超高齢化が進む日本では、30年後には高齢者が今より50~60万人増えるとみられている。しかし病院のベッド数の伸びは頭打ちのため、政府は在宅でサポートする体制にシフトしようとしている。 在宅での介護で大きな問題となるのが「介護食」だ。かむ能力が低下している人のために家庭でミキサー食を作る場合、1食につき準備が2時間ほどかかるといわれる。これは煮物など普通の調理をしたあと、ミキサーにかける、すり鉢でする、裏ごしするなどのひと手間がかかるためだ。さらに飲み込む力が低下している人のためにとろみをつけたり、ゼリー状に固めたりするとなると、さらにもうひと手間もふた手間もかかる。しかも手間がかかるわりには見ためが悪く食欲が湧かないため、食欲が落ちて栄養がとれなかったり、食事の満足感を十分に得られなかったりするケースも多いという。 そこでニーズが高まっているのが、手軽に介護食が作れる商品だ。日本介護食品協