米国の格付け会社が日本国債の格付けを引き下げた。財政悪化に対する警告である。金融市場の「日本売り」を招かぬように、財政再建に向けて、政府も与野党も地に足のついた議論が必要だ。 格付けとは、企業や政府などが発行する債券の信用度を評価して、投資家の参考にする仕組みだ。一般に格付けが高いほど信用があり、発行コストも低くなる。 そんな格付け会社の一つであるスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が日本国債の格付けを従来の「AA」から「AAマイナス」に一段階引き下げた。これで日本国債の信用度は中国や台湾、クウェートなどと同じ水準になった。