2035年までに14万人が自動車工業で失職の恐れ ドイツ最大の労働組合である金属産業労組IGメタルが10月28日に明らかにしたところによると、同国を代表する世界的な完成車メーカーであるフォルクスワーゲン社(VW)は、今後、国内の工場を少なくとも3つ閉鎖すると、IGメタル側に説明したようだ。その結果、少なくとも数万人規模の雇用が整理される見通しだという。 VWの不振は主に2つの理由による。まず、電気自動車(EV)の需要の落ち込みだ。欧州連合(EU)は2035年までに新車の100%をEVに代表されるゼロエミッション車(ZEV)にする方針を掲げているが、EVの需要は盛り上がっていない。VWもEVの生産を強化しているが、EVの販売が不振であるため、業績の重荷となっている。 とはいえ、これはVWに限った話ではない。VWの不振は、それまでのキャッシュカウであった中国市場で競争力が低下したことによっても