サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
GWの過ごし方
cinemandrake.com
LGBTQ+関連で「あらためて考えてみる基本用語」のシリーズ記事。 今回は「カミングアウト」という用語をとりあげます。 性的マイノリティ(セクシュアル・マイノリティ)の文脈における「カミングアウト」の意味するものは、「自身の性的指向やジェンダー・アイデンティティ(性同一性/性自認)を公にする」という行為です。これは日本でもかなり認知されつつあるでしょう。 一方で、日本では「カミングアウト」を「個人的に自分について何か秘密にしてきたことを公にする」という範囲を広げた意味合いで、「性的マイノリティではない人」がカジュアルに使っている風景も見受けられます。 そして、「カミングアウト」という言葉をめぐって、「これは性的マイノリティの言葉なのに!」と、言葉の剥奪を嘆き怒る人もいれば、「いや、性的マイノリティだけの言葉じゃない!」と反発してくる人もいます。 どちらが正しいでしょうか? 実は歴史を紐解け
大衆の心に残る数々の名曲を生み出してきた作詞家のロレンツ・ハートは1943年3月31日、落ち着かない夜をブロードウェイのレストラン「サーディーズ」で過ごしていた。長年タッグを組んできた作曲家リチャード・ロジャースが、別の人と組んで手がけたミュージカル『オクラホマ!』の初演を眺めたばかりで嫉妬や焦りを隠しきれない。その不安を誤魔化すようにハートは夢中になっている人への愛を語るが…。 私の考えるロレンツ・ハート 1934年の「Blue Moon」という曲はラジオで流れるや瞬く間にアメリカの大衆を魅了し、人気となりました。 この曲のみならず、当時の戦間期で人気曲を次々と生み出した作詞家&作曲家のコンビ…それが“ロレンツ・ハート”と“リチャード・ロジャース”でした。2人は1919年から創作パートナーとなり、20年以上もブロードウェイ・ミュージカルを中心に曲を作り続けました。 ところがそんな“ロレン
日本もスイスも看護師不足 日本では医療現場の人手不足が深刻な問題となっています。 2025年の日本医療労働組合連合会の調べによれば、採用を予定していた必要な看護師の人数を確保できなかった医療機関は約40%とのこと。採用者よりも退職者の数のほうが多くなったところはおよそ6割で、看護師の減少が全国的に続ています。 そうなってくると、患者サービスの質は低下、病棟の縮小などが起き、そのせいで患者の不満は溜まり、患者は看護師に八つ当たりし、ますます看護師は辞め…と悪循環が止まりません。 看護師の給料は仕事量のわりにはとても低く、パートで働いている人はそれこそコンビニのアルバイトとたいして変わらない…。 このような看護師不足は日本のみならず世界各国で似たりよったりな状況だそうです。 今回紹介する映画は、スイスの病院における看護師の現実を、たったの約90分で突き付ける作品です。 それが本作『ナースコール
アメリカのマサチューセッツ州ボストンの地方新聞「ボストン・グローブ」。その決して目立つ方ではない新聞の「SPOTLIGHT」という名の一面を担当する記者たちは、新しい編集局長の提案がきっかけで、神父による性的虐待事件を次の記事にすることになる。情報は乏しく、詳細も不明。取材を重ねていくにつれ、事件の裏に隠れていた想像以上の実態が明らかになっていく。 『スポットライト 世紀のスクープ』感想(ネタバレなし) 報道のあるべき姿がこの映画にはある 突然ですが、あなたは最近のマスメディアの報道姿勢に不満はありませんか? SNSなどでこぞって個人を批判し追い詰めるインターネットの流れに疑問を感じたりしていませんか? 実は本作『スポットライト 世紀のスクープ』はそうした人にこそ見てほしい一作です。誰でも情報を世界に発信できる時代だからこそ、この映画で描かれるマスメディアの在り方を見て我が身を振り返る気持
1980年代、大阪の街に、女性アイドルになることを夢見て、ずっと自分なりに全力でなりきってきたひとりの子どもがいた。しかし、思春期を迎え、男らしくなさを学校で嘲笑され、家庭でも本心を言えず、居場所を失う。そんな中、偶然に出会ったショーパブで女らしさ全開に活動する人たちに刺激を受け、自分もここで働きたいと決心。さらにひとりの医者との出会いが運命を変えていく。 She is Ai Haruna 2026年のハッピーな日本のクィア映画の幕開けは、この「Netflix(ネットフリックス)」で2月に配信されたこの作品から…なのかな。何はともあれ、ハッピーなら良いです。ハッピーじゃないことが多すぎる世の中なのでね…。 ということで、さっそく本作『This is I』の話に移りましょう。 本作は日本で活躍するタレント「はるな愛」の半生を描いた伝記映画です。“はるな愛”は、日本ではお茶の間に知られている芸
映画8番出口の入り口 「比較的狭い地下鉄駅の通路」は私の嫌いな場所のひとつです。そもそも不特定多数が絶え間なく行き交う人混みの場が苦手なのに、よりにもよってそこに狭さも加わる。しかも、その空間には方向性があるんですよ。 私は最近も実感したのですけど、自分は「自分の意思に反して特定の方向への行動を要求される空間」がとくに嫌なんだな、と。例えば、エレベーターの中だとまだマシなんです。みんな動かないので(それでもストレスではあるけど)。一方で、通路とか、階段となると、みんなどっちかに動くわけじゃないですか。自分もそれに合わせないといけない。遅かったり、立ち止まればその動きを妨げることになる。そういう自分のペースを保持できなくなる状況に強い不安感を感じやすいんでしょうね。 今回紹介する映画は、私の苦手な「狭い地下鉄駅の通路」がほぼ全編にわたって舞台になるので、正直、疑似的な体感としてストレスフルで
下品な映画ではありません 2026年は日本では生殖の正義が大きな前進を遂げた記念すべき年になることはもう決定事項なのですが、問題は認知度ですかね…。 なにがって、日本初のOTC緊急避妊薬(アフターピル)の一般販売が始まったからです(決して日本の某女性首相のおかげではないです)。 望まない妊娠を防ぐことができる緊急避妊薬。熱望する声はあれど、日本では薬の承認が遅れてきた過去がありましたが(病院でしか手に入らなかった)、それも昔の話。 2026年2月2日から「ノルレボ®」が発売されました(第一三共ヘルスケア)。性交後に服用することで排卵を抑制し、受精を防いだり、受精卵の着床を阻止する作用があり、性交後の72時間以内の服用による妊娠阻止率は81%。薬剤師による販売可否確認が必要ですが、薬局で処方箋なしで買えるOTC(Over The Counter)なので気軽に手に入ります。購入にパートナーや親
陰謀論が悪化し続けるこの時代に 2025年もそれはもう夥しい数のデマや事実無根の陰謀論が吹聴され、拡散され、信じる人が続出しました。「妊婦がタイレノールを服用すると子どもが自閉症になる」だとか、「ハマスへのコンドーム購入のためにガザに5000万ドルが送金された」とか、「チャーリー・カークを銃殺した容疑者の銃弾には“トランスジェンダーの思想”が刻まれていた」とか、「奈良公園の鹿が外国人観光客に暴行されている」とか…(FactCheck.org;Washington Blade;東京新聞)。 残念ながら人間は「信じたいもの」しか信じなくなり、「検証」は面倒になり、不正確なAIに依存し、2025年も一段と衰退してしまいました。 私もその人間のひとりとしてこの「ヒト」という地球に生息する生き物の未来が本当に危ういと痛感しているのですが、どうしたらいいんでしょうね…。 今回は今やすっかり身近になった
Jホラーに迷い込んだ新しい参入者 日本では警察に届け出られた行方不明者の数は年間約8万人程度で推移しているのですが、その大半はすぐに見つかっています。しかし、中には行方知れずのままずっと見つからない人もいます。自分で姿を消したのか、はたまた何か事件や事故に遭ったのか…何もわかりません。 警察庁では「行方不明者に関する情報提供のお願い」として、現時点で行方不明の人の情報を掲載していますが、それを眺めていると、「この人に何が起きたのだろう」と他人ながら考えてしまいますね。あなたの住む身近にも行方不明者はいるかもしれません。 今回紹介する映画は、そんな行方不明者をめぐる物語です。 それが本作『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』。 本作は、日本のホラー映画で、子どもの頃に弟が行方不明で見つからないまま、年月が過ぎても、まだそのことに心が囚われている主人公が、怪奇的な出来事を経験していく…という
それは当事者を知ってもらうための始まり…映画『Anders als die Andern』の感想&考察です。前半パートはネタバレなし、後半パートからネタバレありの構成です。 原題:Anders als die Andern(Different from the Others) 製作国:ドイツ(1919年) 日本では劇場未公開 監督:リチャード・オズワルド 自死・自傷描写 LGBTQ差別描写 恋愛描写
当事者の作る戦場映画 2025年から“ドナルド・トランプ”政権が肝入りで始めた”イーロン・マスク”先導の「政府効率化省(DOGE)」でしたが、「政治の無駄を無くすぜ!」と息巻いていた肝心の“イーロン・マスク”が政府から排除され、DOGE自身も存在意義を見失い、役に立たないAIだけが暴走しているありさまです。 そのDOGEが真っ先に無駄とみなしてターゲットにしたのが「退役軍人省」の政策でした(ProPublica)。退役軍人省というのは、アメリカの退役した元軍人の人たちをさまざまなかたちでサポートする政府機関です。退役軍人の人は、往々にして身体障害を負っていたり、精神疾患に苦しんでいたり、はたまた就職先がなくて困窮していることが多いです。だからこそ従来は手厚く支援しようとこの退役軍人省が手を差し伸べていたのですが、今やDOGEがその手をバッサリと切り刻んでしまいました。 何を無駄とみなすかは
それが私の結論…映画『アグリーシスター 可愛いあの娘は醜いわたし』の感想&考察です。前半パートはネタバレなし、後半パートからネタバレありの構成です。 英題:The Ugly Stepsister 製作国:ノルウェー・デンマーク・ポーランド・スウェーデン(2025年) 日本公開日:2026年1月16日 監督:エミリア・ブリックフェルト セクハラ描写 児童虐待描写 ゴア描写 性描写 恋愛描写
私のワン・ムービーバトル・アフター・アナザー 2025年も終わり。 今年も映画をいろいろ観ました。あらためて思いました。ツラく苦しいときこそ映画だ、と。 ということで、私、シネマンドレイクが選んだ2025年の映画ベスト10を発表したいと思います。対象は私が今年観た「2025年に劇場公開された or 配信スルーで発売された or 動画配信サービスで配信された新作映画」です(一部で日本では2026年公開の作品も含まれます)。 さらにドラマシリーズのベスト10も発表しています。 ついでに独自の部門別でも選びました。 もちろんAIなんかに文章を書かせませんよ。AIコンテンツが大量に氾濫する今のインターネットを眺めていると、私が私の手で積み重ねてきたこのウェブサイトは私にとっては本当に思い出そのものだなと痛感します。AIに思い出は作れないのです。 2025年は無理せずに思い出を綴ることに専念。生活環
待望のヴィンス・ギリガン新作 2025年も終わる年末。私がこの年で最も気になっていたドラマシリーズがいよいよお披露目となってくれました。『ストレンジャー・シングス 未知の世界』の最終シーズンのことではありません。私にとってはこれです。 それが本作『プルリブス』。 プリルブス? プルリプス? プルブリス? …なんだか見慣れないタイトルですが、とりあえずスルーしてください。とにかく「プルリブス」です。 とくに有名な原作を持つわけでもない、このオリジナル作品。なぜこのドラマを心待ちにしていたかというと、原案企画・ショーランナーがあの“ヴィンス・ギリガン”だからです。 “ヴィンス・ギリガン”と言えば、知る人ぞ知る、あの『ブレイキング・バッド』の生みの親。2008年から2013年の5シーズンかけて展開されたこのアメリカのドラマシリーズは、2000年代のドラマの新時代を切り開いた…現在のアメリカのドラ
アリ・アスターはコロナ禍も遠慮なし 皆さんはまだ外に出かけるときはマスクを着けていますか? コロナ禍のマスク推奨はなくなり、個人の自由になったので、マスクを着けるかどうかは人それぞれです。外を見渡せば、着けている人もいれば、着けていない人もいますね。 私は健康上の脆弱な立場なのでマスクを着け続けているのですけど、もう慣れてしまって何も不自由を感じません。帽子を被るのと同じ感覚です。 もうマスクを着けていない人も多いし、着ける効果は低いのかな…と思うかもですが、着用率に関係なく、個人がマスクを着けていれば感染予防効果があることは研究でも証明されているので(Nature)、感染症にかかりたくないなら着けておくにこしたことはないでしょう。 振り返ってみると、「マスクを着けるなんて軟弱だ! 俺は着けないぞ!」と叫ぶ男たちが現れて、マスク拒絶が有害な男らしさの証になるとは思わなかった…。 そんなたか
あの映画を韓国がリメイクする!? 「ハンサム」という言葉があります。日本でもカッコいい男性のことをもっぱら「ハンサムだね」などと言ったりしますね。 もとは英語で「handsome」と綴ります。この単語の意味の変移は面白く、1400年頃のこの言葉が生まれた時は「扱いやすい」という意味だったそうで、1550年代には「適切な」という意味が加わり、1580年代には「見た目が美しい」という意味にまで広がったそうです。 今も英語では意味合いは広いです。「寛大な」や「道徳的に正しい」という意味で使われることもあります。なので男だけでなく女にも使われますし、モノにも、はたまた概念にすらこの「handsome」がつくこともある…。案外、いろいろとハンサムなんです。 今回紹介する映画の主人公は、顔はハンサムじゃないかもしれないけど、性格はハンサムな野郎たち…。そんな奴らが大暴れします。 それが本作『ハンサム・
最後のウェポン 「ワーナー・ブラザース」の洋画作品の国内配給が2026年から「東宝東和」になる…との話は『ファイナル・デッドブラッド』の感想記事でも説明したのですが、「ワーナー・ブラザース ジャパン」の最後の配給となる海外映画はこちらになるようです。 これが最後か…映画ファンとしては寂しい気分だな…。 でもこの映画が最後なのは嬉しくもあります。個人的に楽しみにしていた一作なので。 それが2025年11月28日に日本で劇場公開された本作、『WEAPONS ウェポンズ』です。 本作は何と言ってもあの『バーバリアン』で2022年に長編映画単独監督デビューを果たしてホラー映画界隈をざわつかせた“ザック・クレッガー”の最新作ということで特筆しないわけにはいきません。でも日本では劇場公開されずに配信スルーでしたし、ホラー映画のマニアくらいしか見ていないような知名度なので新作に沸き上がっているのは一部の
全オタクの必見ドキュメンタリー 日本では2025年も何人もの芸能人について性的加害行為をしていたことが告発されたり、発覚したりしましたが、たいていは有罪や逮捕はおろか、起訴・立件すらされず、曖昧な活動自粛でほとぼりが冷めるのを待つのが常態化しています(そして平然と活動再開する)。メディアも「コンプライアンス違反」などとボカした表現にとどめ、性暴力という言葉は使われません。被害者のプライバシーに配慮するためなどと綺麗ごとを述べるときもありますが、結局、被害者は蹂躙され、加害が不可視化されているだけです。 一般的な性的加害事件はそれだけでじゅうぶんに深刻な犯罪ですが、芸能界の性的加害事件は特有の構造的問題を抱えています。それは巨大な利益ありきの業界が関わってくること、そして芸能人というのはファンダムとともに成り立っていること…この2点は非常に厄介です。ゆえに性的加害事件の利害関係者は極めてやや
2025年の隠れた良作サメ映画 サメ映画は年に何本観たっていいものです。サメ映画疲れなんてありません。疲れているとしたら、きっとその理由は、残業時間が増える規制緩和とか、そういうのですよ…。 2025年はサメ映画は無かったって? いやいや、そんなことはありません。邦画なら『チェンソーマン レゼ篇』が君臨していましたが、洋画でも目立っていないけど隠れた良作のサメ映画がありました。 それが本作『ディープ・ウォーター』です。 まず初めに日本語のタイトルと宣伝ポスターは忘れてください。いや、タイトルを忘れられると映画を見つけられなくなるので、作品番号みたいな気分で覚える程度にしておきましょう。 原題は「Fear Below」。邦題の「ディープ・ウォーター」はたぶん有名なサメ映画『ディープ・ブルー』のタイトルに便乗しているだけだと思いますが…。でも本作『ディープ・ウォーター』は全然「深く(deep)
そう思っていいですよね?…映画『アフター・ザ・ハント』の感想&考察です。前半パートはネタバレなし、後半パートからネタバレありの構成です。 原題:After the Hunt 製作国:イタリア・アメリカ(2025年) 日本では劇場未公開:2025年にAmazonで配信 監督:ルカ・グァダニーノ 性暴力描写 LGBTQ差別描写 恋愛描写
対象の映画 まず対象とする映画を選定します。さすがに全てのアメコミ映画を網羅はできませんので、2000年以降に劇場公開されたアメリカの映画…とくに「DC」と「マーベル」の二大アメコミ企業に焦点を絞ることにします。 対象は実写のみで、アニメーションは含みません。 劇場公開された映画のみを対象としますが、日本では劇場公開されていない作品もあります。 データの整理 それではさっそく対象の映画を一覧で整理してみました。 「DC」と「マーベル」の2つに分類しようと思ったのですが、スタジオごとのほうが傾向を観察しやすいと考え、もう少し分類を増やすことにしました。少々ややこしいのが「マーベル」で、マーベルは複数のスタジオにいくつかのタイトル&キャラクターの映画化の権利を売却してしまった過去があるので、分散しています。そこでおおまかにMCUとその他の作品をまとめた「MCU+」、ディズニーに買収される前の2
煙に巻く政治権力者に惑わされないで 良い政治家はどんな特徴があるでしょうか。支持率が高いこと? 好印象な語りが上手いこと? 他国のトップと仲睦まじく並べること? 確かにそれらを政治家の「良さ」だと大衆は認識しやすいですが、実際、それらは政治家の権力の常套手段でしかありません。 そうやって世間的な「良さ」を身にまといながら、裏で虎視眈々と自身の権力を強め、政治を支配できます。そして弱い立場の者を踏みにじり、レトリックを操り、支持者にだけ利益をばらまく…。 だからこそ政治家が駆使する「良さ」に惑わされず、政治家が隠そうとしている不正を追及しないといけません。 今回紹介するドキュメンタリーもまさに政治権力者への追及です。 それが本作『ネタニヤフ調書 汚職と戦争』。 英題は「The Bibi Files」で、「Bibi(ビビ)」というのは現在(2025年時点)のイスラエル首相の「ベンヤミン・ネタニ
ついに生み出される…Netflix映画『フランケンシュタイン』の感想&考察です。前半パートはネタバレなし、後半パートからネタバレありの構成です。 原題:Frankenstein 製作国:アメリカ(2025年) 日本では劇場未公開:2025年にNetflixで配信 監督:ギレルモ・デル・トロ 児童虐待描写 ゴア描写
この記事は私の“SNSでは書き切れない程度の文字量のちょっとした意見”を書き連ねる【MY OPINION】の簡易特集です。あくまで“ちょっとした”なので内容はあっさりしていますが、あしからず。 今回は「政治的中立性」という概念について、あれこれと思ったことを整理しています。 政治的中立性って何だろう? 「私は中立なので~」なんてフレーズはわりとよく耳にします。 気軽に「中立」という言葉は使われがちですが、でも「中立」って一体なんなのでしょうか? あらためて問われると意外に答えるのが難しい概念です。 ましてや「政治的中立性」となるとますます難しい気もします。 それでもその意味は整理されず、とりあえずさまざまな場面で「政治的中立性」が掲げられることが多々あります。ゆえにまた厄介な状況を生みます。その認識の差異がまたときに政治的な軋轢を生むからです。「政治的中立性」という言葉は実は最も政治的に論
今回は、何かと日本のネット上でも話題になりがちなアダルトコンテンツ規制と深く関連がある、「反ポルノ運動」についてまとめています。「エッチなものを禁止したがる感情的な人たち」とか「性的なものへの過剰な拒絶反応」なんて認識の人もいるかもしれませんが、実はもっと政治的な背景と歴史があります。 ではどういう運動で、どんな歴史があるのでしょうか。 ※この記事は私が個人用に整理していたメモを多少構成を変えて修正して公開するものです。あまり専門性がなく、完全に網羅して整理もされていないのですが、それでもよければ読み進めてください。随時、内容を更新することがあります。 反ポルノ運動は1970年代から保守的な政治と密接な関わりがあり、2020年代はさらに勢いを増している。 日本では反ポルノ運動に対する認識が非政治化されてしまっており、捻じれた誤解が助長されている。
その実話をコメディの素材に? 航空機のハイジャック事件は、今でも世界的にも年に数回か、全くない年もあるほど、滅多に起きないレアな事案です。 日本では歴史上、3件の航空機のハイジャック事件が存在し、そのうちのひとつは「こんなこと、本当に起きたのか!?」っていうくらいに「事実は小説より奇なり」の破天荒な内容でした。 そんな実際に起きた航空機のハイジャック事件から着想を得た映画が2025年に登場しました。 それが本作『グッドニュース』。 本作がインスピレーションの元にしているのが1970年3月31日に発生した、通称「よど号ハイジャック事件」。犯人は新左翼党派の共産主義者同盟赤軍派に所属する一部のグループで、北朝鮮へ亡命するべくそこに向かえと要求。日本にとどまらない、韓国や北朝鮮を巻き込んだとんでもない大事件へと発展するのですが、結局、死傷者をひとりも出さずに終息します。 映画『グッドニュース』は
イプセンの戯曲をクィアに翻案 「近代演劇の父」と称されるノルウェーの劇作家…それが「ヘンリック・イプセン」です。1800年代にその才能を発揮し、今も世界で最も有名な劇作家の偉人として語り継がれています。1906年に亡くなったので、もう没後125年になるんですね。 そんな“ヘンリック・イプセン”の代表的な戯曲のひとつが、1891年に初演が行われた『ヘッダ・ガーブレル(Hedda Gabler)』です。19世紀の演劇の傑作と称賛されているリアリズム劇で、『ハムレット』の女性版と評されることもあります。 主人公はそのタイトルどおりのヘッダという女性で、結婚して腰を落ち着けたのですが、「妻」や「母」という役割に大人しく収まるのはどうにも性に合わず、その言動が周囲の人々の人生をときに劇的に揺さぶっていく…というのがだいたいの物語。 かなり癖の強い容易く同情させない女性主人公で、その解釈はフェミニズム
世界よ、己の危うさを自覚しろ ホワイトハウスの一部が半壊しました。敵国やテロリストの攻撃を受けたからではありません。自国の大統領の指示でした。 ノーベル平和賞を何がなんでもとりたいと幼児のように駄々をこねていたアメリカの“ドナルド・トランプ“大統領でしたが、政府が閉鎖している中、2億5000万ドルかけてホワイトハウスに宴会場を建設する計画が着工しました。当初は「現在の建物に支障をきたすことはありません」と言っていたのですが、しっかり歴史的建造物はその一部が解体され、外観に大きな変化をもたらすのは史上初です(PolitiFact)。 正直、こんな滅茶苦茶なことが現実のアメリカの政府中枢で起きている中で、今回の映画を紹介するのは場違いというか、説得力が薄くなってしまうのですけど、まあ、これも現実なのでね…。映画のほうはいたってシリアスで宴会どころではありません。 それが本作『ハウス・オブ・ダイ
ファイナル配信スルー回避! 日本の映画ファンにとっては重大な業界ニュースが2025年9月に飛び込んできました。 「ワーナー・ブラザース」の洋画作品の国内配給を2026年から「東宝東和」が行うと合意したというもの。 「東宝東和」は日本最大手の「東宝」の傘下であり、これによって「パラマウント・ピクチャーズ」と「ユニバーサル・ピクチャーズ」、そして「ワーナー・ブラザース」と、ハリウッドの3大企業が全てひとつに集中します。 あまり喜べるニュースではないでしょう。そもそもこうなったのも、ワーナー・ブラザースのアメリカ国外配給体制の削減が背景にあると思われ、日本がいかに市場として価値がないと思われているかを示唆しています。また、東宝の寡占状態は業界の競争の不健全化を招き、配信スルーも起きやすくなると思います。 どういう業界に変容しようとも、私は大手に媚びることなく、これからも映画の感想をだらだらと書い
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『シネマンドレイク:映画感想&レビュー』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く