サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
大谷翔平
takehiko-i-hayashi.hatenablog.com
ご無沙汰しており大変申し訳ありません。林岳彦です。マイナンバーカードのことを「ナンバカ」って略すアラフィフです。 今回は、わたくしの書籍出版のご報告です。 来る2/28に、岩波書店から『はじめての統計的因果推論』という本を出版することになりました。 お気軽に読める本を書きたいと思って書いたので、お気軽に読んでいただければ本望です。みなさまどうぞよろしくお願いいたします。 はじめての統計的因果推論 作者:林 岳彦岩波書店Amazon この本を執筆できたのはひとえにブクマカーの皆様の後押しのおかげです。 私が因果推論について初めて本格的に書いたのは13年前の以下の記事で、この記事にけっこうブクマがついたことが当時の私にとってかなりの励みになりました。 takehiko-i-hayashi.hatenablog.com さらに因果推論について書いた11年前の以下の記事はかなりバズり、多数の方々に
【2023/1/23にZoom登録のリンクを追加しました!】 みなさまお元気でしょうか? 林岳彦です。わたしは先月末の日曜の昼下がりに子どもと公園でサッカーの練習をしていた折に、調子に乗って*1三笘選手のステップの真似をしたところ足首を酷く捻ってしまい骨折中です。みなさまも三笘選手の真似をするときはくれぐれもご注意ください。 さて。 今回は以下の研究集会の告知(速報版)です。2020年に予定していた「エビデンスは棍棒ではない2」は残念ながらコロナ禍で中止になったままお蔵入りとなりましたが、エイヤと仕切り直してこの度の「3」の開催となりました。今回は「エビデンスとナラティブ」を巡る会となります。 ===================== エビデンスは棍棒ではない3:「エビデンスと社会とわたし」とその”隙間”を考える 企画者:林岳彦(国立環境研究所)、加納寛之(JST)、岸本充生(大阪大学)
こんにちは。林岳彦です。統計的因果推論の本の初稿を書き上げるまで髪の毛を切らないぞ、と願掛けしましたが、書けないままどんどん髪の毛だけが伸びてきています。いつか塔に籠もってラプンツェルになるかもしれません。あるいは突然全てが嫌になって前田大然になるかです。今日は久々のリアル外勤のスキマ時間でエイヤッとこの記事を書いています。 さて。 今日は、ややマニアックな話として、重回帰分析が突然バグる状況について書きたいと思います。結論から言うと、重要な特性において分布の偏りが大きい変数で調整するときに、調整によって回帰が突然バグる場合があるので注意しましょうという話です。 例を見ていこう 例として、ある環境汚染物質が健康被害を引き起こしている例を考えます。ここでは、それぞれの人の汚染物質への曝露量と、健康影響の程度(バイオマーカーの値で測定)のデータが得られているとします。 以下の話では、「環境曝露
すっかり冬ですね。おでんを作るときに、もっと汁に浸したいのに、はんぺんが汁から浮き出てこようとするのでイラッとすることはありませんか? こんにちは。林岳彦です。このブログではご無沙汰しており大変申し訳ありません。ずっと本を書いているのですが、完成する気配はありません。 さて。 12月の前半に2件ほど発表する機会をいただいたので、今回はその講演資料をアップします。 1件目は哲学オンラインセミナーで発表機会をいただいた、「科学的エビデンスの政策利用のための議論枠組みの提示」をテーマとした発表です。直近に公開された英語論文(Kano and Hayashi 2021)の内容の紹介が中心です。(当日の発表では時間が足りなくなって後半をかなり飛ばしてしまいました。大変申し訳ありませんでした) 2件目は応用数理学会ものづくり研究会で発表機会をいただいた、「因果推論の諸理論の統合的理解」をテーマとした発
こんにちは。林岳彦です。冬は寒いですね。言葉は三角、こたつは四角、ネコは丸くなる季節です。今回は研究集会の告知(速報版)です。まさかの続編の開催です。何卒よろしくお願いいたします! 国立環境研究所社会対話・協働推進オフィスの主催により、「エビデンス、リスク分析と公共政策の関係について、価値/規範の側面から議論する」ことを目的としたオープンな研究集会を3月5日(木)に以下の要領で開催いたします。ご興味のある方々のご参加を広くお待ちしております! 【*参加費・事前登録等の必要はありません。ご所属や専門分野を問わずどなたでもご参加を歓迎いたします。また、来場者が会場の定員125名を超えた場合には席が不足する可能性がありますが、予めその旨ご了承のほどよろしくお願いいたします】 研究集会『エビデンスは棍棒ではない2:エビデンス、ナラティブ/コンテクスト、規範的議論のベストミックスに向けて』 注意:新
統計的因果推論の本の執筆をしているのですが、進んでいません。実は執筆依頼を引き受けたのはもうかれこれ3年前になるのですが、かなりの部分、進んでいません。 執筆が遅れている原因は、はっきりしています。それは世界中に張り巡らされたWIFIのせいです。 WIFIがあるとついついインターネッツをみてしまうのです。しかしインターネッツはからっぽの洞窟なのです。からっぽの洞窟の中で見つけた宝箱の中さえもからっぽなのです。いや、本当は、完全には、からっぽではない、のだけれど、いくら洞窟の中を探検をして戻ってきても肝心の原稿は全く進んでいないのです。インターネッツは罠なんです。孔明の。 WIFIは人生の伴侶ではない ついに私はそう気づきました。気づいた上に念のために復唱しました。 私は本を書かねばならないのです。本を書くためにWIFIから逃れねばならないのです。 というわけで、わたくしは2019年にWIF
環境リスク分野の立場からEBPMを議論した発表資料をアプしました。twitterでは告知しておりましたが、ブログにあげてなかったのでこちらでも告知しておきます。(slideshare、あとから誤植が見つかっても差し替えができないのが困りますね) 講演内容はいきおい批判的なトーンですが、ナイーブな議論やハイプが嫌いなだけで、EBPMやRCT自体が嫌いなわけではありません。 環境分野における"EBPM"の可能性と危うさ:他山の石として from takehikoihayashi
「くだもの四天王」といえば「桃・梨・メロン・ぶどう」ですよね! こんにちは。林岳彦です。 来る12/10に、国立環境研究所の環境経済評価連携研究グループによる企画として、以下の公開研究会を開催します。所内外を問わず、参加費・事前登録等なしでどなたでも参加できますので、ご興味のある方の積極的なご参加をお待ちしております! ================================ 公開研究集会『研究者/研究所として“EBPM”にどう関わるとよいのか?』 企画者:横尾英史(一橋大学&国立環境研究所)、林岳彦(国立環境研究所) 趣旨説明: 現在、エビデンスにもとづく政策形成を促すことを目指した「Evidence-Based Policy Making (EBPM)」の潮流が英米を中心として世界的に広まってきています。また、日本でも行政改革推進本部を中心にEBPMの行政への導入・推進の取り組
部屋とYシャツと構造と力と私、こと林岳彦です。こんにちは。本ブログではお久しぶりです。 先週末に、社会学系の研究会からの依頼で、(1)因果推論の諸理論が奥の方でどう繋がっているか、(2)その"奥の方"で「質的理解」と「量的分析」がどう繋がっているか、をテーマに講演いたしました。その資料をアップロードしましたのでご報告いたします。 因果推論の奥へ: "What works" meets "why it works" from takehikoihayashi ついでに6月に佐賀大で行った、「生態学者における統計的因果推論の導入」についての講演資料も(以前に)アップしておりましたのでご報告いたします。 「生態学における統計的因果推論」という大ネタへの挑戦:その理論的背景と適用事例 from takehikoihayashi 現在わたくしは「筆頭著者論文を書かない」という非行の更生のため同僚の保
こんにちは。林岳彦です。今回は研究集会の告知(正式版)です。年度末シーズンでの開催となりますが、研究費が余ったから帳尻合わせでやるような類の研究集会とは全く異なるものですので、ご参加のご検討のほど何卒よろしくお願いいたします! ーーーーー 国立環境研H30所内公募研究『環境分野におけるEBPM』およびFoRAM(リスク評価勉強会*1)の共催として、「エビデンス・リスク分析と公共政策の関係について、価値/規範の側面から議論する」ことを目的としたオープンな研究集会を3/11(月)に以下の要領で開催いたします。ご興味のある方々のご参加を広く歓迎いたします。(参加費・事前登録等の必要はありません。所内外や専門分野を問わずどなたでもご参加を歓迎いたします) 研究集会『エビデンスは棍棒ではない --- われわれは価値・規範と公共政策についていかに語りうるのか』 3/11(月)14:00-16:45 於
こんにちは。林岳彦です。秋が訪れました。エルドレッドがいなくなるのも、実に、寂しいですね。 今回は前回の速報版の告知に、企画意図の解説を追記したものです。年度末シーズンでの開催となりますが、研究費が余ったから帳尻合わせでやるような類の研究集会とは全く異なるものですのでみなさま何卒よろしくお願いいたします! 国立環境研H30所内公募研究『環境分野におけるEBPM』およびFoRAM(リスク評価勉強会*1)の共催として、「エビデンス・リスクと公共政策の関係について、価値/規範の側面から議論する」ことを目的としたオープンな研究集会を3/11(月)に以下の要領で開催いたします。 ご興味のある方々のご参加を広く歓迎いたします。(参加費・事前登録等の必要はありません/より詳細な内容について追ってお知らせいたします) 研究集会『エビデンスは棍棒ではない --- われわれは価値/規範と公共政策についていかに
こんにちは。林岳彦です。鈴木誠也は本当に立派でしたね(良いとこ探し)。 今回は研究集会の告知です。ちょっと早めのタイミングでの告知ですが、みなさま3月はお忙しいので、興味のある方々におかれましては早めにスケジュールの確保をいただきたくひとまず速報版での告知をさせていただく次第です。うっかりヤボ用など入れぬよう、何卒よろしくお願いいたします! 「エビデンス・リスク分析と公共政策の関係について、価値/規範の側面から議論する」ことを目的としたオープンな研究集会を以下の要領で開催します。ご興味のある方々のご参加を広く歓迎いたします。(参加費・事前登録等の必要はありません/本告知は速報版であり詳細は追って改めて告知させていただきます) 研究集会『エビデンスは棍棒ではない --- われわれは価値/規範と公共政策についていかに語りうるのか』(仮題) 3/11(月)14:00-17:30(終了時間は若干早
こんにちは。林岳彦です。好きな文房具はフリクション、最近のお気に入りは0.5mmのブルーブラックです。人生もフリクションのように過去の過ちをゴシゴシと消せたらいいのに、といつも思います。 さて。 わたくしは昨年度後半の半年間、弊所(国立環境研究所)内の企画部へと出向しておりました。そこでの諸々の業務については5月には後任の方に引き継ぎを完了したところです。この出向中に関わったものの中に「論文のオープンアクセス(OA)」の案件がありました。この案件に関する情報については単に弊所内の後任の方へ引き継ぐというよりも、日本の研究者/学術界の皆様へ広く引き継いだほうが良いかもしれないと思うところがあり、本記事を書くことにした次第です。 基本的に、現在の学術誌購読料と論文のOAを巡る状況は、いやこれほんとうに色々と舵取り難しいぞというところがあります。そのため、少なくとも職業的研究者の方々はこの状況に
オッス!オラ人身御供!林岳彦です。ブログではお久しぶりです。4/1より弊所内での管理部門への出向から帰ってきました!半年間のあいだ研究から引き離されておりましたので、浦島太郎状態というか、浦見魔太郎状態というか、こ・の・う・ら・み・・・とメラメラしておるところです。 さて。 研究への復帰直後にいきなり応用哲学会@名古屋大でのワークショップ『予防原則のメジャーアップデート』の中で発表させていただく機会がありました。(関係者のみなさま大変ありがとうございました) 以下にそのスライドをweb公開いたしました。応用哲学会での発表のため、科学哲学やSTS的な論点への繋がりを強く意識した内容となっています。こんなバランスの発表が成り立つのは応用哲学会くらいじゃないかなーと思います。かなりマニアックな内容とはなっておりますが、好事家の方々におかれましてはぜひ一見いただければ幸いです。 今後とも何卒よろし
こんにちは。林岳彦です。ggplot2を使いこなすシャレオツな若い人を見ると自分の老いを感じる今日このごろです。 さて。 今回は、「説明変数と誤差項に相関がある」とはどういうことか、について見ていきたいと思います。 経済学系の統計解析の本を読んでいると「内生性」という概念がよく出てきます(経済学系でない分野においては、「交絡」と呼ばれるものに実務上はおおむね対応する概念と言えます)。 この「内生性」の説明としては、例えば: 計量経済モデルにおいて、説明変数と誤差項との間に相関があるときに、内生性(endogeneity)があるという。このとき、説明変数は内生的(endogenous)であることになる。説明変数が内生的であれば、推定されたパラメータは一致推定量ではなくなり、推定値は統計学的に信頼されるものとはなりえない。 のように説明されます(内生性 - Wikipediaより引用*1。強調
おひさしぶりです。林岳彦です。夜、自宅で少しだけお酒を飲みたいときがありますよね。少しだけリラックスしたいけど酔っ払いたくはないみたいなときです。そんなとき、アサヒスーパードライの小さな135ml缶はたいへんありがたい存在です。しかし、この135ml缶の欠点は、お酒が少ししか飲めないことです。アズスーンアズ飲むや否やですぐ終わってしまうのです。実はもう飲む前に既に終わっているのではないかと思うほどです。ケンシロウに秘孔でも突かれたのかと、夜中に台所でぼくはきみ(135ml缶)に話しかけたくなります。「スーパードライの135ml缶」とはそんな存在です。 最近、その欠点を克服する方法を発見したのでお知らせします。スーパードライ135mlとポッカのキレートレモン155mlを1:1くらいで混ぜながらちびちび飲みます。これだとすぐ終わらずに飲めます。ビール感も消えてしまわず、爽やかなレモン感もあり、
こんにちは。林岳彦です。大昔にまだいたいけなカープ少年だったとき、よく分からぬまま村上龍の『走れ!タカハシ』を読んでしまいました。そしてそのオトナ(エロ)の世界になんだかショックを受けました。そんな大昔のことなども思い出しつつ、”龍”なんだからドラゴンズのことでも書いてりゃいいだろうが、と今さら龍に突っ込んだりしています。そして夜な夜な赤ワインを飲んでカンブリア宮殿に向かって乾杯しています。ラブ&ピース&カープ。そんな25年ぶりの優勝です。 さて。 少し前の話になりますが、球界の夜の盗塁王生態学会の気鋭の若手としても知られる千葉大学のタカハシ佑磨さんから、先々月の8月5日に発売された『増補改訂版:伝わるデザインの基本』というご著書をご恵贈いただきました。 伝わるデザインの基本 増補改訂版 よい資料を作るためのレイアウトのルール 作者: 高橋佑磨,片山なつ出版社/メーカー: 技術評論社発売日
岩波データサイエンスvol3に統計的因果推論に関する原稿を寄稿しました(林岳彦・黒木学『相関と因果と丸と矢印のはなし:はじめてのバックドア基準』)。 構造的因果グラフという難敵を相手に、「読者にとっての分かりやすさ」と「学問的正確さ」を極限まで両立させることを目指して、もう本当に精根尽き果てるまで頑張って執筆しました。この原稿が現在のわれわれの精一杯です。 (時間の関係で最終版の原稿がチェックできなかったこともあり、大きな誤植がないことを祈るばかりです) #本原稿の執筆の際にはRcpp関係で有名なteuderさんに貴重なコメントをいただきましたのでこの場を借りて御礼申し上げます。 岩波データサイエンス Vol.3 作者: 岩波データサイエンス刊行委員会出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2016/06/10メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る 本当は岩波DS3本体
こんにちは。林岳彦です。いくらあなたが槇原敬之の大ファンで、どんなときもどんなときも僕は僕らしくありたいと思っていても、浮気がばれたときに「もう恋なんてしないなんて〜 いわないよぜったい〜」と歌ったら殴られると思うからそれだけはやめた方がよいと思います。TPOを大切に。 さて。 前回は「到達可能性(のフレーミング)」という観点から、「可能性と確率のあいだ」について考えてみました。 今回は、「あらゆる奇跡はありふれる」という観点から、「可能性と確率のあいだ」について考えてみたいと思います。 (今回もとても長くなってしまいました。いつもながら本当にすみません。。。) 大久保のゴール:「あらゆる奇跡はありふれる」問題 では、今回のテーマである「あらゆる奇跡はありふれる」問題について見ていきましょう。 この問題は、現実の具体的なできごとの「ありえなさ」を真正面から計算していくととんでもなく低い数値
こんにちは。林岳彦です。エ・レ・ファ・ン・ト・カ・シ・マ・シ(←滝川クリステル風に声に出して読みたい日本語)。 さて。 今回は8月6日に迫った日本生態学会関東地区会シンポジウム(a.k.a 因果フェス)についてのプレビューを書いてみたいと思います。 今回のシンポにおける問いを一言で言うと:「系列Aと系列Bはいかなる関係か?(*但し共変量および背景に関する情報は無いものとする*)」 統計的因果推論というと「介入効果/措置効果の推定」のことを思い浮かべる方も多いのかもしれませんが、そのテーマは昨年に扱いました。 で、今年については本質的には以下の問いが中心になると言えるのかなと思います: 「系列Aと系列Bはいかなる関係かについて答えよ(*但し共変量および背景に関する情報は無いものとする*)」 はい。 これはシンプルではありますが非常に奥の深い問いです。 今回のシンポでは、この問いに対する4つの
やっと会えたね(本能寺で)。林岳彦です。さいきんルンバを買いました。ルンバが動いているのを眺めるときに、「実はどこかで山本昌がこのルンバをラジコンで操作している」のだと想像しながらその動きを眺めるととても贅沢な気分になれます。おすすめのライフハックです。 さて。 確率概念についての記事については前編だけ書いて、1年以上も間が空いてしまいました。もう間男と呼ばれても仕方ありません。たいへん申し訳ありません。 前回(前編)では、「可能世界論からコルモゴロフの定理までを繋げる」話をしました。 今回(後編)では、前回の内容を踏まえて: 「可能である」という概念と「確率」概念のあいだのギャップ について書いていきたいと思います。 (今回も長い記事になっております。本当にすみません。。) 前編のおさらいと補足:「様相論理と確率測度」の記事の追加 あまりにも間が空いてしまったので、まずは以下の前回記事を
こんにちは。林岳彦です。I’m not ABブラザーズ。 さて。 今年の8月6日(木)に日本生態学会関東地区会のシンポジウムを企画させていただくことになりました。ご講演者、コメンテーター、関東地区会幹事等々のご関係者のみなさま方に深くお礼を申し上げます。(その中でも、東京大学の嶋田正和先生には当シンポの企画に際して大変に親身なご助力をいただきました。改めて感謝申し上げます。) 当シンポの概要は以下のとおりです(生態学会関東地区会での正式告知はこちら): 生態学会関東地区会シンポジウム・公開シンポジウム 「非ガウス性/非線形性/非対称性からの因果推論手法:その使いどころ・原理・実装を学ぶ」 日時:2015年8月6日(木)10:20-17:50 会場:東京大学駒場キャンパス11号館 1101教室(11号館の地図・駒場へのアクセス) 主催:日本生態学会関東地区会 (link) 企画者:林岳彦(国
こんにちは。林岳彦です。最近は佐野元春ばかり聴いています*1。将来的にはあんな髪型になりたい。 さて。 「研究者なれども研究しない!」という斬新な決めフレーズでおなじみの雑用戦隊ヒーローシリーズがありますが、かくいう私も何やかんやの雑用に埋もれてここのところ論文を書くペースがすっかり落ち込んでおり*2、そんなこんなのアオリで本ブログも休止しているありさまになっています。 そんな折、私の心の師ともいうべき東北大学の酒井聡樹先生から近刊である『これから論文を書く若者のために 究極の大改訂版』をご恵贈いただいたので今回の記事を書くことにしました。 これから論文を書く若者のために 究極の大改訂版 作者: 酒井聡樹出版社/メーカー: 共立出版発売日: 2015/04/22メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見る 今回は、久しぶりの【研究hacks】タグの記事になります。今回は院生〜若
Gelman et al. (2004)に「収束判断の際のRhatの具体的な値」に関する記述(p297)があるのでメモしておきます。 こういうのってメモしておかないといざ論文に引用しようというときに見つからないということがままありますので。 The condition of being 'near' 1 depends on the problem at hand; for most examples, values below 1.1 are acceptable, but for a final analysis in a critical problem, a higher level of precision may be required. ちなみにWinBUGSでRhatの値はgelman.diag()を使って計算できます。実装のしかたは 久保さんのページのR2WinBUGSの
こんにちは。フリッパーズ・ギターの性格が悪い方こと林岳彦です。 さて。 私も大人でありますので本業に追われることもままあります。そして追われているうちにすっかりご無沙汰してしまいました。はてはて。去る7/11に行われた因果推論祭りについてもブログにはまだ何も書いておりませんでした。申し訳ありませんでした。 まだ色々と余裕がないので、以下、雑感の書き散らしになりますがどうかご容赦を: なにはともあれご講演をいただいた星野先生&黒木先生に感謝しております いや本当に感謝あるのみです。大変ありがとうございました。 そして聴講にお越しいただいた方々に感謝いたします おかげさまで130人の教室がほぼ満員状態になるほどの方々にお越しいただけました。 大変ありがとうございました。 告知がネットやtwitterを中心に広まったこともあり、それぞれに面識も無くまた特に共通のバックグラウンドもない方々が集まり
こんにちは。林岳彦です。ついに夏の統計的因果推論祭りが今週の木曜(7/10)に迫ってきました! ちゃんと予定どおり開催されますので、参加申し込みをされたみなさま、台風に負けずにご来場いただければ幸いでございます。 さてさて。 この祭りに備えてさいきん改めて統計的因果推論の辺りを復習しているのですが、今回は自分のためのメモとして「識別/生成モデルの観点から見たRubin/Pearlの統計的因果推論」について書いてみたいと思います。(ひじょうにマニアックな内容になります) (今回の記事は「統計的因果推論」に対して既に一定の予備知識がある読者を想定して書いていきますので、多くの方々には意味不明なものになるかもしれませんが大変申し訳ありません) 前置き:今回の元ネタとなる2つの記事の紹介 そもそものことを言いますと、今回の記事は以下の2つの記事にかなり直接的にインスパイアされて書かれたものです。な
(2014/5/23追記)*参加希望者が予定人数に達したため登録を締切りました!* (2014/5/23追記)*また、参加人数が予想を超えたため「14号教室」→「15号教室」に変わりました* こんにちは。林岳彦です。赤い彗星の測度は3倍です。 さて。 ここ数年にわたり半可通の分際で統計的因果推論について書き散らしてきたことの罪滅ぼしも兼ねて、以下のセミナーを開催いたします。 わたくしとしては渾身の100%ガチ企画でございます。2014年夏、「統計的因果推論」に興味がある全ての方々のご来場をお待ちしております!*1 第42回 リスク評価勉強会(FoRAM) 日時:7月10日(木)13:30~17:30 *2 場所:東京大学本郷キャンパス工学部1号館1階14号教室15号教室(MAP) 『統計的因果推論セミナー:相関から因果を取り出す1つの原理をめぐる2つの話』 (通称:『夏の統計的因果推論祭り
こんにちは。林岳彦です。先日、小学生の息子とセブンイレブンに行きました。そこでふと、「あの外壁、あれ本物のレンガじゃなくてただの印刷だから」と息子に教えたところ、それが彼にとっては思いもよらぬことだったようで、実はすべすべとしている外壁に触っては「すっかり騙されてた!(ガーン)」と衝撃を受けていました。小さな子どもをお持ちのみなさま、この世の隠蔽された真実(=セブンイレブンの外壁は印刷)を彼ら/彼女らに教えてみると面白い反応が期待できるかもですよ! さて。 今回は、前回の記事の続きとして、確率という概念の「規格」について説明していきたいと思います。 (今回はとても長い上に内容がハードかもしれません。いつもながらすみません。。) 前回の軽いまとめ 前回の記事では: 少なくとも、「確率」とは「可能性を数値で表したもの」である というボンヤリとした出発点から: 「可能である」ということは、「この
どもっす。林岳彦です。さいきん軽い気持ちで某国際誌の総説論文の査読を引き受けたのですが、「どんな論文だろ?」と思いつつ査読対象の原稿をいざダウンロードしてみたら本文100頁アンド全体300頁もある超長尺の総説であることに気づき、「殺す気か!」「査読テロやで!」と思いました。 いやでもまじで300頁もレビューするの? この悲しみをどうすりゃいいの? 誰がぼくを救ってくれるの? この世はまさに大迷惑??? というかんじです。もう街のはずれでシュビドゥバーです。 いやもうホントに「レビュワー感謝の日」みたいの作ったほうが良いよね。 というわけで。 今回から、確率概念について説明していきたいと思います。 (今回も非常に長い記事になってしまいました。すみません。。。) 確率という概念の「規格」について、様相論理を経由して説明します 前回の今シリーズの概要説明の記事で書いたように、まずは、確率という概
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『Take a Risk:林岳彦の研究メモ』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く