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ネタ&パフォーマー募集@2050年シンポジウム 分生最終日(12月6日)13時、伝説のジンクピリチオン祭りが、10倍返しになって戻ってまいります。 2050年シンポジウム。一昨年のジンクピリチオン祭りでは、生命科学のキーワードについて、“まじめに”議論しましたが、今年は、未来の生命科学がどうなっているかを、さらにシリアスに見極めます。会場では、ポートピアホールと2050年ネオ・分子生物学会の会場を時空電送機でつなぎ、2050年の学会シンポの様子を見ながら、これからの生命科学を超真面目に議論します。2050年のボケに2013年が盛大に突っ込むインタラクティブなイベントになりますので、皆さま奮ってご参加ください。 [新規スレッド作成] [スレッド一覧] 【1:2】 エントリーNo.1 池谷裕二(脳科学) [1] とある研究者@2050年 2013/11/12-19:03:12 No.1
分子生物学会直前情報part3 幻の企画「大先生のポートレートでアートする」実現へ 内容: この企画は、年会アート企画の一つとして行う。 分子生物学分野の著名研究者の顔写真をアート企画室に展示し、傍にマジックペンを置いておく。見学者は、マジックペンでひげなどのいたずら書きをしても良い。3日間展示したあとで、最終日の2050年シンポジウムの後(15時頃、)に、大御所のポートレートがどのようなアートに生まれ変わったかを、最終日イベントで鑑賞する。 趣旨: 一見、とんでもないふざけた企画に見えるが、背後に、研究不正を呼びやすい昨今のラボ環境を是正する意図がある。 近年の研究環境では、ラボの大きさが拡大し、1人のPIが非常に大人数の研究員を使って仕事をすることが増えてきた。そのため、PIと研究員のコミュニケーションが希薄になり、また、雇うもの雇われるもの、というヒエラルキー強く意識される場合もある
なにかをおこなう時、まずプロセスがあって、結果がある。もちろん、いい結果がでるとうれしい。そして、ある程度の結果が出なければどうしようもないのではあるけれど、昔に比べると、プロセスを楽しむという側面が減ってきているような気がしてしかたがない。 旅行でいえば、列車でゆっくりいって、駅弁を食べて、途中の景色を楽しんで、というのを抜きにして、飛行機で飛んで行って目的地での観光に集中する、というような感じだろうか。どうも生来いらちな性格なので、我ながら、その傾向が強いのには困ったものである。研究においてもしかり。というよりも、研究というのは、スピード競争というのを内包してるので、どうしてもそうなってしまいがちだ。 たとえば、何かを調べる、ということについて。ひとむかし前までは、図書館で調べ物をする、というのは、研究においてかなりの時間を費やすことだった。論文の末尾にある参考文献を引いていく。あるい
2013分生神戸年会 直前情報part1 大昼食会の使い方 暑い夏も終わり、皆さまいかがお過ごしでしょうか? 12月の神戸年会に向けて、研究データも着実にそろっているとのことと思います。 それでは、神戸年会直前情報+アイデア募集です。 今年の年会は、4日目の午前中までが研究発表で、午後は総決算のイベントとなります。午後のメインは、ジンクピリチオン祭りの後継イベントである「2050年シンポジウム」と「TED形式のプレゼンショー」ですが、他にもいろいろと取り揃えて皆さんをお待ちしております。間違っても、午前中で帰らないように。 で、その前(最終日12時~1時)の大昼食会ですが、これは午後のイベントに参加の皆さんに、腹ごしらえをして午後のイベントに備えていただこうと企画しました。午後のイベントはポートピアホールの大会場で1時から行われますが、ホール前に「ホワイエ」という広い空間があり、そこで1
試験のために学ぶのではなくて、学んだことを確かめるために試験がある。言い換えると、試験をする側からも受ける側からも、勉強したことがどれくらい身についているかを確認する、というのが、ふつうの試験のもっとも重要な側面である。こんな当たり前のことが忘れられているように思う。資格試験あるいは入学試験といったものはすこし性質が違うのだが、そのインパクトの大きさから、試験といえばこれらの試験のことがまず頭にうかんでしまうせいかもしれない。不健全なことである。 前回にも書いたけれど、阪大医学部に来るような、小学校4年生くらいから大学にはいることだけを目標に勉強をしてきた子たちは、本末が転倒してしまい、試験のために勉強するようになってしまっている。そのよう馬鹿げた習い性は改めるべきである、と、いくらいってもなかなか治らない。このような考えだから、腹立たしいことに、試験や出席で不正行為をする輩が後を絶たない
2013年6月14日 政府の「産業競争力会議」を中心として議論されている「日本版NIH(仮称)」という構想に対して、生命の真理を探求する研究科として大きな危惧を感じます。 基礎研究の多様性を失ってよいのか? 有望な基礎研究の成果を効率的に産業化する事は必要ですが,産業への応用を実現するためには広い裾野を持ったボトムアップ型の基礎研究が必須です。それでは、なぜ基礎研究の多様性が必要なのでしょうか? それは、社会へ大きな貢献をするブレークスルーは,時流に乗った研究からではなく、誰も予想しなかった裾野の研究から生まれるためです。例えば,iPS細胞が生まれた経緯を見ても、明らかです。しかし、「日本版NIH(仮称)」構想に沿い産業化を目指した研究を偏重すれば、多様性を持った基礎研究を必ずや失う事になります。本当に、それで良いのでしょうか? 国力を長期的に支え、産業に国際競争力を与える源泉は、研究者の
専門のことであろうが、専門外のことであろうが、 要するにものごとを自分の頭で考え、 自分の言葉で自分の意見を表明できるようになるため。 たったそれだけのことです。そのために勉強するのです。 毎年、講義シリーズの最初と最後に紹介するこの言葉は、「あの」山本義隆氏が、『磁力と重力の発見』で大佛次郎賞の受賞を記念して、予備校生に向けて講演されたときの言葉である。 大阪大学医学部医学科に入学してくる学生たちは、受験戦争で赫々たる戦果をあげた歴戦の勇士たちである。すばらしい学生君もたくさんいるが、全体としては、残念ながら、教えていて物足りない。その理由はいくつもあるのだが、いちばん大きなものは、多くの学生の『学ぶ』ということに対する姿勢である。 ほとんどの学生は『試験』という言葉に極めて鋭敏に反応する。あまりに敏感なので、「君らは試験が好きだとしか思えない」と嫌みを言いたったりする。小学校の4年生あ
小ネタ:波紋使いの百面相マウスから学ぶ超画期的ハゲ治療法 下の写真を見ていただきたい。以前のコラムでも紹介した毎日顔が変わる突然変異マウスである。 初めて見る人には信じられないと思うが、1~8の写真は1個体のマウスを1週間おきに写したものだ。 (ある遺伝子に変異のあるマウス1個体の顔を、1週間ごとに撮ったもの。三重大学、鈴木昇先生の御好意による) このマウスは、全身の毛が1ヶ月周期で抜けたり生えたりする。抜けたり生えたりのタイミング(位相)は、近傍の毛根の間では同調するのだが、体の全体では広すぎて同調できない。そのため成長するにつれて、毛の生えている領域が、波のように全身を移動するようになり、最終的には、その波が等間隔のストライプ状になる。顔では、2方向から来る波が次々に衝突するため、日々模様が変化する。まさに、波紋を身にまとった百面相のマウスなのである。(詳しい解説はこちらをどうぞ)
第十八回:シマウマよ、汝はなにゆえに、シマシマなのだ?(解決篇) 前編はこちらへどうぞ 「シマウマは、何故シマシマ模様の毛皮を来ているのか?」 「大阪のおばちゃんは、どーしてヒョウ柄のブラウスが好きなのか?」 前篇では、この大いなる謎の答えにつながる鍵が「模様を作っている原理」にあること、さらに、模様作っているのは2種類の色素細胞のせめぎ合いであり、それは下の図のようなネットワークで表せる事を解説しました。(前篇参照) 我々が知りたい答えは、このややこしそうな関係の中に、存在しています。 このネットワークが意味するものは? なぜこれが縞模様を作るのか? さあ、解決編のはじまりです。 矛盾する制御回路の組み合わせが模様を生む 上のネットワークの矢印が同時に働くと、色素細胞にどんな事が起きるのか? この関係は一見単純なようだが、実は結構ややこしく、そのままでは、何が起きるのか
第十八回:シマウマよ、汝はなにゆえに、シマシマなのだ?(前篇) 後編はこちらへどうぞ たまに、TV局から電話がかかってくる。 番組制作AD「もしもし、あのぅ、シマウマの模様なんですけどね」 筆者「はい」 番組制作AD「あれは、縞模様があると空気の流れがおきて体を冷やすのに役立っている、と言う説があるそうなんですが、本当でしょうか?」 筆者「はぁっ?」 番組制作AD「え~、陽が当たると黒い部分だけ温度が上昇し、白い部分とのあいだに温度差が生じるので対流がおき、体を冷やす、と言う話なんですが」 筆者「う~~ん。。。。あなた、縞模様の服、持ってますよね。」 番組制作AD「はい」 筆者「それ、着ていると涼しいですか?」 番組制作AD「えっ?」 筆者「だって、シマウマが涼しいのなら、人間だって涼しいはずでしょ?どうです?」 番組制作AD「あ~~、、、、そうですねぇ。特にそんな
1. オートファジーって何? オートファジー=Autophagyのautoはギリシャ語で「自己」、phagyはphage等と同類で「食べる」の意です。日本語では、自食作用とか自己貪食などというおどろおどろしい訳語が使われますが、要するに細胞が自己成分を分解する機能のことです。近年オートファジーの研究は飛躍的に発展し、オートファジーが発がん、神経変性疾患、2型糖尿病等の生活習慣病、心不全、腎症、感染症、各種の炎症など、さまざまな重要疾患の発症を抑止していること、また発生・分化、老化、免疫などにおいて重要な生理機能を持つことが明らかになり、オートファジー研究は現在大きな注目を集めている研究分野です。 細胞を構成するタンパク質などの高分子は、時間がたつと何となく壊れるのではなく、一定期間後細胞によって能動的に分解されており、合成と分解のバランスによって生命は成立しています。オートファジーは、プロ
第十七回:分子生物学会年会企画(第2弾) 2億4千万のアート企画(未定)とガチ議論 日本分子生物学会2013年年会長を務める阪大生命機能研究科の近藤です.前回に引き続き,2013年分子生物学会年会の準備状況です. 以下の情報はまだ完全に確定したものではなく,変更の可能性もあることにご留意ください.みなさんの意見を取り入れてさらに良いものにしていきたいと考えています. 情報1:海外ポスドク呼び寄せシンポについて 2012年10月の理事会準備会議で,海外ポスドクの呼び寄せに関して、100人分は年会でなく学会の予算から出していただけることが承認されました.あと、年会の参加者を増やし、さらに100人分のを追加できれば、一人あたり,10万円としても200人分の交通費を支給できることになります.今のところ対象としては,生命科学系の海外在住ポスドク(PIは不可.自分の研究費でご参加下さい)を考えています
好むと好まざるにかかわらず、研究は基本的に競争なのであるから、スピードが必要である。しかし、それぞれの人によって、その速さはずいぶんと違う。まったくデータが出ないような人は別として、ある程度以上の能力がある人に限っても、10倍くらいは違いがある。信じられないような超スピードの場合は、データがねつ造だったりすることがあるので注意が必要だが、きちんとやっている人だけを見ていてもずいぶんと違う。 まともな研究者なら、最低でも一日に8時間は働く。そうすると、死ぬほど働く人であっても、たかだかその倍くらいしか働くことはできない。どうしてデータの出方が10倍近くも違ってくるのだろう。前回の「つぶやき」で紹介したように、「不断の精神の緊張」が要因の一つであることは間違いない。しかし、もっと簡単にできそうな、単にテクニカルなことが意外と重要なのだ。 研究スピードの向上には、短期的、中期的、長期的、と分けて
この式は右辺に時刻nの値unを代入すると、次の時刻n+1の値un+1が得られるようになっている。 シミュレーションでは、この式を使って繰り返し計算(u1を代入してu2を計算→u2を代入してu3を計算→・・・)を行っている。 ここでΔt·f(u) ⇒ dとおいてみると(2)式は、形式上、等差数列であることがわかる。 つまり全ての基本は等差数列である。 まず、イメージがはっきりと湧く“ひな形”の式を持ちましょう。 数式の形なんて無限にあります。 式ごとに別の概念をあてはめるのではなく、基本となる“ひな形”に置き換えるのです。 そうすれば一見オニのような式でも大したことを言っていないことが分かります。つまるところ結局みんな反応拡散!だとわかるさ、きっと。 等比数列とは、公差dが変動する等差数列である 化学反応は普通、分子の濃度依存的に起こる。そこで最も単純に、変化率が濃度に比例する形 r·u を
※この項では空間パターンは扱いません。ですから反応拡散系ではありませんが、そのままこの名称を使います。 文責:尾崎 淳 いきなり言い切ってしまうが、“反応拡散機構は生物の基本原理”だと筆者は思っている。 それは、このモデルが小難しくってカッコいいから・・ではなく、言われてみれば当然な、ごく当たり前のこと言っているにすぎないのに“生物らしさ”のかなりの部分を説明できるからです。 以前より当ホームページでは簡単な反応拡散系の解説ページを掲載してきました。 実際、何人かの方よりこのページは好評価をいただいたのですが、相変わらず多くの実験生物学者や学生からは難解な概念であると感じているように見受けられました。 しかし「難解なことをやっているからすごい」と受け取られることは我々の本望ではありません。 むしろ数学や専門用語で自説を“難解”に見せている発表・出版物に対しては、「この人は真に理解してはいな
HOME > なかのとおるのつぶやき(目次) 目次 No.030 (2014年 3月) ロング・グッドバイ -書くことの効用について- No.029 (2014年 3月) 『大発見』に思う No.028 (2014年 1月) 君は考えたことがあるのだろうか -MD研究者の育成について- No.027 (2013年12月) ワープロなしでは生きられない No.026 (2013年11月) 未来への手紙 No.025 (2013年10月) プロセス重視派 No.024 (2013年 9月) 大学入試のあり方 -なんのために学ぶのか:その4- No.023 (2013年 8月) マダガスカルの旅 No.022 (2013年 7月) 医師国家試験大改革私案 -なんのために学ぶのか:その3- No.021 (2013年 6月) 試験というもの -なんのために学ぶのか:その2- No.020 (201
第十六回:来年の分子生物学会は嵐を呼ぶぜ! (これはジャニーズのユニット「嵐」のコンサートをやると言う意味ではありません。呼ぶならperfumeです) 2013年、分子生物学会年会大会長として、ごあいさつさせていただきます。 諸君、私は分生が好きだ。 諸君、私は分生が好きだ。 諸君、私は分生が大好きだ。 シンポジウムが好きだ。ワークショップが好きだ。プレナリートークが好きだ。ポスター発表が好きだ。ランチョンセミナーが好きだ。企業展示が好きだ。フォーラムが好きだ。受賞講演が好きだ。 横浜で、札幌で、京都で、博多で、神戸で、この日本で行われるあらゆる分子生物学会が大好きだ。 朝一番の講演のために、聴衆が一斉に会場に入ってくるのが好きだ。 座長の挨拶に続いて会場が暗くなり、最初のスライドが映し出されるとこころが踊る。 極めつけのデータを示したスライドで、会場に軽いため息を上げさせるのが好きだ
近藤研究室では、crest研究員を募集しています。詳しい事は上の<研究員の募集>をクリック! 第十五回:科学者はみのもんたに勝てるのだろうか? 免疫学者、みのもんたに完敗 かなり以前、筆者が京都大学医学部で講師をしていた時の話である。所属していた研究室は、免疫遺伝子の研究では世界的も有名であり、従って、当時の筆者は免疫学に関しては、(個人的にはたいした業績があるわけでは無いが)一応プロなのであった。 ある日、東京の母から電話がかかってきた。しきりにトマトをたくさん食べろと勧めるのである。その理由は「免疫に良いから」だそうである。 なんだぁ、その「免疫に良い」ってのは? いくらなんでもアバウトすぎて、何を意味してるのかもわからんぞ? だいたい、免疫学のプロに素人が免疫について指図するとは上等である。 「いったい、誰がそんな頓珍漢な事を言ってたんだ?」 と聞くと、 「みのもんた、がTVで言っ
連載コラム 「生命科学の明日はどっちだ」 目次 連載コラム「生命科学の明日はどっちだ」番外編 「原発事故でチョウに異常」という論文は、壮大な「釣り」ではないのか? ここ数日、琉球大の大瀧丈二氏が最近scientific report誌に出した「原発事故がヤマトシジミの突然変異を誘発した」という内容の論文に関して、主にweb上で議論が盛り上がっている。 発端は、大瀧氏の論文が共同通信、時事通信で取り上げられ、一般に報道された事である。 http://www.kyodonews.jp/feature/news05/2012/08/post-6443.html http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120810-00000172-jij-soci 論文内容を簡単に解説すると以下のようになる。 (既に詳しく解説するサイトも多数立ちあがっているので、詳細はそちら
連載コラム 「生命科学の明日はどっちだ」 目次 第13回:Who Killed Turing ? 誰がチューリングを殺したのか 2012年はアラン・チューリング(図1)の生誕100年にあたり,1月から多くの記念イベントが世界各地で行われている.その最後を飾るのが,今,キングス・カレッジで行われている(6月現在),チューリングの仕事に関わる全分野の研究者を集めた記念シンポジウム(+チューリングの業績をたたえるプレートの除幕式)である.幸いなことに,筆者も招待してもらえたので参加することができた.予想通りというか,計算機科学関係者と数学者がほとんどである.エルディシュナンバー1の老数学者とお話ができたりして,面白いことは面白いのだが,さすがにわからないことばかりだ.チューリングの業績の幅広さを,いまさらながら思い知る.生誕100年ということは,もし彼が自殺しなければ,現在まで生きていてもおか
連載コラム 「生命科学の明日はどっちだ」 目次 第14回:全ての植物をフィボナッチの呪いから救い出す ロマネスコ(左)とマンデルブロ集合の一部(右) 植物にかかったフィボナッチの魔法 このオーラ全開の野菜、なんだか知ってますか。 そう、最近デパートなんかではよく見るようになったロマネスコというカリフラワーの仲間である。 一説によると、悪魔の野菜とか、神が人間を試すために作った野菜とか言われているらしい。 なんと言っても凄いのは、フラクタル構造がめちゃめちゃはっきり見えること。 まるでマンデルブロ集合みたいだ。 ね、似てるでしょう。フラクタルがこんなにはっきり見える構造物は、他には無いんじゃないかな。 この植物が面白いのは、それだけでは無い。 実の出っ張った部分をつなげていくと、らせん構造がくっきり見えてくるでしょう? そのらせんの本数を数えてみよう。 右向きのらせんと左向
細胞工学連載コラム「生命科学の明日はどっちだ?」目次 生命科学でインディ・ジョーンズしよう!!(前篇) 後編はこちら ゲーマーがドラクエに嵌るわけ 大学院生の頃、ドラクエに嵌った事がある。D2の頃だったと思うが、同級生のH君が、真面目な顔をして言うのである。「俺らの知らないところで、“ろーるぷれいんぐげーむ”と言うのが流行っているのを知っているか?なんでも、ファミコンのゲームで恐ろしいほどの大人気らしい。実験ばかりで世間の事を知らないと、おいてきぼりを食うぞ。」 筆者もH君もファミコンを持っていなかった。そこで二人でお金を出し合い、ソフト(ドラクエ2)とファミコン1台を手に入れ、一日交替でプレーしたわけです。いやー、嵌りましたね。結局2人ともゴールまでに100時間くらいかかったのだが、ほぼ10日で終わらせてしまいました。当然、自分の順番の日には、ほぼやりっぱなし。食料を手の届くとこ
連載コラム 「生命科学の明日はどっちだ」 目次 第12回:学会なんかいらないっ??! ジンクピリチオン祭りの功績を評価されて来年(2013年)の分子生物学会の大会長になりました。場所は神戸ですので、みなさん、奮ってご参加ください。よろしくm(__)m マジかよっ?と思われた方。残念ながら、マジです。一番びっくりしたのが筆者本人なんだから。筆者は、理事になったことなど一度もない平会員で、学会運営に関与はおろか、この5、6年はシンポの企画すらしたことも有りません。唯一やったことと言えば、「ジンクピリチオン祭り」です。理事会では一瞬沈黙が流れたあと、「好き勝手にやらせるということですね。彼は、他人の指示なんか聞かないだろうから。」という質問があり、「そうです。」というやりとりの後議決されたそうです。要するに、「何をしても良い」ということらしい。相変わらず太っ腹というか投げやりというか、流石にジ
父親が35歳で亡くなっているので、若い頃から、なんとなく35歳で死ぬのではないかという思いにとりつかれていた。あほなことを、と思われるかもしれないけれど、井上ひさしも中井貴一も同じように思っていたようだから、父親に早死にされた息子の宿命のようなものかもしれない。この3月で55歳になったので、早くも余生生活20年、とえないこともない。そうすると、まことに楽しく有意義な余生で、ありがたいことである。 ちょうど20年前、35歳を迎えたころ、研究生活は最悪。本庶佑先生ひきいられる京都大学医化学第一教室に雇っていただいたものの、まる一年半、成果らしいものはあげられず。私のことを個人的に知っている人には信じられないだろうけれど、ほとんど鬱状態であった。大阪から京都へ通っていたが、往復の京阪特急の中でも、頭の中は研究のことでいっぱい。土日はおろか、お正月も祖父の葬式の日も、データはでないのに研究室へ行っ
細胞工学連載コラム「生命科学の明日はどっちだ?」目次 吾輩はキリンである.模様はひび割れている 皆さま,申し訳ありません.ジンクピリチオン祭りで燃え尽きてしまい,2カ月ほどお休みをいただきました.今月号からまたよろしくお願いいたします. 寺田寅彦を知ってますか? 今回もちょっと古い話で始まります.図1 の切手の肖像が誰だかわかるでしょうか? 若い人はたぶんご存知ないかもしれないが,この人物が今回の主役の物理学者,寺田寅彦(1878 ~ 1935)である.一見,何の変哲もない硬物の昔のおっさんだが,これがまたつはたいしたおっさんなのである.大体,この切手の写真にしたって,じつは下の写真のような「きれいどころ」に囲まれて,にやけるのをこらえている一枚なのである.こんな写真が切手になるところからしてただものではないが,科学的な業績は,もっとすごい. 寅彦は,X線結晶解析に関して非常に先駆
細胞工学連載コラム「生命科学の明日はどっちだ?」目次 明日はどっちだ?ライブ 「ジンクピリチオン祭り in 分子生物学会」 以下、分子生物学会HPの掲載した、ジンクピリチオン祭りの広告です. (学会HPでご確認ください) 研究プロジェクトのタイトルにおける「ジンクピリチオン効果」について 日時 : 12月14日(水) 19:50~20:50 会場: 第5会場(パシフィコ横浜会議センター5階 503) オーガナイザー: 近藤滋(大阪大学生命機能研究科) 「ジンクピリチオン効果」とは、作家の清水義範氏によって見い出された「言葉の衝撃力が脳に与える影響」を表現する語である。花王メリットシャンプーのCMのキャッチフレーズを覚えているだろうか?そう、「ジンクピリチオン配合!」である。このキャッチフレーズがいかに効果的であったかは、性能の違いが解りにくく競争も激烈なシャンプー業界で、この商品が
細胞工学連載コラム「生命科学の明日はどっちだ?」目次 アメーバはらせん階段を上ってナメクジに進化する? ウルトラQの人気怪獣ナメゴンです。 今回の話と、直接関係は有りません<m(__)m> 原始生物の進化のお話 仕事がはかどらないときは、wikipediaをぱらぱらと見てしまう。生命の進化を、恐竜あたりからず~っと遡って見ていたら、ちょっと面白いことに気が付いた。地球の歴史にとって最大の出来事である生命の誕生にかかった時間が意外に短いのだ。wikipediaの文献によれば、地球が生まれたのが46億年前で、海ができたのが43億年前となっている。で、原始生命の誕生が40(+-2)億年前とのこと。海ができてから生命誕生まで、最大でも5億年しか(?)かかっていないことになる。(注1:wikipedia情報です。)まあ、5億年という数字は、それだけでは「短い」と言えないかもしれない。だが、真核
生化学反応では、通常F(u)の関数形としてミカエリス・メンテンの式などが当てはまる。 Dは拡散係数である。 つまり反応拡散系は上の2つを包含した、より一般的な反応システムを議論しているにすぎない。 状況に応じて、例えば空間的な広がりを考えなくてもよい状況では拡散項を無視すればよい。 もちろん形態形成などでは空間構造を扱うわけだから拡散項は無視できない。 この反応系は自然界に見られるさまざまな興味深い現象―とりわけ生物に関わる現象をよく再現する。 以下に、それぞれの条件で出現する典型的なダイナミクスをまとめてある。 一般に、関わる因子の数や反応ネットワークの種類を増やすほど、より複雑なダイナミクスを生じうる。
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