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猛暑に注意を
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『ヒトラーと物理学者たち』より 科学に仕えることは国家に仕えること ⇒ ゲッティンゲン大学には行きたかった。幾何学者として、 公的な義務がないにもかかわらず、公務員法に抗議して辞職した唯一のユダヤ人はハーバーだけではなかった。ドイツの科学コミュニティは、ジェイムズ・フランクがゲッティンゲン大学の物理学教授の椅子を明け渡すという決定に対し、同じように衝撃を受けた。原子の量子論に関する研究で一九二五年にノーベル賞を受賞していたフランクは、第一次世界大戦中に二つの鉄十字勲章を授与されており、あらゆる基準からみて、何ら差別を受ける筋合いのない退役軍人だった。しかしフランクは、自分の子どもたちを二流の市民として扱うような国家に雇われ続けることはできないし、人々が不当に退職させられているのを引き下がって眺めていることもしたくないと説明した。同僚の何人かはフランクに対して、若き物理学者ルドルフ・ヒルシュ
『図書館の基本を求めて』より 入館者数の数値とその不適切さについて 武雄市図書館は図書館・歴史資料館と蔦屋書店・スターバックスによる複合施設である。後者は目的外使用の商業施設であって図書館ではない。「入館者数」はこの建物全体の入口でカウントされた複合施設の入館者数であり、図書館の入館者数ではない。 改修により建物内部は大きく変化したが、建物そのものは同じである。改修前の施設では、図書館の開架フロアのほかに歴史資料館(蘭学館)、企画展示室、メディアホール、書庫、事務室等があり、図書館開架フロアは建物全体の床面積の三分の一以下で、そのフロアのみが区切られ、その入口に資料盗難防止のためのBDS装置が設置されていて、そこを通る人が図書館入館者数としてセンサーでカウントされていた。返却のみを目的に来館した人は、BDSの手前で返せるようになっていたので、入館者数には入らなかった。 それが改修後
『金融の世界史』より 戦争と恐慌と 「インフレーションは課税手段として、大きな、いわば独占的な長所を持っている。このために、インフレーションは困難なあるいは絶望的な状況において再三再四採用される」(ヴィルヘルム・リーガー、ドイツの経済学者) 一九二〇年代のワイマール共和国(以下ドイツ)におけるハイパー・インフレーションは、第一次世界大戦中、あるいは戦後すぐに発生したものではありませんでした。ドイツが大戦中に投入した戦費は、イギリスやフランスとほぼ同額で、公債残高からみると戦前五〇億マルクに対して、戦後は一五六五億マルクに膨らみました。しかしインフレ率では、ドイツは終戦時点で戦前の二・四五倍であって、アメリカ二・○三倍、イギリス二・二九倍、フランス三・二五倍、イタリアの四・三七倍などと比較すると、むしろ抑制されたものだったのです。こうした事情もあり、ドイツ人は戦争に負けたという認識が薄く、軍
『ロスト近代』より 北欧型新自由主義の到来 大きな政府でも経済成長するようになってきた 従来、自由市場経済の支持者たちは、「小さな政府」こそが経済成長を導くと主張してきた。租税負担率を低くしたほうが、市場が活性化され、結果として国富が増大すると考えられてきた。ところが近年になって、どうもこの考え方が通用しない。諸国のデータをみると、八○年代からゼロ年代後半にかけて、大きな変化が生じている。 「租税負担率」と「経済成長率」の関係をみると、八○年代においては、たしかに租税負担率の低い国のほうが、経済成長率が高かった。ところが九〇年代になると、これら二つの指標の関係は中立的(無関係)となっている。ゼロ年代後半には、再び租税負担率の高い国の方が経済成長率において劣るようになるものの、標準的な偏差から大きく逸脱する国が増えてきた。租税負担率が四〇%前後の諸国では、経済成長率に大きな開きがある。 二つ
未唯へ。本というのは重たいものですね。重さと内容が心に重たい時もあります。 『世界ホームレス百科事典』368.2レヴは重たいです。なにしろ、800ページにわたって、「ホームレス」のことが書かれています。価格は38000円です。アメリカの文化人類学者が中心になって編集されています。図書館という制度がない限りは触れることができません。図書館にはいつもビックリさせられます 「ホームレス」だけで、これだけの事典ができるという、アメリカの底力を感じます。フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』でも、詳細に述べられているが、情報の乱立になっている。「ホームレス中学生」まで取り上げている。それに対して、この本は、「ホームレス」という切り口で文化を理解しようとしている。歴史での変遷とか各国での比較も文化人類学の大きなテーマです。以下は本書で述べられている目的です。 『世界ホームレス百科事典』
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