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11月30 石器製作はホミニンだけとは限らない、ブラジルのヒゲオマキザルで700年の「石器」製作の伝統 カテゴリ:考古学進化人類学 ◎ケネス・オークリーの道具製作者としてのヒト論 今から70年近く前、イギリスの考古学者・人類学者ケネス・オークリーは、「ヒトこそが道具を作る」として名著『Man the Tool-Maker(道具製作者としてのヒト)』を書いた。 その後、東アフリカを中心に調査が進み、ホミニン(ホモ・ハビリス)が原始的なオルドワン石器を製作していたことが明らかになった。そしてオルドワン石器製作こそ、最古のホモ属の存在証明の1つとされた。さらに調査が進み、最古のオルドワン石器の製作は、260万年前までさかのぼった。 ◎ロメクウィアンの発見で石器製作はアウストラロピテクスの時代に だが、くくりの良い幸せな時代は、2010年代に入って、根本的に見直しを迫られる。まずエチオピアのディキ
11月14 急速な技術革新でオーストラリア内陸部に4.9万年前に人類が進出、大型動物群とも接触 カテゴリ:考古学古動物学・古植物学 オーストラリア最初の人類は、今から5万年前頃までに小スンダ列島からオーストラリアに渡海したが、大陸に定着するや急速な技術革新で、意外に早く内陸部まで拡散していったこと、そして先住の大型動物群と接触していたことが明らかになった。 英科学誌『ネイチャー』11月10日号で、オーストラリアの考古学者らとアボリジニーの人たちとの共同研究を発表した。 発掘調査されたのは、アデレードの北約550キロのフリンダース山脈北部の乾燥した峡谷のワーラトゥイ岩陰(写真=上は峡谷、下が岩陰の位置)。 ここでの9年間に及ぶ調査で、1メートルほどの深さに掘った成層から約4300点の人工品、16体分の哺乳動物と1体分の爬虫類の200点ほどの骨片を発見した。その結果、ここに最初の人類が歩を記し
11月27 本の紹介――拙訳『ヒトとイヌがネアンデルタール人を絶滅させた』(原書房刊) カテゴリ:出版進化人類学 この度、原書房より監訳者として、パット・シップマン原著の翻訳書『ヒトとイヌがネアンデルタール人を絶滅させた』を刊行しました。 以下に、概要を載せます。 ◎『ヒトとイヌがネアンデルタール人を絶滅させた』(2400円+税) きわめて刺激的な本である。一般の人にも強い関心があり、永遠のテーマでもある「ネアンデルタール人はなぜ絶滅したのか?」の謎に、最新かつ総合的なアプローチで、原著者パット・シップマンはこれまで想定されたことのなかった推論を導き出した。 アフリカから中東をへてヨーロッパに進出した現生人類は、気候変動や遺伝的多様性の欠失で衰退しつつあったネアンデルタール人を、意図せざる結果として滅ぼした。それには、この頃にいち早く家畜化されるようになったイヌ(原著者の言う「オオカミイヌ
5月24 西トゥルカナのロメクウィアン文化の発掘、『ネイチャー』で報告 カテゴリ:考古学進化人類学 4月14日の古人類学協会年次総会(サンフランシスコ)の発表の約1カ月後、ニューヨーク、ストーニー・ブルック大学のソニア・ハーマンドらは、イギリス科学週刊誌『ネイチャー』に、トゥルカナ湖西岸の新しい踏査プロジェクトで発見したロメクウィ3遺跡で発掘した新たな石器文化ロメクウィアン文化を報告した。 論文末尾には、1997年に近くのロカラレイ2C遺跡で234万年前のオルドワン石器群を見つけたエレーヌ・ロシュも名を連ねている。 ◎地層の原位置から石器群掘り出す 前報でも述べたが、調査チームは、20点ほどの石器を、攪乱されていない地層中の原位置で、考古学的に発掘された。発掘された石器は、台石、石核、剥片で、うち剥片1点は石核に接合できた。 石器は全般的に極めて大きく、1992年にエチオピアのゴナで発掘さ
1月28 台湾、澎湖諸島沖の海底から10数万年前の人類化石の確認、新種の可能性も カテゴリ:古人類学年代測定 海底から漁網で引き上げられた一個の小さな下顎骨片が、またも人類史の1ページを書き換えるかもしれない。 1月26日朝、国立科学博物館で海部陽介・同館人類研究部人類史研究グループ長が同館で発表したのは、小さな化石片が大きな発見となり得る一例である(写真)。 ◎網にかかった時期は不明も、動物化石が出る海域 発表されたのは、これまで人類化石が1個も見つかったことがなかった台湾の南部都市、台南の西、澎湖諸島の東の海峡の底である。 発見の経緯は、何とも偶発的であった。いつ、誰が拾ったか今となっては分からないが、水深60~120メートルの海域で台南のトロール船の漁網に引っかかってその化石は見つかった。この海域は、氷河期に海水準が低下していた時、陸であり、そこに南から北に大きな川が流れていたようだ
9月26 現ヨーロッパ白人を形成した遺伝的3集団 カテゴリ:人類遺伝学考古学 現在のヨーロッパ白人は、新石器時代開始以来、3つの大きな人類集団を祖先として形成されたらしい。言語学からも推定されていたことが、ヨーロッパの多数の研究者の参加した遺伝子分析の結果から分かった。イギリスの科学誌『ネイチャー」9月18日号に、ドイツのダヴィット・ライヒらが発表した。 ◎7000~8000年前の古代ヨーロッパ人のゲノム解読 ヨーロッパでは今から8000年前から7000年前にかけて、旧石器時代の生活様式を引く中石器時代から、農耕を営む新石器時代農業への移行が起こった。 この1000年間の間に生存していたと思われる古代ヨーロッパ人9個体(ドイツ出土の7000年前の農耕民=新石器時代人=1個体とルクセンブルクとスウェーデン出土の8000年前の狩猟採集民=中石器時代人=8個体)のゲノムの塩基配列の解読し、現生ヨ
2月10 中部ドイツのイルゼン洞窟で4.5万年前のホモ・サピエンス化石と移行期とされたLRJ旧石器群の関連が明らかに ドイツ中部のイルゼン洞窟で、ヨーロッパ最古級のホモ・サピエンス化石(写真)が発見され、放射性炭素で4万5000年前頃のものと結論づけられた。ドイツ、マックス・プランク進化人類学研究所などの国際チームが、英科学誌『ネイチャー』2月8日号で発表した。 ◎新たに人骨片4点発掘 遺跡は、中部ドイツ、ラニスの丘の上に建てられた中世の城の下に開口するイルゼン洞窟(写真)で、戦前の1932年~1938年に発掘調査され、多数のトナカイ、バイソン、ウマなどの多数の動物骨片と人骨片、中部旧石器から上部旧石器への移行期の石器文化と見られる「リンコンビアン・ラニシアン・イェルツマノヴィチアン(Lincombian-Ranisian-Jerzmanowician:LRJ=写真)」が発見されていた。
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