サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
大谷翔平
yasuyuki-iida.hatenablog.com
白川日銀総裁:日本の人口動態の変化が成長率に影響 によると,日本銀行の白川総裁が, 「2000年代の10年間について先進24カ国の人口増加率とインフレ率を比較すると、両者の間に正の相関が観察されるようになっている」 と発言したとのこと. 目から鱗の発言だったのでデータを見てみた…….もっとも単年の人口成長率がインフレ率を決めるという話ではないだろう.それでは,リーマンショックの影響が大きかった(のでインフレ率が下ぶれした)国がたまたま西欧・日本で,西欧・日本では人口成長率が以前から低いという見せかけ上の相関を拾ってしまう.そんな馬鹿な解釈を総裁がするわけがないので,この言及はあくまで趨勢的なものだと解釈する. そこでIMF定義のAdvanced economiesに関して,2000年代(2000-2009)の10年間の人口増加と同じく2000年代累計の物価上昇率をプロットしてみよう. 出典
自分が面白いと思った原稿に限って根本的な修正を求められるもの.今回もそんなかんじ.通り一遍のことを書く方が楽なんだけど,ちょっと思いついちゃったので遊んでみたらやっぱ没だったのでそのまま転載.お題は「最近の雇用情勢とその解決策」について……まぁ雇用の話じゃなくて「いろいろでかい話をする人全体」への批判になっちゃってます. 「構造問題」は答えではない 雇用の問題に言及する論者は決まってその「根本的改善には構造的な問題の解決が必要だ」といった返答をする.しかし,改めて考えてみると構造問題とは何だろう?その明確な定義はない.「構造問題=様々な難問」程度の意味しか無いのだから,雇用問題に限らないが論説において「構造問題」が説明のキーになっていたら,その筆者の真意は「この問題は難しくてわかりません」だと考えて良いだろう. 雇用には様々な構造的問題がある.その一方で,政策的に十分対応できる部分もある.
まとめ 実質2%成長+インフレ率2%なら少々の歳出抑制で財政再建可 実質1.5%成長+インフレ率2%ならインフレによる歳出の自然増以外の歳出増を抑えれば財政再建可 歳出の増加の抑制(歳出カットではない点に注目!)は財政再建のために必須.歳出増加抑制とインフレ,そして常識的な範囲の実質成長で今後の社会保障支出増以外に関しての財政赤字の問題は解決できる (社会保障支出の増加以外の)財政の問題はインフレと歳出抑制に掛かっている……景気回復時の税収増が大盤振る舞い(?)に使われないように十分監視する必要がある 直近の実例 ごく簡単な話としては,2006年・2007年に国と地方併せてのプライマリバランスがGDP比で(直近の最悪期の▲5.7%から)▲1.8%,▲1.2%まで縮んだことからデフレ脱却さえ出来ない小規模な景気回復でさえ財政は改善することがわかる.もっともこれだけでは納得しないという人が多い
最近消費税増税云々話にコメントを求められることが多いんですが,僕の立場は「賛成/反対」と単純に割り切れる話ではないのでいつもながながとコメントしたり,メール書いたりしなきゃいけない.同じ話を何度もするのはどうも苦手なので,ここに基本方針を書いておこうと思います. 基本姿勢 財政の問題は「プライマリバランス赤字への対応」「社会保障費増加への対応」に分けて考えなければならない*1 プライマリバランス赤字への対応は安定的なインフレによる名目成長率の向上に求めるべき*2 社会保障費増加への対応は給付抑制となんらかの増税で行うしかない ただし,現在の「一体改革」には反対.一時的に増税してもその後にまた財源が不足することになるためゴールが見えない増税を続けることになる.もっともそれ以前に鈴木推計にもある様に赤字が減らないので何のための増税なのか全くわからない むしろ税収動向に収支が左右されない積み立て
今年も卒論一段落!今回はアンケートを使う卒論生は統一のアンケートにしてサンプル数を稼がせました.調査対象は東京都内の大学に通う大学生.集まったサンプル数は20大学958人.各大学の前などで「○○大学の学生さんですか?」と聞いてからアンケート撮りを行ったため……ほとんどのサンプルに関して*1その入試時の偏差値がわかるという工夫をしてみました. 価値観から経済変数,さらには性行為まで多岐に渡る質問項目での実施でどんどん面白い結果がでているのですが,面白すぎるのは来年本格的に調査設計をしてからアンケートとって論文にするとして,単純に面白かったものを暇なときに紹介していこうかなと思います. 利用SNSと大学 今日紹介するのは利用SNSと「大学のレベル」について.うすうす感づいている人も多いと思うけど,ソーシャルクラスによって日常的に利用するSNSは結構違う感じ.じゃあこれを確かめてみましょうってこ
めちゃくちゃご無沙汰ですorz 年明けに山形さんとトークイベントやるよ♪ ケインズが考えていたことは何か……何となく見えてきた気がするので当日自説(珍説)開陳といこうかと.御用とお急ぎのない方はぜひ池袋新宿においでませ! 【タイトル】 山形浩生×飯田泰之 もう一度『一般理論』に挑戦する 【サブタイトル】 訳・要約●山形浩生 解説●飯田泰之 『要約 ケインズ 雇用と利子とお金の一般理論』(ポット出版)刊行記念 【リード】 リーマン・ショック以降、再び注目を集めたケインズ『一般理論』。 そこには現在の不況に対する処方箋がたくさん詰まっている。 しかし、ケインズの遺産をつつき回すだけでは今後の経済学が発展していくはず がない。 経済学の未来はどっちだ! 山形浩生と飯田泰之の二人が語ります。 【詳細】 ●日時 2012年1月28日(土) 開場17時30分/開演18時〜 (19時30分終了予定) ●
「被災地のために何かしたい!」という気持ちだけはあるという人は多いんじゃないかな.でもどうしてよいのかわからないよね.なんだかわからないからとりま義援金払ってみたり.いいわけ程度の募金付きの商品やメニューを買ってみたり……. どうも個人的にはそれだけじゃツマランなぁということで,ここしばし本業*1そっちのけで手当たり次第動いてみました. 震災直後からのCFWでの会議・会合.4月から5月にかけての被災地入り.その中で様々な人(被災者の方から,支援活動をされている人まで)と出会い,仲間になり……その中で生まれたのが「雨ニモマケズPJ*2」です.芸能人とかじゃないので出来ることは限られていますが,「雨ニモマケズPJ」の企画第一弾が「いわて三陸復興食堂」の県外開催です*3. いわて三陸復興食堂 まずは復興食堂の紹介から.単純に言うと復興食堂は被災地巡回の炊き出しキャラバンです.三陸地域はすでに(と
更新全然してない&更新したと思ったらまた告知でおなじみの「こら!たまには研究しろ!!」ですが,今回もそのスキームから抜けていません.blogにtwitterにfacebookとどんどん使いこなせている人ってどういう時間管理しているんだろう…….ただ,blog更新がトロい理由のひとつを今日発見しました! ブックマークに入れてなかった! ふた月ほど前にメインのPCを変えたのですが,そのときあまりにも多いブクマを捨ててどうしても必要なものだけ再登録していたら,なんと自分のblogを入れてなかった*1……そしてブクマにないと「なんとなく見る」ことが無くなって,自分の「日常業務の外」になってしまう.うーん.なんとなくこれって"nudge"? すいません本題です 農業ジャーナリストでコンサルタントの浅川芳裕さんとの共著が出ます.この組み合わせで共著だと対談本?と思われるかもしれませんが,内容は「浅川&
G.W.のラストを利用して岩手県に行ってきました.今回は,僕でもできる範囲での支援方法を捜す旅.縁あって副代表になったCFW(Cash for Work)-Japanキャンペーンですが,その活動とは別に,より具体的なビジネス再出発のお手伝いの方法を模索中です. まずは,ちょっとしたまとめ 新幹線が通っている一ノ関〜盛岡の街は全くの平常運転なので何の遠慮もなく観光旅行に行こう みんな岩手行け! メディア等で伝えられる重被災地域でも沿岸部から車で5分離れればふつうにコンビニ・スーパーがあいているところが多い 被災地方面に向かうならとれれば遠野*1,だめなら一ノ関(気仙沼・陸前高田方面)・北上・花巻あたりに宿を取るのがよい 徐々に進み始めたPJ関係で 急募!! 都内で移動式店舗(屋台等)を営業する場所を数日間提供してくれるっていう太っ腹な企業や地主さん 車両を貸してくれるorくれるっていう超太っ
昨22日.評論家荻上チキ氏とともにもう一つの大震災.長野県栄村大震災被災地に取材に行ってきました. 栄村大震災は一直線上に被害が集中しており,それ以外の損失は軽微とのことでしたが,道路の寸断・土石流・家屋の倒壊と死者が出なかったのが不思議でならない規模の震災です. 典型的な山間部である栄村では,畜産やきのこ等を主に栽培する主業農家と狭隘な棚田で稲作を行う兼業農家.高齢者による自給的農家が主な産業.今回の震災ではこのそれぞれが深刻な問題を抱えることになりました. いっしょにいったチキ君のブログ「震災のあった長野県栄村を取材してきました」が写真豊富なので,是非ご覧ください.当日の模様は5/10発売の『週刊SPA!』内の「週刊チキーーダ」でご報告いたします. 今回の取材ではNPO栄村ネットワーク理事で京都精華大教授の松尾眞氏に村内の案内をいただきました.同NPOの存在は栄村にとって重要な役割を果
カリスマバイヤーとして知られるコンサルタントの坂口孝則さんとの共著,『経済とお金儲けの真実』が徳間書店より本日発売です! 経済とお金儲けの真実 作者: 飯田泰之,坂口孝則出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 2011/01/25メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 3人 クリック: 31回この商品を含むブログ (10件) を見る 発売を記念して明日(26日)よりamazonキャンペーンやりますです.Amazon.co.jpお買い上げいただけますとちょっとした特典がつきますので,ついでのある方は是非是非♪ キャンペーンページはこちら 本企画のきっかけは,TV番組で坂口さんとご一緒したこと.そして,現在の職業からは想像もつかないほど(失礼!)思想・評論に高い関心をもたれ,造詣が深いことから意気投合できたことにあります. 坂口さんからの問いで興味深かったのが,「経済学者は経済を語りながらなぜ
きたる11月10日に,角川Oneテーマ新書より『ゼロから学ぶ経済政策――日本を幸福にする経済政策のつくり方』が発売されます! 今回のテーマは経済政策!!(……ってだいたいいつもそうですが).まだ書影が出てないですが,副題といい帯といいこれでもか!ってくらい盛ってますがなにとぞよろしく. ゼロから学ぶ経済政策 日本を幸福にする経済政策のつくり方 (角川oneテーマ21) 作者: 飯田 泰之出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)発売日: 2010/11/10メディア: 新書購入: 11人 クリック: 124回この商品を含むブログ (23件) を見る 今回の本の当初の執筆動機は,『ゼミナール経済政策入門』(岩田規久男・飯田泰之,日本経済新聞社)にいただいたコメントが発端です.ありがたいことに多くの先生にテキスト指定いただいたようなのですが,使ってみてのコメントの多くは「入門書
twitter上での僕の発言 iida_yasuyuki 日本経済は長期均衡水準らしい……現状を非自発失業がない状態だと考えられる人はよほどにおめでたいと思う→ 【齊藤 誠 低生産性・高コスト構造を自覚せよ】 http://ow.ly/2UZv1 に対し,齊藤先生がコメントされているので,そのリプライを*1. 失業の自発性について まずは謝罪 「おめでたい」についてですがこれは素直に申し訳ありませんでした.普段比較的激しい論争の渦中にいることが多く,中傷というほどの気持ちではなくちょっとした皮肉のつもりで書いてしまいました*2.お気に障る表現になってしまいましたこと,大変申し訳ありません. そして反論 私自身には「斉藤先生は全ての失業を自発的失業だと主張している」と言うつもりはありません.サーチ理論に基づく均衡における(ある意味自発的ではない)均衡失業を教科書的な,または普段用いるタームに
今週のチキーーダは時代劇評論家の春日太一氏との対談.春日氏も自身のblogで取り上げてくれてます(→ 「週刊SPA!」に対談が載ります).一応名目上は時代劇と現代なんだけど……実は3時間の対談のウチ時代劇の話は1時間もない.あとは単に高校の後輩とだべってただけ.その空気を察してか,本編より高校時代の話へのレスポンスの方が強いです(笑) で,本文中で僕が「小学校の卒業アルバムを著者近影に使える」と書いたら,中学時代の友達から「そんなこたぁねぇだろ」と指摘されたんだけど……それは君の記憶の方が間違い.ソース出してやんよ.ソース. というわけで,本邦初公開……小学6年生のわたくし. まだ昭和の御代の写真です.うーんでもさすがに著者近影は厳しいか……とついでに中学と高校の卒業アルバムを見てみたんだけど! なんか炎天下で取ったみたいでなんかまぶしそうだしねw 中学時代は背丈今と同じで10kg以上痩せ
やっとこさ為替介入……でも現在の介入資金調達システムでは「日銀が追加的オペをやらないから非不胎化」というわけではないよ(詳細は→円の国際化の推進策について)という話をするのかなと思わせておいて, EU労働法政策雑記帳(一犬虚ニ吠ユレバ万犬實ニ傳ウ) の話.これについてはお恥ずかしい限りで,僕の完全な無知のせい.スウェーデンは金銭解雇ルール(ちなみに僕はいろんなとこで解雇ルールの金銭化は主張しています)があること&整理解雇の定義が広いことから「Employment at will」と口が滑りました.完全に言いすぎです.該当部分は読み飛ばして下さい.今後は間違っても「解雇自由」というニュアンスが強調される話はしないようにします. ただし,解雇のルールが明確化で,決裂時の金銭解雇ルールが示されていることは人を雇う際の不確実性を減じてくれるのは確かでしょう.また,整理解雇の定義が広いことなどからか
今日は話が長いので要点 小野先生の主張を批判している人の90%は小野先生の論文をまともに読んでいないし,残りの9%の人もロジックを誤解している 小野先生の今次の主張は小野モデルに依拠している.批判はモデルの論理or実証的妥当性に対して行うべし [追記:fromdusktildawnさんのブクマコメントによる] 「増税も福祉も再分配も便益ある公共事業も必要条件にはしていないってことか。で、まるでそれを必要条件であるかのように言って我田引水する人たちが大勢いると。」要するにそういうこと.労働市場のギャップ解消がメイン.あとのいろいろは「これがあったらもっといい」というオプション.ところがメディアではオプションの方が受けるし.本人の記述も,一般誌に書き慣れていないせいだと思う,時々紛らわしいものになっていたのが小野先生の不幸の始まりかと. ここからが本編だよ 小野善康先生といえば,菅首相のブレー
twitterでのつぶやきに池田信夫さんと岩本康志さんがコメントを寄せているので,返答をば. ニューケインジアンIS曲線の話 まずは池田さんのニューケインジアンモデル云々のお話.ここで池田さんは, ニューケインジアン理論では、 GDPギャップ=α(自然利子率−金利)+需要ショック で決まり(αは定数)、物価上昇率はGDPギャップの増加関数だからである と言っています.これニューケインジアンモデルのIS曲線です.ものすごく要約すると実質金利から需要が決まり,GDPギャップが決まるっていう関係式.そして「生産性とインフレ率」の話をするのになんでこの式が出てくるのかわかりませんがそれはこの際おいといて. NK-IS曲線は連立差分方程式で表現されるニューケインジアンモデル内のひとつの式なので,それだけを取り出して論じるのはまずい*1んですが,とりあえずこの式の示す変数間関係を整理しましょう. 今の
今回の参院選……一番の話題はみんなの党の大躍進でしょう.リフレと公務員改革というみんなの党の党是を支える政策ブレーン高橋洋一(嘉悦大教授,政策工房代表)の登場です.テーマはバランスシート思考です. ちょっとキャンセルが出て空き席があるとのことで,いまから「飯田のblogをみたよ」と一言添えていただければ受講料を区切りの良い\15000にサービスとのこと. お申し込みはこちら 高橋洋一『日本の大問題が面白いほど解ける本』刊行記念レクチャー バランスシートで世の中がわかる〜物事は数字で見なさい! 日時 & 場所 : 2010年7月31日(土)13時〜17時45分 / 光文社 地図はこちらです 定員 & 費用 : 40人 / 15750円(税込) 概要: バランスシートの考え方はとても役に立ちます。バランスシートを知っているかいないかでは、社会人になって雲泥の差が出ます。私はつねづね、会計・簿記
岡田さんとドラエモン 岡田靖(wikipedia) いちごBBS経済板 いちごBBSまとめログ 最近の岡田さんの公刊論文*1 岡田靖・安達誠司・岩田規久男「デフレ克服には金融政策のレジーム転換が必要」『エコノミックス』第7号、2002年春。 岡田靖・安達誠司・岩田規久男「大恐慌と昭和恐慌に見るレジーム転換と現代日本の金融政策」原田泰・岩田規久男編著『デフレ不況の実証分析──日本経済の停滞と再生』東洋経済新報社、2002年10月 岡田靖「デフレはどれくらい日本経済を蝕んでいるのか」岩田規久男編『まずデフレをとめよ』日本経済新聞社、2003年2月。 野口旭・岡田靖「金融政策の機能停止はなぜ生じたのか」岩田規久男・宮川努編『失われた10年の真因は何か』東洋経済新報社、2003年5月。 岡田靖・安達誠司・岩田規久男「昭和恐慌に見る政策レジームの大転換」岩田規久男編著『昭和恐慌の研究』東洋経済新報社
すでにtwitterでご存じの方もおられるかと思いますが,昨日(4月10日)夜にエコノミストの岡田靖さんが亡くなられました.1月半ばに入院されたものの,その後の回復は早く2月末には退院され,3月半ばには通常業務に復帰されていました.そのため,まさか突然このようなことになるとは考えていませんでした. 岡田さんは……びっくりするほど鋭く,あまりに(学問的に)潔癖で,呆れるほどに完全主義,そしてシャイな方だったため一般に名を知られることはなかった氏ですが,20年にわたって間違いなく日本の経済論壇のキーパーソンの一人でありつつけた方です.80年代の第一次翁岩田論争の頃から金融政策論争の影の主役として活躍され,90年代末にはまさにワンマンアーミーのような活躍でネットにおける経済論壇を確立し,近年もまた浜田宏一先生をサポートして金融政策論争の縁の下の力持ちとして活躍されていました.そして,大和証券・C
満を持して!「飯田泰之経済学入門講義の実況中継」の発売です.この本の企画自体を頂いたのはずいぶん前でして,そういうわけで「構想5年*1!総制作費?円!!!」の大作ですので是非ご笑覧頂ければと思います. 『経済は損得で理解しろ』は3月12日発売! 世界一シンプルな経済入門 経済は損得で理解しろ! 日頃の疑問からデフレまで 作者: 飯田泰之出版社/メーカー: エンターブレイン発売日: 2010/03/12メディア: 単行本購入: 13人 クリック: 215回この商品を含むブログ (23件) を見る もう書影だけで突っ込みどころ満載なのですが,勝間さんの本ではなくて僕の本です(笑)一見僕の本には見えないので売れてくれるんではないかと期待していますが,どうせなら著者名もペンネーム*2にすれば良かったかと反省中.勝間さん&勝間さんの帯をもぎ取ってきてくれた担当さんに多謝です. さらにはなぜにエンター
2月17日に発売されました,勝間和代氏・宮崎哲弥氏との共著『日本経済復活―一番簡単な方法』(光文社新書)に数多くのレスポンスをいただきありがたい限りです.飯田単独でリフレ政策について語ってもこれだけの反応が得られることはないでしょう.この本でより多くの人に議論に注目頂けるようになったのではないかと思います. 日本経済復活 一番かんたんな方法 (光文社新書 443) 作者: 勝間和代,宮崎哲弥,飯田泰之出版社/メーカー: 光文社発売日: 2010/02/17メディア: 新書購入: 5人 クリック: 405回この商品を含むブログ (52件) を見る もちろん批判的な意見もたくさん寄せられています.なかでもしっかりと返答をしなければ行けないと思うのが, アゴラ:飯田泰之氏への質問 - 池田信夫 【感想】『日本経済復活 一番かんたんな方法』 -岩本康志 です. 「アゴラ:飯田泰之氏への質問 - 池
飯田です.満を持して今日発売.勝間和代さん,宮崎哲弥さんとの鼎談……とにかくデフレ脱却が必要で,そのために出来る手段はまだまだ残されているという本. 日本経済復活 一番かんたんな方法 (光文社新書 443) 作者: 勝間和代,宮崎哲弥,飯田泰之出版社/メーカー: 光文社発売日: 2010/02/17メディア: 新書購入: 5人 クリック: 405回この商品を含むブログ (52件) を見る 本書の出版の経緯は,何おいても勝間さんが菅大臣(当時国家戦略担当)に行った脱デフレについてのプレゼンです.以前からリフレ政策に大きな関心を寄せていた宮崎哲弥氏が「一度勝間と話さなきゃいけない」とおっしゃっていたのをうけて,シノドス一同が策動した結果本企画が実現しました. リフレ政策には3つのレベルがあります. 【モデレートなリフレ政策】0金利の解除条件を明確にし,その遵守を厳守させる法的な裏付けを与える
各所で話題になっているBlanchardらの"Rethinking Macroeconomic Policy"ですが,ごくごく一部を切り抜いて勝手な解釈を加えるよりも,本人の説明を読みましょう.というわけで,Blanchard本人の会見の様子. IMF Explores Contours of Future Macroeconomic Policy インタビュアー(IMF Survey online:以下I):なぜあなたは今,新しいマクロ経済政策のフレームを紹介しようとするこの論文を発表したのですか. Blanchard:危機が徐々に落ち着きつつある今,マクロ経済のコントロールに関する我々の知識を再評価すべき時が来た.マクロ経済学者と政策担当者は80年代前半からの着実な景気循環の安定化傾向を高く評し,我々はマクロ経済のコントロール方法を会得したのだといいたい誘惑に駆られる.そして私たちはこ
昨日紹介したIMFのペーパーに対するクルーグマンの感想.ブランシャールの話では手ぬるい! だって長期にもフィリップス曲線垂直じゃないもん!というエントリ.インフレが相対価格調整を容易にすると言うのは重要な論点.次はAkerlof, Dickens, and Perry紹介せんといかんね. 抄訳を載せようと思ったら,まとめるのめんどくさくてほぼ全訳になっちゃった…….強調は飯田による. The Case For Higher Inflation ↑元の記事はこちら オリヴィエ・ブランシャール(MIT教授,IMFチーフエコノミスト)は興味深く,重要な論文を公表した.同論文では経済危機がマクロ経済政策の分析をどう変容させたか,そして危機によってマクロ経済学はどう変わるべきかを述べている.中でも最も驚くべき結論は「各国中央銀行は目標インフレ率をあまりにも低く設定しすぎていた」という点であろう. ブ
僕がインフレ目標型の政策を提言するときは「2-3%」というコトが多い*1のですが,IMFから平時4%の提言が! 主要国のインフレ目標「平時から4%に」IMFが提言 この記事の元ネタになったのが Blanchard, Dell'Ariccia, and Mauro, "Rethinking Macroeconomic Policy," IMF Staff Position Note もっとも即4%インタゲにすべしっていう提言ではないんですが,デフレに巻き込まれることを防ぐために,予備的に高めのインフレ目標水準を設定しておき,政策余地を残すという考え方は重要です.財政についても財政の健全性が「いざというとき」の財政政策の効果を高めることなどが指摘されています*2. ちょっち引用. It appears today that the world will likely avoid major d
すでに発売されてしまいましたが,扶桑社の『週刊SPA!』で荻上チキたんとの新連載「週刊チキーダ:飯田泰之と荻上チキのヤバい研究報告書」が始まりました. 第一回は「00年代を忘れよう!」と題して,独断と偏見に基づく00年代の10大話題をとりあげて二人でコメントしています.今後は,政治・経済はもちろんサブカルや下世話ネタまで幅広く取り上げていく予定なので,乞うご期待! ちなみに同号より城繁幸氏の新連載,「第一次世代対戦」もスタート! 僕自身,今後の経済論戦の主軸は世代対立だと考えているので頑張って欲しいです.城さんのblogにコメントしたところ,「30代の論者は少ないので、いろいろと協力できていければいいなと考えています。」とリプライいただいたんですが……「30代の論者は少ない」というのも世代交代の停滞を表しているような.どうかんがえても34歳(←漏れ)とか36歳(←城さん)が最若手組ってヤヴ
うちは朝日新聞とってない上にちょうど出張中だったので気づくのが遅れましたが,松原隆一郎氏が僕も参加した『VOICE』2月号(1月9日号)「大討論会:デフレ地獄脱出への処方箋」にかなりの紙幅で言及されています.けっこ〜誤解が多いので,すでに田中秀臣氏が事実誤認の指摘をされていますが,少々コメント. 飯田泰之は、グローバリズムのもとでは財政政策は金利を高め資本流入を招いて円高をもたらし、輸出を減らすため効果が弱いとするマンデル-フレミングの理論が日本に当てはまるとして、 これは参加者の菊池英博さんも誤解されているようですが,僕の話は 実証的に財政政策の効果は低下している その理由としてはマンデル=フレミングモデルが考えられる という話.マンデル=フレミングモデルは論旨の中心ではない. ちなみにもう一つの可能性は中立命題だけど,これは畑農先生のカルマン・フィルターによる研究やYano, Iida
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『こら!たまには研究しろ!!(飯田泰之)』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く