世界の食料価格が今後20年で2倍近くに上昇し、世界的な飢餓がいっそう深刻になりかねない―。国際支援団体オックスファム(事務局・英国)が、そう警告する報告書を5月31日、発表しました。 報告書は、今後世界の主要食料が2030年には現在と比べ70~90%上昇すると予測。気候変動による影響を加えると、120%~180%上昇すると推計しました。(グラフ) 価格上昇の背景として、報告書は50年までに世界人口が90億人に達し、食料需要が70%増加すると指摘。にもかかわらず、食料生産の大きな伸びは期待できず、今後10年間でもわずか1%にとどまると予測しています。その上、投機資本の流入がいっそうの価格上昇をもたらしていることも指摘しています。 世界では、現在でも10億人近くが飢えで苦しんでいます。 オックスファムのジェレミー・ホッブス事務局長は、全人類に必要な食料を生産する能力がある今も、こうした飢餓の実