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本稿では「いかにしておいしいビリヤニを作るか」を論じていきます。 先日投稿したレシピの、長い注釈であり、同時に、ある種のカッチビリヤニ論になっています。本稿では、たびたびレシピからの引用をしますので、レシピを未読の方は、ざっと目を通して頂けると、読みやすくなるかもしれません。 ※2018/6/15追記 最新のレシピはこちらです。細かい変更がいろいろあります。 本稿の結論としては、「レシピの通りに作ったほうが良いです」となりますが、さらに一歩進むと、「レシピの通りに作らないでください」となります。なぜかというと、ビリヤニにおいては、米の茹で加減、水分調整、そして火の回り方が重要であり、どれも、環境により大きく変わるからです。 それでは、まずは、ビリヤニとは何か?という話からはじめます。 そもそも、ビリヤニとは 詳しい説明はwikipediaを見て頂けると助かります。要は、カレー味の炊き込みご
ステンレスの食器って、良いですよね。 これがあるだけで、急においしくなります。料理は見た目が9割な気がします。 南インド屋では、3種類のカトリを使っていたので、それらを紹介します。すべてアジアハンターで買えます。勝手に宣伝しているだけで、提携しているわけではありません。呼称や、サイズ、価格などは、すべてアジアハンターのものです。 左から順に、平底極小カトリ、平底特小カトリ、南インド皿(小サイズ)、です。 それぞれについて、述べていきます。 平底カトリ特小サイズ 大きさ:直径7cm 深さ3.4cm 容量125ml 参考価格:1個180円 ミールスとしては、一番使いやすいカトリです。下の写真の左側4つがこの大きさのカトリです。 南インド屋では、ダル・サンバル・ラッサムのミールスの主役3つと、日替わりの左端のカレーを、このカトリに盛り付けていました。 大きさ、容量について 小さく見えて、結構入り
あの、カトリについているシールって、なんとかならないのでしょうか。はがしにくいシールは、車検のシール以外は使用禁止にして欲しいです。 ということで、みなさまお困りの、インド食器のシールのはがし方を紹介します。 アジアハンターでは、直火であぶって、それを乾いた布でふき取るという方法が紹介されています。これでも取れるには取れるのですが、僕はうまくいかなかったので、問題点を挙げてみます。 問題①あつくて危険 ステンレスを直火で熱するので、もちろん熱いです。軍手や、マジックハンドの親分みたいなものでつかんでも良いのですが、ひよわなシティボーイの僕には、ちょっと厳しいです。キーボードをたたくので精いっぱいです。 問題②変色してしまう 金属って、熱すると、焼きが入って色が変わりますよね。おそらくは僕のやり方が下手なのだと思いますが、変色して、しかもシールがはがれない、そして熱い、というミスを繰り返しま
つい30年前くらいのサッカー選手は、試合前にピザを食べたりチキンを食べたり、終わってからも炭酸飲料を飲んだりと、やりたい放題だったそうです。 アーセナルの監督になったムッシュ・ベンゲルはそれを改めた云々。最近のサッカーの世界は、まず走れなければ話にならない、という認識になっているそうで、そのためにも、栄養摂取をふくめた体調管理が厳しくなってきているみたいです。二日酔いでは、そりゃあ走れませんよね。 そこで、飲食業界の話です。 プロの料理人たちが食生活において、たぶん気を付けているであろう3つのことを挙げてみます。 ①味の濃いものに気をつけるようになる 料理人たるもの、常に舌を良い状態に保つべき。とまでは言いませんが、きっと皆さま、サッカー選手よろしく、舌の管理には気を遣っているかと思います。 とくに、味の濃いもので舌が鈍くなることには、気を遣っているはずです。 僕の場合は、珈琲がだめでした
ひとに淹れてもらったチャイがおいしかったので、ざっくりレシピにします。 南インド屋の味とはまた違って、もうすこし優しい味です。南インド屋のは、これ甘すぎじゃない?というぎりぎりを攻めた味なので、飲んでもほっとしないんですよね。 使うスパイスは、シナモン、ナツメグ、黒コショウ、生姜、です。生姜以外のスパイスを、粗めに挽いておきます。今回、ナツメグは粉末を使いました。固形があればそれを使ってください。メースでも大丈夫です。 分量は、シナモン小さじ2、ナツメグ小さじ1、黒コショウ小さじ1/2、というかんじです。生姜は薄切りで4枚ほどです。 小鍋に、牛乳500ml、水300ml、茶葉25ml、砂糖1/3カップを入れて、中火にかけます。焦げ付かないように、ときどきかき混ぜてください。目を離すと吹きこぼすので、iphoneを置いて、鍋に集中することをおすすめします。 沸いて吹きこぼれそうになったら火を
平成28年3月23日、札幌は、雪が降っています。 こういうときにはダルバートが良いですね。寒い時には、ミールスよりダルバートです。 レシピと言うほどのものではありませんが、ネパールのダルの作り方を紹介します。 使う豆は、ブラックウラドダルです。見た目が黒っぽくなって、いかにもネパールっぽいので好きです。豆は、大体なにをつかっても良いみたいです。 ひとカップのブラックウラドダルを、水に浸します。一晩漬けても良いし、二時間くらいでも良いです。まったく浸水させなくても大丈夫です。 圧力なべに、軽く水を切ったウラドダルを入れ、水1.2Lを入れます。けっこうたっぷりです。もし浸水させていない場合は、1.5Lくらい入れても大丈夫です。 ターメリック小さじ1/4とサラダ油ひとたらしを鍋に加えて、強火にかけます。すぐにかき混ぜないと、なべ底にくっつくので気を付けてください。 灰汁が出てきますので、一度すく
南インド料理に、フレッシュカレーリーフは必須です。 というのは、インドに住んでいる人の場合で、日本に住んでいるなら、必須ではない、というのが、今のところの結論です。フレッシュカレーリーフは、必須ではないです。 なぜなら、フレッシュカレーリーフは、 理由①強い香りではないから 理由②入手性が悪いから ただし、例外もあります。①商売として南インド料理を作る場合、②カレーリーフを自家栽培できる場合、③有無を言わさぬ本格派の場合、この三つの場合は、その限りでありません。 理由①強い香りではないから カレーリーフは、その芳香でもって南インド料理の顔となっています。葉をちぎると、ごまのような柑橘のような、そんな香りがします。熱した油に入れても、良い香りがします。ペーストにすると、カレーリーフのにおいが部屋に充満します。 おそらく、大体の南インド料理に投入しても、文句は言われないはずです。絶対に入れちゃ
世界を二元論的に語ってみましょう。 世の中には、男と女がいる、若者と年寄りがいる、東側と西側の陣営がある云々。キノコが好きな人と、キノコが嫌いな人、世の中には二種類の人間がいる、などと、言葉遊びのような表現を、あちこちで見かけます。この言い回しって、だれが始めたんでしょうね。 それでは、酒好きと酒が好きじゃない人、この違いは、世界を二つに割るほどなのか、と言うと、少なくとも、キノコよりは説得力があると思います。 そういう話です。世界はアルコールで二分されていると思うのです。承前です。 大学における、入団テストとしての飲み会 大学に入ってすぐ、酒を飲むことの重要性を悟りました。 クラスの初顔合わせの日に、もう飲み会がありました。札幌の四月は、まだまだ寒いです。めかしこんで春コートを着ているので、なおさら寒いのです。早く帰りたい気持ちでいっぱいでした。 汚い茶髪をパーマにした上級生が、音頭を取
今日のBGMは、酒と泪と男と女です。吉幾三の「酒よ」でもOKです。 酒と言えば、夜、雑踏、男女、ネオン、重たい扉を開けると小洒落たバー、紫煙、口紅、終電、男と女、です。ざっくりいうと、酒と言えば、男と女です。 そこで、下戸の、男と女事情を書いていこうと思います。 初めに、僕の飲酒量を書いておきます。 ビールなら、二口目くらいでもう酔いが回り、動悸、息切れ、めまい、頭痛、がはじまります。中ジョッキ二杯を飲めばもう限界で、その日は、朝方まで水を飲んで塩をなめて吐きはしないけど、トイレとベッドを往復するはめになります。不思議と、吐いたことも二日酔いになったこともありません。なので、普段の生活では、全く飲みません。 そういうかんじです。本題に入ります。 酒を飲まないと男と女がないと気がついたのは、大学に入ってからのことです。 いえ、違いますね。厳密に言うと、中高生のころもありました。 中学生くらい
インド料理と言えば、漠然と、手で食べるもの、という印象があるかと思います。 葉っぱの前に座って、片手でカレーを口に運ぶ図は、一度くらいどこかで見たことはありませんか。それはまさに、南インドの風景です。そのイメージの中の男性は、たぶん頭にターバンを巻いていて、ひげも蓄えていて、もしかすると白い服を着ているかもしれませんね。怪しい音楽も流れています。もちろん豚肉は食べません。 すみません。これはイメージが混ざっています。ハラキリゲイシャの世界です。みんな五重塔に住んでいると思っている類の話です。 おそらく、そのイメージの男性は、ムスリムです。手で食べる南インドの男性は、どちらかと言うと、ヒンディーです。まあ、ざっくりいうと、インド人で合ってるんですけどね。 お客さんとして来ていたインド人は、友達同士だと手で食べて、デートの時はスプーンで食べているのを目撃しました。たまたまかもしれませんが、わか
世は肉ブームみたいですね。 世の中のざっくりとした流れとして、たしか20世紀はじめくらいに、アメリカのどこかの団体がこういうことを言い出しました。詳しい人がいたら訂正してください。『脂肪の歴史』という本に依拠しています。 肥満とか心筋梗塞とか脳卒中とかそういうのは、肉たっぷり、バターたっぷり牛脂たっぷり、の食事のせいなんだ、だから、肉を減らして、ヘルシーな生活をおくるべき、と。バターよりマーガリン、というのも、この流れです。だから、これはアメリカではありませんが、バターでなくラードを練りこんだポークパイなんかは、隅に追いやられます。マクドナルドも、植物油で揚げるようになります。(フライドポテトに関してはちょっと話が違うみたいです) そういう流れがしばらく続います。いまでも、日本でヘルシーと言えば、肉や油が少なくて、野菜が多い食べ物を指すことを見ても、この、ヘルシーな食事が健康的、という考え
Tomato pachadi トマトを、マスタード風味のココナッツぺ―ストでさっと煮たものです。ケララっぽい料理です。 マスタードの辛みがアクセントになっています。トマトの赤、ココナッツの白、カレーリーフの緑と、見た目も良いので、ミールスとしてずらっと並べた時に、写真うつりがよくなることが期待できます。 パチャディとは何ぞや、という方は、まずはこちらのコラムをご覧ください。 動画もありますので、見てイメージをつかんでください。 材料と手順 (4人分) ●トマト——中サイズ1個 (1.5cmの角切り) ●ペースト用材料(ミキサーで滑らかなペーストにする) ○ココナッツシュレッド——1cup ○ヨーグルト——1cup ○青唐辛子——1本 ○マスタードシード——小さじ1 ●塩——小さじ1/2 ●テンパリング用 ○サラダ油——大さじ1/2 ○マスタードシード——小さじ1/4 ○カレーリーフ——6枚
おいしいウィスキーは、本当においしいですよね。 前のコラムで、食べる人とお金を払う人が違う贈答用のお菓子は、高いわりにおいしくない、という話をしましたが、ウィスキーやブランデーも、その類かもしれません。 30年もの40年ものになると、贈答用の匂いがしてきます。 まさにそういう、贈答用としてお金を使った話です。しかも社内での手土産として。 会社勤めをはじめて半年ほどのことです。東京の10月は暖かいんですね。 まだ新入社員は、文字通り新入り扱いされるのですが、営業配属だった僕は、すでに顧客を持っていました。ちゃんとサラリーマンをしていました。 そこで、海外研修として一か月の海外研修です。顧客はどうするんだ、と思いますが、研修なので仕方がありません。3人目の子供が生まれたばかりの栗本さんに、仕事を丸投げします。すまんね。 行く先は、東南アジアの工場です。やった、パクチーだ!と小躍りする気分なので
先日に続いてコリアンダーです。今度はシードなので、つぶつぶの方です。 コリアンダーシードを挽けばコリアンダーパウダーになるのですが、これがなかなか、別物なのです。基本的にインド料理では、コリアンダーパウダーを、コリアンダーシードで挽いたもので代替することは、おすすめできません。 なぜなら、コリアンダーシードは、華やかな香りがするからです。 コリアンダーパウダーは、まえのコラムで述べたように、味も香りも、するんだかしないんだか、という釈然としない味で、レシピを書く方もそれを前提としているので、そこに、華やかな香りのコリアンダーシードを挽いたものを入れると、主張が強すぎます。自分で挽いて、それをしばらく放置して香りが抜けてきたのを使えばよいのかもしれませんが、なんだかそれもむなしいですね。 それで、コリアンダーシードは何に使うかというと、ミックススパイスを作るときに良く使います。ガラムマサラや
コリアンダーパウダーって、いまだにどんな味なのだか、釈然としません。 いや、とても重要なスパイスだし、いわゆるカレーらしさを構成するものの一つなのですが、時々、これって、使わなくても良いんじゃないかな、と思うことがあります。 東海林さだおの丸かじりシリーズでも、はんぺんとか、そういう地味なものを取り上げるときには「これで一本書けるのだろうか」という不安を、そのまま正直に書いてしまっています。いま、そういう心境です。東京にいるときにマヤバザールで買ったコリアンダーパウダーが、ほとんど使われないまま、先日発見されました。僕は、あんまり使わないんですよね。と言うより、南インドの、とくにあっさりしたミールスでは、あまり使いません。 コリアンダーパウダーは、ノンベジのカレーに使うことが多い印象です。玉ねぎとニンニク生姜を炒めて、そこにターメリック、チリパウダー、コリアンダーパウダーを入れるのは、典型
チリパウダーとは、赤唐辛子粉のことです。一味です。 チリコンカンに使うチリパウダーというミックススパイスもありますが、あれとは別です。 チリパウダーといえば、辛みのスパイスなのですが、それだけでなく、風味と色も重要です。唐辛子のうまみに関しては、ためしてガッテンでもやっていましたが、まさにそうなのです。 インド料理と言えばチリパウダー チリパウダーは、大好きです。最重要スパイスのひとつだと思っています。 インド料理には無くてはならない、と言いたいところですが、唐辛子は南アメリカ原産なので、たぶんコロンブスとかが運んで来るまでは、辛くない料理を食べていたんですね。韓国に運んだのもおそらくコロンブスです。いや、マルコポーロだったかもしれません。 南インド屋に来てくださっていた、ある変わったおじさんは、インドの家庭で、バラモン階級の人たちと、玉ねぎニンニクはおろか、チリパウダーも使わない、それは
パオバジ Pav bhaji パンにもカレーは合うんですね。 いかにもストリートフードなこのパオバジの作り方を、ざっくりと紹介します。きっちり量って作るとインド人に笑われそうなので、ざっくり作って、がつがつ食べましょう。 ちなみに、ぜんぜん南インドではありませんので、悪しからず。 材料と手順 野菜を煮ます。最終的にどろどろにしたいので、圧力なべを使うと早いです。 今回は、じゃが芋3個、人参1/4、いんげんひとつかみ、カリフラワー適当です。水を入れて、圧力なべで10分ほど煮ます。 じゃが芋さえ入っていれば、あとは何を入れても良いと思います。グリーンピースなんかも良いですね。バランスとしては、じゃが芋が一番多ければ、あとは何でもよいです。 野菜を煮ている間に、ほかの準備をします。 まずはパオバジマサラを作ります。市販のものもありますね。 クミン小さじ2、コリアンダー小さじ2、ホールチリ4本、ブ
南インド料理を作るうえで、あった方が良い3つの道具について、解説をしていきます。 3つというのは、ミキサー、スパイスミル、圧力鍋、です。包丁や鍋についてはこちらのコラムでも書いてありますので、ぜひ読んでください。 ①ミキサーについて 料理好きであればミキサーは持ってると良いかと思います。南インド料理でもよく使います。初めに用途を示して、そのあと、おすすめの製品を紹介します。 ミキサーの用途 パワーの必要性を昇順に並べています。一番上が一番柔らかいものです。一応Levelで分けましたが、これは目安と考えてください。一番安いミキサーでもワダは作れますし、逆に、バイタミックスでもワダは作れない、とも言えます。 Level 1 小型ミキサーでもなんとかなる ・トマトや玉ねぎを炒めたもののペースト(チキンカレーなど) ・ニンニクと生姜のペースト ・ゆでた野菜のペースト ・チャイ用の生姜とスパイスのペ
おいしい店は続かない、と言ったのは誰だったでしょうか。長続きするのは、まあまあ、そこそこ、という店なのですね。統計的なデータは見たことがありませんが。 そこで、いきなりステーキです。繁盛していました。おいしかったですし、長続きしてほしいと思います。 けれど、5年後もこの店が流行っているかと言えば、そんなことはなさそうな気がします。 単純に、5年後には飽きられる、という話だけではありません。もっと広く、皿の中に資源を集中させた店の危うさを感じました。 少なくとも札幌南店からは、色々な意味で、危うい印象を受けました。それが、どう危うかったのかを述べていきます。 ①原価が高くて危うい いきなりステーキは、原価率の高さを売りにしているみたいですね。60%から70%くらいとかなんとか。だから、立ち食いにして、どんどんお客さんを入れて、利益を出しているそうです。 食べる方としては、あの値段で肉心を満足
どうもインド人でーす、と電話をかけてくるお客さんがいました。 日本語をべらべら喋って、ニックと名乗っている、あやしいインド人です。彼はボンベイの出身と言っていました。ムンバイでなく、ボンベイというのは、世代によるのでしょうか。僕も近くにあるイオンを、ついダイエーと呼んでしまいます。 平日の夜にたまに出していたチキンビリヤニを、ニックは、うまいうまいと言って食べていました。「おにいちゃん、ねえおにいちゃん、ビリヤニの大事なこと、わかる?これこれ。フライドオニオン。これがビリヤニで大事なの」。いつも声が大きいです。 ビリヤニにフライドオニオンが大事、そうでもないんじゃないかなあ、と個人的には思うのですが、たしかにフライドオニオンはおいしいです。玉ねぎのおいしさを濃縮したうまさです。これにバスマティライスの匂いがまざると、一気にビリヤニの匂いになります。 玉ねぎはおいしいのですが、生の玉ねぎは、
ふたつ上の兄は、朝ごはんに、よく納豆と生卵をたべていました。 いつも卵は、ふたつでした。「あ、双子だったの?」「うん、今日も双子だった」。 体が大きいからたくさん食べるのですね。納豆もいつもふたパック食べていましたし、マルちゃんのあの三玉入りの焼きそばは、三玉が最低単位である、というのが、兄弟間での不文律でした。「いくつ食べる?」「2つ!」「ってことは、6パックね。まさか2パックじゃないよね」「……いえ、ひとつでお願いします」ということて、二人で6パック分焼くのです。 僕は生卵が苦手なので、もっぱら目玉焼きです。鉄のフライパンが一番です。普段はステンレスの鍋を使っていて、それはそれで使いやすいのですが、この小さめのフライパンと中華鍋があると生活が幸せになります。 この鉄鍋で焼いた目玉焼きはおいしいです。焼き目がきつね色になることを、メイラード反応というようです。たんぱく質やアミノ酸が熱で変
高価なスパイスと言えば、サフランが一番で、そのあとに、カルダモン、クローブ、ブラックペッパー、と続いて、あとは大体同じです。あ、ナツメグ、メース、ブラウンカルダモン、スターアニスあたりも高いですね。使用頻度が低いものでどうも。 サフランは1グラムあたり500円くらいするので、重量比では圧倒的に高価なのですが、デザートやビリヤニくらいにしか使わないので、あまり減りません。それに比べると、カルダモン、クローブ、ブラックペッパー、はよく使うので、高いなあ、というかんじがします。 カルダモンの話で、まず価格の話からはじめるくらい、カルダモンは、ちょっと良いスパイスです。高貴な香りがしますよね。スパイスの女王と呼ばれるとか何とか。 ところで、Jupiterとかで売っているビン詰めのスパイスって、なんであんなに高いんでしょうね。クミンが30gで500円とか、平気でします。ひゃー高い。でもビンはお洒落。
ビリヤニのレシピその2です。 以前公開したビリヤニのレシピを改良し、4人分までなら、ひと鍋で炊けるようにしましたので、インドの食堂よろしく、大量に食べたい方以外は、こちらのレシピを使ってください。 一番の変更点は、米を茹でるときのお湯の量です。これで、米の食感が大きく変わります。煮崩れにくくなります。 ということで、動画もありますので、まずはご覧の上、レシピに取り掛かってください。 ラムビリヤニってどんな味? 見た目としては、米の一粒一粒が、のびのびしていれば、成功です。水っぽくなったり、べちゃっとしたり、硬かったりしてはいけません。米の食感は、日本米とは違い、ふわ、ぱらっとしています。 米、グレイビー、サフランの、三色が斑になっています。 バスマティライスと、華やかなスパイスが香ります。他の南インド屋の料理とは、一線を画します。 肉にはしっかりと塩味がついており、米には薄く塩味がつきます
安いのは、嬉しいです。マクドナルドや牛丼戦争に辟易する世相を鑑みると、昔ほどではないのかもしれませんが、それでも、安さの魅力は変わっていません。 それが、もしかしたら、値上げしたら喜ばれるような時代になるかもしれないと、卵を見て考えています。 卵が変わった2016年 目玉焼きが好きで、朝に昼に、よく食べています。卵ってひとケース10個入りなので、ひとりで一度に3個、店員Aの分も焼いたら6個で、あっという間になくなります。 たしか2016年の秋くらいからか、売っている卵が全体的に小さくなって、殻も薄くなりましたよね。PG卵モーニング、という卵が好きでお店でも使っていたのですが、めっきり小さくなって、殻が薄くなって、不揃いになったので、違う銘柄に替えてしまいました。味がばらつくのを、飲食店をやる人は嫌がるものです。 規定重量、何グラムから何グラムまで、というのがケースに書いてあって、ちょっとこ
体調が悪い時にも、料理をしなければいけないことはあります。 中止できるならそれが一番ですが、人を集めたホームパーティや、飲食店としてやっていれば、そんなわけにもいきません。 そんな時に、どんな風にして料理に取り組めばよいかを述べていきます。まず第一に、風邪をひいているときは、衛生上、料理をしてはいけません。 当たり前です。飲食店の厨房に立つなんてもってのほかです。幸い、南インド屋では、そういう意味で体調が悪いことは、二年間、一度もありませんでした。でもまあ、いろいろあるんですね。 大学時代のことです。はじめてのアルバイト、しかも深夜のコンビニ、働き始めてまだ二週間、そして初めての失恋、という状態での10時間は、非常につらかったです。今思えば、なんでもないことなんですけどね。まあ、そういうこともあります。 そういう、いろいろあって、風邪ではないけど心身の状態が悪い時、こんな風に料理に取り組ん
厨房に立っていた時期は、お褒めの言葉を頂くこともありました。そして、褒められたときこそ、気をつけるようにしていました。今もそうです。 ひとに褒められると嬉しいですが、本当は、あまり褒められるのが好きでありません。 褒められるのが好きでない理由は、三つあります。 大したものを作っていないから、ひとは本当のことを言わないから、そして、自分で自分を褒めるのが一番の原動力だから、という三つです。 ある程度の普遍性をもつことだと思うので、長々と述べていきます。 理由①大したものを作っていないから プロって、すごいと思います。 プロとは何ぞや、と考えた時、もしお金をもらったらそれでプロと自称しても良いのなら、僕は料理のプロになりますし、先月、ブログ内でのamazonの広告で50円くらいが計上されたので、きっとブログのプロ、つまりプロブロガーなのだと思います。燦然と輝く、プロの料理人兼プロブロガー。 言
ポテトロースト Potato Roast(英) Urulai kilangu varuval(タミル) ごはんにも合うし、きっとお酒にも合う、ポテトローストです。ポテトローストというと、ケララ州とタミル・ナドゥ州を連想しますが、このレシピは、どちらかというとタミル寄りです。厳密ではありませんが、そんなかんじです。フェンネルを使っている点、よりカラッと仕上げているところが、タミルらしいです。 ミールスの中の一品としても良いのですが、そのまま一品料理としても使えそうな、みんな大好きな味です。南インド屋で出していたときは、大量に作らなければいけない都合上、下茹でしたポテトを、油とスパイスで和えるように作っていましたが、こちらのほうが本式です。里芋、ヤム芋、など、ほかの芋類でも同じように作れます。 ポリヤルとは、高温でローストしている点が、違います。また、普通はpotato roastにはココナッ
南インド屋の調理担当である店員Bは、素人に毛が生えた程度です。 それでも、どうやったらおいしいミールスを作れますか?という質問を受けることがあります。 「コストをかける」こと、だと思います。 以上、本稿終わり、ではあんまりなので、もう少し続けます。今回は、料理指南、といった一般論になりそうですので、がちがちのインド料理好きの方には物足りないかもしれません。 とくに修行らしい修行をせずに厨房に立っている南インド屋店員Bが、お客様からお金を頂戴するものを作ることができているのは、その一点によります。広い意味での、コストです。決して、特殊な修行の成果ではありません。 本稿の結論は、このようになります。 「包丁まな板鍋食器にコストをかけ、材料にコストをかけ、手間をかけることと練習する、二つの意味での時間のコストをかければ、たぶん素人に毛が生えます。」 それでは、これをねっちりと語っていきます。どう
2017年1月2日の営業をもって、南インド屋は、店舗での営業を終えました。 そこで、いわゆる店主のこだわりを、語ろうと思います。このような章立てで、南インド屋について語っていきます。 南インド屋の基本方針 メニュー構成、価格について オペレーション、運用方法について 味について まとめると、このような内容になります。 「自分で食べておいしいものを、という基本方針から、ミールスを中心とした簡素なメニュー構成がおのずと決まりました。オペレーション、運用方法についても、自分が喜んで食べられるよう、作り置きはせず、出来るだけ冷凍野菜を使わずに作ったものを提供し、おなか一杯になる店を目指しました。」 お暇な方は、この内容を、ねっちりと語っていきますので、お付き合いください。 はじめに と、その前に、なんで今更語るの、という尤もな疑問に答えなければいけません。なぜって、売り物についてべらべらしゃべるの
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