同い年の友人に会って、親の話になった。父が去年亡くなったということで、うちの母の話になった。 「おかあさん、一人で住んでるんだよね」 ふむ、そうです。母は去年80代に突入した。80代一人暮らしというのは、「している」というニュアンスに加えて「させている」というニュアンスも入ってくる微妙なものだと思う。 母は昔、友人と会っていた時に、その時の周囲と話が合わずに席を立って帰ってきたことがあるんだそうだ。最近初めて聞いた。その話は「子どもと住む」という話だそうだ。年老いた親は子どもに迎えられて一緒に住むのが幸せで、それを望んで言い出してくれる子どもがいい子どもで、そういう子どもをもった親が勝ち組なんだそうだ。「わたしはわたしの家で、わたしの好きなように暮らしたい」というのは、そうした子どもが持てない人間の負け惜しみで無理しているというのが普通なんじゃないか、とか、そういう風に主張する人間が場の話