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GWの過ごし方
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フォロワー数、再生数、インプレッション──音を聴くよりも先に、その音楽のマーケットにおける序列が数値として提示される時代は、すでに長く続いている。 おそらくこの状況は今後も続くだろうし、若いミュージシャンたちは、ますますその価値観を内面化、前提として音楽を作り始めるだろう。 だが、それについて(多少の文句をつけることはあっても)悲観することはないだろう。コングロマリットの一部門としてのレコード会社、投資対象としての音楽ビジネスがどのように動こうとも「音楽を作り、それを聴いてもらう」ことでしか満たされない喜びは、普遍的なものだからだ。それが良くも悪くも、簡単に人の人生を変えてしまうほどの魅力を持っているということを、私は知っている。「飲食店の10年生存率は◯パーセント以下」とどれだけ喧伝されようとも、店を開きたがる料理人は後を絶たない。音楽も同じだろう。 三重出身のビートメイカーsoakub
徳島出身のシーンのゲームチェンジャーWatsonと、千葉雄喜なども手がけるプロデューサーのKoshyの2人がタッグを組んで発表してきた『Soul Quake』シリーズ。3作目となりシリーズ最後を飾る『Soul Quake 3』は、シーン屈指のラッパーたちをゲストに迎えつつも、主役のWatsonの圧倒的な存在感が光る充実作と言える。 先日開催された初の日本武道館前に、2人に話を聞くことができた。 取材・構成 : 渡辺志保 撮影 : 横山純 - せっかくなので、まずはお二人が一緒に制作をするようになった経緯から聞かせて頂けますか? Koshy - あれだよね?俺がチョッパ(Chppa Capone)たちと遊ぶようになって、Woo(ナイトクラブ・Madam Woo)で出会ったのが最初だった気がする。 Watson - そのあとに「ビートください」的なDMをしたんですよね、僕が。 Koshy -
1990年生まれのtofubeatsと、2002年生まれのlilbesh ramko。ちょうど干支一周分の世代差がある二人は、共にインターネットを足場にオーバーグラウンドへと現れたアーティストだ。 神戸からネットを繋いで〈Maltine Records〉を舞台にクラブ×ポップ音楽を展開し、2013年にメジャーデビューを果たしたtofubeats。一方、自宅隔離の時代のSoundCloudで産声をあげ、ハイパーポップ/ディジコア・ムーヴメントとともに同世代のスターとなったlilbesh ramko。彼らの見てきた景色は異なれど――00年代/20年代、神戸/東京、パソコン/スマホ……etc.――、もし一致するものがあるとすれば、夜のダンスフロアを夢見るベッドルームの経験と、等身大のまま舞台へ駆け上がっていった軌跡のことだろう。 今回、2026年1月29日に渋谷WWWで開催されるツーマンライブに
全国各地のパーティーを揺らし続ける俊腕DJ、okadadaが東京では約7年ぶりとなるオープン・トゥ・ラストのDJ公演『MIDNIGHT EAST presents okadada - Open to Last』を12/20(土)に渋谷Spotify O-EASTにて開催する。2018年9月に代官山UNITで開催されたロングセット(約9時間!)を大成功に導いたokadadaは7年越しのロングセットでどんな光景を見せてくれるのだろうか。 ついに来週に控えた本公演にあたり、現在の彼の心境を捉えるべく話を訊く。筆者は2020年よりokadadaとともに雑談をメインとしたポッドキャスト『チャッターアイランド』を配信しているのだが、そのなかで語る多くの話題を通して、彼の“DJ哲学”に触れることがままある。ただ、ここでの“DJ哲学”とは、“DJにおいての哲学”というより、“DJを通して得た哲学”のような
昨今のSoundCloudラップシーンにおいて、rageやplugg、pluggnb、new jazz、glo、jerkなどなど有象無象の新興ビートの集合体を指して「USアングラ」との論争的なワードを用いることがある。その言葉は、ジャンルとしての同一性を示すというよりは、もっぱら「地上」との対比を明快にするものとして、ひどく歪んだ808や弾きっぱなしのMIDI音源といった粗悪なテクスチャを伴った、反骨的なアマチュアリズムの表明として流通しているように思う。 国内でも「USアングラ」の美学を引き継ぐシーンがにわかに形成されてきている。ところが、その一角といえよう19歳のラッパー・Sieroに話を聞けば、彼にとって「アングラ」は邪道ではなく、単に王道への道筋でしかないらしい。思えば、地上も地下も王道も邪道もあってないような2020年代半ばにおいて、「アングラ」とは駆け出しの新人がラップゲームの
PRIMALは、現在のヒップホップ・ブームの前史となる00年代の国内のインディ・ラップの興隆を象徴するグループ、MSCのオリジナル・メンバーだ。そんな彼のラップについて私はかつてこう記した。「いくつもの問いがあふれ出しては、彷徨っている。そのことばの放浪が、PRIMALのフロウの核心ではないかと思う。(中略)脳内で延々とループする矛盾と逡巡が、オン・ビートとオフ・ビートの狭間でグルーヴを生み出し、独特の リズムを前進させる。目的地を定めないがゆえのリズムのダイナミズムがある」。 この1978年度生まれのラッパーは、2007年に『眠る男』、2013年に『Proletariat』という2枚のソロ・アルバムを発表している。じつに12年ぶりとなる通算3作目『Nostalgie』は、2016年に東京から移住した釧路/札幌で制作された。声音やフロウのキレには驚くほど衰えがなく、リリックもライミングも相
日本のヒップホップ/ラップ・ミュージックでは近年も充実したアルバムの発表が続いているが、一方、リスナーが世代で二分化される傾向も感じる。もっともこの文化がざっと数えて40年以上続いてきた事実から考えると、それは当然だろう。そしてだからこそ、3月に発表されたSEEDAの実に13年振り、11枚目のスタジオ・アルバム『親子星』が、幅広い世代で話題になったことは特異であるように思える。1980年生まれのラッパーは、如何にしてこの若々しく、同時に成熟した作品をつくりあげたのか。彼が家族と暮らす街で話を聞いた。 取材・構成 : 磯部涼 構成協力 : 高久大輝 -『親子星』は13年振りのスタジオ・アルバムですが、長いブランクを経て制作に踏み切ったきっかけのようなものがあったのでしょうか? SEEDA - 自分のチームが固まったことですね。以前はひとりで音楽をつくっていて、それが当たり前だと思っていた。も
2022年にプロジェクトを発足した〈PAS TASTA〉。メンバーであるhirihiri、Kabanagu、phritz、quoree、ウ山あまね、yuigotというプロデューサー/SSW/ボカロPの6人は、DAW上の操作から音楽表現を探求し、DTMコミュニティやコアな音楽リスナーを中心に国境を超えて人気を集めてきたサウンド・ギークたちだ。 1stアルバム『GOOD POP』に至るまでの道程については前回のインタビューを参照してほしいが、それ以降、FUJI ROCKやSUMMER SONICをはじめ大きな舞台への出演を経験した6人組は、2ndアルバム『GRAND POP』にて新たな挑戦を試みたようだ。つまり、自我の音響的露出である「エッジーなエレクトロニック・サウンド」よりも「PAS TASTAのカラー」を求め、バンド(=団結)をアンプにして出力されるデッカいアンサンブルにより「Jポップ」
Minchanbabyがラッパー活動を終了した。突如SNSで発表されたその情報は驚きをもって迎えられたが、それもそのはず、近年も彼は精力的にリリースを続けていたからだ。詳細も分からないまま活動終了となってから数か月が経ったある日、突然「誰か最後に活動を振り返ってインタビューしてくれるライターさんやメディアいないかな」というポストが投稿された。すぐにDMを送り、話を聞くことになった。インタビューには長年お世話になったというFNMNL編集部の和田さんも同席し、Minchanbabyの深い胸の内を明かしてもらった。 元々MINTのMCネームで2000年頃にクルー加入、その後2004年からソロ活動を開始。一度ラッパーとしての引退宣言をするも、改めてMinchanbaby名義で2017年からリスタートを切った。クルー時代から含めると、トータルでの活動期間は実に25年ほど。その間、継続的にリリースを重
国内のヒップホップシーンにおいて2024年最大のバイラルヒットとなっている千葉雄喜の"チーム友達"、そしてその千葉雄喜も参加したMegan Thee Stallionの"MAMUSHI、さらにWatsonの1stアルバム『Soul Quake』やNENEの2ndソロアルバム『激アツ』。その全てのプロデュースを手がけているのがKoshyだ。 今回「Koshyアッツー」のプロデューサータグでもお馴染みのKoshyの初インタビューを彼が利用しているTriga Fingaが運営するスタジオで行った。今やシーンを代表する人気プロデューサーのキャリアをスタートさせるきっかけから、"チーム友達"や"MAMUSHI"の制作秘話までを聞いた。 取材・構成 : 和田哲郎 撮影 : 横山純 - 今は27歳? Koshy - はい。 - 最初に音楽が好きになったきっかけは? Koshy - 何個かあるんですけど、
和歌山・築港出身のラッパーMIKADOの勢いが上がっている。7とKohjiyaが参加したリミックスも話題になったキラーチューン"言った!!"、同郷の盟友TOFUとのコラボ作『New Vintage』、そして初のミックステープにして傑作『Re:Born Tape』がとどめになり、一気にシーンの注目株に躍り出た。 今回のインタビューでは『Re:Born Tape』に至るまでのMIKADOの制作スタイルの変化を皮切りに、今はとにかくラップをするのが楽しいと語るMIKADOが見据える未来までを語ってもらった。 取材・構成 : 和田哲郎 撮影 : 横山純 - 今、ミックステープがリリースされて10日ぐらいだと思うんですけど、反響はどうでしょうか。 MIKADO - 反響はいい感じやったっすね。想像以上かなぐらいっす。 - 今作を出すまでに、2年間スタジオにこもってたと"知らんけど"のリリックでも言っ
ラッパー・プロデューサー・DJとして活躍するLil'Yukichiが、藤沢出身の新鋭ラッパーSaggypants Shimbaとリリースした楽曲"FUCK THAT"。 高速でバウンシーなビートにSaggypants Shimbaのロウなラップが光るこの楽曲は、早耳なリスナーの間で話題になりつつあるUS ミルウォーキー産のサウンドを取り入れたクラブチューンとなっている。Lil'Yukichiがミルウォーキーのサウンドを知ったきっかけは「僕が中3か高1の頃からチェックしている僕の音楽プラグのLil PriさんがXで紹介していて」だという。またそのサウンドの特徴や魅力については、「8拍子で鳴っているクラップ、早いテンポに重たい重低音やゆるいラップが特徴で、踊って楽しむことが前提のジャンルで、乗りやすいのでかなりとっつきやすいのが魅力」と答えてくれた。 "FUCK THAT"については、「このジ
2024年でソロ活動30周年を迎えたCornelius。近年様々な形で発表してきたアンビエント色の強い作品を中心に再構築したアルバム『Ethereal Essence』が6月にリリースされた。初めて音源化される楽曲も多数収録されている『Ethereal Essence』は、近年のCorneliusの1つの側面が反映されたオリジナルアルバムといっていいものだ。 本作についてCorneliusの活動30周年を記念したパンフレットの制作にも携わったbarboraが話を聞いた。 取材・構成 : barbora 撮影 : 寺沢美遊 音のテクスチャーにフォーカス - 『Ethereal Essence』はこれまで発表してきた音源の中からアンビエント風味のある作品を集めた編集盤といえますが、このような形でまとめようとしたきっかけは何ですか。 Cornelius - 去年『AMBIENT KYOTO』とい
2024年4月26日に発表されたtofubeatsによる最新作『NOBODY』。本人の歌唱はもちろん、ゲストボーカルによる客演もゼロ、そのかわりに全編でDreamtonics社の歌声合成ソフトウェアSynthesizer Vを使用したという本作は、このように書いてみると字面上、アノマリーな作品という印象を受けるものの、作品を聴けばtofubeats流のストロングスタイルなハウス作品であるということがわかるはずだ。リリースから3ヶ月ほど経ったいま、本作にまつわるあれこれ……Synthesizer V導入に至った経緯、いまダンスミュージックに向き合う理由、歌詞への眼差し、今回の取材稼働で何度も語られる「J-CLUB」というワードなどなど……をtofubeats本人の口からつまびらかにしてもらおうと思う。 取材・文 : 高橋圭太 撮影 : 寺沢美遊 - 『POP YOURS』、『森、道、市場』、
DJ KRUSHが、30年以上のソロキャリアを経たここへ来て、最高傑作と言っても過言ではない作品をリリースした。『再生 -Saisei-』と名付けられたタイトル、自身の武器である両手をリアルに捉えたアートワークの佇まいからして、その強い意志が感じられる作品だ。前作『TRICKSTER』とはまた異なる、重厚な物語性のある展開を備えたインストの楽曲群に、D.O、鎮座DOPENESS、Jinmenusagiといった三人のラッパーを迎えたドープチューンが華を添える。そんな充実のさなかにあるDJ KRUSH本人に、長年のKRUSHヘッズであり自らも口頭遊民ダコタのビートメイカー/MCとして活動する吉田雅史が話を聞いた。 取材・構成 : 吉田雅史 撮影 : 雨宮透貴 「再生」に込められた意味 - リリースおめでとうございます。KRUSHさんの作品はファーストからずっと聴かせてもらっていますが、ここへ来
featured 【インタビュー】本根誠 Sell Our Music | good friends, hard times Vol.9 ライターの二木信が、この困難な時代(Hard Times)をたくましく、しなやかに生きる人物や友人たち(Good Friends)を紹介していく連載「good friends, hard times」。国内のヒップホップに軸足を置きながら執筆活動をつづけてきた二木が、主にその世界と、そこに近接する領域で躍動する人たちへの取材をつうじて音楽のいまと、いまの時代をサヴァイヴするヒントを探ります。QeticからFNMNLにお引越しして来てからの第1回目(通算9回目)に登場するのは、長年、音楽の世界でディレクター/ライター/バイヤーとして活躍してきた本根誠。 私が本根誠さんに最初に会ったのは、宇川直宏さんが主宰するライヴストリーミングスタジオ/チャンネル「DOM
今日のような状況で、あるアーティストのことを「(ポスト)インターネット世代」だと呼んでみることは、はっきりと時代遅れなように思えるが、ことhyperpop / digicoreとされるシーンにおいてはその情報環境に力点を置いて語らずにはいられない。 2000年生まれNY在住のunderscoresは、SoundCloudのDTMコミュニティからキャリアをスタートし、2016年にはMad Decent傘下のダウンロード・フリー・レーベルGood EnoughよりデビューEP『air freshener』を発表する。その後のリリースではダブステップを基調にジャンル横断的な創作を続けるが、パンデミック最中の2021年、パンクロックとグリッチサウンドを見事に融合させた1stアルバム『fishmonger』で一躍注目を集め、hyperpop / digicoreシーンのスターとなる。その後、100
「dodo × tofubeats × VaVa」。ありそうでなかった3アーティストによるライブが6月2日に恵比寿 The Garden Hallで開催される。これは2023年9月にSpotify O-Eastで行われたスリーマンライブ企画「Daichi Yamamoto x JJJ x STUTS」の第二弾。各アーティストのライブをしっかりと楽しめ、かつパーティーのような開放感も味わえるこの企画は開催後にも大きな話題を呼んだ。今回はdodo、tofubeats、VaVaに集まってもらい、あえてテーマも設けずざっくばらんに鼎談してもらった。 取材・構成 : 宮崎敬太 写真 : 寺沢美遊 企画 : 高根大樹 こうやって3人がちゃんと会うのは意外と初めて - みなさんはどのように繋がったんですか? dodo - お二人は「HARDOFF BEATS」がきっかけで出会ってるんですよね? さっきV
5lackが今月6曲入りの新作『report』をリリースした。日比谷野音公演終了後にリリースした前作『Try & Error』以来、半年ぶりの本作は6曲入りのアルバムで前作『Try & Error』とは兄弟作品となっているという。唯一のゲストにはLEXをフィーチャーし話題となっている本作のリリースのタイミングで、約10年ぶりとなるインタビューが実現。『report』の制作を中心に、シーンの変化や福岡での生活、そしてライブまで率直に語ってくれた。 取材・構成 : 渡辺志保 撮影 : Ryosuke Hoshina - 取材を受けること自体、お久しぶりだと伺いました。 5lack - 若い時は、うまく今の気持ちを100%伝えることが難しいなと感じて、インタビューは受けないという状況もあったんですけど、今はリフレッシュというか、自分のアティチュードとか聴く人の世代も変わっていっている。そんな中で
ある日、ウェブメディアFNMNLの和田さんから連絡をいただいた。 「木澤さんにとってPlayboi Cartiの音楽もしくは存在はどのようなものかについてのエッセイをご寄稿いただけないでしょうか」とのこと。ことのきっかけは私がSpotifyで「睡眠用Playboi Carti」という、Playboi Cartiのchillいトラックばかり選曲したプレイリストを作ってそれをX(旧ツイッター)に投稿した日にまで遡る。それを見た和田さんは、私のPlayboi Cartiの受容の仕方にとても興味を抱いたのだそうだ。 なので、この文章では一般的なPlayboi Cartiの音楽の解説などは特に行わず、なぜこのようなプレイリストが生まれたのか、Playboi Cartiの音楽についての個人的な所感を交えながら書いていくつもりだ。 まず、Playboi Cartiのchillいトラックばかり選曲したプレ
JJJが5月にリリースした3rdアルバム『MAKTUB』。この待望のアルバムが、大傑作であることは言うまでもない。精神的に過酷な時期を経て制作された本作は、痛みや弱さなどをはじめとしたJJJのパーソナルであり率直なリリック、そしてスムーズであり強度を増したフロウが、多彩かつシンプルなサウンドの上に乗っている。 今回のインタビューでは、JJJが本作にどのように向き合っていったのかを音楽的な側面を中心に語ってもらった。 取材・構成 : 和田哲郎 撮影 : Daiki Miura - 音楽を作りたい気持ちはずっとあったんですね。 JJJ - ありました、もちろん。誰にも言ってはいなかったんですけど、そのすごい病んでたときに、本当に死んでやろうって思って、次のライブで最後にしようと考えてて、このイベント終わって家帰ったらもう俺も終わってしまおうって考えてました。今だったら本当に笑える話なんですけど
featured 【インタビュー】in the blue shirt 「10min DTM powered by raytrek」| ブチ抜きと平熱 2010年代前半、Maltine RecordsやTREKKIE TRAXといったネットレーベルの隆盛の中で頭角をあらわし、関西を拠点に活躍するトラックメイカー・in the blue shirt。自身の作品ではこれまでにアルバムを3枚リリースし、そのほか執筆、対談、イベント主催などを通してDTM文化の一端を担ってきた。 あくまで「兼業作家」だと説明された氏のキャリアは、2023年に会社を辞めることで「セミ無職」となる。今回、「10min DTM powered by raytrek」の収録を機に、実質的に「専業作家」となった(?)in the blue shirtの現在地点を捉えるべくインタビューを行った。自身の環境の変化について、関西シー
11/18(土)に開催される渋谷Spotify O-EAST、duo MUSIC EXCHANGE、AZUMAYAを舞台にしたサーキットパーティー『WALTZ』。2021年の11月に第1回が開催され好評を博した当パーティーは、今回もジャンルを越境した多彩な出演陣で発表直後から大きな話題を集めている。本稿では『WALTZ』に出演するceroのフロントマン、髙城晶平とDJのokadadaのふたりに話を訊く。テーマは“読書”。本とダンスフロア……一見、距離があるように感じるふたつのカルチャーにふたりはどのような関連性を見出すのか。 取材・構成 : 高橋圭太 撮影 : 寺沢美遊 - 今回は11月18日の『WALTZ』に出演するおふたりに本にまつわる対談をしてもらいたいなと思っていて。髙城さんもオカダダさんも読書家ですし、ダンスフロアやパーティーをイメージさせるような本を選んでいただき紹介できたら
「月刊!スピリッツ」(小学館)で連載中の漫画『ス-パースターを唄って。』は大阪を舞台に、貧困と友情を、音楽に救いを求める人々を描いた極限の人間ドラマ。10月30日に待望の単行本1集がリリースされた。その発売を記念して、著者の薄場 圭と彼がかねてから敬愛するラッパー・SEEDAとの対談が実現した。薄場 圭にとって「学生時代からずっと、SEEDAさんはヒーローだった」という。そんな敬愛するアーティストに、薄場 圭の作品はどう映るのか?? そして、それぞれ2人の創作秘話に迫る。 取材・構成:渡辺志保 撮影:cherry chill will. - 薄場さんが最初に漫画を描いたのはいつ頃だったんですか? 薄場 - 19歳の時でした。(描いたものを)友達が「いい感じ」と言ってくれたので、出版社を回って。そしたら今の編集の西尾さんが拾ってくれたんです。 - 今回の『スーパースターを唄って。』(※1)が
THA BLUE HERBが、2023年10月18日に2本のDVDをリリースした。 最初の一本は、2022年末9月から10月にかけて行われたTHA BLUE HERB結成25周年ツアーの各地の模様を選りすぐり、セットリストに沿って編集した『YOU MAKE US FEEL WE ARE REAL』だ。こちらは、ほぼ全編にわたって1MC1DJ編成。 もう一本は、2023年5月31日に行われたILL-BOSSTINOがソロ名義:tha BOSSで発表した2ndソロアルバム「IN THE NAME OF HIPHOP II」のリリースライブを収録した『続・ラッパーの一分』。アルバムにゲストとして招いたJEVA、SHINGO★西成、YOU THE ROCK★、ZORN、そしてMummy-D(from RHYMESTER)との感動的な共演も含め、一夜の熱狂を余すところなく封じ込めている。 一足先に両
岩手を拠点にするPAZUのEP『Back To The Hood』は、個人的には2023年の日本のラップシーンの中でも印象深い作品だ。20歳で上京し、東京の人気セレクトショップNUBIANに就職をしたPAZUは、自身もMVにも出演しているJP THE WAVYの"Cho Wavy De Gomenne"をきっかけにラップを始めた。これだけ聞くと華々しいキャリアに見えるが、昨年PAZUはそんな東京での生活を捨てて地元・岩手に戻った。今作にはPAZUが、東京での生活で感じたリアルな感情やそれとは対照的な岩手での環境が、独特のメロディアスなフロウと共に赤裸々に刻まれている。 ヒップホップとは残酷な勝ち負けのゲームだとしたら東京のシーンで勝ち上がることが正攻法なのかもしれない。しかし、それは果たして全員に当てはまることなのだろうか。PAZUは全く違う方法論と生き方で自身のヒップホップを掲示している
「日本と韓国 : 隣国で暮らしてみて」は『K-POPはなぜ世界を熱くするのか』の著者であるErinam(田中絵里菜)さんが立ち上げた企画。日本と韓国それぞれに暮らした経験のある人にしっかりと話を聞いていきます。韓国は日本にとって最も身近な隣国。容姿は似てるけど中身は全然違う。だから面白い。知れば知るほどもっと知りたくなる。生活も文化も考え方も。 Erinamさんは現在デザイナー業で多忙なので、ご本人から許可をいただいてこの名企画をライターの宮崎敬太が復活させました。season 2最初のゲストは、日本と韓国で『めちゃくちゃナイト』を開催している内畑美里さん。韓国のインディー音楽シーンの最深部について話してもらいました。 取材・構成 : 宮崎敬太 20歳の時、隕石のようにユチョンが降ってきた - 美里さんと知り合ったのは最近ですよね。韓国のセレクトショップ「balansa」のスタッフのイ・ム
グラフィティは、法やシステムの死角にあるカルチャーだ。自由で、叛逆的で、管理を拒む者たちの足跡だ。そうであるが故に、規範意識の強い人々からは、敬遠あるいは敵視されている。これからも、その状況が変わることはないだろう。 ところがスプレー缶の生まれ故郷ノルウェー出身のグラフィティ・ライターREMIOは、全世界で「爆撃」を継続しつつ、同時に煌びやかなギャラリーの世界でも注目を集めている。また企業のためにTシャツのデザインを手掛け、街ゆく普通の若者たちから人気を博している。彼の作品は、善良な人々が暮らす管理されたコミュニティ、アナーキーな者たちが行き交うストリートのカオス、セレブが社交に励むホテルのペントハウス、プッシャーやジャンキーが吹き溜まるトラップハウスに点在し、それぞれの場所に熱心なファンを抱えている。本人の話によれば、「とある都市」が主催したストリートアートのイベントに「Very Top
「Me holla respect, to all the gun men dem/Gun men alone, keep gun men friend」 かつてThe Notorious B.I.G.は、Diana Kingを客演に迎えた“Respect”で、悪事に手を染めざるを得ないガンマンへのリスペクトを歌い、自らの過ちを認めたうえで母への愛と感謝を示した。 リスペクトとは、ヒップホップに脈々と息づく価値観である。マイノリティであるアフリカン・アメリカンは、同時代における横の連帯だけでなく、先人が成し遂げてきた偉業をさかのぼることで縦の連帯も強めてきた。この文化が、音源のサンプリングやリリックの引用/オマージュという手法で創作を進めてきた経緯も大きい。自律性を持ち合わせながら自問自答を繰り返すことで、ヒップホップは「コア=内なる価値の根幹」を大切にしながら「エクイティ=資産価値の集合
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