東京都の石原慎太郎知事が22日、築地市場を東京ガス工場跡地に移転する関連予算1281億円の執行を表明したことは、土壌汚染が深刻な豊洲への移転はやめてほしいという都民の願いを踏みにじるものです。 高濃度汚染 築地市場は「築地ブランド」で世界的に有名な、鮮魚や青果を扱う「都民の台所」です。発がん性物質のベンゼンや猛毒のシアン化合物などで高濃度に汚染された豊洲地区に移転させることは、「食の安全・安心」を最優先すべき市場の役割からみて不適切です。 そのうえ汚染処理対策には重大な欠陥があります。都の汚染処理策は、地中の粘土層(有楽町層)より深いところにある汚染の可能性が高い土壌を、調査もせず処理対象から除外しました。 豊洲予定地は中・高濃度の有害物質で汚染された地点が広範囲に散在しており、都の調査は汚染を見逃している危険があります。 実験ずさん 都が「処理技術の有効性を確認する」とした実験も欠陥でし