暴力事件や野球賭博事件など不祥事が相次ぎ、初場所で「新生」を誓ったばかりの日本相撲協会が、八百長の発覚という大相撲の根幹にかかわる問題で、存亡を問われる事態を迎えています。相撲協会にもはや、土俵で力士を助ける「徳俵」はありません。疑惑の全容を徹底調査するとともに、不祥事や八百長を根本的になくす組織改革しか、存続の道はありません。 メールに動かぬ証拠残る 今回の八百長の発覚は、力士などがかかわった野球賭博事件の捜査で警察が押収した携帯電話から、八百長を話し合ったとみられるメールが見つかったことによるものです。いわば動かぬ証拠です。 メールで確認された力士は13人にのぼります。「きょうはコケ(負け)だよ」「後20(万円?)で利権を譲ります」など中身は具体的です。13人以外にも関与を疑われる力士がいます。相撲協会の聞き取りでは現在は親方に就任している元力士を含め、少なくとも3人が関与を認めました