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田浪亜央江 ◆イスラエルの政策の帰結としての〈10.7〉 私はこの10年あまりは、展望がまったく見えないパレスチナの状況下で、武装闘争とは異なる闘争のかたちとしてパレスチナ人が選び取っている、文化による闘争・抵抗に関心をもって、現地にいる間はその動向を追うことに多くの時間を割いてきました。 「10月7日にハマス(ハマース)によるイスラエル攻撃が始まった」という言い方で現在の事態について話を始めることが一般化しています。10月7日を始点とするならばそう表現するしかないわけですが、私自身はいまの事態を「パレスチナを占領するイスラエルが、パレスチナにおける最終的な民族浄化(パレスチナ人口の消滅)を目指し、時間をかけて着々とパレスチナ社会を追いつめて来た政策の帰着」と表現するしかないと思っています。ハマースによる越境攻撃というかたちで始まることは想定外でも、「いつか起こること」でした。タイミングと
※この《ロング書評》は『運動〈経験〉』35号(反天皇制運動連絡会編集、2012年8月15日発行)に掲載されたものです。著者の了解を得て、転載します。 松井さんの書評を掲載するにあたって/つるたまさひで *** 【ロング書評】 反「反原発」論!?─「リアリティ」の内実について ???????????????????????????? 開沼博著『「フクシマ」論─原子力ムラはなぜ生まれたのか』 (青土社、2011年) ???????????????????????????? ◆何が問題か この問題を考えるすべての者が「原子力ムラの擁護」からはじめるべきです。……私たちはすでに常に、この原発を置く側としての「中央の原子力ムラ」と原発を置かれる「地方の原子力ムラ」という二つの原子力ムラを、無意識のうちに踏み台にしながら、今、パソコンでスマートフォンでこれを見、便利な生活をしている。今さらそれを一切合
Re: 日本社会をそのまま映す橋下「慰安婦」発言 青山 薫(ピープルズ・プラン研究所運営委員) 2013年5月15日記 山口さんのポイント、 橋下発言の問題は、それが「暴言」だという点にあるのではない。それが、本来は否定さるべき「暴言」であったなら、どれだけよかったことか。しかし、残念ながら、橋下の論理は、戦後日本社会のスタンダードそのものだったのである。 に賛成。プラス、橋下発言の問題は、それが、「戦後」以前から現在まで連綿と続く、日本社会の性差別スタンダードを反映しているところだ、と言いたい。 日本社会の「性差別」は、まずは「女性に対する差別」という面が強く、それは批判のために強調されてしかるべきなのだが、実は「女性差別」に限らない。「男性を女性から差別すること」であり、その逆であり、つまり、ジェンダー格差にのっとって人間関係と社会制度を組み立てようとする規範であり、さらには、男性の性
日本社会をそのまま映す橋下「慰安婦」発言 山口響(ピープルズ・プラン研究所運営委員) 2013年5月14日記 日本維新の会の橋下徹共同代表(大阪市長)が5月13日、日本軍「慰安婦」問題について、次のような発言をした。やや長いが、歴史に残る重要発言だと思うので、時事通信の報道に従ってその要旨を全文載せておく。 ▽5月13日午前(大阪市役所で記者団に) 敗戦の結果として、侵略だということはしっかりと受け止めなければいけない。実際に多大な苦痛と損害を周辺諸国に与えたことも間違いない。反省とおわびはしなければいけない。 慰安婦制度というのは世界各国の軍は持っていた。なぜ日本の従軍慰安婦制度だけが世界的に取り上げられるかと言うと、日本は軍を使って国家としてレイプをやっていたという、ものすごい批判を受けている。その点については、違うところは違うと言っていかなければいけない。 あれだけ銃弾が雨・嵐のごと
オルタキャンパス「OPEN」2012年 【連続講座】運動史から振り返る原発と原爆 <運動史から振り返る原発と原爆 ――被爆国日本はなぜ原発大国になったのか> 【発言録】 第1回 50年代原水爆禁止運動のなかの平和利用論 発言者 加納実紀代さん(歴史家・ジェンダー論) 2012年1月21日 きょうの私の話は、「なぜ原子力の平和利用は原水禁運動と両立したのか」というタイトルです。チラシでは「50年代原水爆禁止運動のなかの平和利用論」というふうになっているんですけれど、私自身の最近の問題意識では、なぜ両立しり得たのかということが非常に気になっており、そのためには、50年代の原水禁運動の盛り上がりというよりもっと以前から、時間軸も問題の視野も広げて見ないことには見えないのではないかというような思いが強まって来ました。50年代というよりは、日本近代という時代そのものを検証するというふうにやらなくちゃ
極右による「国家改造」の性格 ――耳栓・目隠しで「日本を取り戻す」(上) 武藤一羊 2012年12月12日記 極右勢力が権力を握り、戦後国家の崩壊の濛埃のなかで彼らの「国家改造」を強行する危険、そうなる弾みに目をつぶるわけにはいきません。出現しつつあるのは、どんな連立政権が望ましいかなど政局論議の枠に収まる生易しい状況ではないと私は感じています。マスコミが誘導する安易な社会意識を利用さえして、中央突破が図られる危険が存在します。あらゆる意味での支配の危機、破綻がこの状況を生みだしたので、この中央突破を挫折させる下からの民衆力もまた出現しています。しかしこの極右の国家改造への新しい対峙の戦線は未形成です。 どのような「国家改造」が推進されようとしているのか。自民党の政権公約を読んでみました。恐るべき右翼全体主義国家の約束が並んでいますが、それらの項目を個々に取り上げる以前に、それらの背後にあ
“大胆な金融緩和で経済成長”という政策のカラクリ ――安倍自民党の暴走 白川真澄 2012年12月9日記 ウルトラ保守・右翼の政権公約 総選挙で政権返り咲きが予想されている安倍自民党が、暴走している。安倍本人の発言や「政権公約」には、ウルトラ保守・右翼の政権の姿を彷彿させる主張が溢れている。 「憲法に国防軍の設置を規定」、「夫婦別姓制度導入法案に反対し、家族の絆を守る」、「外国人地方参政権の導入に反対」(「政権公約」?憲法・国のかたち)。「自衛権行使(集団的自衛権を含む)を明確化」、「尖閣諸島を守るための公務員の常駐」(?外交・安全保障)。「『自助』『自立』を第一に『共助』『公助』を組み合わせ、受益と負担の均衡がとれた持続可能な社会保障制度」、「生活保護の給付水準を10%引き下げる」、「消費税率の引き上げ」(?社会保障・財政)。「八ツ場ダムを完成させる。全国の道路網の整備を促進」(?復興と
怒りをこめて企業の地球乗っ取りを拒否する ──直接民主主義と自己決定による広場占拠運動 ヴァンダナ・シヴァ 二〇一一年五月一五日、若者たちがスペイン各地で都市の広場を占拠した。若者たちは「インディグナードス」、「怒れる人びと」であると自称していた。私は、ロドリゲス・サパテロ首相への科学問題諮問委員会に出席するため訪れたマドリッドでこの人びとに会った。「怒れる人びと」の宣言は述べている。「われわれは誰であるか? われわれは民衆である。われわれは自発的に自由にここに集まった。なぜここにいるのか? われわれは、経済的利益よりいのち・生活を優先させる新しい社会をもとめるので、ここにいるのだ」。 米国でも「占拠運動」が進行しているが、この運動は「われらは99%」運動と呼ばれている。この民衆の抗議運動は、アラブの春に元気をもらいながら、富の不公平な分配に狙いを定めるものだった。ここで99%というのは「
原子力の悪夢 ラルフ・ネーダー 2011年3月19日 ※以下は、米国の環境活動家ラルフ・ネーダーが、福島原発の事故を受けて、米国の原子力産業の状況について書いたものだが、日本の読者にも大いに役立つと思われるので訳出した。【編集部】 [出典]コモン・ドリームズ https://www.commondreams.org/view/2011/03/19-0 日本で進行している複数の原子炉の大惨事は、米国内に104もある原発に対する注意を遅ればせながら呼び起こしている。米国内の原発の多くは老朽化し、多くが地震断層の近くにある。西海岸には津波の危険にさらされている原発もあるのだ。 原子力発電所とは、水を沸かして発電用のタービンをまわす蒸気を作る装置だ。その核燃料サイクルはとほうもなく複雑なもので、ウラン鉱山から始まって最終的には死の放射性廃棄物へとたどりつく。そして、廃棄物を何万年にもわたって永久的
※『季刊ピープルズ・プラン』53号(3月中旬発行予定)に掲載予定のものを先行公開しました【編集部】。 アラブ世界の民衆蜂起――チュニジアからエジプトへ 福田邦夫(明治大学教授) 2011年2月 チュニジアで蜂起した民衆は、1987年以降23年間もこの国を欲しいままに支配していたベン・アリ大統領一族を追放した。エジプトでも民衆が1981年以降30年間君臨していたムバラク独裁政権を打倒した。専制支配に逆らう民衆の怒りは、アルジェリア、イエメン、バ?レーンでも燃え上がっている。 1.グローバリゼーションと専制支配 美しい観光立国チュニジアやエジプトで起こった民衆蜂起によりベン・アリ大統領(75歳)は1.5トンの金塊を、ムバラク大統領(83歳)は5兆円もの莫大な国民の資産を持って逃亡した。1986年に民衆蜂起によって逃亡したマルコス一族を想起させる事件である。 これまで国際通貨基金(IMF)や世界
尖閣諸島問題をめぐって「尖閣諸島は日本の固有の領土」というナショナリズムの(右翼から共産党に至るまでの)大合唱が吹き荒れているなかで、地方議会でも意見書の採択が相次いでいます。そのなかで、東京都小金井市議会では漢人明子さんが自民・公明・共産党提出の意見書に対する反対討論を行なっています。全国各地の論戦に役立つと思いますので、紹介させていただきます。(編集部) 沖縄県尖閣諸島海域の中国漁船衝突事件に関する意見書 漢人明子 小金井市議 2010年10月4日 議員案第53号「沖縄県尖閣諸島海域の中国漁船衝突事件に関する意見書」に反対する討論を行います。 今回の中国漁船の拿捕、船長の逮捕・釈放をめぐって日中領土領海問題が噴出し、中国側の反日感情、反日行動、日本国内での反中国感情、反政府感情が高まっています。このような事態を招いた今回の日本政府の先の見通しのない対応の責任は重大です。 日中間には、1
ガザ自由船団に対する攻撃から考えること 清末愛砂(島根大学教員) 2010年6月9日 ガザとは、あるいはガザに生きるということは、何を意味しているのか。2010年5月31日未明に起きたイスラエル軍の特殊部隊による「ガザ自由船団」に対する攻撃を問題化する前に、まずはこの点を先に確認しておきたい。ガザ自由船団がガザに向かっていた理由、すなわち今回の襲撃事件の背景にある、最も核心的な問題を語ることなくして、この「事件」を理解しようもないからだ。いや、ガザのみならず、東エルサレムやヨルダン川西岸地区を含む被占領地全土におけるイスラエルの占領政策を全体的に見るとともに、そのなかで細分化されている占領の様々な方策がパレスチナ人の生活のすべてを圧迫していることに触れることがなければ、ガザ自由船団襲撃事件は、一過性の「事件」として<片付けられて>しまうだろう。 1993年にイスラエルがガザ地区をフェンスで
「普天間問題」再説: 政権交代が「維新」だったなら 次は「条約改正」にすすむべし 武藤一羊(ピープルズ・プラン研究所) 4月25日、読谷村での反基地の大結集は、沖縄の米軍基地撤去の要求をはっきりと日本国家に突きつけた。その日、政権は「県外移設」のそぶりを棄てて、密かに「修正現行案」に傾いていると報じられていた。沖縄は、県知事から県議会、自民党から共産党まで、一致して怒りをこめてこれを突き返した。冗談じゃない、沖縄をなめるな、と参加者は口々に語った。基地のない沖縄、ヤマトの都合に振り回されない沖縄を欲するだけだと。 こうして沖縄で拒否された日米安保問題は(正当にも)ヤマトに突き戻された。それをヤマト社会、ヤマト政治は受け止めることができるか。それともいまいちど、この鉄のボールを強権によって沖縄に投げ戻し、沖縄を国内植民地として扱い続けることを思い知らせるのか。問題は、すでに、基地をどこに「移
アドレスが変更になりました ピープルズ・プラン研究所のWebサイトは下記のアドレスに変更になりました。 お手数ですがブックマークの変更をお願いします。 https://www.peoples-plan.org
あなたは「公文書管理法」を知っていますか? ――民主党政権と情報公開・公文書管理政策 瀬畑 源(せばたはじめ) 一橋大学大学院社会学研究科博士課程 2009年9月25日 ◇日米密約問題 9月17日、就任直後の外務省における記者会見で、岡田克也外相は日米密約問題の解明を進めるために、事務次官に調査命令を出したことを発表した。→岡田外務大臣会見記録(9月17日)[外務省ウェブサイト] これらの「密約」の存在は、すでにアメリカの国立公文書館で公開された文書で明らかになっている。また、歴代の事務次官などが密約文書の存在を証言しており、「密約」そのものが結ばれていたことは否定すべくもない状況になっている。 しかし、外務省はこのような「密約」は一切存在せず、文書も存在しないとの主張を一貫して繰り広げてきた。 なお、この「存在しない理由」について、『朝日新聞』は元外務官僚の「証言」を紹介している。(7月
<民主党マニフェストを採点する> 【8】教育政策編 大内裕和 松山大学教員 2009年8月17日 教育政策というものは他の領域(例えば家族政策や雇用政策)との関連を十分に考慮しなければ効果を十分に発揮することが出来ず、またそれを評価することも難しい。そのことは私がこれまで執筆してきた著作や論文で繰り返し論じてきたことである。しかし、今回の文章「民主党マニフェストを採点する」は、総選挙前の極めて短期間のうちに書かなければならないという事情があり、教育政策分野のみに限定して論じざるを得ない。その点を読者の皆さんには最初にお断りしなければならない。時間の関係でいくつかの政策のみに対象を絞らざるを得ず、全体として極めてラフなスケッチではあるが、可能な範囲で今回の民主党マニフェストの教育政策分野について考察・採点を行うこととする。 1 教育への公的助成の増額 (1)「子ども」手当て――子育て・教育の
怒涛の前期がほぼ終わり、これから学生さんのレポートを待って採点、というところ。「いろんな大学非常勤講師」になってから3回目の夏である。毎年、学部の数十人向け大教室の科目からさえ、記憶に残る学生や秀作のレポートが結構出てきて、社交辞令抜きで楽しみなところがある。「これでウケなかったら何でウケる!」とリキを入れた講義は必ず反応が良い。同じクラスでも、時間が無くて準備を手抜きすれば即寝ている人が増える。 「イマドキの大学生」は、①意外にちゃんと人の話を聞いている ②話の内容だけでなく、こっちのアドレナリンがどのくらい不足しているか、など、評判に違わずいわゆる「空気を読む」ことに長けている ③現行第*次お笑いブームの強すぎる影響を受けている ④(教員なんかの言うことそんなに鵜呑みにするもんじゃない、とこっちがツッコミを入れなければならないほど)(表面上は)素直である ⑤したがって、エンターテイメン
ピープルズ・プラン研究所は、ながらく活動拠点としてきた文京区関口から神田三崎町2丁目6ー9―三栄ビル402(JR水道橋駅徒歩4分)へ移転します。引越は1月14日に済ませましたが、新事務所は2月から活動を開始する予定です。 なお電話やメールはしばらく利用できません。ご連絡は2月3日以降にお願いします。今後とも活動への御理解と御協力をお願いいたします。
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