はじめに 前回の記事に,「ベンチマーク函数があるよ」というフィードバックを頂きました.test functions for optimizationというWikipediaの記事にまとまっていたので,今回はこちらにあるRosenbrock function($f_{R}=100(y-x^2)^2+(x-1)^2$,大域解$f_{R}(1,1)=0$)を使います.Rosenbrock函数には大域解を含む広い濠があって大域解が見つけにくいのが特徴です. 一般に勾配法の更新方法はバッチ更新と呼ばれます.つまり勾配降下法であれば学習事例$n=1,2,\ldots,N$に対して個々の誤差函数$E_n$の和 \[E(x)=\sum_n E_n(x)\] について$x\gets x-\alpha\nabla E$と更新していました. 確率的な(stochastic)では$n\in\{1,\ldots,N