いきなり下品な話で申し訳ありません。「げっぷ」の話題です。南米アルゼンチンの全国農牧研究院が牛の「げっぷ」=消化ガスからメタンガスを取り出し、燃料にする技術開発に取り組んでいます▼アルゼンチン国民の牛肉好きは半端ではありません。1人当たりの消費量は年間約60キロ、日本人の10倍です。飼育されている肉牛は5000万頭を超え、人口をはるかに上回ります▼実は、牛の消化ガスは、この国が排出する温室効果ガスの3割。メタンガスの温室効果は二酸化炭素の23倍といわれます。今回の研究は、やっかいな温室効果ガスを減らすのではなく利用しようという“逆転の発想”から始まりました▼研究チームは牛の消化ガスからメタンガスを分離、濃縮する装置を開発しました。牛1頭が排出するメタンガスは1日約300リットル。研究チームのリカルド・バウロ氏は、これだけの量があれば、冷凍庫を1日稼働させるエネルギーを得られると語ります▼実