【マドリード=小玉純一】20日投開票されたスペイン総選挙で、政権党の社会労働党は下院(定数350、任期4年)で110議席にとどまる大敗を喫しました。最大野党・国民党は186議席を獲得、7年ぶりの政権奪取を決めました。両党の得票率、議席の合計は前回時を下回り、スペイン共産党が中核の統一左翼が躍進するなど、緊縮政策を進める2大政党への反発もうかがわせる結果となりました。 社会労働党の得票率は28・7%、獲得議席は前回比59減で、1975年の民主化以降で最低となりました。失業率が2割を超えるなど、経済悪化に怒る国民の審判が下った形です。一方、「変化への参加」を訴えた国民党の得票率は、同党史上最高の44・6%、議席は前回比32増でした。同党は上院でも過半数を制しました。 下院での2大政党の議席の合計は前回比で27減。得票率の合計も前回比で約10ポイント減りました。一方、統一左翼は、前回比で約3ポイ