サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
大谷翔平
comemo.nikkei.com
40歳を機に電通を辞めたのは、1年前のこと。 結果として今は酒屋の経営者をやっている。その経緯は以前も日経COMEMOに書いた。 実は私にはもう1つの退職プランがあった。 そのプランとは、電通に1つ会社を買い与えてもらうことだった。 今日はそんな話。 ◾️自分の辞め方を企画する着想のきっかけは、新規事業の失敗だった。 私は新卒5年目の頃、電通で新規事業を立ち上げた。よくあるアプリ事業だ。それを10年ほど社内で運営して、ベンチャー企業に売却した。 10年続くサービスを作ったのだから「失敗」と表現するのは適切でないのかもしれない。 しかし自ら立ち上げた事業を手放すことになったのだから、私の中では失敗だった。 売却が決まってからは、どこか喪失感のようなものがあって、いつしか私は電通を辞めることを考えるようになった。 ただ他にやりたいことがあるわけじゃないし、当時主流だった外資系企業やコンサルへの
ライザップがマーケティングのコンサルティング事業を開始したとのニュースがありました。 RIZAPグループは30日、マーケティング支援のコンサルティング事業を9月に始めると発表した。マーケティングの戦略立案からテストマーケティング、広告制作・運用などを一括して引き受ける。戦略立案を担う人材の派遣や組織構築の支援も手掛ける。フィットネスジムのマーケティングで培ったノウハウを外部企業の支援に活用する。2024年度内に数億円規模の売り上げを目指す。 日本経済新聞 RIZAP、コンサル事業に参入 マーケティングを支援このニュースの裏側がどうなっているのか、マーケティング業界に与える影響などについて考えたことを書いていきます。 なんといっても、chocoZAPの成長があっての動きだと思いますので、詳細を見ていきましょう。 chocoZAPの現状はどうなっている?chocoZAPは2022年9月に展開
ブラックマンデーという言葉が、久々にメディアから聞こえてきました。8月5日の日経平均株価が歴史的な暴落により、過去の株価暴落との比較のために使われました。その値下がり幅だけでなく、その後の値下がり率も歴史的なものとなりました。このコラムを執筆している8月16日現在は、日経平均は3万6千円を回復しており、少しづつ日常を取り戻しつつあります。 とはいえ、新NISAで投資を始めてみた方、私のように昔から投資をしている方も、また暴落が来たら・・とドキドキしている方は少なくないと思います。長期投資はいつかは花開くような言い方がされていますが、全ての資産価格が元の値段に戻るか(=平均回帰性)は研究でも明らかになっておらず確証は持てませんし、やはり投資リターンには頻繁なトレーディングが必要なのではないかといった声も出ています。そこで、今回は、そもそも個人投資家は頻繁なトレーディングで本当に投資で利益を上
この仕組みを作っている最高峰の会社はキーエンスだと思う。ルールを守らせるルールが組織の強度を高める。 補足:「最適レベル」と「機能レベル」の話 最適レベルとは、「他者や環境からのサポートによって発揮することができる、自分が持っている最も高度なパフォーマンスレベル」のこと。機能レベルとは、「他者や環境からの支援になしに発揮することができる最も高度なスキルレベル」のこと。 良い組織は仕組みで「最適レベル」を高くできている会社。具体的には目標設定、中間指標の置き方、ナレッジシェア、行動のチェックリストとモニタリング機構、会議体、営業資料のフォーマット等 事業がうまくいかない、成長が停滞してきたとき、「マーケットが悪いのか?自社のオペレーションの強度が低いのか?」はよく話題になる。マーケットの問題か、内的なオペレーションの問題かは永遠に判断がつかない。 このときに気をつけたいポイントは、何をやるか
昨年リリースしたSaaSが、いまめちゃめちゃ伸びています。 領域としては、建設業界に特化した現場管理サービス。 サービス名は「サクミル」といいます。クリックでページに飛びます!いわゆる「バーティカル(業界特化型)」かつ、ひとつのサービスに複数の機能をもたせた「All-In-One型」のプロダクトです。 新規事業としてSaaS事業部を立ち上げた当初は、正直まったく売れておらず、月の契約数が0件なんてこともふつうにありました。 それから約1年。いまはなんと、毎月100件以上の新規導入が決まっています。 なおかつ、継続率もかなり高いんです。 正直、ここまでのスピードで伸びるとは僕も予想していませんでした。そこで今回は、立ち上げ〜PMFまでの道のりを振り返りつつ、SaaS立ち上げのポイントをまとめてみようと思います! 不確実性の高いSaaS立ち上げのリアルな一例として、少しでも参考になればうれしい
日本では今年に入り漫画にAI翻訳を活用し、海外展開を加速させるというニュースが増えています。各国語に翻訳する翻訳者は日本国外/現地在住の非日本人の翻訳家の場合が多いようです。彼らの意見は反映されているのでしょうか?翻訳家の協力や理解なしでこのまま進めても大丈夫なのでしょうか? 今回はこういった危惧を念頭に欧州の漫画/アニメ/ゲーム分野の翻訳家に匿名を条件にアンケート調査に協力してもらいました。回答を得たのは2名。便宜上、Aさん、Bさんとしておきましょう。 二人には以下の日経新聞の記事2本を読んでもらい、以下の2つの質問に答えてもらいました。 1)どの程度、AI翻訳活用による高速化は現実的なのか? 2)AI翻訳活用といった傾向をどう思うか? まずはAさんから。Aさんは5年以上のゲーム翻訳、5年弱のアニメ字幕翻訳の経験があり、今回はアニメ・マンガ分野で5-10年の同業者の経験をまとめてくれまし
今日テック界隈で議論を巻き起こしているのはこの99ドルの首かけ型の「AI友達」、その名も「friend」のローンチ動画。 映画のようなクオリティの広告動画だが、様々な問題を浮き彫りにさせてしまっている。 今日テック界隈で議論を巻き起こしているのはこの99ドルの首かけ型の「AI友達」、その名も「friend」のローンチ動画。 映画のようなクオリティの広告動画だが、様々な問題を浮き彫りにさせてしまっている。pic.twitter.com/yQ6ndyzv2G — 竹田ダニエル(『#Z世代的価値観』『世界と私のA to Z』) (@daniel_takedaa) July 31, 2024 人間の「孤独解消ツール」として謳われているわけだが、昨今の「テックで孤独を解消」という安直な発想が問題視されている。本当に必要とされているのは人間同士で信頼できるコミュニティや対面での社交/コミュニケーション
私でありながら、私ではない人物を演じる。それこそがよいパフォーマンスであり、人間の発達である。 組織で働くとき、新しい役割期待を請け負うことがあります。たとえば、小さなチームのマネージャーになるときなどです。マネージャーという役割と、私という個人の経歴や思いとのズレのなかで多くのマネージャーが葛藤しています。ぼくもその1人でした。 こうしたズレはどのように起こるのか。そしてどのように捉えることができるのか。そのヒントを、演劇論と心理学から考えてみたいと思います。 「マネージャー」を演じるぼくは経営コンサルファームMIMIGURIで10人ほどのチームのマネージャーを勤めています。マネジメント経験も、かれこれ4年です。 当初はマネージャーになることを強く希望していたわけではありませんでした。それよりもプレイヤーとして経験を積む方が先かなと思っていました。そんなときに、当時のマネージャーが体調不
マネージャーがメンバーの不満を聞いてあげる。喜ばれなくても、成長の機会づくりと支援をしてあげる。エスカレーションされた顧客からのクレームにも、経営から求められる目標達成に対する説明にも、矢面に立つ。みんなに木偶の坊と呼ばれ、褒められもせず、自分の傷つきを誰にも気にされない……そういうものに、誰もなりたくない。 というのが世の「マネージャー」に対する認識であるようです。 私自身も、経営コンサルファームMIMIGURIで10人のチームのマネージャーを担っています。自分の所属組織でも、クライアントの組織でも、こうしたマネージャーの過酷な状態を解消したいと思っています。 同時に、風邪を引くようにメンタルを崩す時代において、マネージャーによるケアはもちろん、仲間同士の相互ケア、マネージャーへのケアが行われるべきであり、そのような組織づくりを目指したいと思っています。 「ピア・マネジメント」の2つのア
2024年も折り返しになりました。このnoteでもリモートワーク、特にフルリモートワークについて度々話題にしてきましたが、企業の採用状況の変化も相まって様相が変わってきています。 今回はX(旧Twitter)でも反響を頂いたフルリモートワークと採用についてお話します。 ここのところの採用シーンだと ・フルリモート可の案件が少なくなって苦戦している地方在住の候補者 ・時流のキャッチアップが遅れてこれから地方に帰省するためにフルリモートを希望する候補者 が混在していて混迷している。 — 久松剛 レンタルEM/合同会社エンジニアリングマネージメント (@makaibito) July 19, 2024 リモートワーク実施状況は横ばい採用のお話に行く前に、リモートワークの実施状況についてまとめておきます。 東京都労働局のテレワーク実施率(6月)を見ると横ばいです。週あたりのテレワーク実施回数を見て
広告会社にいると避けて通れないのが「競合プレゼン(通称:競合)」というイベント。 競合プレゼンとは文字通り、複数の会社が同じお題で競い合うこと。 似た概念で「入札」もあるが、提案内容で競い合うのが競合で、受注金額で競い合うのが入札と理解するといい。 私は17年間電通という広告会社にいたが、競合プレゼンという行為があまり好きではなく、その理由は以前も日経COMEMOに書いた。 ただいくら「好きではない」と言っても、避けては通れないのが競合プレゼン。17年間で何度も経験した。 もちろん勝ったことも、負けたこともあるが、キャリアの後半の勝率はかなり良かったと思う。 それは提案内容が磨かれたというより「勝ち方がわかってきた」と表現した方が正しい気がする。 キーワードは「アイデアじゃんけんからの脱出」だ。 今日はそんな話。 ◾️勝つ確率を少しずつ上げる方法広告会社における競合プレゼンと言うと「アイデ
むしろ、驚いたのは「2位にもなれなかった蓮舫氏」本人だろう。 少子化対策とか若者の所得云々など、岸田首相のようなことばかり言ってた蓮舫氏だが、個人的に「ダメだな」と思ったのは、「東京の出生率0.99%」とかツイートしちゃった時点。 合計特殊出生率の単位は%でないことくらい、少子化対策云々言う政治家ならさすがに知っとけよという話。ま、それだけが敗因じゃないし、そもそも勝つ見込みはなかったけど、これはあまりにお粗末。 NHKの出口調査によれば、年代別の投票先は以下。 若い人は石丸氏が多いようだが、50代以上が圧倒的に小池氏支持。これでは人口構成的にも、投票率構成的にも勝てない。 興味深かったのは、男女別の投票先。 石丸氏は男性の票はとれているが女性票が圧倒的に少ない。反対に、小池氏は女性票が多い。 年代別と組み合わせると、石丸氏は若い兄ちゃんたちの支持を得たが、おばちゃん、おばあちゃんたちの支
不祥事の原因にはマネジメントの失敗が大きく関わる。個人が起こした不正でも、なぜ組織として見抜けなかったのかを考えなければならない。経営陣は不正を起こしたことへの結果責任ではなく、不祥事が起きる環境をつくったことへの管理責任があると捉えるべきだ。 「不正が起こるのはマネジメントの失敗」より広告運用でCPAが高騰しているとか、くそ高いオフライン広告を出稿したのに資料請求が全然来ないとか、オウンドメディアを運営して1年経つのに成果が全然見えないとか、自分の権限の範囲で起こる悪い結果って、上司に報告する前に、自分の手で握り潰したくなりますよね。 皆さんも似たような「悪い結果に遭遇した経験」ありませんか? もし、あなた自身で「〇〇施策やりましょう!」と船頭を切っていたなら、余計に胃が痛くなるでしょう。言いだしっぺだから。会議の場で「どうして成果が出ていないの?」という上司からのツッコミが怖い。 なに
先日WWDCと呼ばれる、アップルが9月以降にiPhoneなどに搭載する新しいOSについて発表するイベントが開催されました。 事前に様々なリークがありましたが、Apple Inteligenceと呼ばれる生成AIの導入やChat GPTとの連携などが発表され、その中でも今回個人的に(教員として)1番衝撃を受けたのが、iPadに新しく搭載される「計算機」のアプリです。 これまでiPhoneには計算機の標準アプリがあり、利用したことがある方も多いかと思います。実はiPadにはそもそもこうした計算機のアプリがなく、学校現場で使うにはWEB上のサービスを利用しなければなりませんでした。(三者面談等で成績の話をする際にとても不便でした。) 長年、iPadに計算機がないこの状況に「おかしいな、、、」と思っていたのですが恐らくApple Pencilと計算機を連動させた「計算メモ」の開発を秘密裏に進めてい
営業職を3年間。その他の職種を14年間。 合計17年間、広告会社の電通で働いて、昨年12月からは酒屋の経営をしている。 そんな転職の経緯は以前も書いたので、今日は17年間の電通生活について書いてみようと思う。 テーマは「内勤」。 電通の内勤とは、外に出て広告主と折衝する営業以外の、社内でデスクワークをする職種のことを指す。パッと思いつくのは「クリエーター」や「プランナー」と呼ばれる界隈の人たちのことだ。 この17年間で、内勤は凄まじく変化した。 私も何度肩書きが変わったか思い出せない。実はこの職種や肩書きの変化は、業界の変化と大きく携わっていた。 これらの変化を、例によってパワポで解説してみる。 今日はそんな話。(読了まで約5分) ◾️電通の人=メディアの人まずは私が入社した2007年を振り返ってみようと思う。 まだ「4マス」という概念が存在していた頃だ。4マスとは、4大マスメディアの略称
円安によって輸入品の円建価格(要は国内価格)に上昇圧力が働いています.過日のエントリ(→日銀政策決定会合とOREINT)の通り,為替レートは金融政策の目標ではありません.金融政策は国内の景況・物価を目標に運営されるべきです.したがって・・・現下の円安による輸入価格上昇が国内の物価指数にどの程度上昇圧力をもたらすのかは今後も要注目. その一方でこの記事はもうひとつの「裏読み」が必要です.円安によって(円建てでの)輸入品価格が上がっているということは,同じ理由で輸出品価格の円換算額も同じくらい上がっているはず. 下記は輸出物価指数の推移です.国際価格(図中の「契約通貨ベース」)は2020年にコロナショックで低下したのちに2022年にかけて回復,その後は横ばいです.一方,円換算額は2020年の1.4倍まで上昇しています. 円安が嫌われる理由,そして何故か為替レートが国力を表すかのように感じる大き
どうも、すべての経済活動を、デジタル化したい福島です。 今日は最近ぼんやりと考えている「1か無限」の話をしたいと思います。 デジタルが前提となった社会で、企業が取りうる選択肢は、1か無限かのどちらかであるという話を最近は考えています。 1か無限か1か無限かというのは、「1=極限まで製品ラインナップをしぼる」、「無限=極限まで製品(情報)ラインナップを増やす」という両極端な戦略です。 1か無限1の会社の典型例は、AppleやTeslaです。無限の会社の典型例はGoogleやAmazonです。 1の会社1の会社は、製品ラインアップを極限まで絞ることで、品質を高めます。 かつての携帯電話や車などは、様々な機種・カラーが存在することが前提の産業でした。しかしAppleやTeslaは1つのラインナップで多くのユーザーに普及させることに成功します。スティーブ・ジョブズがCEO復帰した際にはじめに着手し
次に紹介するのは、自分が経営幹部試験に合格した後に会社の上層部から「読んでおくように」と言われた『失敗の本質 日本軍の組織論的研究』(戸部良一、寺本義也、鎌田伸一、杉之尾孝生、村井友秀、野中郁次郎著/中公文庫)です。 こちらはミッドウェー海戦をはじめとした旧日本軍の敗戦を、「組織としての失敗」と捉え直した内容です。私はこの本を読んでから、「目の前の仕事の目的は何なのか」と自問自答するのが習慣になりました。例えば、仕事ではKPI(重要業績評価指標)を設定しますよね。でも、ふと気づくと数字ばかりを追って、「そもそも何のためにこの仕事をしているのか」を忘れているときがあります。そして、それが集団で起きているとなると悲劇です。 改善と指標マーケティング施策を効率化し続けるために「改善サイクル」をブンブンぶん回すことは、ビジネスに不可欠な活動だと筆者は考えています。もちろんイノベーションを起こすこと
プレックスは先日、メンバーの数が300名を超えました。実はこの1年ほどで、200名近くの人が新しく仲間になってくれたんです。 「そんなに一気に採用したら、組織がめちゃくちゃになるのでは?」と思われるかもしれません。でも今のところ、離職率はかなり低い水準を保っています。直近の3ヶ月でも、離職者はほぼ出ていません。 僕らの会社がこの急拡大になんとかついていけているのは、ちょっと変わった組織運営をしているからなのかなと思います。今回はそれについて書いてみました! 人に何かを強制したり、怒るのが苦手だったそもそも僕は、人に対してなにかを強制したり、怒ったりするのが苦手でした。 自分自身、誰かに「やらされる」のをすごく嫌だと感じるタイプです。だから他の人に対しても「自分のやりたいようにやってほしい」と思っています。もちろん、それ自体は悪いことではありません。 でも、マネジメントにはかなり苦労しました
大企業には優秀な社員が多い。 それ故に今の仕事では物足りず、能力を持て余している社員も多い。 この傾向は若手社員ほど顕著だ。 そんな状況だから、大企業で新規事業なんて募集しようものなら大盛況だ。 たくさんの応募が集まる。 たくさんのビジネスプランが集まる。 しかしその多くが、実現することなく消えていく。 やる気ある優秀な社員たちが考えたアイデアなのに。 本当はそんなに優秀じゃなかったんじゃないか。 大企業の優秀さと新規事業は別だ。 そんな指摘が飛んできそうだが、そうではない。 大企業には、大企業ならではの新規事業が実現しにくい理由がある。 それを例によってパワポで説明してみる。 今日はそんな話。 ◾️やる気はある。時間はない。お金はない。時間はある。 というのはソシャゲ黎明期のCMで有名なコピーだが、大企業の状況はちょっと違う。 やる気はある。時間はない。 という状況だ。 なぜ時間がないの
前回は世界のデジタル関連収支における日本の現在地を確認しました。多くの方に読んで頂き感謝です。これを機にメンバーシップに登録したというお声も沢山頂きました。この場を借りて御礼申し上げます: その際、予告的に「デジタル関連収支を通じて見る国模様」を取り扱うとしました。「次はいつごろになりますか?」というお問合せも頂戴しました。このテーマについてはメディアの取り扱いが増えていることもあって、非常に強い世間の関心を肌で感じます。今週、円安を解説する記事でもデジタル赤字というフレーズが出てきました。「金利差で説明困難」という解釈については計量分析用いずとも結構前から分かっていた話では..と感じますが: さておき、今回はデジタル収支の国模様について、項目ごとに議論を分けた上で、それぞれの項目において存在感を放つ国をピックアップし、その背景を論じてみたいと思います。今回はやや長めのコラムですが、テーマ
iPhoneでヒットを飛ばす「コーヒー店経営ゲーム」iPhone向けの有料ゲームで、米国在住の日本人クリエイターが1人で開発した「Coffee Inc 2」が世界的なヒットを飛ばしている。「アップストア」の有料ゲームアプリランキング1位を獲得し、世界150ヶ国以上で売れている。 開発したのは、野田智博氏だ。18年に「Side Labs」を起業し、ひとりでゲーム開発を始めた。 なぜ、独りで開発したゲームが世界的なヒットにつながったのか。 その理由は様々な要因があるだろう。例えば、デジタル・インフラの発展だ。スマートフォンという世界中で使われるデバイスが普及し、アプリのマーケットは世界中に開かれている。加えて、開発環境も個人でゲーム開発が完結できるほどに整っている。デザインや音楽などはインターネット上に商用利用可能な素材が大量に流通している。つまり、大掛かりな大作ゲームを作りたいと思うのでなけ
規制改革を担当する河野太郎大臣の説明では「チェックの不備」であり,ファイル自体が有害なもの(ウィルス?)などではないとのことですが...…そういう話じゃないんです. 内閣府規制改革推進室の記者会見については以下の記事でまとめられていますが... 前置き 内閣府で規制改革関連の案件を扱う部署が規制改革推進室です.同部署の主要な業務,そして内閣府における規制改革関連の会議体が規制改革推進会議です. 私は2016年から2019年まで内閣府規制改革推進会議の委員でありました.農業ワーキンググループ(以下WG,のちに農林WG)を中心に,保育・雇用WG,投資WG,規制改革ホットライン担当などを経験しました.農林WGでは座長として,農業用ドローン,都市でのいわゆる「野菜工場」(建屋内水耕栽培施設),森林経営管理,木造建築などの規制改革を議論しました. 現在話題のTFは担当部局は規制改革推進室ですが,規制
最近、仕事でご縁をいただいて「デザイン教育」に関連するリサーチをしている。 「どうすればデザインを教えることができるのか」「子どもや若者、社会人がデザインを学ぶために最適な教材は何か」といった問いをめぐってあれこれ調べながらも、そこには「デザインとは何か」という沼のような問いがある。 今日は、デザインの重要な要素として語られる「デザイン態度」を軸に、『コ・デザイン』『わざ言語』という2冊の本を参照しながら、「物事に対する心的態度を学ぶ場のあり方」を考えてみたい。 デザインとは、問題解決し、意味を与えるもの。上平崇仁著『コ・デザイン デザインすることをみんなの手に』では、デザイン研究者の言葉を引きながら、デザインとは「問題解決」および「意味を与えること」であるとしている。デザインは見た目をいい感じにスタイリングするツールではない。ものごとをより良くしたり、新しいまなざしで捉えることを可能にす
(社内報です) 前提自分のバックグラウンドは機械学習エンジニア。 20代で経営を始めた時は経営のど素人だった。とはいえ学生であっても起業した以上、言い訳できる立場でもないので自分なりに自分のできることから考え始めた。その時の自分の唯一の強みは「機械学習アルゴリズムの改善」だったので、あらゆる問題を機械学習アルゴリズムの改善的にとらえるというアングルで経営をしてみた。正しい方法なのか全くわからなかったけど、振り返るとこのやり方は経営でめちゃくちゃ成果が上がる方法だったと感じる。 それ以来、アルゴリズムの改善だけではなく、営業組織の改善、プロダクトの改善、マーケティングの改善、面接の改善、人事評価の改善etc 会社の経営に関わるすべての問題に対して「機械学習アルゴリズムを改善するように、実験を高速化・並列化し、改善をする」という形を作ることが経営において重要であるというポリシーを持っている。
プレックスは創業6年目で、今期の売上は30億を見込んでいます。おかげさまで、メンバーも250人を超えました! いまは「人材紹介事業」「SaaS」「M&A仲介」の3つの事業を展開しています。 そしてありがたいことに、これらを「ノンエクイティ(株式による資金調達なし)」でやれています。 資金調達をしないメリットは、なんといっても「迅速な意思決定」ができること。たとえば僕らの場合、 ✔︎ステークホルダーが少ないので、会議や報告会が少なくて済む→経営者やマネージャーが事業に集中する時間が増える ✔︎早い段階で「SaaS」「M&A仲介」の2つの新規事業に、同時に挑戦できている ✔︎若いメンバーにどんどん権限委譲ができている こうした「経営上のメリット」を享受できています。これは僕らの大きな強みかもしれません。 「ノンエクイティ」のデメリットをいかに解消するか?一方で、ノンエクイティでの経営にはデメリ
予実管理はなぜ大事か予算(事業計画)とは現在の事業理解を反映したものである。予算は、売上の発生メカニズムやコストの発生メカニズムをモデル化する。モデルの中には変数(パラメータ)があり、基本的にはこの変数を達成していれば、予算が自動的に達成されるという前提で作られる。つまり予算は、その時点での事業の理解そのものを表している。 予算と実績が合わないということは、事業の理解が浅いということである。何かしら前提としていることが間違っている、見落としていることがある、わかっていないことがあるということである。事業の理解が浅いと、どれくらいのリソースを投下するとどれくらいのリターンが得られるかをコントロールできていないことになるため、投資の不確実性が高い状態とみなされる。 投資の不確実性が高い状態だと、資金調達コストが上がる。仮にまったく同じ構造の事業をもつ2社があるとする。コントローラビリティが高い
統計上は経常黒字大国 2月8日、財務省が発表した2023年の国際収支統計は日本経済の現状や展望を議論する上で極めて有用な情報を与えてくれるものでした。過去1年ほど筆者のnoteでは国際収支関連の話題を中心に色々な議論を展開して参りましたから、この統計をもって一旦、総決算的な文章を書いてみたいと思います。 長文となりますが、「国際収支と為替需給」というテーマに関し、筆者の抱く問題意識を知って頂きたいゆえ、備忘録も兼ねて投稿させて頂きます: これまでのnoteをお読み頂いている方であれば「しつこい」と思われるかもしれませが、2022年3月以降、日本が直面している執拗な円安局面を考察するにあたって、国際収支の考察は必須であると筆者は考える立場です。 まず、ヘッドラインとなる経常収支は+20兆6295億円と2年ぶりに+20兆円台に復帰しました。黒字額としては前年比+9兆9151億円の増加であり、そ
リソース配分の前に、リソース獲得。ポートフォリオマネジメントの前に、PMF。制度作りの前に、カルチャー作り (※社内報の公開です。メモ的に書いてあるので、読みにくい部分があるかもしれません。箇条書き的に書いてあります) リソース配分を決める、ポートフォリオマネジメントをする、社内制度をつくる。 これらは非常に重要な仕事であるし、やったあと非常に達成感が得られる。しかし急成長企業ではこれの前に(あるいは同時に)もっとやらねばいけないことがあることに留意しないといけない。 リソース配分の前に、リソース獲得 ポートフォリオマネジメントの前に、PMF 制度作りの前に、カルチャー作り の3つを取り上げる。 リソース配分の前に、リソース獲得急成長企業における意思決定では常に何かを諦める必要がある。事業機会にたいしてリソースが常に足らない。なのでリソース配分はとても重要な意思決定である。 一方その裏で、
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『日経COMEMO|日経COMEMO公式』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く