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パリ五輪
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松尾匡のページ 07年10月29日 最低賃金引き上げは悪くない おととい昨日は、久しぶりに何も用事のない週末でした。ソファーに寝転がって学術論文を読むなどという至福の時間がすごせた。何だか罪悪感。 昨日論文読んだ後は、東大の松井彰彦先生のファンタジー小説『向こう岸の市場(アゴラ)』(勁草書房)を読みはじめたら、あまりのおもしろさに没頭し、一気に読み切ってしまいました。お勧めですよこれ。たぶんリフレ派のオタク達にとっては萌えどころ満載であろう(他人事)。 ヘロドトスやらペリクレスやらが出てくる古代ギリシャが舞台の、少年少女のビルドゥングスロマーンで、ギリシャ神話の神様達も出てきます。しかし、松井先生が書かれた本ですから、もちろん本当は経済学が主題なのです。 表向き、アテネと現代のアメリカの類比ばかりが目につきますが、本当はもっと言いたいことは広いと思います。 我田引
松尾匡のページ 02年9月7日 なぜ青色が見えるのか 三原色の錐体: 波長640ナノメートルから430ナノメートルまでの電磁波は、我々ヒトが光として見ることができ、可視光線と呼ばれる。可視光線のあらゆる色は、赤■、緑■、青紫■(正確には「青みのすみれ」)の三原色の混合で表すことができる。例えば我々ヒトは波長575ナノメートルの光を黄色■と知覚するが、波長640〜780ナノメートルの赤色光と波長498〜530ナノメートルの緑色光との混合波もまた全く同じ黄色と知覚され、両者を区別することができない。 これは、ヒトの目の網膜にある光の受容体「錐体」が、低周波光(赤)、中周波光(緑)、高周波光(青紫)のそれぞれで最も良く感応する三種類があるからである。波長575ナノメートルの光の場合は、赤錐体と緑錐体の二者が感応するので、赤色光と緑色光を同時に見たときと同じ知覚を受けるのである。 三錐体の感じる波
松尾匡のページ 07年1月26日 ガチウヨ世代のソ連イメージ 僕の経験からすると、手のつけられないウヨの学生というのは、今の20代後半から30歳すぎぐらいに多かったような気がする。おそらくこの世代がネット右翼などの中核部隊をなしていると思われる。もちろん、正反対の、今まちでNPOなどの活動を支えている中心的な若い人達もこの世代なのだけど。 でも、僕が講義などで学生から感じる右翼的な反発みたいなものは、ここ数年は劇的に少なくなっていると感じる。何かしらその点での世代の変化がある。いったい今の20代後半から30歳すぎの世代というのは、何か特別なことがあったのだろうか。 たしかに小林『戦争論』の影響が一番大きかった世代だし、彼らの学生時代は「つくる会」も一枚岩だった。それは大きな要因だろう。しかし、それ以外にもうひとつ、決定的に大きな原因だとにらんでいるものがある。 それは
松尾匡のページ 07年2月19日 山形・池田「生産性論争」への今頃のコメント 経済学の世界ではクルーグマンの翻訳で知られる山形浩生さんが、ご自身のブログ「経済のトリセツ」で2月11日に展開した議論 http://d.hatena.ne.jp/wlj-Friday/20070211 に対して、翌日、上武大学大学院客員教授の池田信夫先生が、ご自身のブログ「池田信夫blog」で批判を行った。 http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/cd4e52fd7cca96ac71d0841c5da0cb75 で、そのあと数日ブログで反論の応酬が続き、池田先生のブログに一日百件ものコメントが寄せられたり、これを題材にしたウェブ記事が次々立ったりと、ブログ界が大変盛り上がったようだ。 しかしこれは、山形さんが言いたい本筋とは関係のない部分での超アバウトな表現
松尾匡のページ 06年8月26日 書評:稲葉振一郎・立岩真也『所有と国家のゆくえ』 この数日やっと時間ができたので、このチャンスにと、本を読みまくっている。といっても、同業の知人達には、多忙な中をいつも大量の読書をこなし、しかもブログ更新を欠かさずに、その上、オタク趣味情報も極め続けている猛者が多いので、それとくらべれば恥ずかしい限りの読書スピードなのだが。 というわけで、この間に読んだものを一つ簡単にご紹介したい。 稲葉振一郎・立岩真也『所有と国家のゆくえ』(NHKブックス) amazon bk1 セブンアンドワイ いただきもの。僕と吉原さんとの『マルクスの使いみち』に続く、稲葉さんプロデュースの座談形式本ですね。と思ってぱらぱら読んでみたら、おおっ、ちゃんと対談になってるじゃん(笑)。 立岩さんと言えば、以前、僕の不倶戴天のコミュニタリアン方面からずいぶん評価
松尾匡のページ 04年9月9日 羽入−折原論争を読んだ 羽入辰郎という人が『マックス・ウェーバーの犯罪』(bk1amazonYahoo!)という刺激的なタイトルの著書を出してデビューしたのを受けて、ベテランのウェーバリアンの折原浩が『ウェーバー学のすすめ』(bk1amazonYahoo!)という批判本を出した。北大の橋本努氏は、羽生−折原論争のホームページまで作っていて、この論争への参加者達の論評を掲載している。 まあ、私などは、ウェーバーについては大塚訳の『プロ倫』を岩波文庫でざっと通読しただけで、あとは山之内靖や佐久間孝正の解説を読んでいるだけのド素人なので、両著とも野次馬的に「へぇー、へぇー」と言いながらずいぶん楽しませてもらった。 羽入が言っていることは、「犯罪」とか「詐欺師」とかの挑発用のレトリックを全部除いて簡単に言えば、「『プロ倫』でウェーバーは、ルターが本当はBeruffと
松尾匡のページ 06年3月23日 『マルクスの使いみち』の読まれ方にショック 稲葉さん、吉原さんとの共著の『マルクスの使いみち』ですけど、僕は「松尾が吉原に論破された」という読み方をされることを心配していました。 いざ出版されて、あちこちのブログやアマゾンで書評が出ているのを読んだら、それ以前の問題だったことがわかってショック。ほとんどの人が著者三人が同じ立場とみなして評論していました。もう・・・私はアナマルじゃないって!! 第1部は三人共闘していますが、第2部は吉原さんと私は互いに違うことを言っています。第3部は私は加わっていないのですが、お二人の対談の内容についてはほぼ全面的に受け入れがたいので、あとがきで批判を加えてあります。 上にリンクした本サイトの著書紹介ページでも書きましたが、第2部では、目下の論争中のテーマについて稲葉さんとの対談で簡単に解説したら、あとで
検索用キーワード:理論経済学 マルクス経済学 数理経済学 マルクスの基本定理 置塩信雄 マルクス主義 社会主義 共産主義 コンドラチェフ波動 ゲーム理論 比較制度分析 進化経済学 疎外論 唯物史観 非線形 履歴効果 首相公選制反対 非営利・協同ネットワーク 協同組合 NPO まちづくり アソシエーション論 近代の復権 このホームページは、松尾の大学移籍に伴い、サーバーから削除される予定です。 すでに、下記の場所に移転していますので、ブックマーク、リンク等いただいているかたは、変更をお願いします。 http://matsuo-tadasu.ptu.jp/ 目 次 1. 私の主張 2. 著作 07年9/6 また韓流! 『市民参加のまちづくり[コミュニティ・ビジネス編]』韓国語訳 07年9/6 新共著出版『経済政策形成の研究』(紹介ブログリンク9/21) 07年9/21
松尾匡のページ 05年3月22日 少子化対策を考える おとといの地震、自宅ではワイングラス一本割っただけで何もなかったけど、今朝研究室を開けたら本棚が倒れて本が散乱していた。 いやはや予期せぬ肉体労働で疲れたけど、本格的に被災した方はそれどころではなかっただろう。心よりお見舞い申し上げます。 このエッセーコーナーの更新がだいぶ滞っていたけど、年度末の諸務集中で大変だったのだ。とりあえずなんとかやっつけて、四件ばかり業者に原稿やら何やらを送ったものの納品待ちの状態。あがってきたらまたバタバタするけど、とりあえずちょっと一息つける。 今日は最近あちこちで議論を目にする少子化問題について一言。 少子化なんてたいした問題ではないという意見もあって、そうかもしれないとも思う。だいたいこの傾向は、発展途上国も含めて全人類的に貫いているものらしく、人為で止めることのできるものではな
松尾匡のページ 用語解説:疎外論 共産党支配下のソ連や中国などでは、人間の解放を掲げる思想の名のもとに、何千万人もの罪もない人々が殺されていった。 かつての日本軍国主義は、祖国と民族の誇りのために、多くの異民族を犠牲にしただけではあきたりず、特攻、バンザイ突撃、集団自決等々、何の戦闘効果もない無駄死にをすべての自国民に強要した。 今もなお、「正義」の名のもとに、「宗教」の名のもとに、「民族の誇り」の名のもとに、他人の命も自分の命も踏みにじる人々が絶えない。 そもそも、「考え方」「理念」「思い込み」「決まりごと」等々といったことは、どこにも物理的実体がない。生物的実体もどこにもない。ただ人間が頭の中で作りだした、人間の頭の中にだけあることにすぎない。 それなのに、これらの事どもは、一旦できあがると、それを作りだした生身の人間を勝手に離れて一人立ちしてしまう。そして、どこかにあたかも物理的実体
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