ロシアのプーチン大統領は14日、北朝鮮と安全保障協力の拡大などを定める「包括的戦略パートナーシップ条約」を批准する法案を露下院に提出した。条約は、どちらか一方の国が武力攻撃を受ける恐れが生じた場合に即座に協議を行うことや、実際に武力攻撃を受けた場合に相互が軍事支援を行うことなどを規定。一方が他方に不利益を与える協定などを第三国と結ばないことも定めている。 ロシアは北朝鮮と事実上の軍事同盟を結ぶ形。ウクライナ侵略で欧米諸国と決定的に対立したロシアは、核兵器開発や人権問題などを巡って同じく欧米と敵対する北朝鮮と関係を深め、欧米に対抗する思惑を改めて鮮明にした。露朝の関係強化は、両国の軍事的威圧と対峙(たいじ)する日本にとっても脅威となる。 法案は今後、露下院と上院で可決された後、プーチン氏の署名により成立する見通し。 米国やウクライナによると、ロシアは北朝鮮から調達した弾道ミサイルや砲弾をウク