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「ストリートファイター6」の手法から学ぶ,初心者から上級者まで満足できる“人間らしい”対戦CPUの作り方[CEDEC 2024] ライター:津雲回転 ゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC 2024」の2日目にあたる2024年8月22日,「『ストリートファイター6』初心者から上級者まで対応した人間らしい有機的な行動を行うCPU(AI)のしくみ」と題されたセッションが開催された。 本セッションは,「ストリートファイター6」(PC / PS5 / PS4 / Xbox Series X|S / AC)の対戦用CPU(AI)がどのように設計され,そしてどうやって初心者から上級者まで幅広く対応できる仕組みが実装できたのかを発表したものだ。 スピーカーは,カプコンのCS第二開発統括 開発一部 第一ゲームデザイン室の安原直宏氏。格闘ゲームでは,幅広いプレイヤーにゲームを楽しんでもらうため,“適度に
“消費者庁コラボ”を起こさないためには。「過去の処分例から見る,ゲーム開発・運営における景品表示法のポイント」レポート[CECEC 2024] ライター:箭本進一 近年のゲーム業界では主にガチャ絡みで景品表示法が話題になることが多い。では,景品表示法とはどういった法律であり,問題を起こさないためにはどうすればいいのだろうか。開発者向けカンファレンスのCEDEC 2024で,シティライツ法律事務所の弁護士である前野孝太朗氏の講演「過去の処分例から見る,ゲーム開発・運営における景品表示法のポイント」が行われたので,レポートしよう。 前野孝太朗氏(シティライツ法律事務所 弁護士) 前野氏は「逆転裁判」をプレイして弁護士を志したというゲーム好き。景品表示法で問題となった実例を挙げるものの,これは消費者庁のHPで既に公開されているものであり,特定の企業を貶めることが趣旨ではないと前置きしてから講演を
世界観や設定をきちんと踏まえていない多様性は,コンテンツを不自然なものにしかねない。ゲームにおけるDEI表現の意義と重要性,そして導入する際の留意点[CEDEC 2024] ライター:大陸新秩序 2024年8月22日,ゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC 2024」にて,セッション「『表現』でもグローバルを目指す! DE&Iに関する取り組み」が行われた。 このセッションでは,バンダイナムコオンライン 事業本部 品質保証部 大熊未来氏が,同社のオンラインゲームプロジェクトの海外展開を目指すうえで得たDE&I(DEI)表現に関する知見と,それを社内へ浸透させるために行った取り組みを紹介した。 大熊未来氏 なぜDEI表現を重要視するに至ったか セッションの冒頭,大熊氏はバンダイナムコオンラインがなぜDEI表現を重要視するに至ったかについて,「コンテンツの間口を広げ,多種多様なゲームプレイヤ
最終的に必要だったのは“気合い”。「FINAL FANTASY VII REBIRTH」のサウンド制作はなぜ“泥沼”にはまり,どうやって完成をみたのか[CEDEC 2024] ライター:津雲回転 2024年8月22日,ゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC 2024」で講演「ミッドガルを飛び出せ! 『FINAL FANTASY VII REBIRTH』における泥沼サウンド制作秘話」が行われた。 同講演は2024年2月に発売された「FINAL FANTASY VII REBIRTH」(以下,FFVII REBIRTH)にて,前作「FINAL FANTASY VII REMAKE」で存在しなかった広大なワールドマップを舞台に,どうやってクオリティや密度を落とさずサウンドを作り込んでいったかを開発者自らが解説したものだ。 登壇したのは,スクウェア・エニックス サウンドディビジョンでサウンドデ
50周年を迎えた 「D&D」はどこへ向かうのか。2024年版最新ルールブックの秘密も語られた,プライベートイベント潜入レポート ライター:杉浦よてん 今年はロールプレイングゲーム,すなわち“RPG”という遊びが誕生して50周年の節目にあたる。いまやRPGはすっかり我々の生活になじみ,「レベルが上がった」「もうヒット・ポイントがゼロ」「経験値をかせぐ」などといったように,RPGから生まれたゲーム用語が一般の語彙にまで浸透している。そういう意味では“RPG”というのは,単なるゲーム的な新発明であっただけではなく,人々の物事に対する捉えかたや認識までも改変してしまった革新的な“概念”だったとさえ言える。 そのように“世界を変えた”RPGだが,この始祖にあたるのが「ダンジョンズ&ドラゴンズ」(以下,D&D)だ。D&Dはここ10年の「第5版」の展開で大躍進を遂げ,アニバーサリーイヤーとなる2024年
“説得力のある画作り”はここから生まれる。カメラから学ぶCGの表現手法「アーティストのためのカメラの仕組み講座」レポート[CEDEC 2024] ライター:柳 雄大 2024年8月23日,ゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC 2024」にて行われたセッション「アーティストのためのカメラの仕組み講座」をレポートする。 当セッションは,撮影を行うためのカメラの仕組みを実演とともに解説し,それがCG上での表現とどのような関係にあるかを伝えるという趣旨で行われたもの。CGは現実世界の仕組みを元に作られており,現実世界のカメラの仕組みを知ることは,CGにおけるカメラの仕組みを知ることにつながる……というのが講義の狙いだ。 登壇者は,バンダイナムコスタジオ 技術スタジオ 第1グループ コアテクノロジー部 TEC/TAユニットの山口翔平氏,鈴木雅幸氏,溝口優子氏の3名だ。 セッションでは,「作りた
あの演出はそういう名前だったのか! 「明日から使える!海外文献に頻出するLevel Design用語の紹介」で13用語を学ぼう[CEDEC 2024] ライター:わさび 2024年8月21日,ゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC 2024」で,ゲームデザイナーの知久 温氏によるセッション「明日から使える!海外文献に頻出するLevel Design用語の紹介」が行われた。 本セッションは開発者向けに行われたものではあるが,実例を交えてやさしめに解説されていたため,「あのゲームで使われていた演出はこういう名前だったのか!」と,ゲーマー目線でも楽しめる内容だった。レベルデザイナーの目線で見るゲームの世界をのぞいてみません? 知久氏は,ハクスラSTGや対戦TPSといったジャンルでレベルデザイン業務を経験した実績を持つフリーのゲームデザイナー。副業としてゲーム開発の研究家としても活動している
中小デベロッパが「Roblox」のコンテンツ開発にチャレンジ。調査・検討の開始から約1年が経過した現在の成果はいかに?[CEDEC 2024] ライター:大陸新秩序 2024年8月23日,ゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC 2024」にて,セッション「メタバースプラットフォームRobloxで日本のゲームデベロッパーが開発してみた」が行われた。 このセッションでは,サムライ・ソフトの代表取締役CEO 井上敬介氏が,メタバースプラットフォームとしての「Roblox」を取り巻く環境と,実際に「Roblox」向けコンテンツ開発に約1年間チャレンジした結果などを紹介した。 直近の既存市場(家庭用,PC,モバイル)の動向 セッションでは,まず2022年のグローバルなゲーム市場規模が紹介された。それによると,全体が26兆8000億円,そのうちモバイルゲームが16兆1500億円,PCゲームが5兆6
“トーレルーフ”の裏側で何があったのか。「ティアーズ オブ ザ キングダム」開発陣が語る,一貫した実装と効率化の重要性[CEDEC 2024] ライター:高橋祐介 ゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC 2024」にて,2024年8月23日に開催されたセッション「『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』におけるフィールド制作とQA 〜トーレルーフの裏側で〜」を紹介しよう。 登壇したのは,任天堂の企画制作部でQAエンジニアリングを担当した大礒 琢磨氏と,エンバイロメントプログラミングを担当した朝倉 淳氏。そして地形リードアーティストの竹原 学氏だ。同セッションでは同作のプレイヤーなら必ずお世話になっただろう「トーレルーフ」をテーマに,本作の開発がどのように進められたかが,3人の登壇者によって解き明かされた。 任天堂の企画制作部の大礒琢磨氏(前列左)と朝倉 淳氏(前列右),竹原
世界に通用する作品を作るために。「国境を超えて輝くデザイン 〜UI/UXデザイナーのためのクロスカルチャー入門〜」レポート[CEDEC 2024] 編集部:Igarashi 2024年8月23日,ゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC 2024」で,NetEase Gamesの末安 愛氏によるセッション「国境を超えて輝くデザイン 〜UI/UXデザイナーのためのクロスカルチャー入門〜」が行われた。 このセッションは,グローバル市場でUI/UXデザインを展開するために必要なクロスカルチャーやコラボレーションに興味を持つデザイナー,開発者,学生,さらにマルチカルチャーチームのリーダーを対象としたものだ。NetEase Gamesで日本と海外のクリエイターがどう協力しているのか,文化や言語の壁を超えて感動を生むデザインを実現できるのかなど,多様な文化が交わるチーム内でスムーズにコミュニケーショ
大手4社の資料保存活動とは? キーマンたちが現状を報告した「ゲーム開発過去資料の保存の最前線を語ろう!」レポート[CEDEC 2024] ライター:箭本進一 ゲーム業界も歴史を重ね,過去の名作やその開発資料の保存が急務となっている。開発者向けカンファレンス「CEDEC 2024」の最終日となる2024年8月23日に行われたパネルディスカッション「ゲーム開発過去資料の保存の最前線を語ろう!」では,スクウェア・エニックス,タイトー,カプコン,セガといったゲーム保存に取り組むメーカーからキーマンたちが集まった。その様子をお伝えしていこう。 ●登壇者 三宅陽一郎氏(スクウェア・エニックス イノベーション技術開発ディビジョン リードAIリサーチャー) 外山雄一氏(タイトー EB開発2部 プロデューサー) 牧野泰之氏(カプコン CS制作統括 デジタルアーカイブチーム プロデューサー) 奥成洋輔氏(セガ
[インタビュー]進化するハンティングアクション「モンスターハンターワイルズ」,シームレスな狩猟体験を目指して[gamescom] 副編集長:noguchi ドイツで2024年8月21日から26日まで開催されているゲームショウ「gamescom 2024」では,「モンスターハンターワイルズ」(PC / PS5 / Xbox Series X|S)がプレイアブル出展されていた。出展されていたのは,「こちら」で紹介したハンズオンレポートとほぼ同じもの。多くの人たちが開場直後から行列を作り,新たなモンハンを楽しんでいた。 関連記事 「モンスターハンターワイルズ」メディア向けハンズオンレポート。変化に富んだフィールドで,新要素満載の狩猟を体験! 「モンスターハンターワイルズ」の国内メディア向けハンズオンイベントのレポートをお届けする。今回は「隔ての砂原」にて,纏蛙「チャタカブラ」,闢獣「ドシャグマ」
RTA in Japanはどのように生まれ,どんな影響を与えたか。RTAの現場から見たゲームコミュニティの“今と昔”[CEDEC 2024] ライター:津雲回転 ゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC 2024」の最終日となった2024年8月23日,「プレイヤー主導のゲームコミュニティ:RTAの現場から学ぶ」と題されたセッションが行われた。 同セッションはメーカー主導ではない,プレイヤー側から自発的に生まれてきたコミュニティがどのように活動し,どんなことを考えているかを紹介するもの。スピーカーは「RTA in Japan」をはじめとした,さまざまなRTAイベントの主催・運営を手がけている中村圭宏氏だ。RTAコミュニティを間近で見てきた,“RTAのゲンバ”を深く知る中村氏の発表を紹介しよう。 「RTA in Japan」公式サイト 「RTA」とは何か? 中村氏は,「RTAとは何か?」とい
「知る・創る・繋ぐ『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』で再構築した開発環境とサウンド制作事例」セッションレポート[CEDEC 2024] ライター:箭本進一 開発スタッフの全員がゲームのことを知り,職種に関わらずアイデアを出し合えるフラットなモノ作り。この理想を実現するために,開発環境を再構築するという英断が行われた。開発者向けカンファレンス「CEDEC2024」の最終日,2024年8月23日に「知る・創る・繋ぐ『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』で再構築した開発環境とサウンド制作事例」と題した講演が行われ,任天堂の取り組みが解説された。 ●登壇者 岡村祐一郎氏(任天堂 企画制作部 プログラミングリード) 長田潤也氏(任天堂 企画制作部 サウンドプログラミング担当) 日髙祥蔵氏(任天堂 企画制作部 ゲームツール開発担当) 左から,岡村 祐一郎氏,日髙祥蔵氏,長田
将棋AIはどのようにしてプロ棋士を凌駕したのか? そしてこれからどこへ行くのか?[CEDEC 2024] 編集部:荒井陽介 ゲーム開発者会議CEDEC 2024で,本八幡朝陽法律事務所の杉村達也氏と,やねうデザインのやねうらお氏によるセッション「将棋AIの過去・現在・未来」が行われた。急激な成長を遂げ,今ではプロ棋士すら凌駕する将棋AIのこれまでとこれからが語られたセッションをレポートしよう。 弁護士である杉村氏は,藤井聡太七冠も使用する将棋AI「水匠」の開発者であり,多数の将棋AI世界大会での優勝経験を持つ。開発者としては「たややん」名義のほうが知られているかもしれない。 やねうらお氏は,オープンソース将棋AIのデファクトスタンダードとなっている「やねうら王」の開発者。水匠を含む近年の将棋AIの多くは,やねうら王を何らかの形で使用している。 杉村達也氏(左)とやねうらお氏(右) セッショ
ユーザー激増中のPC環境へゲームを対応させるにはどうすればいいのか?[CEDEC 2024] ライター:津雲回転 2024年8月22日,ゲーム開発者向けのカンファレンス「CEDEC 2024」で,セッション「PCリリースでグローバル展開! PC対応における技術課題と開発サポート体制構築」が行われた。 この講演では,グローバルで“ユーザー激増中”のPC環境へゲームを移植するときに,どういった問題が起きるのか? そしてどう解決したらいいのか? といった“PC対応”へのさまざまな知見が共有された。 昨今では,ゲームの対応プラットフォームにPCが含まれることも多くなったが,その結果,どんなトラブルが発生するようになったのか興味がある関係者も少なくないはず。本稿では,それらの知識がまとめて紹介されたので,まとめてお伝えする。 講演者はセガの技術本部 テクニカルディレクターの矢儀篤樹氏と,技術本部 開
「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム」の空,地上,地底がつながったフィールドを実現したシームレスな制作の過程[CEDEC 2024] ライター:大陸新秩序 2024年8月22日,ゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC 2024」にて,セッション「『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』の世界をつなぐ技術 〜空、地上、地底、そして制作もシームレスに〜」が行われた。 このセッションでは,「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム」におけるフィールド,およびその制作過程をいかにしてシームレスにつないだのか,その手法が紹介された。スピーカーは,以下の3名である。 任天堂 企画制作部 テクニカルディレクター 堂田卓宏氏 任天堂 企画制作部 プログラミングディレクター 奥田貴洋氏 任天堂 企画制作部 地形プログラミング担当 斎藤智久氏 「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ
ロッククライミングをゲーム化したフランス生まれの「Cairn」。偉大なる“カミの山”への登頂を目指せ![gamescom] ライター:奥谷海人 gamescom 2024で,フランスのThe Game BakersのPC向けリアル登山シム「Cairn」のデモに挑戦しつつ,開発チームを率いるエメリック・ソア(Emeric Thoa)氏に話をうかがってきた。 2020年,手を携えた男女の逃避行を描くゲーム「HAVEN」で脚光を浴びたThe Game Bakersの次なる新作は,アルプス山脈の巨峰を連想させる“Mt. Kami(カミの山)”に挑む,ロッククライミング(アルパイン・クライミング)を体験するゲームだ。 プレイヤーは主人公アーヴァ(Aava),もしくはマルコ(Marco)として,左右の手足を順番に動かして岩肌を登っていく。岩の割れ目やでっぱりに手足をかけて踏ん張り,少しずつ上を目指して
配信ガイドラインを作るとき気をつけることは? 法的な観点から考える,ゲーム実況の現状と問題点[CEDEC 2024] ライター:高橋祐介 ゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC 2024」から,2024年8月22日に開催されたセッション「ゲーム実況における『配信ガイドライン』の利用・作成上の法的問題点」を紹介しよう。 登壇したのは,実況配信の黎明期からマネタイズに取り組んできたoldsport代表の近藤史一氏と,ゲームやエンターテインメント,eスポーツなどの法務およびM&Aを専門とするTMI総合法律事務所所属の弁護士,落合一樹氏だ。 oldsport代表の近藤史一氏(左)と,弁護士の落合一樹氏(右) セッションでは,まず落合氏が配信ガイドラインの問題点を整理するところからスタートした。実況配信はすでに一般的なゲームの楽しみ方の一つとなっており,各メーカーが自社タイトルを配信プラットフォ
「崩壊:スターレイル」のシリーズ番組「星穹講座」に「銀河英雄伝説」の田中芳樹氏が登場。SFの魅力やスペースオペラを語る 編集部:ルネ HoYoverseは本日(2024年8月23日),スペースファンタジーRPG「崩壊:スターレイル」(PC / PS5 / iOS / Android)のシリーズ番組「星穹講座」の最新動画を公開した。 今回の動画では,「銀河英雄伝説」などで有名な作家の田中芳樹氏が出演している。「SFマガジン」編集長の溝口力丸氏が進行役を務める本映像では,SFの魅力,歴史と英雄などさまざまなテーマについて田中芳樹氏の口から語られている。 冒頭は田中芳樹氏のSFとの出会いについてから始まり,「崩壊:スターレイル」を含むSFというジャンルの広がり,「スペースオペラ」についてどう考えているか,などに話題が及んでいく。詳細は,映像を直接確認してほしい。 「崩壊:スターレイル」公式サイト
「Xbox Adaptive Joystick」は,Xboxのアクセシビリティへの考えが詰まったコントローラ用アクセサリ。ドイツで実機をお試し[gamescom] 編集部:Junpoco Microsoftが2024年8月21日(海外時間)に発表した新プロダクト「Xbox Adaptive Joystick」は,身体の動きに制約のあるゲーマーのニーズに応える形で設計されたジョイスティックだ。 本製品は,Xbox用コントローラやXbox Adaptive Controller向けに作られた有線接続のアクセサリで,扱いやすい形状や重さ,Xboxアクセサリアプリでのボタンの再マッピングなど,さまざまなプレイ環境を想定したデザインやカスタマイズ性の高さが特徴となっている。 この新製品について,ドイツで開催中のgamescom 2024のMicrosoftビジネスブースで,8月22日に行われたプレゼ
今や広告は目立たないほうがいい? 今年も行われた「スマホゲームマーケの『嘘』」を紹介するセッションレポート[CEDEC 2024] 編集部:荒井陽介 ゲーム開発者会議のCEDEC 2024で,アプリボットのグローバルパートナー事業部 マーケティングディレクターを務める家門真明氏によるセッション「ゲームを作る僕たちが、なぜ『ゲームマーケの嘘』を叫ぶのか」が行われた。 マーケティングや広告をあまり知らない人にとって,なかなか衝撃的な事実が次々と紹介されたセッションの模様をレポートしよう。 昨年のCEDECでも同じテーマのセッションを行っている家門氏は,まず始めに「いい風を起こしてスマホゲーム業界を変えていきたいと思ったが,まだ変わっていない」と語った。そして,今回のセッションについて,マーケティングチームだけでなく,開発チームや企画チームの人にも聞いてほしいと呼びかけていた。 家門真明氏 関連
バンナムの新作PvPvE「SYNDUALITY Echo of Ada」,クローズドネットワークテストを開催決定。参加者の募集をスタート 編集部:杉浦 諒 バンダイナムコエンターテインメントは本日(2024年8月23日),新作タイトル「SYNDUALITY Echo of Ada」(PC / PS5 / Xbox Series X|S)のクローズドネットワークテストを,9月13日から16日にかけて開催すると発表し,参加者の募集をスタートした。募集期間は9月3日23:59まで。 SYNDUALITY Echo of Adaは,人型ロボット「クレイドルコフィン」に搭乗してフィールドを探索する,PvPvE型の三人称視点アクションゲームだ。プレイヤーはパイロットとなり,フィールドを闊歩する危険なエネミーとの戦い,ほかのプレイヤーとの資源の奪い合いを制して,ミッションの達成を目指すことになる。 豊富
ゲームと心理学はいかにして接近したのか。「ゲームUXコミュニティに見る人類共通の脳機能とゲームデザインへの応用」[CEDEC 2024] ライター:箭本進一 近年,ゲームデザイン関連で心理学用語が使われるようになっている。ゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC 2024」でも,その経緯についての講演「ゲームUXコミュニティに見る『人類共通の脳機能』とゲームデザインへの応用」が行われていた。 本講演では,ゲームと心理学がいかにして接近したのか。また,UXを高めるための社内での意志統一の大切さなどが語られた。 登壇者は,山根信二氏(NPO法人国際ゲーム開発者協会日本(IGDA日本)理事/東京国際工科専門職大学 教員) ゲームと心理学はいかにして接近したのか ゲームデザインに心理学用語が使われるようになったのは,「欧米のゲーム教科書」からのムーブメントであるという。 心理学を学ばずともゲーム
神は細部に宿る――「学園アイドルマスター」3Dキャラ・背景・ライブ演出はいかにこだわり抜かれ,生まれたのか?[CEDEC 2024] ライター:津雲回転 ゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC 2024」の初日(2024年8月21日),スマホゲーム「学園アイドルマスター」(iOS / Android。以下,学マス)に関する講演「神は細部に宿る!『学園アイドルマスター』のこだわり抜いた3Dキャラクター・背景制作」が行われた。 本講演は,学マスにおけるキャラクターや背景の3D制作事例を紹介するもので,“ソロライブ”に重点を置いた本作が,キャラクターモデルをどのように作り込み,表現してきたのか。また,リアルライブのように臨場感のあるステージをどのように実現してきたのかが解説された。 講演者は,QualiArtsでデザイナー・3Dディレクターを勤める杉村貴之氏と,テクニカルアーティストの見原朋
ゲームプレイを含むシステム機能テストを自動化するAI技術とは。PS5のシステムソフトウェアQAチームの取り組みを紹介したセッションをレポート[CEDEC 2024] ライター:大陸新秩序 2024年8月21日,ゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC 2024」にて,セッション「PlayStation 5上で人間のプレイヤーと同条件でのゲームプレイ自動化を実現するAI技術」が行われた。 このセッションでは,PS5のシステムソフトウェアのQA(品質保証)における一部の機能テストで活用しているという,ゲームプレイ自動化を実現するAI技術が紹介された。スピーカーは,以下の3名である。 ソニー・インタラクティブエンタテインメント ゲームサービスR&D部 Machine Learning Researcher 矢部博之氏 ソニー・インタラクティブエンタテインメント ゲームサービスR&D部 Mach
YOASOBIの人気の秘密は日常に入り込み,常にチャレンジを続けること。マーケティングとサウンドプロデュースの戦略[CEDEC 2024] 編集部:Igarashi 2024年8月21日,ゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC 2024」にて,ソニーミュージックエンタテインメントの屋代陽平氏と山本秀哉氏,そしてバンダイナムコスタジオの渡辺 量氏,コナミデジタルエンタテインメントの金子貴紀氏によるセッション「YOASOBIのマーケティングとサウンドプロデュース」が行われた。 本セッションは,近年大きな人気を得ているユニット「YOASOBI」のレーベル/マネジメントスタッフを務める屋代氏と山本氏が,彼らの音楽制作の起点や手法,ミュージックビデオ制作,グローバルでの活動といった,多岐にわたるマーケティングやサウンドプロデュースのテーマを解説し,渡辺氏と金子氏が都度質問を投げかける形で実施され
利益が出ないというプチコンを,なぜスマイルブームは作り続けるのか。「令和最新版BASIC事情」レポート[CEDEC 2024] ライター:箭本進一 Nintendo SwitchやニンテンドーDSiといったゲーム機で,懐かしのBASICを使ったプログラミングができる「プチコン」シリーズ。その利益は開発者自らが「お察しください」と語るものだが,スマイルブームはなぜシリーズを続けているのだろうか? CEDEC 2024の講演「令和最新版BASIC事情:我々がプチコンを作り続ける理由」では,プチコンの歴史とこれを続ける理由が語られた。 ●「令和最新版BASIC事情:我々がプチコンを作り続ける理由」登壇者 細田祥一氏(スマイルブーム 開発本部長) 小林貴樹氏(スマイルブーム 代表取締役) 写真左から,細田祥一氏(スマイルブーム 開発本部長)と小林貴樹氏(スマイルブーム 代表取締役) スマイルブーム
日本人の「推し活」と宗教との類似性,そこに潜む課題とは。「消費社会の宗教:ファンダム・カルチャー」聴講レポート[CEDEC 2024] ライター:柳 雄大 2024年8月21日,ゲーム開発者向け会議「CEDEC 2024」にて,関西学院大学神学部・准教授の柳澤田実(やなぎさわ たみ)氏による「消費社会の宗教:ファンダム・カルチャー」と題したセッションが行われた。 これは,「推し活」に代表される日本のファンダム(熱狂的ファンが形成するコミュニティ)カルチャーと宗教との類似性,そこに顕在化する問題点と共に,“ファンダムが「善い」宗教である”ために何が重要であるかを解説するという内容だ。講演者の柳澤氏は1973年生まれで,哲学・キリスト教思想を専門に長年の研究を続け,近年では宗教学の観点から「推し活」と宗教の類似性を指摘した評論が知られている。 一見,ゲーム開発とは直接結びつきにくそうな題材だが
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