最初の衝撃 2022年2月24日、現地時間の早朝、日本時間の昼過ぎに飛び込んできた「ロシア軍がウクライナ各地を攻撃」という報道。慌ててロシアの独立系放送局「ドーシチ(雨)」をつけると、コメント欄は衝撃と恐怖と自責と絶望の叫びで埋め尽くされていた――「悪夢だ」「誰かあのクレムリンのクソ野郎を止めろ!」「みんな、いますぐ街に出て抗議しよう!」「戻れ、引き返せ!」「いっそここを、モスクワを攻撃してくれ!」「どうしよう」「もうおしまいだ」「私たちが悪いんだ」「誰か嘘だと言って」……。 このとき、まだ予想される被害の規模はわかっていなかった。ただ「ウクライナ東部のロシア系住民を助ける」という名目を耳にタコができるほど繰り返していた政府が、早朝五時に首都キエフ(キーウ)に攻撃を仕掛けるなど、決してあってはならない行為だ。ロシア政府の主張の通り「軍事施設だけ」で終わるとは思えない。あちこちで「6月22日