結果主義で非情と言われた仰木彬と、鉄拳制裁を厭わなかった星野仙一。「怖さ」という言葉は同じでも、その在り方は大きく異なる。教え子たちの証言から、恐怖の真髄を紐解いていく。 発売中のNumber1104号に掲載の[質の違う恐怖]「日々、震え上がって」より内容を一部抜粋してお届けします。 得体の知れない怖さと、わかりやすい怖さ――。 仰木彬のもとでコーチを務め、現在はソフトバンクの二軍で指揮を執る松山秀明が振り返る。 「仰木さんは滅多に怒らないですよ。その代わり、笑いながら(スタメンから)外して、笑いながらクビにする。1年目だろうが、20年目のベテランだろうが、結果を出した人間を使う。結果至上主義者です」 「怖過ぎて、めっちゃ気持ち悪くなりました」