サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
猛暑に注意を
flymetothemoon.hatenadiary.com
五島美術館で6月21日まで開催されいた「近代の日本画展」。その中で個人的に目を引いたのは横山大観の「竹外一枝」と言う作品でした。作成されたのは昭和21年、大観が戦争画の指導者という立場についてGHQからは不問とされながら、一方で世間では美術家の責任が喧しく議論されている時期でした。 一見涼やかな水墨画でありながらそこに描かれる竹と梅の関係は、騒がしい世間に対して一人静かに過ごす大観自身を描いているかのようでもありました。 flymetothemoon.hatenadiary.com 上記の記事を書く中で見つけた『絵筆のナショナリズム フジタと大観の戦争』を読みました。 絵筆のナショナリズム―フジタと大観の“戦争” 作者: 柴崎信三出版社/メーカー: 幻戯書房発売日: 2011/07メディア: 単行本 クリック: 9回この商品を含むブログ (1件) を見る 「彩管報国」は国家へのおもねりであ
久しぶりのブログ更新です。 今回は最近読んだこちらの本についてです。 ヒトラーと退廃芸術―「退廃芸術展」と「大ドイツ芸術展」 作者: 関楠生出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 1992/10メディア: ハードカバー クリック: 3回この商品を含むブログ (15件) を見る ナチスドイツと芸術 本書はナチス・ドイツの芸術政策について「大ドイツ芸術展」と「退廃芸術展」を比較しながら考察していくという内容です。 表題にはヒトラーとありますが、それよりもナチスにおける芸術支配の体制やナチスに対する芸術家の対応などが描かれています。 本書で描かれるナチスドイツの芸術政策の特徴はなんといっても「反近代芸術への大転換」といえるでしょう。 ナチスドイツの理想とした芸術があまりにも古典的であったために、当時活躍していた芸術家があらかた失脚しています。 これはユダヤ人に出自を持つドイツ芸術界の重鎮マック
朝日新聞の書評で話題になったホーフスタッター『アメリカの反知性主義』をようやく読みました。 アメリカの反知性主義 作者: リチャード・ホーフスタッター ,田村哲夫出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2003/12/19メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 16回この商品を含むブログ (23件) を見る 『昨今の日本の政治や言論において「反知性主義」がはびこっている、なんて嘆かわしい』という警鐘の記事の中で、関西大学の竹内洋氏が言及したことで注目を浴びた本書。 確かに左右問わず、反知性主義的な言説が飛び交っています。政治における決断主義やアマチュアリズムの興隆。反原発運動や歴史修正主義を巡るアカデミズムの軽視。そしてウェブ上に形成される、知識人から大衆までを横並びとした特異な言論空間。2010年代に入って日本における反知性主義はその栄華を極めているように思われます。 今日本に吹き荒
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『flymetothemoon.hatenadiary.com』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く