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都知事選
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経験の価値を再定義する重要性日本は世界一の高齢化社会なのに、40代以降は「キャリアの墓場」的なネガティヴな論調をいまだに見るし、それが世間のイメージになってるのは良くないなと感じる。 年金をもらえるのは65歳からなので、冷静に考えると、40代というのはまだ折返し地点を過ぎただけ。まだ最低20年はキャリアが続くわけで、新卒からの時間と同じくらいの長さが残っているというのは、なかなか迫力のある事実。 ということで、40代以降を「黄昏」的に捉えるのはもったいないなと感じる。実際のところ、日本も労働市場は流動化してきているし、培った専門性や経験が活かせる場面も多い。多様な生き方に「開いていく」機会は増えているので。 最近新たなバズワードになりつつある「中高年のリスキリング」の文脈でも、おじさんが慣れないデジタルツールの使い方を学ぶ、みたいなカルチャースクール的なものが多いのが気になるところ。それよ
「とくさん」こと徳政憲和は、マイコーピング株式会社を「創業」しました(法人設立は2019年8月)。7月にアドビ株式会社を退職しており、本日よりマイコーピング株式会社の代表として本格的な活動を開始します。 私が19歳からずっと苦しんでいた不安の問題を解決してくれた認知行動療法。その中核となる概念の一つがコーピングです。不安にただ翻弄されるだけでなく、対処する方法(=コーピング)を身につけたことが、私の人生を大きく、良い方向に変えてくれました。 だからこそ、もっと多くの人が「自分自身のコーピング」を身につけ、人生を前に進めて欲しいという願いを込めて、社名をマイコーピングとしました。 (社名に込めた私の想いを美しく表現したロゴを、デザイナーの百束ひとみさんが作ってくれました。百束さんありがとうございます!) なぜマイコーピングを始めようと思ったのか?私自身の「不安に苦しんだ」15年間と、それを乗
最近はストレスケアの方法論について勉強しているんですが、「ストレス軽減ワークブック」という本が体系的かつ分かりやすくその理論と方法論を整理しており、とても良いです。 ストレスに対処するための問題解決法この本で、ストレスにうまく対処していくための「問題解決法」が紹介されており、そのステップを以下5つでまとめています。 ステップ1 - 問題を認識する ステップ2 - 解決すべき問題を選び、明確にする ステップ3 - ブレーンストーミングによる解決 ステップ4 - 可能性を絞る ステップ5 - 行動計画を立てて、実施する まず問題を認識、定義し、どこから解決すべきかを絞り込み、さまざまなアイディアを出しながら、具体的な行動に落として実行する。こうしたビジネスで必要とされる「問題解決」と、ストレスケアの方法論が、同じ構造をしているのが興味深いです。 そして、これはまさに私がカウンセリングを通じてス
私が20代の頃、自分の悩みはすごく大きな、手に負えないものだと思っていました。どんな仕事を将来やっていきたいのか、今やっている仕事はそれにつながるのか、キャリアは正しい方向に進んでいるのか、など抽象的な悩みにいつも苛まれていました。そして、メディアに流れてくる世間で成功者とされる人の話を読みながら、自分との差に愕然としたりしていました。 また、日々の仕事がうまくいかなかったりした時も、自分は専門的知識や思考の深さが足りないからダメなんだ、本当に実力が足りないな。と考えて、ビジネス書を読み漁ったり、資格の勉強をはじめたりしていました。 でも、いくらこうやってあがいてみても、悩みは一向に解決しません。それどころか、理想像と比べてうまくいかない自分に苛立ち、さらに不安が増して、働く気力を失っていくことが本当に多くありました。 そして、30代になって認知行動療法のカウンセリングを受けて気づいたのは
日本においてもオンラインでのリモートワークが広がってきています。私は長く外資系企業で働いているのですが、アメリカ企業では間接部門を中心にかなり前からリモートワークは一般的で、例えば、アメリカ人の同僚が、テキサス州の家をオフィスにしていたりといったことがよくあります。 そこで、この記事では私の経験も踏まえて、リモートワークでうまく仕事をする上でのポイントをお話してみたいと思います。 Zoomより大切な「相手への思いやり」まず、リモートワークと言うと、「Zoomをどう使いこなすか?」みたいなツールの話からはじまることが多いです。もちろんオンラインの業務には、ZoomやSlack, Teamsなどの使い勝手の良いツールを活用してそのインフラを整えることは大前提になります。 ただ、私の経験からすると、リモートワークをうまく進めるためには、ツール以上に重要なことがあります。それは、「相手への思いやり
多くの組織では、四半期や通期など事業の区切りで何かしらビジネスの振り返りをします。売上や利益といった代表的な指標から、事業特有のKPI、そして進めている施策の進捗などを資料にして、関係者が集まってレビューを行うのが普通です。 こういったレビューでは、課題が話し合われてそれを解くためのアクションを決めていくのが普通です。例えば「マーケティング組織との連携が悪かったから、来期からは毎週打ち合わせを実施しよう」などです。 ただ、こういう議論の流れを見て私は違和感を感じることがあります。「連携が悪い」が本当の原因だっけ、毎週会議してそれって本当に解決するのかねえ?と。 ここでポイントとなるのが心の問題です。例えば、営業担当のAさんがマーケティング部門とうまく連携できなかったのは、そこのB課長が「すぐ怒る」タイプで相談しにくかったからかもしれません。 仕事が前に進まない原因は、このように恐れや不安だ
従業員のエンゲージメントの強さがパフォーマンスを高める、というのは、アメリカの経営まわりでは最近よく見かける考え方。それに対しこの記事は、確かにエンゲージメントは重要だけど、そんなに単純な話でもないよ、ということを論じている。 例えば、このGoogleの研究によると、エンゲージメントはたしかに重要ではあるけれど、オープンで安心できる文化、明確なゴール、強い目的意識が存在すること、の3つがチームがうまく機能する上でより大切であることを明らかにした。 他にも、リーダーの判断や意思決定が、エンゲージメントよりも、チームや組織のパフォーマンスに影響していることを示した心理学の研究も紹介されている。時に「暴君」となるスティーブ・ジョブズやジェフ・ベゾスがきわめて強い組織を作り上げていることがよい実例と言える。 こうした見解を踏まえつつ、この記事ではエンゲージメントを高めようとする時に注意すべき4つの
「人は自分の興味に合った仕事をしているほうが 、仕事に対する満足度がはるかに高い」 「人は自分のやっている仕事を面白いと感じているときのほうが 、業績が高くなる」 マネジメントの仕事をしていていつもぶつかるのは、この「動機づけ」の部分。「この仕事やってて面白い!」という状態にメンバーを持っていけるかが大事なのはわかっているけれど、これは本当に難しい。ほとんどの人は、仕事で自己実現したいわけでなくて、ほどほどに稼ぎつつ暮らしていきたいな、というのが普通なので。 だから、仕事を楽しめるというのは案外難しくて、特に毎日やっている仕事からその面白さを引き出すというのはひとつのスキルと言える。 例えば、私の仕事なら、毎週の稼働率のデータをじっくり眺めてるとコンサルの「生態」が浮かび上がってきてむちゃくちゃおもしろいんだけど、その面白みを共有できる人はとても少ない。 就活でも「好きなものを探そう」とい
ビジネスにおいても、リーダーは誠実で「いい人」であることが求められる時代になってきていて、軍隊型のマネジメントが社会的に許容されなくなってきてるのは良い流れと思っています。私の経験からも、軍隊型は短期で成果を出す上では最適な場合があるけれど、そのやり方を中長期で長続きさせるのは難しく、どこかで破綻しがちなので。 一方で、リーダーには反対を押し切ってでも強引に何かを進める強さも必須となります。なので、両者のバランスをどう取るか、というのが重要な論点になってきているように感じています。単なるいい人ではうまくいかないんですよね。 というのも、マネジメントとしての付加価値は、困難な状況下においても、皆が進むべき方向性を指し示すこと、質の高い意思決定をし続けることにあるからです。いい人であること、メンバーから好かれることを過剰に意識して、意思決定がブレたり遅れたりすると事業にとって致命的となります。
マッキンゼーの論考「The helix organization らせん型組織」が興味深い内容なので訳していきたいと思います。 本論では、まず世界の大手企業のCEOが、事業構造の変化の激しい今のビジネス環境に対応した組織モデルを模索していることが述べられます。そして、この解決策としてマッキンゼーは「らせん型組織」を提示しています。 ではその冒頭の部分を訳してみましょう。 (始)------------------------- 我々が提唱する「らせん型」の組織はまったく新しいアイディアではない。過去数十年にわたり、プロフェッショナルファームや法律事務所では見られたモデルだし、最近ではアジャイル型組織でも活用されている。しかし、そのモデルにいままで明確な名前や定義は与えられてこなかったし、組織のボトルネックを解消し、集権化のバランスをうまく取るために有効であることは、十分に知られてこなかった
最近よく思うのは、経営陣からもメンバーからも、マネージャー(中間管理職)への期待値が上がりすぎてるのではということ。経営陣からは事業を現場でリードする責任者として、メンバーからは頼れる相談者・メンターとして、というのを「同時に」期待されるようところがあって、これはとても難しい。私も日々の仕事でマネージャー達を眺めながら、苦戦している人が多いなという印象を持っている。 まず、事業の責任者としての役割。この点については、この記事で書いたように、マネージャーの仕事は「意思決定」である、というところでつまづく人が多い。 マネージャーになる人は、多くの場合は現場の仕事で優れた実績を上げてきたことが前提となっているので、いざ管理職になったあともその強みで勝負しようとしてしまう。 けれど、組織がマネージャーに期待しているのは意思決定だ。限られたリソースを前提に、それをどこにどうやって割り振り、メンバーた
僕は経営管理を仕事としているので、複数のチームを俯瞰的に眺めてうまくいっているか、なにか問題がないかといつも気を配っている。 そうした仕事をしていると痛感するのは、チーム内もしくはチーム間のコミュニケーションや情報流通が滞ることで全体の生産性が落ちるということ。 例えば、営業部門はマーケティング部門が自分達が思うようなキャンペーンやイベントを打ってくれないと文句を言っている。逆にマーケティング部門は、営業部門が非協力的なので、効果的なキャンペーンやイベントができないと文句を言っている。 もしくは、メールでの議論。お互い全く歩み寄らず、厳しい口調のメールが飛び交う。指摘は段々細部に入り込んでいき、もともと解決したかった問題からはどんどん離れていく。 経営の立場からすると、こうした事例は頭が痛い。コミュニケーションの不調は、案件成約を滞らせたり、商品発表の効果を落としたり、顧客の不満解決が遅れ
当然ではありますが、一般的にマネージャーになる人は、現場で努力を積み重ね、大きな実績を挙げていることが多いです。そして、その実績に対する自信を胸に秘めて、リーダーとしての責任を果たそうとみな決意を新たに頑張ります。 こういう過去の実績や自分の強みを踏まえた自信や確信はもちろんとても重要です。そういうものがなければ襲いかかってくるタフな状況も乗り切れませんし。ただ、多くの管理職を見ていると、それが仇になって苦しんでいる人が多いのも事実です。 それは何かというか、人にうまく頼れない、という問題です。 現場でメンバーとしてタフな場面に正面から向かい合って、自らの力で成果を出してきたが故に、マネージャーは「できるやつは弱音を吐かない、人に頼らない」といった考え方を内面化しがちです。 そして、これが固定観念となって、マネージャーが、適切な支援を他人から受けることができず、上と下の板挟みになって心身の
cakesの「こころを使いこなす技術」の連載でも強調していますが、悩みをうまく処理する上で大切なのは、自分が本当は何を辛いと思っているかの解像度を上げて、それを客観的に捉えることです。でも、これって案外難しいです。 私がカウンセリングを受けながら気づいたことは「抽象化の罠」です。例えば、上司が苦手だなと感じている時に、本当は「喋り方や目つきが怖い」から苦手なのに、「上司とは方向性が合わない」みたいに抽象化された、カッコつけた理由づけをしてしまうことがあります。 これは厄介で、自分の感情を抽象化してしまうことで、辛いとか嫌だと思っている生の感情をうまく捉えきれず、そのストレスの深さを自分で見誤ってしまうんですね。結果として、自分が思っている以上にストレスを溜め込んでしまうことになります。 そして、カウンセラーさんによると、男性はこの「抽象化の罠」にはまりやすい傾向があるそうです。おそらく「男
この記事で紹介したように、無料の「文書」はネットに多くあるが、同様に有益な「動画」もたくさんある。そこで、今回は経営やビジネスの本質に気づかせてくれる優れた動画を紹介したい。 革新的なことをしたいなら「ナウイスト」になろういまはMITメディアラボの所長を務めるJoi Itoのこの動画は、インターネット時代の本質を改めて見事に表現している。特に、事業は「MBA主導からデザイナーやエンジニア主導に変わった」と述べ、深センの子供達が携帯を「アジャイル」的にどんどん作っていく事例を紹介しながら、次のメディアラボのトップは深センから、と未来に繋げていく部分は何度見ても刺激される。 マックワールド 1997 ジョブズの「帰還」これは、スティーブ・ジョブズが97年のマックワールドでアップルへの復帰とその戦略について語る動画。取締役会の刷新、アップルの強みの再認識、そしてマイクロソフトとの電撃的なパートナ
ハーバード・ビジネス・レビューで、新規の採用者をどうやって組織にうまく順応させていくか、というなかなか面白いテーマの記事があったのでご紹介。 まず、70の心理学研究をメタアナリシスしたこの論文では、自分がその組織に「受け入れられている」と感じることが、組織での成功で重要な要因であることを示している。それに関連し、インドのソフトウェアエンジニアに対して実施された研究では、組織に「受け入れられている」と感じている社員ほど積極的に情報を求める行動をすることが明らかにされている。さらに、409人の新卒採用者に対して実施された研究では、最初の2年で上司から適切なサポートを受けたかが、その後の役割の理解度、仕事への満足度、さらには給与にまで好影響を与えたことが示されている。 つまり、組織に「受け入れられている」と感じていることが重要で、それは組織側にサポーターがいることで促進される。そしてその役割を期
革新的な経営で知られる靴のネット通販ザッポスのCEOトニー・シェイが、自社の「自律型」の組織運営について語っているインタビューがマッキンゼー・クォータリーに載っていて、とても示唆があるので訳してみた。 「ホラクラシー」という、上司や部下という階層構造を無くした、フラットな構造で役割ベースの組織運営は日本でも最近関心が高い。この「ホラクラシー」の文脈も踏まえつつ、ザッポスの「自律型」組織運営はどういうものなのかが語られており興味深い。 (以下翻訳中の強調は筆者によるものです) 「自律型」組織とは?マッキンゼー:「ホラクラシー」はザッポスにとってどんな意味をもっていますか? トニー:みんな「ホラクラシーとは何か」「どんなツールを我々が使っているのか」といったテクニカルな部分に目が行き過ぎてるかなと思いますね。私達が社員にいつも言ってきたのは、自分が「情熱を燃やせるもの」「得意なもの」そして「会
ありがたいことにたくさんの方にcakesの連載「こころを使いこなす技術」を読んでもらっています!そこで、連載と連動する形でnoteも書いてみたいと思います。 悩みの解決は自分の「歪み」を知ることからはじまる | こころを使いこなす技術 | とくさん | cakes(ケイクス) ストレスを感じている時に変えることができるのは、状況をどう捉えるかという「認知」とそれを踏まえた「行動」だけ。悩みやすいタ cakes.mu 昨日公開した第4回目の記事で「認知の歪み」について触れました。 カウンセラーの方からも聞いたことがあり、ツイッターでのコメントでも見かけたのですが、この「歪み」という言葉に抵抗感を持つ方がいます。たしかに自分の考え方が「歪んでいる」と思うのって辛いですよね。 一方で、cakesの記事にも書いたように、私はこの「認知の歪み」の10パターンを知った時にすごくほっとしました。 という
Harvard Business Reviewで、米企業の新規採用者のOnboardingプロセスについての工夫が多く挙げられている記事があり、実務上とても参考になりそうなのでまとめてみたい。 GoogleまずはGoogleの仕組みについて。Googleでは、社員の入社日直前の日曜日に、マネージャーに対してメールで6項目のチェックリストを送っている。 ・仕事の役割と責任(Role & Reponsibility)についてきちんと会話する ・メンター役をつける ・社内でのネットワーク作りをサポートする ・最初の6ヶ月は毎月面談(Check In)を実施する ・気兼ねなく話せる環境を作る どれもシンプルだけれど重要な点で、昨日紹介した組織心理学の研究の「新規採用者が組織で成果を出すには、マネージャーのサポートを得ながら、能動的に情報を集め、コミュニケーションを積極的に行い、組織に受け入れられて
「時代の流れかもしれませんが『あれ、違うな』というのは感じていました。やっぱりみんな仲良すぎるんじゃないかな。勝っている時は別にいいんだけれど、負けている時に傷のなめ合いをしているような感じがね。このチームには嫌われ役がいないんですよ。はっきり物を言う人がいない。勝っている時は別にいいんだけれど、負けた時にどうするか、というのが強いチーム。負けに慣れるということが一番いけないことなんでね」「みんなで自主トレしたり食事したり、それも悪いことじゃないんだろうけれど、僕の中では『違うな』というのがある。10年前は自主トレも仲間でやるっていうことがほとんどなかった。やっぱり、身内といっても敵。同じ練習をやっていても同じ分しか伸びないわけですから、いつまでたってもそいつには勝てないじゃないですか」 事業と組織を強くするために「嫌われ者」になる、というのは自分の重要な役割の一つと常々思っているので深く
この記事(なぜグローバル企業の経営陣は「定時退社」するのか?)は多くの人に読んでもらっている。 この記事で言いたかったことの一つが、「意思決定は仕事である」ということ。前掲の記事では「定時退社」という言葉に反応する人が結構いて「定時に帰るマネージャーは信用できない」とか「家に帰って仕事してんだろう」みたいなコメントが散見された。これを見て思ったのは、「意思決定は仕事である」というのをなかなか信じ切れない人が多いんだなということ。 こう思っていろいろ検索していたら、こんな記事を見つけた。バブソン大学の教授のHarvard Business Reviewのインタビューをまとめたものだ。 重大な意思決定を迫られたマネジャーが、リソースにも知識にも恵まれていながら、賢明とはいえない決断を下すことが多いのはなぜだろうか。理由の大部分は、意思決定に対する認識が間違っていることにある。彼らは主要な意思決
日本でも、外資系といえばリストラ、と多くの人が思っているように、欧米グローバル企業は年次評価のレーティング(通称パフォーマンスレビュー)を行い、下位10-20%をリストラの対象とする会社が多かった。しかしこの人事評価の仕組みに最近変化が起きている。 例えば、この記事は「パフォーマンスレビュー」をやめて新しい人事評価制度を構築した大手米企業6社(GE, Cargill, Eli Lilly, Adobe, Accenture, Google)の取り組みを紹介している。例えばGEは、ジャック・ウェルチの「下位10%の人材に時間を使うのは生産的ではない」という発言が有名だったが、10年前にその制度は廃止し、現在はマネージャーによるコーチングに比重を置いた人事評価制度に移行している。 アドビはやはり一年に一回のパフォーマンスレビューでの評価を廃止し、"Check-In"と呼ばれる仕組みを導入。マネ
経営管理の仕事をしていると、組織や人のマネジメントに長けているマネージャーとそうでないマネージャーがいることに気づく。そして、マネジメントが得意なマネージャーは必ず何かしらの「方法論」を持っている。僕もマネジメントの経験を積むにつれて、そういった「成功モデル」をいくつか持っている。これらの方法論の理論的背景を勉強したいなと思っていたのだが、この本はまさにその要望にぴったりで、非常に勉強になる。 明確で困難な目標を設定することの重要性紹介したい理論はたくさんあるのだけれど、この記事ではまず「目標達成理論」に触れたい。 現実の多くの仕事は達成が困難で報酬も不十分である。期待理論では動機付けの低いこのような仕事でも、なぜ人は努力するのか、これを説明し予測するのが目標設定理論(goal-setting-theory)(Locke & Latham, 1990a)である。目標設定理論では、明確で困難
ネットには「無料」で貴重な情報がたくさんある。統計学の教科書から、戦略コンサルによる「変革」の指南書まで、様々なコンテンツをまとめてみた。 ◆OpenIntoro - 統計学の教科書https://www.openintro.org/stat/textbook.php?stat_book=os 436ページの統計学の教科書が無償ダウンロード(PDF)可能。Openintroという米大学の教員などが「オープンソース」の試みとしてまとめた仕事で素晴らしい。編者の一人のミシガン大の教員によるCourseraの講座もある。 PDFファイルはこちら ◆BCG - 「企業変革」の手引きhttps://www.bcg.com/publications/collections/transformation-breakthrough-performance.aspx 戦略コンサルのBCGによる「変革」の指南
イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校のコンピューターサイエンス学部のデータサイエンス修士(Master of Computer Science in Data Science)が「完全オンライン」で取得できるのでご紹介。 同校のコンピューターサイエンスは非常に有名で、US Newsのランキングでもトップグループの5位にランクされている。イリノイ大学内の米国立スーパーコンピュータ応用研究所でWebブラウザのMosaicが開発されたことも有名。 特筆すべきはその「授業料」で、全単位取得にかかる費用は$19,200(約200万円)と「安い」。アメリカでは最近オンラインで修士が取れるコースが増えているけれど、例えばUCバークレーのデータサイエンス修士は6万ドルと600万円を優に越える。。全米トップランクのデータサイエンス修士を200万円くらいで取れるというのはかなりアドバンテージと言える。 出願に
私は参謀的な仕事をしてるので、よく「えらい人」と話をします。そこでのコツは「相手の目をみる」「相づちを打つ」「相手の言ったことを適語でまとめる」です。 えらい人は基本的に孤独です。そして話を聞いてほしいタイプです。プライドも高いです。だってえらいんですもの。 だから、まずは全身で聞いていますよ感を出します。でも、ただ聞いてるだけだとバカと思われますから、適語で相手の話を要約する。「そうっ!」って身を乗り出してきたら勝ちです。 と言われてもあまりピンとこない人も多いかと思います。ということで、私がどんな風にやっているかを、最近の役員Tさんとの会話から紹介してみましょう(Tさんの部下のYさんについての会話です)。 ーーーーーーーーーー 役員Tさん「Yくんはさー、なんだろう全部自分でやろうとしちゃうよね」 私「人に振れない、ですよね」 役員Tさん「そう!だからさあ、この前のあの問題もバタバタした
標準化を好まない理由日本のビジネス界では標準化が好まれない、というのは興味深い特徴で、大企業からスタートアップまで、自分だけ、もしくは自社だけのやり方を見つけ出そうとする傾向がとても強い。 例えば、業務を標準化してインドや中国などにアウトソースしていくBPO市場を見てみても、日本は米国に比べてGDPに占める割合が非常に小さい。 出所: HfS Research 「State of the Outsourcing Industry 2013」 なぜだろうか。 もちろん理由はひとつではないけれど、やはり雇用モデルがメンバーシップ型であることは大きい。メンバーシップ型では、仕事の役割や範囲が明確に定義されることは少なく、結果として仕事で「自分なりの」やり方を見つけ出して成果を出すことに価値が置かれやすい。 仕事は自分の「表現」そして、さらに重要なのは、そうした仕事のやり方における「個性」がアイデ
スマホのアプリのように、ビジネス資料においても「シンプルで分かりやすく」デザインするニーズは高まっていると感じる。そこで、パワーポイント用のデザインテンプレートを多数提供しているサイトを紹介したい。 https://business.tutsplus.com/series/microsoft-powerpoint-templates-ultimate-guide-to-the-best-ppt--cms-1075 これは、Enavatotuts+というコーディングやデザインのTipsがまとめられたサイトの中の記事で、パワーポイントの様々なテーマのテンプレートが「圧倒されるほど」たくさん紹介されている。 以下このまとめページから良さそうなものをピックアップしてみる。 この記事ではデザインファームなどで使われそうな、クールなデザインの優れたテンプレートが17+個紹介されている。 https:/
最近もブラック企業を巡って論争になっていましたが、個人的には、ブラック企業に限らず問題のある組織からはとにかく「逃げるべき」と思います。 一方で、「逃げればよいのに」と外野は簡単に言いがちだけれど、当事者にとっては組織から逃げるのってすごい難しいんですよね。自分が担当している業務への責任感や上司や同僚への配慮、そして組織が自分のアイデンティティと紐付いていたりする場合もあって、決断は容易ではないなと。 私も休職やリストラの危機といった苦い経験を経て、いざという時に簡単には「逃げられない」ということを痛感しました。なので、普段から「いつでも逃げられる」ように準備しておくことを心がけています。苦境に陥ってからでは遅いということは、若い頃の経験で身に沁みて分かっているので。 とにかく「追い込まれてから逃げる」というのは本当に難しいんですよね。そういうときは状況が複雑に絡み合っているときが多いし、
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