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衆院選
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音楽プロデューサー牧村憲一、マスヤマコムによる「良質の音楽を届ける」ことを目的とした音楽制作プロジェクト「music is music」。 こちらで定期的に行われているレクチャーシリーズに、本サイトでもおなじみ細馬宏通さんが登壇されました。 今回のお題はズバリ「デヴィッド・ボウイ論」。 彼の初期の名曲である『STARMAN』と『Life on Mars?』の2曲を取り上げ、摩訶不思議な歌詞の世界をひもときます。 これまでなんとなく曲を聴き流していたという人も、この解釈を知ると、曲の印象がガラリと変わるかもしれません。 今日は90分間デヴィッド・ボウイの話をしようと思って来ました。 僕は割と1曲をネチネチと考えるタイプなので、デヴィッド・ボウイの人生などの話にはならないかと思います。少なくとも2曲分の解説をやろうと思っていて、ひとつは『STARMAN』、もうひとつは『Life on Mars
2016年のグラミー賞はテイラー・スウィフトが3冠を達成しました。10年前の2006年にデビューした頃は、カントリー歌手として、バンジョーやスチールギターを多用する落ちついたカントリー・ロック調の曲を歌っていた彼女は、この数年、カントリーの枠にこだわらずにさまざまな曲調のポップスをヒットさせ続け、いまや全米を代表するポップス歌手となりました。 今回取り上げるのは、そのテイラー・スウィフトの少し以前の曲、「私たちは絶対に絶対にヨリを戻さない We are never ever getting back together」(2012)です。グラミー賞の対象となった『1989』を経過したいま改めてきくと、ずいぶんとかわいらしい曲に感じられますが、それをあえて取り上げる理由の一つは、タイトルの長さにあります。 洋楽の邦題には長いもの短いもの、いろいろありますが、テイラー・スウィフトの「私たちは絶対
この連載では、複数の人々がうたう歌を中心に取り上げてきたのですが、今回は、ある意味でひときわ規模の大きい大合唱曲を取り上げたいと思います。それは、クイーンの「We will rock you」です。 わたしが最初にこの曲をきいた10代の頃は、洋楽のことばにあまり耳を傾けてはいませんでした。細かい意味などわからなくとも、曲の雰囲気さえきけば真意はつかめる、そう思っていたのです。「伝説のチャンピオン」とともにリリースされたこの曲の印象といえば、とにかくフレディ・マーキュリーがなにやら威勢のことをいろいろ言って、最後に「We will, we will rock you!」とメンバー全員が声を合わせて歌う、というものでした。フレディの歌う内容はよくわかりませんでしたが、最後のフレーズから想像するに、それは「おれたちのロックンロールといかしたギターでお前らの魂を震わせてやる!」とかなんとか言ってる
こんにちは。 ずいぶんご無沙汰してました。 ご無沙汰している間に何をしていたかというと、今をときめく「マッドマックス 怒りのデス・ロード」を見てきたのです。見てすぐに見たくなって、翌日も観に行きました。いやあ、マッドマックス怒り、すばらしい。映像も音もすばらしい。しかし、何といっても、ことばがすばらしい。とにかく台詞のあちこちが立っている。まるで2時間にわたる音楽付きのリリックをきいているみたいだ。なんて日だ。なんてラブリーな日だ。 そんなわけで、今回取り上げるのは「マッドマックス 怒りのデス・ロード」という「うた」です。 「マッドマックス 怒りのデス・ロード」は、いきなり名乗りから始まります。「名前はマックス。世界は火と血。」ここで、「マックス」という名前は「マッド・マックス」という威勢のよいタイトルからは切り離されて、まるでタロウやヒロシのような、ごくありふれた名前として響いています。
うたのしくみ Season2 第7回 ロボットをうたう 唐突ですが、ロボットの歌、というと何を思い出しますか? 私の場合は、いささか古くて恐縮ですが、『ロボット・マーチ』です。これはTVアニメ「鉄腕アトム」が放映された当時、1964年に発売されたソノシートに入っていた曲で、たぶんアニメの中でもたまに流れてたんじゃないかな(うろ覚えですが)。歌っていたのは上高田少年合唱団。幼稚園にあがる前の私は、彼らの声を、子ども、というより、ちょっと年上のお兄さんの声という感じできいていました。未来のことを歌っているお兄さん。ところが、そのお兄さんたちが歌っていた未来は、「科学の子」を褒め称える明るい主題歌とは違って、なんともぎくしゃくしたものでした。 ロボットまえへ ドンドコドンドンドン ロボットあとへ ペッペケペッペッペ ロボットすすめ ランララランランラン 気はやさしくて 力もちさ のまず くわず
うたのしくみ Season2 第6回 9月の星と雲 –アース・ウィンド&ファイヤー『セプテンバー』– 芥子色のシャツを追いかけているうちに、9月も深まってまいりました。9月といえばセプテンバー。セプテンバーといえばバーディヤー! というわけで、今回は、アース・ウィンド&ファイヤー(EW&F)の『セプテンバー』(1978)を取り上げます。もう何百回きいたかわからない、『セプテンバー』大好きなんですよ。いやう! などと悦に入ってたわたしは、どれ書く前に下調べでも、とネットを検索して一気に沸騰したのです。「あの歌は本当は12月の歌だから、9月にかけるのはまちがい」。 なんだとう! ちぇっ、せっかくいい気分で9月だったのに、なんでえなんでえ、何が12月でい。この歌は誰が何と言おうと断固、9月の歌なんだぜ! …と、ムカついてはみたものの、なるほどセプテンバーの歌詞には、確かにこんな一節があるのです。
うたのしくみ Season2 第5回 コーラスの夜 –ドナルド・フェイゲン『ナイトフライ』– ああ、夏もあっという間に終わる。細馬です。こんにちは。 この夏もたくさん本を読みました。その中でもいっとうおもしろく、また考えさせられたのが、冨田恵一「ナイトフライ 録音芸術の作法と鑑賞法」(DU BOOKS)です。 この本は、ドナルド・フェイゲンが1982年に出したソロ・アルバム「ナイトフライ」一枚のみについて、その録音と編集がいかに行われたかについて、緻密に論考を重ねていくというものです。その論考によって、いままでひとつながりのプレイだと思っていたものが、いかに徹底的に考え抜かれて編集された産物だったかが次々と明らかにされていく。分析の解像度はとんでもなく高く、わたしは、かつて毎日のようにきいて、もうすっかり知っているつもりでいたこのアルバムを、この本を片手に、まるで初めてきくようにきき直すこ
うたのしくみ Season2 第4回 ABBAは何人いるのか? –『ダンシング・クイーン』– こんにちは。細馬です。Season 2ではもっぱら、歌における複数の声のあり方を考えているのですが、今回とりあげるのはABBAの『ダンシング・クイーン』(1976)です。 この曲については、昨年の8月、安田謙一さんとNHK FM番組『しりすぎてるうた』で50分かけてお話したのですが(この番組、2014年夏もまたやります http://www4.nhk.or.jp/P3227/26/)、この「うたのしくみ」では番組では触れなかったことも含めて、改めてこの曲について考えてみようと思います。 その前に、二つほどクイズを。 ・ABBAは何人組でしょう? ・メンバーの名前を知っているだけあげて下さい。 ・『ダンシング・クイーン』の歌い出しは何でしょう? 正解はジャケット写真のあとで。 では答えを。最初の問題
大江健三郎を読む女たち 000 マーちゃんにみちびかれて 大江健三郎が好きです。あんまり好きなもので、いつか大江健三郎について何かを書いてみたいとずっと思っていました。ずいぶんと長いことあたためてきた企画です。あたためてきた、といっても、特になにか行動を起こすでもなく、日々の暮らしに追われる中で、ふと思い出しては「なにか書いたら面白いだろうな…」と、ボンヤリ考えているだけで気がすんでしまうといった具合でした。 大江健三郎の小説の好きな理由はいろいろあるのですが、ひとつあげるなら、大江が描く女たちが好きです。ならば、それについて書くのがいいのではないか、というのが、ここ10数年ほどボンヤリ考えているうちに、私の中でなんとなくまとまってきたことです。 そうなると、まっさきに思いあたるのが、マーちゃんです。マーちゃんというのは、大江が描く女たちのひとりで、大江健三郎の娘がモデルになっています。マ
うたのしくみ Season2 第3回 二つの声の物語 — キリンジ『悪玉』 – さて、前の二回は男女のデュエットについて話したのですが、男女に限らず、複数で歌うということには、必ず「いつ、どちらが(あるいは両方が)歌うのか?」という問題がつきまといます。今回は、この問題を別の角度から考えるべく、あるバンドを取り上げようと思います。それは、キリンジです。 キリンジは1996年から、堀込高樹・堀込泰行兄弟を中心とするバンドとして活躍し、2013年からは堀込高樹がバンド編成の新生KIRINJIを引き継ぎ、堀込泰行が単独で活動を始めました。 二人の歌声は似ていますが、ごく主観的にその特徴を書くと、堀込泰行の声はより芯があって広いところで響くようであり、一方、堀込高樹の声にはくぐもった粘りがあり、より密室的な感じがします。 兄弟時代のキリンジでは、多くの曲で堀込泰行がリード・ボーカルをとっていること
連載開始予告&ポールベッドイン記念 「ポール・マッカートニーを想像してごらん」プレ連載予告編 こんにちは!ハロー!~ 大変な事になっておりますね~、ポールさん!。 いや、ホント、ゲロゲリ棒でも誰かにくらったのか? と思うような、ある意味「さすが!元ビートルズ!誰も真似出来ない」としか 言えないような事態(2014年5月23日時点で) になっております。 今、この時間この日本で我が手が届くような、山手線とかに乗れば 行けそうな場所で「ポール・マッカートニーがベッドに釘付け」 という状況を悲しみつつ そして「やる事がでかい!」と感激しつつ、 その「でかい感じ」に反比例して「小さい感じ」 でポール・マッカートニーについて 今回、連載を始める事になりました。 (ちなみに私、今回のコンサート行く予定はありませんでした。 その深~いような浅い理由はこれから始まる連載で書く予定です) あ、初めまして。
うたのしくみ Season2 第1回 二人でやり遂げる歌「とびら開けて」 ディズニーのアニメーション『アナと雪の女王』は、物語や映像もさることながら、その歌の魅力によって大ヒットとなりました。最近では、ついにシング・アロング版を上映する館まで現れ、映画館内大合唱という事態まで発生しています。 中でも興味深いナンバーが「とびら開けて Love is an open door」(作詞:クリスティン・アンダーソン=ロペス;作曲:ロバート・ロペス;歌:クリステン・ベル&サンティノ・フォンタナ/日本語版:神田沙也加, 津田英佑;訳:高橋知伽江)です。 物語の前半に登場するこの曲は、主人公の一人である王女アナと、彼女の国のパーティーに訪れた南国の王子ハンスとが恋に落ち、プロポーズにいたる歌。ジャクソン5を思わせる軽妙な曲調のデュエットですが、その軽さとは裏腹に、なかなかの難曲です。早口で跳躍するメロデ
Q:脳は主語が誰かを識別できない? の巻 『先日、ネットで『脳は主語が誰かを識別できない』という趣旨の記事を見かけました。本当でしょうか?意味合いとしては、たとえばSNSなどで垂れ流されるネガティブな発言を読んでいるとき、それが他人が言ったことであれ、そのネガティブな気持ちを読むことと、自分がそう思ったということの違いを、脳は判断できない、というような話だったかと思います。これって本当のことですか? 本当だとしたらSNSは結構危険だなと思うのですが。」 おはようからおやすみまで、暮らしを見つめているのはライオンですが、おはようからおやすみまで、そしておやすみからおはようまで、我々の暮らしのほとんどを司っているのは脳です。百獣の王ライオンに見つめられながら、淡々と、ほぼ休まずに僕らを支えてくれる脳さん。そんな脳さんが主語を識別できないって!?そんなはずはありません。だって、僕らは主語を識別で
ある時は大学で身体動作の研究者。ある時はバンド「かえる目」のボーカリスト。 またある時はえーとパノラマや立体視や絵はがきについてめちゃくちゃ詳しいおっさん! かえるさん=細馬宏通さんの待望の連載です! ( 第1回から読む ) 歌のしくみ 第17回 感電する足 そういえばもう17回めだというのに、この連載で肝心なジャンルを一つ取り上げ損ねていたのに気づきました。それは「ロックンロール」。 ロックンロールを取り上げるとしたら誰がいいだろう? プレスリー? アイク・ターナー? ビル・ヘイリー? バディ・ホリー? いくつものビデオクリップを見直すうちに、突然、もうこの人しかいない、とひらめきました。 1965年に彼がベルギーのテレビ番組に出演したビデオを見て、もう断然決めたのです。このビデオの中で彼の足は明らかに、ロックンロールに感電している。どんな風に? まずは見てみましょう。 チャック・ベ
第24回 同時に起こるとわかること 【A】 最近、仕事場の周辺で様々な工事が増えている。年度末が近く納期が間に合わないのか、昼も夜もお構いなしで工事の音が鳴り響く。オフィスの中では窓が閉まっているのでそこまで音は気にならないのだが、トイレは窓を開けているため、外の音がストレートに入って来る。 そんな職場のトイレで、手を洗おうと蛇口をひねったその時だ。急に窓から「ズゴゴゴゴゴゴゴゴ」とドリルで穴を開ける工事の音がすごい音量で鳴り出したので、ビックリして思わず窓の外を見てしまった。 私は、その工事の音量に驚いたのでは無い。目の前で蛇口をひねって水が出るタイミングと、音が鳴るタイミングが一致していたため、私が蛇口をひねってドリルの音を鳴らしたように、一瞬錯覚してしまったからだ。 それは、完璧と言っていいほどのタイミングであった。もちろん、蛇口とドリルは全く関係が無い。しかし、ただタイミングが一致
Q:ギターを弾きたいとなんども思ってきたけれど、毎回挫折してしまう の巻 『ギターを弾きたいとなんども思ってきたけれど、毎回挫折してしまう。 どうしたらいいんでしょう?』 僕がもし根性系のこわい先輩だったら、もしくはこの記事がゆとり教育ディスみたいな傾向のものだったら、間違いなく「つべこべ言わずに練習しろ」と言っているでしょう。僕がもしハードボイルド作家だったら「とりあえずソープに行け」と言っているでしょう。でも僕はどれでもありません。そして、毎回挫折をしてしまう素直さがむしろ愛おしいです。自分含め、己に甘い人が大好きです。そんな人でもひょっとしたらギターが弾けるようになるかもしれない、そんなややロジカルでややこじつけなニューメソッドを考えましょう。 1.効率的な練習方法で、なる早上達 a) 記憶のメカニズムでミラクルを起こす 何かを身につける、ということは新しい記憶を身につけるとも言い換
生き方のPROに聞くインタビューシリーズの始まりです! 生き方のPROって何? それはインタビューを読めばわかります。PROとしか! 1.やなせ流・楽しく生きるコツ —— やなせさんはマンガや絵本はもちろん、シナリオや作詞を手がけたり、歌手デビューしたり、パーティーをプロデュースしたりと、幅広く活躍されていますよね。私たちはヒマつぶしサイトを運営してるので、そんなふうに毎日を楽しく生きるコツを教えてほしいんです。 やなせ:そうだねえ、要するに僕は一芸に秀でていないのでね。あれやこれやとやって、どれでもトップにはならないんだけど、何とかこの世の中を暮らしてきた(註1)ということですね。僕はほとんど悲観しないというか、暗いほうに考えないんです。たとえば病気をすると「これは何かネタに使えるかな」と思うし。病院に入ってみると、医者やナースの激務みたいに、いろいろなことが分かる。それが興味の対象にな
Q:別れた恋人をネットでもう見たくない の巻 はじめまして、星野概念です。とある「浅草会」なるライブの後、伊藤ガビンさんとお隣の席で純レバ丼を食べながら、「実は精神科医でして、、」なんてお話をしていたら、まさかのMODERN FARTで物を書かせて頂けることになりました。やったぁ!!さながらシンデレラストーリーです。全く予想もしていませんでしたし、自分にとってはとても嬉しい、サプライズなお話でした。こういう予期しない嬉しいことがあったといういことは、その時僕の脳の報酬系ではドーパミンがドワーーっと。。。。 おっと。思わず本題的な部分が染み出してきてしまいました。 さて、今回のざっくりしたテーマですが、ガビンさんとお話させて頂いたところ、「お悩み相談室」ということになりました。そこで、僕としては、普段から日中の半分くらいは脳とか心とかに向き合っているつもりなので、そこを生かして、ややロジカル
第19回 視覚的エントロピー 【A】 最近は道に落ちているゴミが本当に減ったと実感する。これは、人々のモラルが向上したというよりも、定期的に道の清掃にコストをかけているということなのだろう。 普段から落ちているゴミを減らして綺麗にしておくことは、新しくゴミを棄てる心理的抵抗感を生む。綺麗にし続けていくことが、教育や法律によって人々のモラルを高めたり縛り付けるよりも、低コストで確実に「なんとなくゴミを棄て難いな」という気持ちを生むことができそうだ。 今朝も通勤中に、妙な物が道の端に並べられていたのを見つけた。道に棄てられていたとおぼしき空き缶やペットボトルが、整理整頓されて並べられている。 ゴミというのは説明するまでもなく、私たちは普段「汚い」というイメージを持っている。道に棄てられていたとなると尚更だ。 しかし、私はこの整理整頓されたゴミを見た瞬間に、「美しい」と感じてしまった。ただ配列を
……と、ここまで書いておいて、上の本文をすらすらをお読みいただいた方もたくさん居ると思うんですけども、実はこれ、なぞられた文字なんですねー。テキストじゃなくて画像なんですよこれがー。文字をひとつひとつ丁寧に見て、なぞられ書かれたテキスト風の画像、なんです。 ヒラギノをなぞっているのでMacintoshで見てる方にはなんとなく自然に、Windowsの場合はちょっと違和感ありつつも読み進んじゃったんじゃないかと思います。ちょっとクラクラしませんか? 僕は相当してます。どうしてクラクラしてるか、というのを今回は書いていこうと思ってます。 文字なぞり部の部長、佐久間さんはこれまであらゆる文字をなぞっておりまして、それらは文字なぞり部のTumblrなんかにまとまってるので見てもらうといいかと思います。で、これら一連の文字なぞりはトレペにペンで書かれていて、この仕上りを見ると「すげー! 手書きでここま
tofubeats さんのNo.1 feat.G.RINAのミュージック・クリップが公開されました。いやあ、すばらしいですね。よさがある。 すばらしい、すばらしい、あー、すばらしいですなあ、と思いました。しかしまあこの「よさ」を説明するのは難しいなあ。みんなよいとしか言いようがなく。 「スーパースローってなんて気持ちいいんだろう」 「色合いきれい」 確かに! そう! そうなんだけど〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜! うまいこと書ける気がしないけど、僕が接してる日常からの地続き感がすごい。それなんじゃろな〜と思ったので、なんとか「文字」で書いてみるか〜、と思うやいなや、やっぱりだるいかも、いやだるいにちがいない、というかもうすでにだるい、夏のせい! と思ってですね、仕方なく監督のふたりをお呼びしてお話をうかがうことにしました。インタビューというより雑談ですね。まともなインタビューはきっとどっかがやるから
1年半くらい前からですかね、「#文字なぞり部」っていうハッシュタグの付いたツイートや画像が、twitterとかInstagramのタイムラインに流れてきまして。僕は最初このハッシュタグを見かけたとき、文字のトレースね、ふーん。という程度で傍観してました。まぁ文字だけに文字どおり「文字をなぞる」活動ってことなんでしょうけど、文字のトレースってさほど新しいものじゃないですしね。ちょっと前に書店でも「えんぴつでなぞる〇〇」みたいな本がけっこう出てた。ああいう類のものだろうと、たかをくくっていた。だけど現物を目の前にすると、そのトレースの見たこともない精密さに思わず惹かれました。実際に目の前にしたし、実際に見たんですが、それでもやっぱり見たこともないほどの信じられない精密さです。「文字なぞり」っていうのはここまでなぞれるものなのか! と。いったい「文字なぞり」の目的は何なのか。何に突き動かされてこ
インターネットヤミ市2にカレー出すの巻 カレー屋です。 twitterで「伊藤ガビンさんって結局どんなお仕事をされているんかよくわからん…」ってつぶやいている方がいましてね。まあ、年に50回くらい言われるので、毎回テキトーなことを答えているわけですが、今回ははっきりと言える、カレー屋です! と。 なぜならカレー屋として、6月30日(日)にこのサイトMODERN FART名義でインターネットヤミ市2に出店します。 ヤミ市の内容については、上記のサイトに飛んで読んでくださいね。 あのねー、インターネットヤミ市は、正直、いまこれほど重要なイベントはないですよ! 僕は、そう思うなあ〜〜。どこらへんが重要なのかは書くとながーくなるし、ながーくなると書かないし、書かないとこのエントリ終わらないし、終わらないと、ヤミ市が終わっちゃう! というわけで各自想像で補ってください! インターネットヤミ市=重要
寺田克也 ココ10年展 こんばんは、伊藤ガビンです。 めっきり寒い季節になってきましたねー。 寒くないか。 むしろ暑いか。 いや、寒いか、暑いかは、この文章をいつ読むかによって、あるいは読む地域によって違うのでは? どうすれば!? どうでもいいでーす。 どうせ毎年暑くなったり寒くなったりすんだろ! 巡るんだろ季節〜〜このやろう! さて今日は、これを書いている現在京都マンガミュージアムで開催中の展覧会寺田克也 ココ10年展について書きます。書かせてください! お願いします!!これこの通りです! だって今月末(~6/30)で終わっちゃうから(またかよ。告知おっそ〜) この展覧会は京都マンガミュージアムというおそらく京都にありそうな雰囲気でありながら実は京都にある、マンガがすごくたくさんおいてありそうで実はおいてあるミュージアムで行われてる寺田克也さんというイラストレーターの展覧会です。 寺田克
第18回 日々の小さなストレス 【A】 会社用に、非純正の安い携帯電話用の充電ケーブルを買って、自分のデスクに置いている。 買ったはいいが妙に使いにくいので、イライラするポイントを振り返ってみたところ、どうやらケーブルを差し込む向きが分かりにくく、いつもそこで迷っていたようだ。 些細な事ではあるのだが、会社で一日2回、年間約250日差し込むとすると、一年で少なくとも500回以上イライラする羽目になる。 仕方がないので、ケーブルの先端のディスプレイ側に点を描いてみたところ、いつも点を見ながら差し込めば、必ず間違えずに差すことができるため、使いにくいイライラが発生することがなくなった。 そんなに使い勝手が違うのだったら、最初から製品に印刷しておけば良いのにとも思うが、こんな小さな印刷を一ヶ所入れるのにもコストはかかる。日々価格競争にさらされているメーカーからすれば、一つでも余計な印刷は入れたく
へーいへいへいへーいへい(へーいへいへいへーいへい)。 いきなりフィンガー5の(小泉今日子の)「学園天国」風に始めてみましたが、こんにちは、細馬です。 こんな風に歌詞の繰り返しをカッコを入れると、カッコの外で呼んで、カッコの中から答えてるみたいですね。こうしたコール&レスポンスは、歌手とバンドとの間でも行われますが、なんといってもその醍醐味は、コンサートやライブでの歌い手と観客との間のやりとりにあります。 コール&レスポンスのことを考えるとき、わたしがまっさきに思い出すのは、映画『ブルース・ブラザーズ』の1シーンです。 映画の後半、孤児院出身の二人組ジェイクとエルウッド、二人のブルース・ブラザーズは、メンバーを集めてコンサートを計画したものの、車がガス欠になって本番に遅れてしまう。するとブラザーズの庇護役だった風采の上がらないおっさんカーティスが、突然見違えるような白いタキシードを身
第17回 理解の速度 【A】 仕事帰りにスーパーで夕食の材料を買い、店を出ると、入口の前でアイデア商品を特集したイベントがやっており、所狭しとアイデア商品が並んでいた。用途が極めて限定されてはいるが、誰かの悩みをアイデアと枯れた技術で解決しようという試みを見るのは、とても楽しい。 と言うわけでこの日も一つ一つ商品を見ていたのだが、メラミンスポンジという、水を付けてこするだけで汚れを落とすことのできるスポンジに、思わず目を留めてしまった。 メラミンスポンジそのものは、今となっては珍しいものでもない。 私が目を留めたのは、この商品パッケージがある有名な消しゴムと酷似しているため、見た瞬間に「汚れを落とすために使うものだ」ということがわかったからだ。その理解の速さは、手にとってようやくこれがメラミンスポンジであったことに気づいたくらいだ。 もちろんこの理解の速さは、私自身が元になった消しゴムを知
#1 心配はしなくてだいじょうぶですよ サワディーカップ、いしいです。 これまで東京でmodern fartの更新作業や書籍の編集のお仕事などをしてきていたのですが、今年の3月に特に理由もなくタイ、バンコクに引っ越してきました。本当になんの理由も目的もないので、毎日ダラダラと過ごしています。暑くてなんのやる気もしません。 怠惰に寿命を消費しているだけなのもアレなので、ここで連載をしないかというお話を頂き、こうやって書き進めているのですが、暑くてくじけそうになってきました。 そもそもタイに引っ越すことになったきっかけは、2012年8月終わり頃のある日のこと。厳しい残暑の中、ミュージシャンの戸田誠司さんが運転する自動車で、一緒にお仕事をさせて頂いている編集者の古屋蔵人さんと、当時通っていた秋葉原にあるオフィスから世田谷に向かっていたときでした。 それまで他愛も無い会話をしていたのですが、古屋さ
「雑草を潰した汁の採集にあけくれる幼少期を経て、料理が趣味になりました」 という20代女子が探る肉食の宇宙。同じく肉食の飼猫ネコ山と共にお送りいたします。 ( 第1回から読む ) フライパンひとつで本格的!煮込まずできるチキンのトマト煮 趣味の本気料理ワールドを見渡すと、北米在住のセレブ奥様によるホームパーティー料理や七里ヶ浜でエコライフを満喫する趣味人の豪快料理などがあふれています。そんな憧れ度MAXの人々による余裕たっぷりなライフスタイルのまぶしさに、つい「貧乏人はマルタイの棒ラーメンで生き延びるしかない…」という投げやりな気持ちなることも……。 その点、ショップ99で買った材料でも、コンロが一口しかない一人暮らしの殺伐キッチンでも、ポイントさえ押さえればキチンとおいしくできあがるチキンのトマト煮って素晴らしい!!フライパン一つで出来てカンタンだし、材料代もかからないし、そのくせ仕
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