市川に生息するオオサンショウウオ=2009年9月、兵庫県朝来市、清野写す オオサンショウウオが川の中で出歩く頻度は3日に1度程度――。京都大大学院地球環境学堂の田口勇輝研究員(28)の調査で、こんな実態がわかった。オオサンショウウオの生態にはなぞが多いが、「基本的に省エネ型の生き物」という。 オオサンショウウオは世界最大の両生類で国の特別天然記念物。夜行性で、日中は川の穴の中や草陰などに身を潜め、日が暮れると魚やカニを求めて浅瀬に現れる。 田口さんは昨年9月、生息地として知られる兵庫県朝来(あさご)市の市川で7夜連続で調べた。午後6時から翌日午前6時まで、2時間おきに200メートルの川の中を探し、体が見えた個体を数え、別の研究者らによって体に埋め込まれていたチップを読み取る方法で個体を識別した。 その結果、全長約30センチ〜1メートルの58匹が延べ159回見つかった。1週間あたりの