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コンテンツマーケティングではエンゲージメント獲得の把握が重要であり、一度きちんと定義して計測しておくと良いというお話。 エンゲージメントとは「積極的な関与」を指します。コンテンツマーケティングにおいては、ユーザーがコンテンツに対して積極的に関与することを意味します。 エンゲージメントはコンテンツやユーザーを評価するシグナル エンゲージメントは、コンテンツやユーザーを評価するための有効なシグナルです。コンテンツがユーザーにポジティブな影響を与えたか、また運営者の期待通りに効果を発揮しているかを示す要素となります。 このシグナルだけでコンテンツやユーザーを単純に評価することはできません。しかし他の要素と組み合わせることで、コンテンツが期待された役割を果たしているか、ユーザーがゴールに向かって進んでいるかを推測できます。 運営者がコンテンツを通じてユーザーに期待する行動はさまざまであり、コンテン
別タブへのリンク記述「target=”_blank”とrel=”noopener noreferrer”」の見直しを 2024 7/23 Webサイトにてリンク先を別タブで開く用途で、a要素へのtarget="_blank"の指定に加えてrel="noopener noreferrer"が指定されていることがあります。 しかし現時点では、リンクを別タブで開く目的にて「target="_blank"とrel="noopener noreferrer"をセットで記述」というのは不要です。そのような無思考な運用になっていれば見直した方が良いでしょう。特にrel="noreferrer"の指定はアクセス解析に影響を及ぼします。 主要ブラウザーでnoopenerは対応済み、noreferrerは特定用途で利用を 2024年現在、主要ブラウザーはa要素へのtarget="_blank"の指定でrel=
コンテンツを届けることはどんどん難しくなり、そして平均的なコンテンツでは信頼性と専門性の獲得は難しい、という話。 「オフトピック (Off Topic)」というテクノロジー系/スタートアップ系のテーマを扱うポッドキャストがあります。その2024年6月6日の内容を紹介しつつ、コンテンツマーケティングの視点で感じたところを述べていきます。 オフトピックの6月6日のポッドキャストのテーマは「平均メディア時代の終わりと新エキスパートメディア」というテーマでした。「従来型メディアの影響力が低下し、個人や専門家が情報発信の主導権を握る新しいメディアの時代になった。特に信頼性と専門知識が重視される新たなメディアの形態が台頭している」といった内容です。各種ポッドキャストやYouTubeにて無料で視聴できます。
自社のWebサイトを複数のドメインで運用しているとき、Googleアナリティクスのクロスドメイントラッキングを使って包括的な計測を行うことがあります。GA4ではクロスドメイントラッキングの設定が容易なこともあり、導入しているところも多いと思います。 しかし、Googleアナリティクスの導入設定のご依頼時に要件をヒアリングしていると、少し誤った理解をされている人がいらっしゃいます。多くの期待をクロスドメイントラッキングに抱いているようなのですが、そのような仕様ではないですよという説明を差し上げることになります。 複数ドメインでのあらゆるユーザー行動を同一ユーザーのものとして捉えるものではない Googleアナリティクスのクロスドメイントラッキングは、複数ドメインでのあらゆるユーザー行動を同一ユーザーのものとして捉えるものではありません。あくまで「ユーザーのドメイン間の遷移時に前ドメインのCo
コンテンツマーケティングの戦略設計に関する資料を公開しています。コンテンツマーケティングの4つの戦略軸の重要性とその詳細、それらの評価や分析に関する80ページの資料です。 コンテンツマーケティングはオーディエンスビルディングに取り組まなければならない コンテンツマーケティングは「コンテンツを用いたマーケティング活動」のことです。アメリカのコンテンツマーケティングの権威ある団体「Content Marketing Institute (CMI)」の定義によれば、「明確に定義されたオーディエンスを魅了して関係性を持つために、興味関心に沿った価値あるコンテンツを制作し配信する戦略的なマーケティングアプローチのこと」です1。 多岐に渡るコンテンツをどのように作り、どのように伝え届け、どのようにエンゲージメントを獲得していくか、どのように再アプローチ可能なユーザーとの関係性を構築するかという総合的な
コンテンツマーケティングの取り組みには文化圏を作るという側面があると感じます。 その話を、10月のアナリティクス アソシエーションで開催されたセミナー「コンテンツマーケティングの本筋の話をしよう」のフリーディスカッションで少しだけ触れました(スピーカーを務めました)。セミナーが終わった後で考えをまとめておこうと思い、ここで少し整理してみます。 企業のメッセージに共感したり心地よく感じたりするような「支持者」を増やす取り組み 「コンテンツマーケティングは文化圏を作る取り組み」というのは、BtoCの領域で特に感じます。その企業やブランドのメッセージに共感したり心地よく感じたりするような人、いわば「支持者」を増やす取り組みです。「支持者」は私の言葉ではなく受け売りのものです。 コンテンツ1つですぐに購入や成約などのコンバージョンに至るわけではありません。しばらくはコンテンツやコミュニケーションを
コンテンツマーケティングのKPIに何を設けるかというテーマを取り上げるとき、コンバージョン周辺の指標が挙がることがあります。コンテンツマーケティングはコンバージョンに責任を持つべきでしょうか? 獲得したオーディエンスが将来にコンバージョンに貢献する必要がある コンテンツマーケティングの一環で作成したコンテンツは、必ずしもコンバージョンに「直結」しなくて構わないと考えます。 ここでのコンバージョンは「お問い合わせ」「購入」「資料請求」などにしておきましょう。そのようなコンバージョン獲得の役割は、例えばキャンペーン向けLPが担うべきものです。コンテンツマーケティングで準備したコンテンツではユーザーに次のアクションを促して関係性を温めるべきですが、アクションはコンバージョン獲得である必要はありません。 コンテンツマーケティングで意識すべきは「オーディエンスの獲得と関係性構築」です。ですのでユーザ
コンテンツマーケティングのKPIに何を設けるかというテーマを取り上げるとき、テキストコンテンツの読了率が候補に挙がることがあります。読了率はテキストコンテンツのKPIになり得るでしょうか? 「コンテンツ末尾到達率 (読了率)」はテキストコンテンツのKPIにはならない 最初に「読了率」の定義を決めておきましょう。ここでは「コンテンツ閲覧のうち、コンテンツの末尾に到達した割合」を指します。「読了」も誤解を生みやすい表現ですので「コンテンツ末尾到達率」と呼ぶことにします。 さてこの読了率、改め「コンテンツ末尾到達率」は、コンテンツマーケティングにおけるテキストコンテンツのKPIにはならないと捉えています。ゴールがオーディエンスの獲得だったとしてもコンバージョン獲得だったとしてもです。 KPIとして扱うには難しいのは、以下のような理由からです。 行動喚起を評価する指標ではない コンテンツの品質を担
「コンテンツマーケティングのKPIを何にするか」という問題は、多くのプロジェクトが悩んでいるものかもしれません。コンテンツマーケティングはすぐに結果が出る取り組みではありません。これで果たして良いのだろうかと迷ったり、良い状況に向かっているのか実感をつかめないままというところもあるはずです。 ここではコンテンツマーケティングのKPIや評価軸について話をしていきます。 目的や立場によって評価軸は異なる コンテンツマーケティングに限らず多くのプロジェクトがそうであるように、KPIや評価軸はまず「何を目的にするか」によって異なります。 「なぜやるのか」「どのような状態を目指すのか」の向かう先にある「ゴール」から逆算し、要所要所で交差点を設けるというのがKPIの一つの考え方です。その交差点を意図した内容で通過できればゴールに近づいているはずです。交差点を意図した内容で通過したにもののゴールに近づい
コンテンツマーケティングでのエンゲージメント獲得では「関係性の分岐点」を意識すると良いです。そのコンテンツ単体へのアクションを期待するだけでなく、どうすれば関係性のないユーザーに対して「次のメッセージ」を届けられるかを意識すれば、オーディエンスビルディングにつなげられます。一方で、短絡的な目先の獲得ではなく段階的に受け入れてもらう設計も必要です。 ここではエンゲージメント獲得について話をしていきます。 まだ関係性のないユーザーにどうすれば「次のメッセージ」を届けられるか コンテンツを起点としてユーザーに対してエンゲージメント獲得を図るとき、コンテンツ単体へのアクションを中心に設計されることがあります。「いいね」やgoodボタンなどの評価、ソーシャルメディアへのシェア、どれだけの時間を費やしてくれたか(滞在時間、再生時間)、最後まで楽しんでもらえたか(視聴維持、読了)、関連コンテンツ遷移など
コンテンツマーケティングでは届けること、伝えることを怠ってはいけません。コンテンツを作ることにフォーカスが当たりがちですが、「コンテンツを使ったマーケティング活動」である限りユーザーに届けてからが本番とも言えます。 ここではコンテンツをいかにして伝え届けるか、ディストリビューションの話をしていきます。 扱える集客チャネルを認識し、態勢を整えておく コンテンツをリリースした後、私たちはまずユーザーにそのコンテンツを伝え届けなければいけません。 「そのうち自然検索経由で流入するのを期待して待つ」のも一つの選択肢です。しかし、コンテンツマーケティングの重要な軸として「再アプローチ可能なユーザーとの関係性構築(オーディエンスビルディング)」を設ける以上、そのオーディエンスに確実に伝え届けることは初期に求められるアクションです。 そのコンテンツのプラットフォームだけで伝えようとせず、あるいは自然の成
GA4(Googleアナリティクス4)の概略と特徴に関する資料を公開しております。 2023年前半にクライアント様やパートナー企業に向けに実施した勉強会資料の公開版です。以前に公開していた資料「GA4 概略と移行」からの改訂版です。 以下の内容を含みます。全44ページです。 GA4とは、特徴 レポート、ディメンションと指標 ユニバーサルアナリティクスとの違い 計測 実際のところどんな感じ? 資料ダウンロード PDFでの資料ダウンロードは、以下のリンクよりSpeaker Deckまたはドクセルのサイトから行えます。 GA4 概略と特徴 – 株式会社真摯 – Speaker Deck GA4 概略と特徴 – 株式会社真摯 – ドクセル 関連サービス 株式会社真摯では、GA4の導入に関するご相談を承っております。「移行や導入をしてほしい(事業会社様)」「アドバイザーとして入ってほしい(代理店様、
コンテンツマーケティングでは「コンテンツは公開したら終わり。あとは配信と集客、成果獲得をがんばる」というわけではありません。コンテンツは違う見せ方をすることで、別プラットフォームで評価を得るかもしれません。「ブログ用のコンテンツ」は他のチャネルのコンテンツとして機能する可能性を持っています。 ここではコンテンツのフォーマットの話をしていきます。 「コンテンツのフォーマットは一つ」という発想から外れてもよいはず コンテンツを作成するとき、多くの人は無意識にフォーマットを選択しています。 「ブログを書く」「YouTubeで公開する動画を作る」「Instagram用の画像を作成する」「ホワイトペーパー用にPDF資料を作る」というように、流通させるプラットフォームを念頭にコンテンツのフォーマットを無意識に決めています。コンテンツが完成すれば、そのプラットフォームでいかに拡散させるか、いかに成果につ
コンテンツマーケティングに取り組む上で「どのようなコンテンツを届けるべきか」を考えるとき、バリュープロポジションの考え方が参考になります。顧客となるユーザーの興味関心にアプローチしつつ、自社が提供できる価値とマッチさせなければいけません。 顧客が求める価値のうち、自分たちだからこそ提供できる価値の領域「バリュープロポジション」を目指す コンテンツを発信するとき、自分たちが伝えたいことのみで取り組んでもユーザーの支持を得られません。自分たちが伝えたいこととユーザーが価値を感じるところが合致して初めて、コンテンツマーケティングが動き始めます。 これは、バリュープロポジションの考え方と同じです。顧客に支持されるには「支持されるにふさわしい価値」を約束しなければいけません。コンテンツでも自分たちが伝えたいことと顧客の興味関心を合わせることが大事です。 その中でも「他者でも伝えられる内容」より「自分
コンテンツマーケティングで重要なのは、PVよりも再アプローチ可能なユーザーとの関係性構築 コンテンツマーケティングやオウンドメディアのKPIとして、ページビューだけが唯一のKPIだったり、最重要で必達のものとして扱うことには反対です。中心として取り組むべきはオーディエンスビルディングです。 コンテンツマーケティングでは、重要な戦略軸として「コンテンツ」だけでなく、「ディストリビューション(配信)」「エンゲージメント獲得」「オーディエンスビルディング」も同じレベルで重要です。中心となるのがオーディエンスビルディングであると捉えています。 オーディエンスビルディング コンテンツ ディストリビューション(配信) エンゲージメント獲得 ここではもう少しオーディエンスビルディングについて踏み込んで説明していきます。 オーディエンスとの関係性があれば安定したトラフィックを期待でき、毎回の集客負担を軽減
コンテンツマーケティングはコンテンツを作成しないと始まらないのはそのとおりです。しかし目的と戦略を定めないと間違った方向に進んでしまいます。「とりあえずやってみる」は物事を前に進める上で重要なきっかけですが、それを尊重しつつ、プロジェクトの目的と戦略の設計をどこかのタイミングできちんと行うことが重要です。 戦略が正しければ戦術のミスは挽回できるが、戦略が誤っていれば戦術をどれだけやっても誤った方向に進んでしまう プロジェクトの目的、ゴール、戦略などを整理していきましょうか。 まずは目的を掲げます。目的は「Why」に該当します。かっこいいやつをお願いします。なぜやるのか、どのような状態を目指すのかなどを整理します。 なぜやるのか どのような状態を目指すのか 事業においてどのような役割を担うのか ゴールは目的を達成している状態です。コンテンツマーケティングの場合、明確な数字のゴールを掲げるのは
コンテンツマーケティングで重要なのは、PVよりも再アプローチ可能なユーザーとの関係性構築 2023 4/06 コンテンツマーケティングやオウンドメディアのKPIに何を設けるかという問題は、ときどき議題に挙がるテーマです。結局は「なぜやるのか」「どのような状態を目指すのか」といった目的に紐付くのですが、目的を達成できている状態「ゴール」を分解して重要指標の候補を検討していると、多くのケースで「ページビュー」が挙がってきます。 個人的には、ページビューを複数あるKPIの一つに設けてもよいとは思っています(もちろん設けなくてもよいです)。しかしページビューだけが唯一のKPIだったり、最重要で必達のものとして扱うことには反対です。ページビューはコンテンツの品質を担保せず、それが組織でKPIとして扱われた場合に品質を軽視した運用に向かいやすいからです。そうなると目的の達成は遠くなります。 一見わかり
2023年はよりいっそう「単一ツールのトラッキングの限界」を大前提として意識しないといけないと捉えています。Cookieの制限や限界、トラッキング拒否、7月のGA4への完全移行(ユニバーサルアナリティクス版の計測停止)、プラットフォームやチャネルの多様化といった要素が並び、そろそろ全面的に考え方を更新しないといけません。 ユーザー行動の完全な計測はもう期待してはいけません。数値のズレはよくあることで問い詰めても何も出てきません。 一つのプラットフォームやチャネルで異なる複数のツールが利用できればラッキー。積極的に違う分析視点や手段を持っていたいところです。 去年ぐらいから意識をしていましたが、より「オーディエンス」「アクション」へのフォーカスを強めるのが良いのでは、と感じています。コンバージョン軸ではなく、と言うと言いすぎかもしれません。ビジネスである以上コンバージョンは変わらず重要な地点
Webサイトを一つの軸としてコンテンツマーケティングを展開しているのであれば、アクセス解析でも適切な効果測定や評価を行えるような計測をしておくべきです。Googleアナリティクスの今後のスタンダードであるGA4では、新たな指標「平均エンゲージメント時間」の登場もあり、コンテンツマーケティングとの親和性は高くなった印象です。 とはいえ、コンテンツマーケティングの評価や分析は表層的なものになりがちです。一定の工数がかかる割には明確な課題発見がむずかしいなどの声を耳にします。Webサイト全体もしくは個別の記事単位で、ページビューや検索流入のトラフィックの評価、検索エンジンでの順位といったSEOの評価などにとどまり、それ以外の具体的な打ち手につながる手掛かりを見つけられていない点に課題があります。 コンテンツマーケティングの評価や分析は表層的なものになりがち この記事では、できるだけ低負荷にWeb
コンテンツマーケティングの評価や分析を行う際、ある程度まとまったコンテンツ分類がなされていると全体像や傾向を把握しやすくなります。ここではグーグルが過去に発表したコンテンツ戦略の分類に対して適した評価指標を定めていく手法を紹介します。 「Hero / Hub / Help」のコンテンツ分類を用いる 2014年にグーグルが発表した「Hero / Hub / Help」という考え方があります。「3H戦略」「HHH戦略」などと称されたりもしますが、企業がコンテンツマーケティングを推し進める際に「Hero / Hub / Help」のそれぞれの軸で顧客にアプローチするというものです。 Build your @YouTube programming strategy around Hero, Hub, and Help content: https://t.co/LR91jrpFRs pic.twi
GA4(Googleアナリティクス4 プロパティ)のディメンションと指標の日本語表記をまとめたドキュメントを、Googleスプレッドシートで公開しています。 日本語環境でのディメンションと指標の判別の困難さを軽減 GA4にはさまざまなディメンションと指標が準備されていますが、以下の課題があり、特に日本語環境では利用に支障をきたす場合があります。 利用可能なディメンションと指標に違いがある(標準レポート、探索レポート、Looker Studio) ディメンションと指標の日本語表記が異なり、統一されていない(標準レポート、探索レポート、Looker Studio) 利用可能なディメンションと指標に違いがあり、かつ日本語表記も異なるものがあるため、該当のディメンションや指標を利用できるのか、どれを選べば良いのかがわかりにくい状態です。 これらの課題を解消するため、いちしま泰樹を中心にディメンショ
Google アナリティクス 4(GA4)はイベント中心による計測となりましたが、「拡張計測機能」が備わり計測面が大きく強化しました。以下のインタラクションは自動で計測できるようになっています。 ページビュー数 スクロール数(90%スクロール) 離脱クリック(サイト外遷移リンクのクリック) サイト内検索 動画エンゲージメント(埋め込みYouTube動画計測) ファイルのダウンロード GA4のプロパティ作成後の初期設定ではこれらの項目は標準で有効になっており、特別な実装設定をあまり必要とせずに拡張計測ができるということになっています。もちろん、それぞれの項目で但し書きが必要ではあるのですが。 ただこの中の「埋め込みYouTube動画の計測」に関して、「うまく計測されない」「計測できる場合とできない場合がある」などとWebサイトによって状況が異なります。 この記事では、Googleタグマネージ
自社ビジネスがどうありたいかは選んだKPIに表れる、というのは一側面としてそうだと感じます。SaaSなどのスタートアップやユーザー向けサービスの提供企業、ECもそうですしオウンドメディアなどもそうでしょう。どのような指標をキーとして把握しているかによって、そのビジネスが向かう方向が決められます。 逆に言えば、月並みなKPIを適当にそろえているだけでは、月並みな存在に終わるかもしれない、ということです。 全体の売上を追うのか、あるいは注力する特定カテゴリーの売上を重視するのか ユニークユーザー数を追うのか、あるいは特定アクションを行ったユーザー数を重視するのか(あるいはMAUを追うのか、常連層を把握するのか) 全体PV数を追うのか、特定カテゴリーの状況だったりスポンサードコンテンツの効果を追うのか 顧客獲得コストや獲得件数を追うのか、LTVと並べて収益性(ユニットエコノミクス)を把握するのか
ウェブは少しずつ閉じ始めてきました。オープンウェブからクローズドアプリへというテーマは、iPhoneやFacebookが普及し始めた2010年頃から言われ始めましたが、2020年には「閉じた要素」が多く揃いました。 ウェブは閉じた方向に向かっています(もちろん現実世界との接続など拡大もしていますが)。私たちは、ビジネスを動かしたり分析や改善を行ったりするとき、閉じ始めたウェブにも向き合わなければなりません。 以下の6つの項目に沿って話を進めます。 囲いの中での行動を優遇し始めたプラットフォーム 非公開アカウントとクローズドコミュニケーションの増加 エンゲージメントの一定量を非公開アカウントが占める ウォールドガーデンやペイウォールは一般的に Cookieベースの計測の制約や限界、個人情報を尊重した計測 国境が見え始めたインターネット 閉じ始めたウェブの世界 囲いの中での行動を優遇し始めたプ
「直接アクセス」「ノーリファラー」などとも呼ばれる「ダイレクトトラフィック」。昔から定義そのものは変わっておらず、「リファラー情報を取得できないサイト流入」を意味します。 ダイレクトトラフィックは、以前であれば「ご指名系の流入」「リピーター層」と捉える風潮もありました。「ブラウザーブックマーク経由流入」「URLの直接入力やオートコンプリートでの流入」が一定数含まれるためです。 しかし、もう近年はそのような「エンゲージメントがきっと高い流入」ばかりではなくなりました。リファラー情報を取得できないトラフィックは多様化し、当初からの定義のとおり「どこから来たのかが不明」なものが増加しています。やっかいなのは、どれだけの量と種類が増えたのかがわからないということです。 このような「リファラーが不明な流入」は「ダークトラフィック」とも呼ばれます。ネガティブな意味はありません。これまで一方的に重要さを
アプリとWebサイトを併用して運用している場合、ユーザーのアクティブ率やスティッキネス(粘着性)の把握のために、Webサイトでも「DAU/MAU比率」の指標を把握しても良いと感じます。アプリとWebサイトがユーザーにとって「類似の体験」として運用している場合に、です。 スティッキネスの計測としてのDAU/MAU比率 「Webサイトを運用していて途中からアプリの運用も始めた」場合、ユーザーの利用の一部はWebサイト中心からアプリ中心へと移行します。運営側は「Webとアプリの全体で成長しているか」を一つの基準にしますから、両者に共通する指標があると把握しやすくなります。アプリの分析ツールにセッションの概念がない場合、共通して状況把握できる指標が限られるというのもあります。 例えば「アクティブ率」という指標は名称もフワッとしていて定義を明確にしなければいけません。Webサイトでも使用する前提であ
「空・雨・傘」という考え方を知ったのは数年前のことでした。どなたかがブログ記事で紹介しているのを読んで、なるほどシンプルで説明しやすい内容だなと感じました。 「空・雨・傘」は問題解決と意志決定のためのフレームワーク 「空・雨・傘」は、問題解決と意志決定のためのシンプルな考え方です。「空が曇っている(事実)、雨が降りそうだ(解釈)、傘を持っていこう(判断)」というもの。意志決定に至るプロセスを分解して、シンプルにロジカル思考を進められます。マッキンゼーなどで用いられているフレームワークだそう。
Web解析の領域で、事前のデータ整備は軽視されがちです。「トラフィック量が大きくなると、こういうことが起きるだろう」という想定の元に、事前の設定や導入の見直しが検討されることはまずありません。 データ分析の領域では、データ統合の際などにデータの前処理としてETLが用いられますが、ローデータがあるからこそ後からでもデータ整備を行えます。 一方で、例えばGoogleアナリティクスのUIやAPIから扱えるデータは、ビジネスインテリジェンスとしてはいったん既に処理されたデータです。「混在したデータ、勝手に集約されたデータは、どうしようもない」ということになってしまいます。 一般には、事前に以下のような対応をしておくと良いと考えます。 データの集約 データの区別 取得すべきデータの取得 ゴミの除去 ツールの仕様を踏まえた取得 Googleアナリティクスも同様です。集約すべきデータは集約し、区別するも
過去に実施したセミナー資料の一つを公開しています。資料のテーマは、「深掘りと改善視点の分析アプローチ」、Webサイトの5つの分析アプローチの紹介です。初級者向けの基礎的な内容です。 概要 分析の流れ 一般的なWebサイトの分析には、以下のような流れがあると考えます。 時系列で流れを把握 大局から詳細へ掘り下げ 分析軸を掛け合わせてアタリをつける アタリをつけたら絞り込み 上記のアプローチを、仮説をもって試行錯誤しながら進めます。 絞り込んで目星が付いたら次に「比較」に進み、そこで新たな気付きや発見に至る、そのような流れです。 時系列で見るときの視点 時系列で流れを把握する際は、「増減の把握」「急激な増加や異常値の発見」「前月比、前年比」「施策の前後比較」「期待している目標への到達」といった視点で臨みます。 大局から順に深掘り 同時に、すぐに詳細を見るのではなく、グループから個へ、大局から順
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