは、さまざまな分野のデジタル技術を背景にして、文化財や現物資料の保存や研究に新しい方法や考え方が活用され、デジタル技術を用いた展示手法の研究開発も進んでいます。 本物とデジタルの融合を図りながらあらたな価値を提供する「進化するミュージアム」実現のために、より精度の高いデジタルデータ取得法やその活用としてのコンテンツ表現や再生技術が必要とされ、様々な試みが行われています。 これらを私たちは、デジタル技術を用いた「資源・財産」ととらえ「デジタル文化財」と呼んでいます。 本シンポジウムでは、文化力向上を掲げる国レベルの動向をはじめ、「本物」と共に歩む「デジタル」の可能性とミュージアムの未来像を、背景にある技術や秘話、実例としてのデジタル展示を交えて体感いただきます。
社会の閉塞感が大きくなり、財政赤字等で色々なものを削減しなければならない状況で、社会は「骨粗しょう症」になりつつあるのではないか。より健康体になるには、文化財のデジタルアーカイブ化を日本社会の中に位置づけていく必要がある。日本では1990年代初め、デジタルミュージアムという概念が広まり始め、世界的にも早くから主張してきた。しかしその後、全社会的な規模で推進されているとは言えず、個々の研究機関が実行していることを総体として横ざしにすることが進んでいない。既存の制約の中で新しいデジタル化の位置づけを社会全体で考えることが、この機構を立ち上げた原点である。ただし、デジタル化にはリアリティがなく、サスティナビリティにも問題があり、セレンディピティに欠けている。全体性が捉えにくく、失った場合に見つけることが困難という側面もある。デジタル化以前の文化や歴史の復元は、少ない資料を元に推移をたどる事でしか
本機構は2010年5月に、業務執行理事に独立行政法人国立美術館理事長青柳正規先生、理事に東京大学大学院教授池内克史先生、慶應義塾大学教授金子啓明先生にご就任いただき、多くの学識経験者、美術館・博物館関係者の方々にご参加をいただいて設立した一般財団法人です。この間、文化情報の整備と活用等の検討課題について、各テーマ別の研究会を立ち上げ、国等への政策提言発信に向け活動を進めています。 その進捗と今後の展望を共有すべく、来る2月2日(木)に関係者を集ってシンポジウムを開催することになりました。各種のビジョン提示や講演/報告のほか、活動をご支援いただく応援団「100人委員会」討議など、別紙のプログラムを予定しております。ご多用中とは存じますが、是非ご参加いただき忌憚のないご意見賜りたくご案内致します。
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