【ロンドン=小玉純一】欧州連合(EU)は24、25日にブリュッセルで首脳会議を開き、域内14カ国の稼働中原発143基すべてを対象に耐震性能などを点検する「ストレステスト」を年内に実施する方針を確認しました。 欧州最大の原発大国フランスのサルコジ大統領は「不合格になった原子炉は廃炉になる」との見解を25日、表明しました。ドイツ、スペインの首脳も会見で、検査に合格しない原発の閉鎖もあるとの考えを示しました。 欧州委員会は今後、福島第1原発の事態の教訓をふまえて検査内容を定めます。近隣諸国にも実施を呼びかけます。 日本の事態を受けてEUは緊急のエネルギー相会合を開いて原発の安全を検討してきました。検査内容では、地震、津波、テロへの耐性、冷却装置や電源の予備体制などが議論されています。