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コウヤボウキは在来種で、関東地方以西に自生するキク科の落葉小低木です。9~10月ごろに、枝の先に1cmほどの白い小さな花を咲かせ、実は綿毛になって種子散布されます。高野山において、この枝を束にして箒に ... Copyright © 2024 山に出かけてecoライフ All Rights Reserved.
こちらは、花を近くからみたものです。 花の付き方が印象的な花ですが、 花序を構成する小花は、シソ科の花に見られ唇形花になっており、 上下に大きく分かれた花びらの間から、 1本の雌しべと4本の雄しべが長く突き出している様子が見られます。 ダンギクの葉は写真のように茎に対生し、 葉の縁の鋸歯がよく目立ちます。 また、葉の付け根に長さ0.3~1.7㎜の葉柄があり、 形は披針形から楕円形で、長さ1.5~9㎝ 幅0.4~4㎝ほどになり、 先端はとがっています。 写真ではよくわかりませんが、 茎には全体に毛があり、草丈は30~80cmほどになります。 また、冬には茎が枯れますが、春になると根元から芽を出して育ちます。 秋に咲くダンギクはユニークな花のつけ方で目を引きつけます。寒さには少し弱いようですが、切り花やドライフラワーでも楽しまれているようです。 ダンギクの基本情報・花言葉 ダンギク(段菊)は、
ハマギク(浜菊)は、青森県から茨城県にかけての大平洋側で自生するキク科の多年草ですが、 こちらの写真は、大阪公立大学附属植物園で栽培されているものを撮らせていただいたものです。 長く伸びた枝の先に、直径6cmほどの頭状花をつけています。 野菊の仲間で花の直径が3cmほどのヨメナに較べて大きく、 中心部の筒状花が黄色く、周辺の舌状花が白い花で、素朴な感じがします。 ハマギクの花は9月ごろから11ごろまで長い期間咲きますが、 日本固有種で、昔から人々に親しまれてきたようです。 花言葉は、「逆境に立ち向かう」「単純な美」などで、 9月3日、10月10日、11月3日、11月4日などの誕生花です。 「逆境に立ち向かう」は、環境が厳しい海岸近くで元気に育つ姿から、 「単純な美」は、白と黄のシンプルな頭状花の様子をみてつけられたのでしょうか。
ヒラナス(平茄子)は、南アメリカ原産のナス科の一年草で、6~10月に白い花が咲き、直径3~4cmほどのカボチャのような形をした実が、秋に赤く熟します。日本では、鑑賞用に栽培され、切り花などで利用されて ... Copyright © 2024 山に出かけてecoライフ All Rights Reserved.
写真は、8月に国道沿いに見かけたナラ枯れで枯れた樹です。 冬でもないのに葉は茶色くなって枯れたように見えます。 7月初め、近くの広場でラジオ体操が行われて参加したときに、 山のあちこちの樹が、茶色くなっていることに気づきました。 いままで見たことがないことなので、何が原因かしらべたところ、 カシノナガキクイムシ(樫の長木くい虫、以後カシナガと呼びます)と呼ばれる昆虫が媒介して増える「ナラ枯れ」のようです。 2002年ごろから新潟などで被害がみられるようになり、 ここ紀伊半島でも発生しているということのようです。 人工林が多いこの地方ですが、近隣の村でも発生しているとのことです。 山のあちこちで多くの樹が枯れているので、爆発的に発生しているように思えます。 後で思ったとですが、ナラの樹はドングリをつけ、クマや鹿などの動物の食料になっているので、 エサ不足になりはしないかということです。 エサ
林道を車で走っていて、面白い形の実をつけた樹を見つけました。 腎形と呼ばれたりするようですが、 楕円状でなのですが少し変形、あるいは歪んだ形の実を 3~4個ほどにまとまってつけており、 見たことのないものでした。 調べて見ると、コクサギ(小臭木)と呼ばれる落葉低木で、 本州以南の湿気の多い山地などに自生しますが、 特に石灰岩質の土地やケヤキ林でよく育つようです。 この樹の葉や枝を傷つけると、クサギ(臭木)のような匂いがし、 樹全体がクサギより小さいことから、 クサギと呼ばれるようになったとされます。 上の写真は8月末に撮ったもので、まだきれいな緑いろですが、 10~11月ごろになると茶色く熟し、 中から黒い種を勢いよく飛ばします。
散歩道沿いの石垣に、ヒョウタン(瓢箪)がぶら下がっていました。 ヒョウタンと言えば豊臣秀吉が頭に浮かびますが、 戦の時に掲げる馬印に、瓢箪を描いていており、 戦に勝つたびに数を増やし、千成瓢箪とよばれたそうです。 写真のヒョウタンは、上部が膨らんでおらず、 典型的なものとは少し違っていますが、 種類によって形は違ってくるようです。 このヒョウタン、日本の在来種ではなく、 縄文時代に北アフリカから伝わったものだそうです。 古代人が種を大事に運んできたのでしょうか。 ちょっと興味深いですね。 ヒョウタンの名前について調べてみました。 「瓢」は、ウリ科のユウガオ(夕顔)やトウガン(冬瓜)のことで、 「箪」は、竹で編んだ目の細かいカゴを意味するので、 ヒョウタンが容器として用いられてきたためこのようにつけられたようです。 ツルのあちこちから伸びた果柄の先に、 ヒョウタンの口がついてぶら下がっていま
葉は、長さ60~70cm 幅1~1.5cmと細長く、 先端は垂れ下がった状態になりますが、 肉厚で冬にも枯れずに常緑を保ちます。 また、ほかのワスレグサと同じように、 若葉やツボミは食用になり、食べる楽しみもあります。 浜辺近くでよく見られるハマカンゾウ、内陸部でも育ち、鮮やかなオレンジのきれいな花を見せてくれるようです。 ハマカンゾウの基本情報・花言葉 ハマカンゾウ(浜萱草)は、関東地方南部以西の海岸近くに自生するツルボラン科ワスレグサ属の常緑多年草です。 名前は、浜辺で咲く、カンゾウ(萱草)を意味します。 カンゾウ(萱草)は、漢名を音読みしたもの。 ワスレグサ属に分類されるのは、 花が一日花とされることに由来します。 学名は、Hemerocallis fulva var. littorea 各語はラテン語で、hemerocallis : 一日の美、fulva :黄褐色、littorea
こちらは、大阪公立大学附属植物で撮影させていただいた、 ナンバンギセル(南蛮煙管)の花です。 いくつも伸びた花柄の先に、赤紫で筒状の花が咲いています。 花の長さは2~3cmほどで、先はあまり開いていませんが、 先端は5枚に分かれて咲いています。 植物は普通、葉緑体を持ち、自分で光合成をして育ちますが、 ナンバンギセルは葉緑体を持たず、他の植物から栄養をもらって育つ寄生植物で、 ススキなどのイネ科の植物などに寄生します。 以前記事にした、ネナシカズラも寄生植物です。 他人から栄養をもらって生きている要領のいい植物ですが、 寄生する相手がいないと生きていけない不安定な生き方でもあります。 写真のように、独特の形をした花で、 この形から、江戸時代に南蛮から入ってきたキセルににているとして、 ナンバンギセルと呼ばれるようになったとのことです。
サンパラソルは、中央アメリカから南米が原産のつる性の常緑低木で、サントリーフラワーズによって開発された園芸植物です。花期は7~10月で、枝分かれしたツルの先に、複数の5弁の花を咲かせ、楽しませてくれま ... Copyright © 2024 山に出かけてecoライフ All Rights Reserved.
7月の半ばに、近くの傾斜地で、ハマユウの花を見かけました。 ハマユウはヒガンバナ科の多年草で、 太く伸びた花茎の先端に、 細長く白い花びらの花をたくさん(十~数十個ほど)つけています。 花びらは6枚で、大きく反り返っており、 赤紫の雄しべを6本、雌しべを1本つけています。 名前は、浜辺近くによく自生し、 花が神事に使われるユウ(コウゾの皮を裂いて麻の糸のようにしたもので、神にささげたり、榊につけられたりする。)ににていることに由来します。 また、葉がオモト(万年青)ににているとして、ハマオモトの別名があります。 ヒガンバナの仲間ですが、 大きな葉をたくさんつけ、そこから伸びた太い花茎の先に花を咲かせており、 どっしりとして力強い印象の花です。 万葉集にも読まれており、 古くから親しまれてきた花で、 花言葉もいい感じでつけられています。 花言葉は、「どこか遠くへ」、「汚れのない」、「あなたを
6月末、国道沿いの谷間に生えた樹に白い花が無数に咲いていました。 名前はフジキ(藤木)、まるで人の名前ですが、 葉が、5月ごろに咲く蔓性のフジ(藤)ににていることに由来します。 フジ(藤)も、フジキ(藤木)も同じマメ科で、 葉は奇数羽状複葉、花の形も蝶形で、共通点が多いようです。 ただ、フジキ(藤木)はつる性ではなく落葉高木である点が違います。 花は、写真のような蝶形花で、長さは1~2cmほど、 枝の先に花序になってたくさんついていました。 開き切った花の形から、イカを連想しましたが、 上部の丸い旗弁部が大きく反り返り、付け根が黄色いのが特徴のようです。 一般的な花ではないからか、 残念ながら花言葉はつけられていないようです。
我が家の庭に咲いたテッポウユリ(鉄砲百合)です。 近くでは毎年、ヤマユリ、オニユリ、タカサゴユリなどが順番に咲きますが、 テッポウユリが、一番早く咲き出しました。 花びらの先は6つに分かれていますが、根元はつながった筒状の花で、 花の長さは10~15cmほど、先端の直径は5cmほどで、真っ白なきれいな花です。 写真のように、茎の先端から花柄をいくつも出し、 少し下向きかげんに花をつけています。 16世紀ごろに作られたラッパ銃の銃口ににた形の花なので、 この名前がつけられたとのことです。 別名は、リュウキュウユリ(琉球百合)、ホワイトトランペットユリなど。 英語では、Easter lilyと呼ばれます。 4月ごろから咲き出し、飾られることが由来します。 いままで、近くにテッポウユリは無かったのですが、 昨年の秋に球根を買って植えたのが咲いたものです。 テッポウユリは、もともとは南西諸島や九州
ブルーデイジーは、南アフリカ原産のキク科ルリヒナギク(フェリシア)属の一年草または多年草で、3~5月、10~12月にかけて、たくさんに枝分かれした茎の先に、直径3cmほどの頭状花を一つ咲かせます。和名 ... Copyright © 2024 山に出かけてecoライフ All Rights Reserved.
シャクヤクは、シベリア、中国、モンゴルなどが原産のボタン科の多年草で、日本へは平安時代から江戸時代に薬用や鑑賞用として持ってこられました。花は、一重咲き、八重咲き、翁咲きなどがあり、いろも赤、ピンク、 ... Copyright © 2024 山に出かけてecoライフ All Rights Reserved.
林道のそばに生えたシキミの樹にサルナシ(猿梨)の蔓が巻き付き、 直径1.5cmほどの大きさの白い花がたくさん咲いていました。 サルナシの名前の由来は、猿が好んで食べる梨のような実だからとする説や、 猿が食べてなくなってしまうからなど、いろんな説があるようです。 花びらが6枚で、中心部に雌しべが放射状にのび、 その周りに雄しべがたくさんついています。 雄しべの先端の胞子嚢が黒く、よく目立ちます。 この樹は雌株のようで、 写真の花は両性花のようです。 サルナシの花の花弁の数は図鑑によると5枚とされていますが、 この花には、6枚ついています。 サイトによっては5~6枚と書かれているものもあり、サルナシに間違いないかと思います。 花言葉は、「誘惑」。 サルナシは猿の好物といわれ、サルを誘惑する植物としてつけられた花言葉のようです。
空き地の壁沿いに伸びたツタバウンラン(蔦葉海蘭)を見かけました。 花は5~8mmほどの小さな唇形花で、 小さな蝶のような可愛い形をしています。 全体に薄い紫いろをしており、 少し反りかえり、紫の筋が入った二枚の上唇と、 黄色い2つのふくらみがあり、その先が円形になって3つに分かれてた下唇で構成されています。 雄しべや雌しべは、上唇と下唇に挟まれて見えませんが、 昆虫が下唇にとまると、花が開き、蜜をすうことができるようです。 地中海沿岸の原産で、 日本へは大正元年(1912年)に鑑賞用にもってこられましたが、 いまは、北海道以南の日本各地に分布しています。 名前は、ツタのような葉で、日本に自生するウンラン(海蘭)のような花をつけることに由来します。 別名は、ツタカラクサ(蔦唐草)、ウンランカズラ、シンバラリアなど。 元気よく横方向に伸びたツルのあちこちに、 小さな花がたくさんさいていて、独特
我が家のポポーの樹に初めて花が咲きました。 樹木の花は咲き出すまでに時間がかかることが多いようですが、 花が咲き出した時は、うれしさもひとしおのものがあります。 花は葉が出るのとほぼ同じ時期に咲き出しますが、 写真のようなベルのような形が特徴的で、 枝の先の方から複数個咲き、最初は緑いろで、その後、チョコレートのような暗紫色に変化します。 5年前に3本植えて、なかなか咲きませんでしたが、 今年4月に、ふと気が付くと写真のように花がついていました。 ただ、3本のうちの2本にだけに咲き、残り1本はまだ咲いていません。 樹の成長具合にもよるようです。 ポポーは、自家不和合性が高いといわれ、異なった品種を植えることによって実の付きがよくなるとのことです。 今年は何とか異なった種類の2本に花が咲いたので、うまくいくと、実がつくかもしれないと期待しています。 ポポーは、明治時代に北アメリカから渡来しま
4月半ばになると、日本各地の公園で、たくさんのネモフィラが咲き出します。 春の光の中で咲くたくさんのネモフィラは見ごたえがありますが、 ネモフィラが日本に渡来したのは1914年(大正3年)といわれ、 意外に早かったようです。 ネモフィラ(Nemophila)の名前は、ギリシャ語で「小さな森」を意味する「nemos」と、 「愛する」を意味する「phileo」が語源で、 森近くの日当たりのいい場所で咲くことに由来しているようです。 英名は、Baby blue eyes。 花の姿から、赤ん坊のブルーの瞳を連想してつけられています。 和名は、ルリカラクサ(瑠璃唐草)。 瑠璃色の花と、唐草模様のように深い切れ込みのある葉に由来します。 花の直径は2~3cmほどと小さく、 全体に青く、中心部が白い花びらが5枚つき、 先端が2つに分かれた雌しべが1本、 先端に濃紫いろの葯をつけた5本の雄しべがついていま
こちらのミズバショウ(水芭蕉)は、4月初めに、奈良県桜井市の鹿華苑で撮らせていただきました。 苑内の一角に設けられた、鹿の侵入を防止する柵の中に植えられており、 4、5個の花が咲いていました。 残念なことに何者かに食べられたらしい株も見られましたが、 無事に咲いたものもあり、幸運でした。 ミズバショウは、北海道を含む兵庫県以北に自生すると言われますが、 奈良県中部の桜井市でも栽培されています。 この花がミズバショウと呼ばれるのは、 水辺で咲き、花のあとの葉が大きくなってバショウの葉のようになるためとする説や、 松尾芭蕉が門人からもらったミズバショウを庭に植えたためとする説があります。 ミズバショウは、「夏の思い出」の歌で知られていますが、 この歌を詠んだ尾瀬のミズバショウが5~6月に咲くことから、 夏の思い出となったようです。 このため、花言葉は、この歌にちなんで「美しい思い出」。 ちなみ
奈良県宇陀市の森野吉野葛本舗が所有される、森野旧薬園に伺い、カタクリの花を撮らせていただきました。 森野吉野葛本舗は、450年ほど前に吉野郡下市町で葛粉(吉野葛)の製造を始められ、 元和2年(1616年)に、より環境が適した現在の宇陀市に移住されました。 そして、江戸時代中期の享保14年(1729年)に森野薬園が開設され、 現在も約250種類の草花が育てられています。 カタクリの開花は、3月末ごろから始まると聞いて3月22日に訪問したところ、 開花したものが少なく、27日に再訪しました。 フクジュソウ(福寿草)と同じように、 早春の限られた期間に現れて短く咲き、夏には枯れて地下で暮らす植物で、 「春の妖精(スプリング・エフェメラル)」と呼ばれます。 イタチザサと呼ばれる背の低い笹が見られる中で、 カタクリの薄紫の花がたくさん咲いていました。 花の直径は4~5cmほどで、想像していたより少し
写真は、3月8日に大阪公立大学附属植物園で撮影させてもらったキクバオウレン(菊葉黄連)です。 フクジュソウ、カタクリなどが「春の妖精」にと呼ばれるのに対して オウレン属の草花は、「森の妖精」と呼ばれますが、 キクバオウレンは、3~4月に、長さ10~20cmほどの茎の先に、 直径1cmほどの白い花を2~3個咲かせます。 キクバオウレンの花には、雄しべがたくさんついた雄性花と、 雌しべと雄しべがついた両性花がありますが、 写真は雄性花でしょうか、先端に花粉嚢をつけた雄しべがたくさんついてるようです。 また、周囲に大小たくさんの花びらついているように見えますが、 内側についた短めのものが花びらで、外側に長く先が尖った萼片になります。 写真でははっきりしませんが、 花びらは10~12枚と多めで、萼片が5~6枚つくと言われます。 全体が真っ白な花に対して、つぎの写真ような花も咲いていました。
キクザキイチゲ(菊咲一華)は、3月ごろに、 地面から一本で伸びた茎の先に直径2~3cmほどのキクのようなかわいい花をひとつ咲かせます。 花びらのように見えるのは萼片で、8~12枚ついています。 そして、中心部にはたくさんの雌しべや雄しべがみられます。 3月ごろ春風が吹き始めるころに咲き始め、 6月に咲き終わって初夏に枯れてしまう短命の草花です。 このことから、フクジュソウ(福寿草)などと同様、 スプリング・エフェメラル(Spring ephemeral)(春の妖精)呼ばれる花たちの仲間です。 海外では見られず、北海道から岡山や近畿以北の落葉広葉樹などに分布する多年草ですが、 数が少なくなっており、山梨県など複数の県で、絶滅危惧I類や絶滅危惧II類などの指定を受けています。
2月中旬を過ぎ、雨の中でフクジュソウ(福寿草)が咲き出しました。 春には黄色い花が多いと言われますが、 ロウバイ、オウバイに続き、待ちかねたように鮮やかな黄いろで咲きました。 2月は旧暦の正月にあたり、このころに咲くので縁起がいいとされ、 幸福と長寿の文字をとって福寿草とつけられたと言われます。 フクジュソウは日本固有種で有毒植物ですが、北海道から九州に自生し、 3種類の仲間がいます。(詳しくは基本情報を参照ください。) 別名は、エダウチフクジュソウ。 ガンジツソウ(元日草)や「ツイタチソウ(朔日草)」とも呼ばれます。 茎が10cmほどに伸び、葉が出る前の茎の先端に、直径3~4cmほどの花を咲かせています。 花の周囲には11~15枚の花びらをつけ、中心部にたくさんの雄しべと雌しべが見られます。 この間までは、根からツボミだけ顔を出していましたが、 茎を伸ばしながら咲いてきたようです。 先の
ヒャクリョウは、7月ごろに、 4~7cmの花序柄の先に、 10個ほどの白い花を下向きに咲かせます。 写真のように花びらは白く、 花びらの先は5つに分かれています。 花の直径は8mmほどと小さな花で、 たくさんで咲くので目につきますが、 花としてはあまり注目されず、 主役は赤い実になります。 ヒャクリョウの葉と幹 葉は互生し、長さ8~20cm 幅1.5~4cmほどの長い楕円形で、 8対ほどの側脈がみられ、先端は徐々にほそくなります。 縁に低い波状の鋸歯があり、鋸歯間に腺点があります。 また。葉は厚く、無毛です。 マンリョウの葉との違いは、 長さ7~15 cm,幅2~4 cmと小さめで、波打っているのが特徴で、大き目の鋸歯があります。 じじょヒャクリョウの幹ヒャクリョウの幹は太さ1cmほどで、 枝分かれせずにまっすぐのび、樹皮は茶褐色で、 樹高は20~100cmほどになります。 マンリョウの樹
アリドオシ(蟻通し)は、センリョウ(千両)やマンリョウ(万両)と同じように、 冬に赤い実をつける縁起のいい植物とされ、一両とも呼ばれます。 江戸時代に、お金がずっとあるようにという意味の言葉あそびで、 「千両、万両、有り通し(アリドオシ)」(「千両や万両をずっと持ち続ける」という意味) と言われていたことから、一両の名前がつけられたいわれます。 樹高は20~60cmほどと小さく、中国、朝鮮半島や、 日本の関東以西に自生するアカネ科の常緑低木広葉樹です。 草丈が10~30cmほどの十両(ヤブコウジ)に較べると大きめですが、 こちらは、一両されました。 写真のように、枝に鋭いトゲがあるのが特徴で、 このトゲが蟻を刺し貫きそうだとか、 トゲのためにアリも通れそうにない、 などとして、アリドウシ(蟻通し)と名づけられました。
冬に艶のあるきれいな赤い実をつけ、正月の寄せ植えなどに使われるヤブコウジ(藪柑子)は、 万葉集ではヤマタチバナ(山橘)の名で読まれ、古くから親しまれてきました。 茎の高さは20cmほどと小さく、葉の近くから伸びた果柄に、 5mmほどのちいさな赤い実を数個つけており、 冬枯れで殺風景ななかで、目を引きます。 実の形は、リンゴやサクランボのように感じますが、 昔の人は柑橘類の実をイメージして名をつけたようです。 ヤブコウジは、藪のようなところに生え、実の形が柑橘類のコウジ(柑子)ににているとして名づけられ、 ヤマタチバナの名前も、柑橘類のタチバナ(橘)に由来すると言われます。 またの名は、ジュウリョウ(十両)で、 センリョウ(千両)やマンリョウ(万両)と同じように赤い実をつけることから つけられたようです。 両と名づけられた植物には、一両(アリドウシ)、百両(カラタチバナ)、億両(ミヤマシキミ
タケ(竹)は縁起物と考えられ、門松などに使われます。 また、慶事のシンボルとされる「松竹梅」の一つとしても知られていますが、 こちらは中国に起源があります。 この三種類は、冬の寒い時期に元気な姿を見せる植物として、 歳寒三友(サイカンノサンユウ)と呼ばれ、 中国において宋時代(960~1279年ごろ)ごろから、画題としてよく取り上げられましたが、 それが日本に伝わり、松竹梅として定着したと言われます。 このなかで、タケは地下茎を四方にのばして、新芽を出して増え、 真っ直ぐ上に向かって伸び、寒い冬にも元気に育つ様子から子孫繁栄の象徴とも考えられてきました。 竹は、イネ科の常緑性で、茎(稈)が木質化して樹のように大きくなりますが、 草本的な特徴を持つため、多年草に分類されています。 漢字の竹は、葉の姿に基づく象形文字と言われますが、 語源は、高いを意味する「タ」と木の古語である「ケ」から作られ
ハボタンの見ごろは11~3月ごろで、 ながく楽しめますが、その後は茎が伸びて4~5月ごろに花が咲きます。 アブラナ科なので、菜の花によくにた黄色い花をつけますが、 鑑賞用にはものたりない花なので、 そのころには引き抜かれて役割を終えることが多いようです。 ただ、多年草なので、花の部分を切り落として育てると、 翌年には枝がでて葉をつけるため、 「踊りハボタン」と呼ばれる形で楽しむこともできます。 正月飾りの定番のハボタンは、きれいな色どりやいろんな葉姿で新春を明るくウキウキしてくれる草花、いいですね。 ハボタンの基本情報・花言葉 ハボタン(葉牡丹)は、ヨーロッパ原産のアブラナ科アブラナ属の耐寒性の二年草または多年草で、 キャベツの近縁種の非結球性ケール(kale)が品種改良された鑑賞用植物です。 ケールは、鎌倉時代中期または江戸時代前期に渡来したとされ、 江戸時代中期以降にハボタンとしての品
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