国産初のジェット旅客機「ミツビシ・リージョナル・ジェット(MRJ)」の販売を手がける三菱航空機(名古屋市)は4日、オランダに現地販売会社を設立すると発表した。各国間を頻繁に飛ぶ路線の多い欧州を有望な市場とにらみ、各国の航空会社に売り込み攻勢をかける狙いだ。 5月1日にアムステルダム市に全額出資で設立する新会社には、社長を含めて4人の日本人らが常駐する計画だ。 世界の小型ジェット飛行機(100席以下)の需要は20年間で約5千機と見込まれており、うち欧州は約3割の1500機を占める。MRJは1機4千万ドル(約33億6千万円)。三菱航空機は今後20年間で1千機を販売する目標をたてており、欧州が主戦場となる可能性が高い。 江川豪雄社長は「欧州の航空会社のMRJへの関心は高い。現地法人の設立が受注獲得への大きなステップになることを期待する」とコメントしている。(信原一貴)