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日本のサブカルチャーにおける 《ルイス・キャロル=ロリータ・コンプレックス》像の定着史 How Japanese Subculture has misunderstood Lewis Carroll as a Paedophile 木下信一 Shinichi KINOSHITA はじめに Hudson(1954)の伝記に見る如く、かつて、そして現在においてルイス・キャロルは「子 供の守護聖人」といった像で語られてきた。しかしある時期から英米、それに日本で「キャ ロルは少女にしか恋愛感情を持たなかった」と情報が歪み、少女愛者としてのルイス・キャ ロルという奇妙な言説も広まっている。 英米におけるこうした言説については Leach (1999) 、 Carpenter(2003)らにより、その生成過程が明らかにされている。また、少女愛者という 言説と表裏をなす、 キャロルがアリス・リドルに求婚
「ルイス・キャロルのページ」へ 鏡の国のチェスの進行 『鏡の国のアリス』は物語の進行がチェスのルールに則っており、その巻頭にはチェスの進行図が描かれている。実際、アリスが話しかけるのは、チェスの盤上で隣り合った駒に限られている。 ここでは、その「鏡の国」のチェスを実際に盤面で再現してみようと思う。進行図については東京図書版のマーチン・ガードナーの註釈に従った。巻頭の駒の動きの説明も同じく東京図書の高山宏訳に従った。 なお、駒の都合上、物語の「赤」の駒は「黒」で表している。 なお、この進行をチェスの戦術に則り詳しく論じた文献に毛利可信「鏡の国のチェス」(大修館『英語の背景を読む』pp.35-53)がある。
「アリス」邦訳ブックレビュー ※ ここでは、原則として現在流通している全訳をすべて納めることを旨とし、現在流通していない訳書も出来る限り記載した。 なお、Amazon.co.jpアソシエイトプログラムにより、現在入手可能なものはAmazon.co.jpを通じて購入可能なようにしています。 Alice's Adventures in Wonderland 『アリス物語』菊池寛・芥川龍之介共訳 真珠書院パール文庫 まさか元版刊行から87年も経って、この本が再刊されるとは。それも、一般向けの書籍になって。昭和2年、「小学生全集」の一冊として予告されたこの訳は訳稿を途中まで残して訳者の芥川龍之介が自殺、残りの部分を菊池寛が訳して、その年に発売された。一度小学生全集の中で再刊されたが、その後、2009年に『不思議の国のアリス~明治・大正・昭和初期邦訳本復刻集成』の中で復刻されるまでこの訳が再刊される
ルイス・キャロルのページへ 「アリス」邦訳ブックレビュー 目次 Alice's Adventures in Wonderland 書名挿絵現役・品切
「ルイス・キャロルのページ」へ 『不思議の国のアリス』上方落語風 口演・木下信一 『不思議の国のアリス』を上方落語風の文体で訳してみようとの試みです。本来、『アリス』物語はキャロルがアリス・リデルに話して聞かせた「おはなし」であり、既に話し言葉による『アリス』も3人の訳者が出しています。この「おはなし」を口承話芸である落語の文体にしてみたらどうなるか、そう思って訳してみました。第一席を訳したのが、確か1998年の7月、第二席を訳したのが2004年の3月、第三、第四席を2005年の4月から5月にかけて、そして残りを2006年の6月から8月にかけて訳しました。普通の『アリス』とはちょっと違う『不思議の国のアリス』どうぞおつきあい下さい。 (追記2006.9.12)よくよく調べると、第一席を訳したのは1999年ではなく、1998年の7月でした。訂正します。 詩(All in the Golden
史上初めて映画化された『アリス』。2003年に発売された、1966年ジョナサン・ミラー版Alice in WonderlandのDVDに特典映像として収録されていた。オリジナルの時間は10分ということだが、ここでは8分半ほどの収録時間である。一部カットがあったというより、現存しているフィルムがこれだけだということなのだろう。 無声映画であり、時間も短いということから判るように、物語を映画で再現したものではなく、『不思議の国のアリス』の場面を紙芝居風に見せた、といった作りである。 場面は以下の通り。 アリスが時計を持った白兎を追いかけて穴に飛び込む。 トンネルを兎を追って行く ホールで兎を見失う。カーテンの影のドアを見つけたが小さくて通れない。 Drink meの瓶の中身を飲んで、小さくなる。 鍵がかかっていてドアが開かない。Eat meと書いた箱の中身を食べて、大きくなる。 ドアを通る事が
The page of Lewis Carroll (Japanese)(Updated) The page of Lewis Carroll (English) What's New(Japanese) Site Map(Japanese) Profile of S. Kinoshita (Opened: 27th of September, 1997) (Updated: 5th of July, 2024)
オクスフォードの数学者チャールズ・ラトウィッジ・ドッドソン(ドジスン)(1832~1898)またの名をルイス・キャロルのページです。 このページは「アリス」の作者としてのみ有名で、巷間何かと誤解の多いこの作家についての情報を提供することを目的に作成しました。作家ルイス・キャロルの日本における受容と定着の一助となれば幸いです。 Table of Contents Updated
「キャロルに関する誤解」へ戻る リデル家との仲違いと「求婚伝説」の嘘 キャロルを巡る誤解のなかで、ロリコン説と双璧をなすのが「求婚伝説」だ。日本では角川文庫の解説で紹介されたため、多くの人が事実と信じることになってしまった。しかし、実際にはキャロルがアリス・リデルに求婚したということを裏付ける根拠はなにもない。 ここでは、まづ角川文庫の、福島正実による解説に書かれた「求婚伝説」を見てみよう。 (この作品を書くきっかけになったアリス・リデルに、ルイス・キャロルは結婚を申しこんでいます。アリスが十三歳、キャロルが三十歳の年です。この求婚は、アリスの両親によって拒否されたばかりか、彼らは、アリスに宛てたキャロルのおびただしかったであろう一切の手紙類をすべて焼却しています。もちろん、このスキャンダラスな話が世間に出ることを恐れたためです。) 一読してデタラメと判る内容である。キャロルが生まれたのが
「キャロルに関する雑学帳」へ戻る アクロスティック アクロスティックとは、日本でいう折句のこと。日本で有名なものでは伊勢物語の「東下り」に出てくる 唐衣 着つつなれにし 妻しあれば はるばる来ぬる 旅をしぞ思ふ が、各句の頭に「かきつばた」と読み込んでいる。 キャロルがこのアクロスティックを得意としていたことは有名で、特に知られているのが『鏡の国のアリス』巻末の詩 A boat, beneath a sunny sky Lingering onward dreamily In an evening of July - Children three that nestle near, Eager eye and willing ear, Pleased a simple tale to hear - Long has paled that sunny sky: Echoes fade and
ルイス・キャロルのページへ 『鏡の国のアリス』言葉遊びの翻訳 *このページは1997年現在発売されていた訳本を比較しました。1998年11月に発売された脇明子・訳『愛蔵版 鏡の国のアリス』(岩波書店)及び同岩波少年文庫版、それ以降に発売された諸訳、すなわち山形浩生訳『鏡の国のアリス』(朝日出版社)、安井泉訳『鏡の国のアリス』(新書館)、久美里美訳『鏡の国のアリス』(エスクァイアマガジン・ジャパン、国書刊行会(新装版))、河合祥一郎訳『鏡の国のアリス』(角川文庫、角川つばさ文庫)については、Jabberwockyの第一連の引用と登場人物の名前、イラストの比較のところには付け加えましたが、比較検討する際の評価基準を一定にするため、新しくこの訳本の翻訳の比較は行いませんでした。(1998.11.12/2000.11.18/2005.3.30/2005.12.4/2006.12.22/2010.2
はじめに かつて、ルイス・キャロルは少女にしか恋愛感情を持たなかったという説が一般に信じられていた。しかしながらその説は多くの矛盾を含み、現在、必ずしも全面的に支持されているわけではない。また、ルイス・キャロルがアリス・リデルに求婚したという説も、その元をたどれば一伝記作者の憶測に過ぎず、なんら資料の裏付けを伴ったものではない(なによりその伝記作者は、キャロルの日記すら読んでいない)。すなわち、求婚伝説自体も信じるに足るものとはいえない。有り体にいえば、ロリータ・コンプレックス説も求婚伝説も、現在では全く相手にされていない、俗説の類である(これについては「ルイス・キャロルはロリコンか?」、「リデル家との仲違いと「求婚伝説」の嘘」に詳述) しかし、現在の日本におけるキャロルのイメージは「ロリータ・コンプレックス」である。特にこの傾向は中途半端に知っている人間ほど顕著であり、中にはキャロルを「
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「キャロルに関する誤解」へ戻る ルイス・キャロルはロリコンか? キャロルに対する誤解の中でも、最たるものが「ルイス・キャロルはロリコンだった」という説だろう。特に日本では、中途半端に知っている人間ほどこういう誤解をしていることが多い(なぜ日本ではこういう誤解が広まったかという考察は別項参照)。しかし、この説がもてはやされたのはせいぜい1970年代までで、その時ですら必ずしも通説というようなものではなかった。当時、いやキャロルが亡くなってから1990年代後半まで約100年に亘り、キャロルは「大人の女性と付き合うことはあまりなく、少女を愛していた」、しかし「少女への愛情は、決して恋愛感情や性的な感情ではなかった」というイメージで語られてきた。そして、なんでも性欲で解釈する俗流フロイト風の解釈から「キャロルはロリコンだった」という説が出てきたわけだ。つまり、通説では、確かにキャロルは少女を愛して
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