サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
衆院選
mariyoshihara.blogspot.com
つい数日前に、国際交流基金が主催するオンライン展覧会で予定されていた、在日精神病患者についての映像作品の発表が、基金の判断によって中止されたというニュースを読んだばかりでした。この記事によると、中止の理由としてあげられているのは、①暴力的な発言や歴史認識を巡って非生産的な議論を招きかねない場面が含まれるものだった、②全編を通して視聴すれば必ずしも懸念はあたらないのかもしれないが言葉は独り歩きしてしまう可能性がある、③主催者としては、作品に関してどこをどう修正すべきかといった指示はできないと考えている、④展覧会の開催日時も迫っており今後改めて協議を重ねる時間もない、という4点です。 ①に関しては、議論が生産的か否かは誰がどう判断するのか?議論を「招きかねない」との曖昧な推測に基づいて作品の発表を中止することで、生産的な議論をもあらかじめ封じ込めてどうするのか?国際関係にかかわる難しい問題にも
前回の投稿から半年もの時間が経ってしまったのは、書きたいことがなかったからではなく、今年度から学部長(と日本語でいうとずいぶんエライように聞こえますが、日本の大学でいえば学部長というより学科長に近いのかもしれません)を務めていて、泣きたくなるほど事務作業や会議が多い毎日を送っているからです。この役についているおかげで、アメリカの州立大学運営の現状を、もう知りたくないほど知ってしまいましたが、それについてはまたいずれ… ところで、先日の東京大学の入学式での上野千鶴子氏による祝辞。あの舞台であの人があの内容を話したということは、とても意義深いことだと思います。一生懸命勉強して東大に入学して晴れ晴れとした気分でいる新入生の中には、あの話を聞いて冷水を浴びさせられたような気持ちになった人も多いでしょう。「祝ってくれよ」という一言のツイッターもありました。これは、多くの新入生の正直な気持ちだったので
ハワイ大学アメリカ研究学部教授、吉原真里のブログです。『ドット・コム・ラヴァーズーーネットで出会うアメリカの女と男』(中公新書、2008年)刊行を機に、アメリカのインターネット文化や恋愛・結婚・人間関係、また、大学での仕事、ハワイでの生活、そしてアメリカ文化・社会一般についての話題を掲載することを目的に始めました。諸般の事情により、2014年春から2年半ほど投稿を中止していましたが、ドナルド•トランプ氏の大統領選当選の衝撃で長い冬眠より覚め、ブログを再開することにしました。 私は普段テニス(だけでなくスポーツほぼ一般)をほとんど見ないのだけれど、大坂なおみさんについてのニューヨーク・タイムズの記事を少し前に読んで、非常に興味を持っていた。試合前から、報道やインタビューで「日本人初」とやたらと強調される(これはアメリカの報道でも同じ)なか、「日本代表として出場はしていても、父親はハイチ人で、
ハワイ大学アメリカ研究学部教授、吉原真里のブログです。『ドット・コム・ラヴァーズーーネットで出会うアメリカの女と男』(中公新書、2008年)刊行を機に、アメリカのインターネット文化や恋愛・結婚・人間関係、また、大学での仕事、ハワイでの生活、そしてアメリカ文化・社会一般についての話題を掲載することを目的に始めました。諸般の事情により、2014年春から2年半ほど投稿を中止していましたが、ドナルド•トランプ氏の大統領選当選の衝撃で長い冬眠より覚め、ブログを再開することにしました。 NHK交響楽団の月刊機関誌『フィルハーモニー』に「オーケストラのゆくえ」という連載があり、12月号に私の文章が掲載されています。12月中にN響のコンサートに行くかたは現物が手に入りますが、そうでないかたはこちらでPDF全文をご覧いただけますので、読んでいただけたら嬉しいです。(私の文章はp.38~41です。) 題して「
個人的な事情により、長いあいだ投稿を中止していましたが、このたびドナルド•トランプ氏が次期大統領に決まったことを機に、ブログ執筆から私を遠ざけていたいろいろな思いを振り切って、再びこのブログを再開することにしました。 トランプの勝利が確定したときには、あまりの衝撃で蒼ざめたまま椅子から立ち上がれない状態がしばらく続きました。政治の展開で自分がこれほど精神的な打撃を受けたことはありません。2000年も2004年も結果に憤怒はしましたが、今回のように涙はしませんでした。 ひとつは、アメリカとかかわるようになってからの37年間、私がアメリカについて信じてきたことを、今回ほど根底から否定されたことはなかった、ということ。アメリカの歴史は、虐殺や略奪や追放や排斥や搾取といった、あらゆる暴力に満ちた歴史であり、その社会経済は、人種や国籍や性や階層や性的志向などのさまざまな不均衡のもとに成り立っている、
たいへんご無沙汰いたしました。年が明けて、晴れて学部長代理の役割を離れたので、嬉しくてたまらず、自分の新しいプロジェクトのための研究・執筆に日々(とはいっても、やはり授業や大学院生の指導そして学務の雑用はつねにあるので、毎日できるわけではないですが)取り組んでいます。 久しぶりの投稿がこのネタ、というのもなんなのですが、ニューヨーク・タイムズ・マガジンのこの記事がちょっと面白かったので紹介します。タイトルからして、Does More Equal Marriage Mean Less Sex? すなわち、「より平等な結婚は、セックスの頻度の低下を意味する?」統計によると、現在アメリカにおいて、18歳未満の子供がいる夫婦の64パーセントは共働き。共働きの夫婦が増えるにつれて、経済力や家事・子育ての役割分担などにおける男女の差は縮まり、夫婦関係がより均衡なものになっている。そして、とくに若い世代
ハワイ大学アメリカ研究学部教授、吉原真里のブログです。『ドット・コム・ラヴァーズーーネットで出会うアメリカの女と男』(中公新書、2008年)刊行を機に、アメリカのインターネット文化や恋愛・結婚・人間関係、また、大学での仕事、ハワイでの生活、そしてアメリカ文化・社会一般についての話題を掲載することを目的に始めました。諸般の事情により、2014年春から2年半ほど投稿を中止していましたが、ドナルド•トランプ氏の大統領選当選の衝撃で長い冬眠より覚め、ブログを再開することにしました。 オザケンこと小沢健二クン(赤の他人ではあるのですが、大学の後輩で一時期柴田元幸先生の小人数の授業に一緒に出ていたことがあるので、今でも頭のなかでつい「クン」と呼んでしまうのです)が、原発と核兵器の関係について第二次大戦以後の歴史をふまえて書いた文章を、フェースブックで何人かの人がシェアしているので読みました。もとは去年
ハワイ大学アメリカ研究学部教授、吉原真里のブログです。『ドット・コム・ラヴァーズーーネットで出会うアメリカの女と男』(中公新書、2008年)刊行を機に、アメリカのインターネット文化や恋愛・結婚・人間関係、また、大学での仕事、ハワイでの生活、そしてアメリカ文化・社会一般についての話題を掲載することを目的に始めました。諸般の事情により、2014年春から2年半ほど投稿を中止していましたが、ドナルド•トランプ氏の大統領選当選の衝撃で長い冬眠より覚め、ブログを再開することにしました。 こちらはイースターで週末がふだんより一日長いのを機に、著者謹呈で送っていただいた『母の遺産―新聞小説』を一気に読み終えました。読み終わった瞬間になにかを書きたくてたまらない気持ちになると同時に、いったいなにをどう言葉にしていいかわからないという気持ちもあって、とりあえず頭のなかで一晩寝かせてみましたが。。。 とにかく、
ハワイ大学アメリカ研究学部教授、吉原真里のブログです。『ドット・コム・ラヴァーズーーネットで出会うアメリカの女と男』(中公新書、2008年)刊行を機に、アメリカのインターネット文化や恋愛・結婚・人間関係、また、大学での仕事、ハワイでの生活、そしてアメリカ文化・社会一般についての話題を掲載することを目的に始めました。諸般の事情により、2014年春から2年半ほど投稿を中止していましたが、ドナルド•トランプ氏の大統領選当選の衝撃で長い冬眠より覚め、ブログを再開することにしました。 今日のニューヨーク・タイムズで「もっともメールされている記事」になっているのが、「結婚前の同棲の弊害」というタイトルの記事。臨床心理学者が、現代アメリカの結婚にかんするさまざまな研究とみずからの臨床経験をもとに、同棲と結婚の関係について考察したものなのですが、これ、なかなか興味深い。 アメリカでは20世紀後半から、性を
ハワイ大学アメリカ研究学部教授、吉原真里のブログです。『ドット・コム・ラヴァーズーーネットで出会うアメリカの女と男』(中公新書、2008年)刊行を機に、アメリカのインターネット文化や恋愛・結婚・人間関係、また、大学での仕事、ハワイでの生活、そしてアメリカ文化・社会一般についての話題を掲載することを目的に始めました。諸般の事情により、2014年春から2年半ほど投稿を中止していましたが、ドナルド•トランプ氏の大統領選当選の衝撃で長い冬眠より覚め、ブログを再開することにしました。 今週のニューヨーク・タイムズの日曜版(こちらはまだ土曜日の朝ですが、オンラインだと日曜版は日曜以前に見られる)で目を引いたのが、現代アメリカの一人暮らしについての記事。経済が発展し都市化が進むと一人暮らしという生活形態を選ぶ人が増えるというのは世界共通の現象で、現在一人暮らしの割合がもっとも急速に増えているのが、中国、
ハワイ大学アメリカ研究学部教授、吉原真里のブログです。『ドット・コム・ラヴァーズーーネットで出会うアメリカの女と男』(中公新書、2008年)刊行を機に、アメリカのインターネット文化や恋愛・結婚・人間関係、また、大学での仕事、ハワイでの生活、そしてアメリカ文化・社会一般についての話題を掲載することを目的に始めました。諸般の事情により、2014年春から2年半ほど投稿を中止していましたが、ドナルド•トランプ氏の大統領選当選の衝撃で長い冬眠より覚め、ブログを再開することにしました。 今日のニューヨーク・タイムズに、「流れに抗うべく小説家が書店をオープン」というタイトルの記事があったので、誰のことかと読んでみると、なんと現代アメリカ作家のなかで私がもっとも好きな小説家のひとりのAnn Patchettでした。アマゾンなどのオンライン書店や、Barnes & Nobleといったチェーン店、そして電子書
ハワイ大学アメリカ研究学部教授、吉原真里のブログです。『ドット・コム・ラヴァーズーーネットで出会うアメリカの女と男』(中公新書、2008年)刊行を機に、アメリカのインターネット文化や恋愛・結婚・人間関係、また、大学での仕事、ハワイでの生活、そしてアメリカ文化・社会一般についての話題を掲載することを目的に始めました。諸般の事情により、2014年春から2年半ほど投稿を中止していましたが、ドナルド•トランプ氏の大統領選当選の衝撃で長い冬眠より覚め、ブログを再開することにしました。 アメリカのシングル・ライフというと、『セックス・アンド・ザ・シティ』に描かれるような、さまざまな恋愛模様のなかで社交やショッピングを楽しむ華々しい暮らしをイメージする人が多いかもしれませんが、私は、実際のところは、日々の生活という意味では、独身女性にとってはアメリカよりも日本のほうが暮らしやすい部分がおおいにあると思っ
ニューヨーク・タイムズが、恋愛についてのエッセイを全米の大学生から募集したコンテストを行い、みごと優勝した作品が載っています。受賞したのは、シラキュース大学で雑誌ジャーナリズムを専攻している4年生の女性。さすが受賞作だけあって、この文章、とてもよい。 3年前に同じコンテストを開催したときに集まったエッセイの多くは、以前にこのブログでも言及したhooking up、つまり、深く継続的な交際関係になることを前提としないカジュアルな性的関係について書かれたものだったそうですが、3年間という時間を経て、今回提出されたエッセイのなかで一番多く取り扱われたトピックは、コンピューターやウェブカメラ、携帯テキストなどのデジタル媒体を介して展開される恋愛模様だったそうです。受賞作も、ツイッターやスカイプで展開される「ヴァーチャルな」交際と、「生身の」「現実の」「物理的な」出会いとの相関関係を、ユーモラスかつ
ジェリー・ブラウン知事の署名により、カリフォルニア州は、同性愛者の歴史が公立学校の必修カリキュラムに取り入れられる最初の州となりました。社会科のカリキュラムや教科書に、同性愛者たちがどのように社会に貢献してきたかという視点が入れられることが必須となり、各学区では来年1月からこの課程を実現しなければいけないこととなります。 この法案は、自らがゲイであることを公表した初のカリフォルニア州上院議員であるマーク・レノ氏によって提出されました。カリフォルニアでは、黒人や女性の歴史はすでに必修カリキュラムの一部となっていたにもかかわらず、現在まで、このブログでも以前に言及した活動家ハーヴェイ・ミルク氏などの同性愛者については、教科書でほとんど触れられていませんでした。2006年に今回と同様の法案が議会を通過したにもかかわらず、当時の共和党知事シュワルツネッガー氏が拒否権を行使して法案はボツになったとい
ハワイ大学アメリカ研究学部教授、吉原真里のブログです。『ドット・コム・ラヴァーズーーネットで出会うアメリカの女と男』(中公新書、2008年)刊行を機に、アメリカのインターネット文化や恋愛・結婚・人間関係、また、大学での仕事、ハワイでの生活、そしてアメリカ文化・社会一般についての話題を掲載することを目的に始めました。諸般の事情により、2014年春から2年半ほど投稿を中止していましたが、ドナルド•トランプ氏の大統領選当選の衝撃で長い冬眠より覚め、ブログを再開することにしました。 相変わらず頭脳を長時間使う作業には集中できないのですが、五月のアマチュア・クライバーン・コンクールに向けていよいよ猛練習をしなくてはいけないので、ここ数日は、一日数時間ピアノに向かっています。私が演奏の準備をしているのは、予選から本選まで入れると、全十曲。もちろん、予選であっけなく落ちる可能性も大なのですが、それでも一
昨年から京都外国語大学の学長を務めている松田武氏の『戦後日本におけるアメリカのソフト・パワー―半永久的依存の起源』を読みました。これは、もともと英語で書かれ2007年に出版された原書の日本語版で、英語のほうを図書館から借りたまま積ん読になっていたのですが、文化政策や文化外交についてのプロジェクトを始めたからには読まない訳にはいかず、このたび日本語で読みました。今となっては、中東研究に限らずいわゆる地域研究をする人がサイードの『オリエンタリズム』を読まないわけにはいかないのと同じように、これは、日本のアメリカ研究者は必ず読むべき本です。 本の論旨を簡単に要約すると、こうなります。占領期に始まるアメリカの対日政策は、いわゆる「ソフト・パワー」をきわめて重視した。アメリカの政府もロックフェラーなどの民間財団も、戦後の日米関係を継続的に友好的なものに育て上げるためには積極的な文化攻勢が必要であるこ
ハワイ大学アメリカ研究学部教授、吉原真里のブログです。『ドット・コム・ラヴァーズーーネットで出会うアメリカの女と男』(中公新書、2008年)刊行を機に、アメリカのインターネット文化や恋愛・結婚・人間関係、また、大学での仕事、ハワイでの生活、そしてアメリカ文化・社会一般についての話題を掲載することを目的に始めました。諸般の事情により、2014年春から2年半ほど投稿を中止していましたが、ドナルド•トランプ氏の大統領選当選の衝撃で長い冬眠より覚め、ブログを再開することにしました。 今日はホノルル・マラソン。去年よりは参加者の数がやや減少したとはいうものの、23,000人弱の人たちが朝5時のスタートを切りました。私はもちろん走りませんが、私のピアノの先生や、オレゴンに住んでいる友達夫婦が、この日のためにせっせとトレーニングをしていて、昨日は一緒にコースの一部を車で走ってチェックしたりもしたので、な
ハワイ大学アメリカ研究学部教授、吉原真里のブログです。『ドット・コム・ラヴァーズーーネットで出会うアメリカの女と男』(中公新書、2008年)刊行を機に、アメリカのインターネット文化や恋愛・結婚・人間関係、また、大学での仕事、ハワイでの生活、そしてアメリカ文化・社会一般についての話題を掲載することを目的に始めました。諸般の事情により、2014年春から2年半ほど投稿を中止していましたが、ドナルド•トランプ氏の大統領選当選の衝撃で長い冬眠より覚め、ブログを再開することにしました。 普段の本拠地ホノルルに戻ってきました。空港で荷物を受け取るときに、必死になって荷物を詰め込んだ大きいほうのスーツケースを他人に持っていかれる(空港に残されていたその人のスーツケースはまったく同じデザインのものだったので間違えてもおかしくはないのですが、それにしても、名札がついているのだから持ち去る前にチェックしそうなも
ハワイ大学アメリカ研究学部教授、吉原真里のブログです。『ドット・コム・ラヴァーズーーネットで出会うアメリカの女と男』(中公新書、2008年)刊行を機に、アメリカのインターネット文化や恋愛・結婚・人間関係、また、大学での仕事、ハワイでの生活、そしてアメリカ文化・社会一般についての話題を掲載することを目的に始めました。諸般の事情により、2014年春から2年半ほど投稿を中止していましたが、ドナルド•トランプ氏の大統領選当選の衝撃で長い冬眠より覚め、ブログを再開することにしました。 日本でしきりにセックスレスがとりあげられています(そして、私の印象によると、たしかにセックスレスは日本に蔓延しているようです)が、アメリカでは、最近、食品医薬品局が、性欲が低下した女性のための薬品の市販を現時点では許可せず、しかしそうした薬品開発のためのさらなる研究は促進する、という決断をしました。それを受けて、199
ハワイ大学アメリカ研究学部教授、吉原真里のブログです。『ドット・コム・ラヴァーズーーネットで出会うアメリカの女と男』(中公新書、2008年)刊行を機に、アメリカのインターネット文化や恋愛・結婚・人間関係、また、大学での仕事、ハワイでの生活、そしてアメリカ文化・社会一般についての話題を掲載することを目的に始めました。諸般の事情により、2014年春から2年半ほど投稿を中止していましたが、ドナルド•トランプ氏の大統領選当選の衝撃で長い冬眠より覚め、ブログを再開することにしました。 外国籍の人がアメリカ市民と結婚してアメリカ永住権を取得しようとするためには、その結婚が「本物」であることを移民局に証明するための面接を受けなくてはいけません。1990年のコメディ映画『グリーン・カード』が描いたように、永住権を取るために便宜的に結婚の手続きをする、つまり偽装結婚をする人が存在するのは事実で、2001年の
ハワイ大学アメリカ研究学部教授、吉原真里のブログです。『ドット・コム・ラヴァーズーーネットで出会うアメリカの女と男』(中公新書、2008年)刊行を機に、アメリカのインターネット文化や恋愛・結婚・人間関係、また、大学での仕事、ハワイでの生活、そしてアメリカ文化・社会一般についての話題を掲載することを目的に始めました。諸般の事情により、2014年春から2年半ほど投稿を中止していましたが、ドナルド•トランプ氏の大統領選当選の衝撃で長い冬眠より覚め、ブログを再開することにしました。 今年がアメリカの作曲家サミュエル・バーバーの生誕百周年であることには以前の投稿で言及しましたが、その投稿にいただいたコメントで教えていただいた、サントリーホール小ホールでのコンサートに昨晩行ってきました。私は今回はじめて知ったのですが、サントリーホールが主催している「レインボウ21 サントリーホール デビューコンサート
恥ずかしげもなく、日本公開初日に、『セックス・アンド・ザ・シティ2』(以下SATC2)を観に劇場に出かけました。初日だから混雑するかしらんと、わざわざ友達と事前にネットで予約までして、さらには、この映画にかんしては記事を書くことになるかもしれないからと、画面の光を使ってメモをとれるように、前から4列目中央に張り切って陣取ったのですが、さすがに金曜午後の映画館はかなりがらがらで拍子抜けでした。 この映画は、アメリカでは日本より1週間早く公開されました。いろいろなところでレビューが載っていますが、すべてけっちょんけっちょんな酷評で、その評者たちの怒り心頭の様子のほうが映画そのものよりも面白そうなくらいだったので、私はあまり期待はしていませんでした。それでも、もとのSATCのテレビ番組のほうはかなりはまった(私が観たのは、じっさいのテレビ放送が終わってから、アメリカのケーブルチャンネルでしきりに
ハワイ大学アメリカ研究学部教授、吉原真里のブログです。『ドット・コム・ラヴァーズーーネットで出会うアメリカの女と男』(中公新書、2008年)刊行を機に、アメリカのインターネット文化や恋愛・結婚・人間関係、また、大学での仕事、ハワイでの生活、そしてアメリカ文化・社会一般についての話題を掲載することを目的に始めました。諸般の事情により、2014年春から2年半ほど投稿を中止していましたが、ドナルド•トランプ氏の大統領選当選の衝撃で長い冬眠より覚め、ブログを再開することにしました。 ウェスト=イースタン・ディヴァン・オーケストラ(West-Eastern Divan Orchestra)のワークショップと演奏ツアーの様子を追ったドキュメンタリー映画、『ラマラ・コンサート 』を昨晩DVDで観ました。あまりにも感動したので、観た直後にブログを書こうかとも思ったのですが、この映画で描かれていることはそん
今日のホノルル・アドバタイザー紙に、異人種間結婚の統計にかんする記事が載っています。この統計は、ハワイに住んでいる人にとってはとくに驚くことはなにもない(むしろ、日常生活で受ける印象からすると、この数字は予想より低い感じすらする)のですが、アメリカ本土や日本の人にとっては、なかなか興味深いのではないかと思います。 ハワイ先住民と白人植民と大量のアジア移民がまじわって歴史を形成してきたハワイは、もう何十年も、結婚している男女における異人種間結婚の割合がダントツで全米一であり続けてきました。現在では、ハワイで結婚する人々のうち3割近くが異人種間の結婚です。ただしこれは、国勢調査などでつかわれる「人種」カテゴリーを使って「異人種間」と定義されたものなので、たとえばフィリピン系の人と中国系の人が結婚した場合は、同じ「アジア系」同士の結婚とされ「異人種間結婚」には含まれません。このような「異民族間」
今朝の朝日新聞の「ひと」欄に、ピュリツァー賞を受賞した「プロパブリカ」の記者、Sheri Finkの紹介が載っていました。私はプロパブリカについては、ナショナル・パブリック・ラジオのインタビューを聞いたりニューヨーク・タイムズの記事を読んだりして興味を持っていたのですが、プロパブリカのウェブサイトを見てみると、想像していた以上に画期的な試みであることがわかりました。 プロパブリカは、公共性の高い調査報道のために作られた非営利組織で、2年前から記事を発表しています。新聞や雑誌や局といった独自の報道媒体をもたず、プロパブリカの記者が書いた記事はウェブサイトに掲載され、そして既存の印刷媒体やテレビ・ラジオ局などに無料で(!!!)提供されます。資金は財団や個人などからの寄付で成立している非営利組織でありながら、30人以上のフルタイムの専属記者を雇い、そのすべてが長期にわたる調査報道にあたっています
ハワイ大学アメリカ研究学部教授、吉原真里のブログです。『ドット・コム・ラヴァーズーーネットで出会うアメリカの女と男』(中公新書、2008年)刊行を機に、アメリカのインターネット文化や恋愛・結婚・人間関係、また、大学での仕事、ハワイでの生活、そしてアメリカ文化・社会一般についての話題を掲載することを目的に始めました。諸般の事情により、2014年春から2年半ほど投稿を中止していましたが、ドナルド•トランプ氏の大統領選当選の衝撃で長い冬眠より覚め、ブログを再開することにしました。 今日のニューヨーク・タイムズでもっとも多くの読者が知人にメール送信している記事というのが、「幸せな結婚の科学」という記事。それにしても、ニューヨーク・タイムズには、実に見事な頻度でこのような結婚に関する記事が掲載されます。それ自体が、アメリカ社会において結婚や家庭の占める位置を示唆しているような気がします。また、アメリ
18年ぶりの日本での年越しです。大晦日は雑用と原稿書きで過ごしましたが、2009年が終わる寸前になって原稿の一章を書き上げられたのは気分がいいです。1年の初めの364日間もこのくらい生産的だとよかったのですが、ま、いいか。 個人的には、2009年は、クライバーン・コンクールを見学したことと、夏以降を日本で過ごしたということが最大の収穫でした。クライバーン・コンクールについてはこのブログでたくさん報告しましたし、今それについての本を書いているところなので、ここでは繰り返しません。 1991年に渡米して以来、私は毎年夏に日本に帰ってきてはいるのですが、数週間の滞在と実際に住んで生活するのとでは、当然ながら経験することや感じることがまるっきり違います。今回日本に住んでみて、本当に驚くことが多く、逆カルチャーショックの連続の半年間でした。今は、インターネットや各種メディアの発達で物理的にも心理的に
ハワイ大学アメリカ研究学部教授、吉原真里のブログです。『ドット・コム・ラヴァーズーーネットで出会うアメリカの女と男』(中公新書、2008年)刊行を機に、アメリカのインターネット文化や恋愛・結婚・人間関係、また、大学での仕事、ハワイでの生活、そしてアメリカ文化・社会一般についての話題を掲載することを目的に始めました。諸般の事情により、2014年春から2年半ほど投稿を中止していましたが、ドナルド•トランプ氏の大統領選当選の衝撃で長い冬眠より覚め、ブログを再開することにしました。 日本での生活が3ヶ月がたち、例年の数週間の滞在の際に見たり感じたりするのとはずいぶんと違う日本を知るようになりました。驚くこと、考えさせられることがたくさんあり、近くに「逆カルチャーショック・レポート」の続きを書こうと思っていますが、今日はそのなかの一点。女性の地位の低さです。一応ジェンダー研究を専門のひとつにしている
今回の帰国は、政権交代と同時に、裁判員制度の開始とも時期が重なったので、興味深くニュースを見ています。法制度については日本のこともアメリカのこともまったくの専門外なので、わからないことだらけなのですが、裁判についてのニュースを見たり読んだりする範囲では、アメリカの陪審員裁判との違いに驚くことが多いです。 今朝の朝日新聞に掲載された、「判決理由の表現 様変わり」という記事によると、裁判員が加わった裁判の数が増えるにつれ、裁判官が書く判決理由の書き方が、「市民感覚が生かされたことを強調する」「議論の経過や悩んだ様子を紹介する」ような表現に変化してきている、とのこと。この記事で例に挙げられている判決そのものについては、とくに異論はないにしても、この「市民感覚の強調」という点については疑問を感じます。「日々の生活に照らすと」とか「われわれの健全な社会常識に照らして」とか「一般的に抱かれるイメージは
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『Dot Com Lovers』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く