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ドラクエ3
blog.livedoor.jp/sakumad2003
2022年02月23日01:28 カテゴリ博物館 博物館法について思うこと 博物館法改正案が閣議決定されたという https://www.mext.go.jp/b_menu/houan/an/detail/mext_00022.html 博物館法はなんのためにあるのか,といえば「博物館の健全な発達と国民の教育,学術,文化の発展」と第一条に書かれている。 そしてそれは民法や刑法やなんとか規制法みたいなものと同じく,社会の組織や予算を動かすための実用の道具だ。ただの理念法として作られているわけではない。 博物館法の改正に,これじゃないと思う人もいるだろう。博物館を大切に思う人の数だけ,博物館の理想がある,それは素晴らしいことだ。その理想のままに博物館が作れたらそれはたしかに素晴らしいと思う。 皆の共通の理想であれば,もしかしたら可能かもしれない。 でもこの社会は残念なことにそうではない。博物館
2015年06月14日00:47 カテゴリ博物館研究のタネ 再び学芸員について考える。 東日本大震災の前のこと、となると多少記憶が不連続になるのだが、2011年3月1日に発行された全科協ニュースに「地域の自然の情報拠点」であるための学芸員制度と題して学芸員教育に関する記事を書いている。 そこで書いた(書きたかった?)ことは ・学芸員の養成というよりも既存の大学院教育の強化として、若手研究者にも必要となる証拠資料としての標本作製やサイエンスコミュニケーションのスキルなどの教育を入れるべきではないか。 ・現場の学芸員の資質向上という点が決定的に大事。そこに力を入れよう ・学芸員の資格は研究と資料管理をする学芸職だけでなく、博物館活動への理解として庶務系職員にも必要ではないか ・処遇の改善も大事 、というものであった。 その後自身も自分でも大阪市大での博物館経営論など多少なりとも養成課程に関わる
2013年09月22日00:32 カテゴリ博物館研究のタネ その標本は現役か? 先日、ようやく日帰りの東京行きに1時間の時間を見つけこれまで何度となく曜日や時間が合わず見学する縁に恵まれなかった東京大学総合博物館のインターメディアテクに行ってきた。街中に作られた展示室、元中央郵便局のレトロな建物というロケーションセッティング、東大というエスタブリッシュメント、を反映して非常に19世紀の知の殿堂、蓄積を感じさせるレトロな雰囲気を演出して、その意味では上質にしあがっている。 もちろんそこに並んでいる標本類にも上質なもの、歴史的価値を帯びているものが数多く含まれている。以前小石川の展示室で並んでいたキノコの模型も新たな展示の機会を得て、今まで並んでいなかったものを含めた相当な数の標本を見ることができる。ある意味贅沢な空間だ。 しかし、だからこそ、考えてしまうのが、標本にどういうメッセージを帯びさ
2013年08月09日00:20 カテゴリ博物館研究のタネ 学術図書著作権の公的機関への譲渡のススメ 時おり、出版業界の人と話す機会がある。そうした時には古典的な総説本や古い図鑑の再販をリクエストをすることも多い。他分野の方からすれば日進月歩な学術世界において、2ー30年も前に出された古い図鑑なんて、今更役に立つのかと思われるかもしれない。しかし、現実には種の認識、特徴の記載という点において、不朽の名作ともいえる図鑑はたくさんある。見事な線画だったり、簡潔な記載だったり。学術書の中にも鋭い着眼点であったり、今だから検証し得る仮説であったり、旧いものを温めて学べるものは数多い。 旧い学術書はけして懐古主義でなく、旧世代から若手へバトンタッチすべき着想ノートでもあるのだ。 しかし、書籍には限りがある。人気図鑑・書籍であれば再版され、そうでない場合には絶版になり、古本屋、図書室でしか読めなくなる
2013年07月16日22:55 カテゴリ研究のタネ博物館 研究をよりオープンにすることは可能か?プロセスの公開、成果の共有化の課題 ―そのインフラとしての博物館など 先日から、幾つかの違うことで知財やら、オープンソースやらパブリックドメインコンテンツが気になっている。某資料館のトークセッションも契機ではあったし、某資料館のドンとのお話でもそうだったし、egamiday氏の話題提供、別な流れのこちらのまとめ http://togetter.com/li/516035、そこで引かれてたこんな記事などがぐるぐるして、歯医者で奥歯をガリガリやられながら考えていたわけです。 私はこれまでも、このブログやTwitterで、研究のネタや進まない様子もつぶやいたり、学会でも面白い研究などを紹介して、自分の研究や興味を、かなり意図的にオープンにしてきたつもりだ。 興味の広い一方で個々にそれほど追求できる余
2011年09月27日09:19 カテゴリキノコ 朝ズバ!読売などカエンタケ報道の補遺 滋賀県の林業センターのプレスリリース以降、再びカエンタケの報道が増えている。私が対応したものだけでも新聞二紙、テレビ二番組。実はこれ以外に、お断りした取材が二件程ある。 さて、ここではなぜカエンタケ報道に対応しているのかそのスタンスを改めて書いておこうと思う。一部にはカエンタケを特に取り上げる必要は無い、という方もいる。私も騒ぎたてたくはない。実際お断りした企画は、芸人が取材したいというものだった。芸人のリアクションで見せるべき話題では無い。その上であえてマスコミ対応しているのはなぜか。(いや正直、時間の取られ方的には遠慮したい仕事ですらある) ツイッターでなく、ブログで久しぶりに書こうと思ったのは、長くなりそうなのと、切り出すのでなくまとめて読んでいただいた方がいいと思うから。ついでにいうと、ここしば
2011年06月04日01:06 カテゴリ博物館 ウメサオタダオを再生産しないウメサオタダオ展 なんとか時間を作り、車を飛ばして国立民族学博物館まで 「ウメサオタダオ展」http://www.minpaku.ac.jp/special/umesao/ を見に行ってきた。6月14日までだが、今週末までと勘違いしていたということもある。展示室での滞在時間は70分ぐらいだったろうか。 いつものように、厳しめのコメントをする。 民博ファン、梅棹ファンの怒りを買ったら、それはそれで申し訳ないと思うが、博物館に属する(多分興味の端っこぐらいは梅棹氏とかぶっている)隣接分野の研究者であり、博物館人としての思いとして、まぁ特殊な立ち位置からの展示の感想(果たしてちゃんと批判までいけるかな?)として受け止めてもらいたい。 一番いいたいことを先に書いてしまうと、 梅棹忠夫氏は知の巨人と言っていいと思うし、ファ
2010年01月25日15:22 カテゴリ博物館研究のタネ 博物館関係のオンライン上の資料 このところ頼まれの原稿などを書いていて、引用文献を探すのだが、博物館学関係の論文は意外とciniiやj-stage、google scholarなどにひっかかってこない。この現状どうにかしてよ、って思うけどそれが今の博物館学の現状かも。 自然史系博物館の個別論文は生態学会や哺乳類学会、地質学会などに散らばりまくってるけれど、そのあたりは以外に上記の検索などで拾えるので、そのほか、いわゆる博物館学本流の雑誌やら会報やら、目次だけでも読めるものを拾ってみた。 日本博物館協会が出しているのが「博物館研究」しかし、ここが一番だらしない。まともなコンテンツ情報をwebに載せられていない。(事務局にはこのあたり、すでにだいぶ提案やら苦言やらを入れているのだが・・) http://www.j-muse.or.jp
2009年11月24日03:30 カテゴリ博物館システム 図書館のFAQ 残念ながらずっと質問の受け付けと回答はしているが、やり取りの結果をwebに反映する作業が完全に滞っているのがQ&Aだ。 ちょっと調べていて、大阪市立中央図書館のFAQが単独のシステムでなく国立国会図書館のFAQデータベースとでもいうようなものを利用しているのを見つけた。 http://crd.ndl.go.jp/jp/public/ こんな取り組みがあるんだ、と感心するとともに、気になった点をいくつかメモ ・意外に各図書館HPからリンクされていない。業務用と認識されているのか。確かにそれっぽい作りだけど ・出典がしっかり書かれ、回答プロセスが明示されているのはいろいろ参考になる。しかし気になるのは、実際それを誰が調べたのか、の明記がないこと。組織名(図書館名)だけだ。これはその分野の担当者が専門性をバックにこたえる博
2009年10月12日08:37 カテゴリキノコ研究のタネ カエンタケ騒動:カシノナガキクイムシはカエンタケを運ぶとは考えていません。 昨日の毎日新聞に以下の記事が掲載された カエンタケ 猛毒キノコ、関西で急増 ネットでもYahooのトピックスに掲載されたので目にされた方も多いだろう http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091011-00000007-maip-soci 関西でカエンタケが増えているのは実際のところなので、警告は必要と考え、取材を受け、記事にもなったのは喜ばしいところだし、先日発行された菌学会ニュースレターで情報募集したのも同様の主旨からだ。 そこまではよいのだが、問題は「佐久間学芸員はカシノナガキクイムシが病原菌と一緒にカエンタケの胞子も運んでいる可能性を指摘。」とされたところで、そんなことこっちはひと言も言ってませんぜ、状態なのだ。コ
2024年06月30日00:32 カテゴリ研究のタネ RMeCab Mac導入メモ R,RStudio導入 https://best-biostatistics.com/r/rstudio_start.html RStudio使い方基礎 日本社会心理学会 第5回春の方法論セミナー 関係資料 https://kazutan.github.io/JSSP2018_spring/intro_rstudio.html Homebrew https://brew.sh/ja/ MeCab導入 https://ja.exploratory.io/note/2ac8ae888097/Mecab-RMeCab-0944283373151109 https://rmecab.jp/new/install-rmecab/ RMeCab 導入 https://rmecab.jp/wiki/index.php?R
2008年09月19日13:01 カテゴリキノコ 最速の胞子射出?! 珍しくニュースからエントリーを。 「最も速く飛ぶ生物」はカビ胞子だった 時速90キロ という記事がasahi.comを飾っている。 なるほど。 元ネタを探すと、原論文はLevi Yafettoさんら12人の共著論文。オープンアクセスで以下のリンクから読むことができる。 http://www.plosone.org/article/info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0003237 材料は何を使ったのかなあ、と見ると子嚢菌のスイライカビ科、スイライカビ属(Ascobolus immersus)。 Podospora anserina(フンタマカビ科), Pilobolus kleinii(接合菌ミズタマカビ科), Basidiobolus ranarum(一応接合菌ハエカビ目バシジオボル
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