「カード・ア・ラ・カルト」では「違う国から入ってきた同じ意味の単語が、違う言葉として使われる」例を挙げましたが、今回は「同じ国から入ってきたまったく同じ単語が、違う言葉として使われる」例をご紹介しましょう。 英語に「strike(ストライク)」という単語があります。今更日本語に訳すのは難しいですが、戦時中の野球用語で言えば「よし」。ところでこの「strike」にはもう一つ、労組の最終手段「ストライキ」の意味があります。同一単語から「ストライク」「ストライキ」と二つの違った単語が派生した面白い例です。他にも「lemonade(→ラムネ、レモネード)」、「truck(→トロッコ、トラック)」、「machine(→ミシン、マシン)」、「jack(→ジャッキ、ジャック)」などの例があります(参照:『言語学のお散歩』の『ロニオリ~目の言葉・耳の言葉』)。「break(ブレイク)」「brake(ブレー