3月23、30日に投票が行われたフランスの地方選挙では、オランド政権与党の社会党が大敗したこととともに、移民排斥を訴える極右政党・国民戦線(FN)の「躍進」が世界のメディアの注目を浴びました。その背景の一つに、日本でのかつての「維新の会」ブームと同様、メディアの異常な役割を指摘する声もあります。 (パリ=浅田信幸) 「FNに実力と釣り合わない番組登場機会を与え極右をあおった放送局とわれわれが同じだと見られることに、怒りと恥を表明する」―仏国営テレビ「フランス3」の従業員の一団が4日、経営陣に抗議文を突きつけました。 監督機関が勧告 選挙報道が公正・平等に行われているかモニターしている視聴覚最高評議会(CSA)が、地方選締めくくりの評価を公表した直後のことでした。CSAは電気通信・放送等の規律・監督を行っている行政機関です。 それによると、第1回投票前、「フランス3」は選挙戦を取り上げた番組