サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
都知事選
www.yamakei-online.com
幅広く活躍してくれそうな薄手インサレーション ミレー/アルファライトスウェットジャケット|高橋庄太郎の山MONO語りVol.91 山岳・アウトドアライター、高橋庄太郎さんが、最新山道具を使ってレポートする連載。さまざまな角度からアウトドアグッズを確認し、その使用感と特徴を余すことなくレポート! 今回のアイテムは、ミレーの「アルファ ライト スウェット ジャケット」です。 文・写真=高橋庄太郎 ここ数年、暖冬ばかりが続いていたが、この冬はどうなのか? いずれにせよ、あと数か月は続く寒い時期にも登山をするのなら、山中で自分の体温を守れる暖かなウェアが必要だ。 今回ピックアップするのは、ミレーの「アルファ ライト スウェット ジャケット」。寒い時期はアウターの下にミッドレイヤーとして着ることに加え、これをいちばん上にしてアウターとしても活用できる、薄手のインサレーションである。 その見た目は非常
日本一クジラを解剖してきた研究者・田島木綿子さんの初の著書『海獣学者、クジラを解剖する。~海の哺乳類の死体が教えてくれること』は、海獣学者として世界中を飛び回って解剖調査を行い、国立科学博物館の研究員として標本作製に励む七転八倒の日々と、クジラやイルカ、アザラシやジュゴンなど海の哺乳類たちの驚きの生態と工夫を凝らした生き方を紹介する一冊。発売たちまち重版で好評の本書から、内容の一部を公開します。第23回はとある「レジェンド」スタッフについて。 博物館に非常勤スタッフとして通い始めてから、博物館の中ではさまざまな人が、本当にさまざまな仕事をしていることを知った。普段、一般の方たちが博物館で見かけるスタッフは、展示室の入口にいる受付の人や展示会場で解説してくれる人たちではないだろうか。 しかし、その奥の部屋や研究施設には、多くの人がさまざまな仕事を担って働いている。展示物に勝るとも劣らない魅力
日本一クジラを解剖してきた研究者・田島木綿子さんの初の著書『海獣学者、クジラを解剖する。~海の哺乳類の死体が教えてくれること』は、海獣学者として世界中を飛び回って解剖調査を行い、国立科学博物館の研究員として標本作製に励む七転八倒の日々と、クジラやイルカ、アザラシやジュゴンなど海の哺乳類たちの驚きの生態と工夫を凝らした生き方を紹介する一冊。発売たちまち重版で好評の本書から、内容の一部を公開します。第21回は絶滅した海牛ステラーカイギュウについて。 海の哺乳類の中でも、ジュゴンやマナティは海牛類に分類される。現在、世界中で生存が確認されている海牛類はたった4種。マナティ科のアフリカマナティ、ニシインドマナティ、アマゾンマナティ、そしてジュゴン科のジュゴンだけである。 クジラや、アザラシ、オットセイなどの鰭脚類(ききゃくるい)にくらべると非常に少なく、絶滅が危ぶまれている。そんな海牛類には、かつ
登山者がマダニの被害にあったニュースはときどき耳にする。マダニも人間の血を吸血する生き物だが、その脅威は吸血そのものではなく、感染症を媒介すること。今回はマダニについての正しい知識と対処法について話を聞く。 今から8年前の2013年のある日、寝る前に何気なく首筋に手を回したら、背中に近いところに小さなおできのようなものがあることに気づいた。一体、何なのか? 鏡を取り出して見てみると、小さな茶褐色の虫が皮膚に食いついていた。果たして生きているのか? と思い指先で触れると、モゾモゾと動く。マダニだった。 皮膚に食いついているマダニを、無理に引っ張ると、口が残ってしまうことがあるのは知っていた。確実なのは、皮膚科を受診して取り除いてもらうことだ。しかしそのときの時刻は、午前0時。病院が開く朝9時まで、首にマダニを付けたまま過ごす気にはなれない。だからといって、生命の危険が差し迫っているわけではな
膝痛の原因の1つ「鵞足炎(がそくえん)」は、メンテナンスで治すことができる。認定スポーツ医に聞く膝痛対策2<前編> 膝痛の原因となるのは「変形性膝関節症」ばかりではない。関節以外の場所が原因で起きる「鵞足炎」というものもある。今回は膝痛を解消し予防するためのストレッチについて、メカニズムとともに紹介する。 前回までは、登山者に多いとされる変形性膝関節症の具体的な症状について、整形外科専門医の小林哲士先生にお話を伺った。 ★膝痛と上手に付き合い、対処していくために必要なこと(前編) ★「変形性膝関節症」の痛みの理由を知って、膝痛とうまく付き合う(後編) 症状が出たら、登山を続けることは困難とも思える変形性膝関節症。その一方で、変形そのものは治らないものの、3ヶ月程度経過すると痛みは治まることが多いという。そして痛みが治まったのならば、登山を行なうことは問題ないとのことだ。 筆者も以前に変形性
お気に入りのバックパックを手に入れたら、正しい使い方を覚えましょう。各部位の名称と特長も一緒に説明するので、目を通せば選ぶときの参考にもなるはず。バックパックの扱い方をマスターして、快適に登山を楽しもう! 文=吉澤英晃、写真=福田 諭 バックパックは実にさまざまなギミックを秘めています。ただし、それらを使いこなすには知識が必要です。今回は需要の高いトレッキングパックを参考に、各部位や機能に使われる専門用語を紹介しながら、使い方と特長などについて、一つずつ解説します。 目次 まずは表に見える6つの部位からチェック ①荷室(メインコンパートメント) ②雨蓋(トップリッド) ③フロントパネル ④トレッキングポールループ(アックスホルダー) ⑤⑥サイドコンプレッションストラップとサイドポケット 続いて裏側にある6つの部位をチェック! ①バックパネル(背面パネル) ②ウエストベルト(ヒップベルト)
「さぁ、沢登りを始めるぞ!」と考えても、一体どのように始めたらいいのだろうか。ガイドや講習会での第一歩が安全でオススメだが、個人が取り組む場合も含めて、沢登りへの導入を考えてみる。 まずは沢登りに必要な装備を知っておこう 沢登りは、谷や沢を水の流れに従って遡っていく登山です。登山道などが作られてはいないので、沢の中を、流れの中を、ルートを見つけて行く登山です。 ★前回記事:川から谷、谷から沢を遡行して水源を究めて山頂に立とう! 「沢登り」のススメ これから沢登りを始めよう! と思った場合、どうしても必要な装備があります。それは沢登り用のシューズ、ヘルメット、そして登攀用具です。 現在の沢登りの履物は、軽登山靴に似た渓流シューズ、またはウェットスーツと同じような素材で作った足袋に、ポリプロピレンや羊毛ウールのフェルトの底を張り付けた物を使うのが最も一般的です。沢登りといえばかつては足袋+ワラ
「何からやればいい?」「好きなデザインがない」「置き場所に困る」「めんどくさい」。いつかやらなければと思いながら、なかなか実践できない自宅の防災対策。『おしゃれ防災アイデア帖』(山と溪谷社)では、整理収納アドバイザーのMisaさんが、そんな人に向けてスッキリ暮らして無理なく続く防災アイデアを紹介。暮らし目線で考えた新しい防災アイデア満載の本書から、内容の一部を抜粋します。 普段のかばんの中にも「もしも」の備えを 外出時の持ち物はできるだけ少なく、と思っていた私ですが少し変わりました。大阪府北部地震の時に、周辺のマンションでもエレベーターが停止して数時間出られなかった人がいたり、地震発生時に電車で移動中だった夫も2時間ほど車内から出られなかったそうです。 もしそうなったら困るな〜と、持ち物が少なすぎることに対して不安を感じるようになりました。 外出先でそんな想定外のことが起こった際、自分を少
銀座 好日山荘を訪ね、バックパックに詳しい飯田真仁さん、好日山荘おとな女子登山部のるんちゃんさんに、この春、いくつかのモデルがブラッシュアップされたグレゴリーの登山用バックパックについて、どのモデルがどんな登山に向いているのか、それぞれの特徴を聞いた。 写真=水谷和政、取材=編集部、協力=サムソナイト・ジャパン、銀座 好日山荘 飯田真仁さん(左) 大手書店に勤めていたが、地元・千葉の富山に登ったのをきっかけに登山に目覚めた。山好きが高じて10年前に好日山荘に入社。新潟勤務のときには飯豊山に、銀座店勤務の現在は奥多摩や谷川岳の山に登ることが多いという。槍穂高縦走や雲ノ平へのテント泊山行で、バルトロの前身モデルを使用した。次に狙っているのは残雪期の平ヶ岳だという。 好日山荘おとな女子登山部 るんちゃんさん(右) 観光で出かけた秋の中央アルプス・千畳敷で山に目覚め、登山開始からわずか1年で北アル
雪山登山の必需品! ブラックダイヤモンドから新登場のチェーンアイゼンを、雪の八ヶ岳でフィールドテスト! チェーンスパイクは冬の登山道で使う人が急増している人気アイテム。クライミングギアなどで有名な「ブラックダイヤモンド(BlackDiamond)」も、昨年の秋、満を持して新商品を3型リリースした。装着しやすく歩きやすいと評判だが、新作チェーンスパイクの使い心地はいかに。 今回は12月下旬の八ヶ岳で、山岳ガイドの経験を持ち、現在はブラックダイヤモンドの輸入販売を行うロストアローの社員として活躍する保科雅則さんに話を伺った。実体験とともにリアルな使い心地をレポートする。 ウェビングループで簡単に装着! 適度な爪の長さで歩きやすい ―― 今日は実際に商品を試しながら話を聞かせていただきます。最初に、チェーンスパイクの基本的な特長から教えてください。 チェーンスパイクは、鎖に繋がれた爪によって、雪
登山をしていると、多くの人が「膝痛」を経験しているはずだ。この痛みの原因と対処法には、さまざまな方法が提示されているが、医学的な見地からは、どんな対策が有効なのだろうか。整形外科専門医の柴田俊一先生に、膝痛の原因と対策を聞いてみた。 登山者を悩ます膝痛――、筆者の場合 登山者を悩ます体のトラブルで、一番多いのは膝の痛みだろう。歩いている途中、特に下りで膝が痛み、苦しい思いをした経験を持つ人は少なくないはずだ。 筆者も長年、膝痛には悩まされてきた。これまでで最もひどかったのは、2009年の春から夏にかけてだ。その年の4月に登山ガイドとして独立したばかりであり、なぜこのタイミングで痛くなるのかと、当時は非常に悩んだ。今になって思い返すと、この頃は、登山の回数が一気に増えたのが膝に良くなかったようだ。 登山ガイドになる前までは、登山は週末だけのサラリーマン。それがガイドになったとたんに、今まで以
1989年10月初旬、北アルプス・立山連峰。10人のパーティが強まる吹雪の中で次々に身動きが取れなくなってしまった。まだ10月初旬だというのに、なぜ大量遭難を起こすような吹雪となったのか? 気象庁のJRA-55(気象庁55年長期再解析データ)を使って、当時の様子を確認する。 ヤマケイオンライン読者の皆様、山岳防災気象予報士の大矢です。9月に入ると山では麓よりも早く秋へと移り始め、時として冬山の様相を見せ始めます。9月の積雪は北海道の山ではごく普通にありますし、北アルプスでも珍しいことではありません。この時期は春山と同様に麓と山との天候のギャップが大きいため、麓の天気によって判断してしまうことによる遭難事故が多くなる時期でもあります。 今回は、2009年7月のトムラウシ遭難事故と同様の大量遭難事故であり、中高年登山のあり方と低体温症の恐ろしさについて世の中に警鐘を鳴らした1989年の立山中高
登・下山中に、足がズルズルとスリップしてしまう原因の1つは、斜めに加重がかかってしまうこと。「フラット歩行」を身に付けて、足裏全体で斜面に加重し、安定して疲れにくい歩き方を習得しよう! こんにちは、登山ガイドの野中です。前回は股関節が動くと重心移動がスムーズになり、疲れにくくなることを解説しました。今回は、股関節と合わせて、足首関節も連動させながら「フラット歩行」を行うことで、より安定した歩行が実現出来ることを解説していきます。 ★前回コラム:大きな段差が楽になる! 股関節を使った重心移動のポイント 「ベタ足歩行」という言葉は聞いたことがありませんか? 私自身もどこで教わったか記憶が定かではありませんが、靴底全体で着地することを教わりました。まずは靴底全体で接地することで、靴底の摩擦力が最大限に発揮され滑りにくくなる効果があります。踵部分だけ、爪先部分だけで接地をしているのではスリップしや
日本山岳史上最大の謎といわれる剱岳初登頂。誰がどのルートで登ったのかを探検家の高橋大輔さんが、さまざまな角度から解き明かして、気づいたこととは? 文=編集部 写真=高橋大輔 初登頂は平安時代!? 剱岳初登頂のミステリーに挑む 険しさゆえに明治時代に入っても人跡未踏といわれた剱岳。その初登頂は明治40年7月の日本陸軍陸地測量部の柴崎芳太郎たちであるはずであった。しかし、山頂には平安時代のものと思われる錫杖頭と鉄剣が残っていたのだ――。これは小説や映画の「剱岳 点の記」にある有名なエピソードだ。 では、登山道もなく、装備も貧弱であろう1000年以上も前に一体誰が、どのルートから登頂したのだろうか。このミステリーを解明しようとしているのが探検家の高橋大輔さんだ。 平安期は、仏教徒により日本各地の山が開山されていた時代であり、「錫杖頭」という宗教儀礼に使うものが残されていたことから、高橋さんは剱岳
山岳四団体(公益社団法人 日本山岳・スポーツクライミング協会、日本勤労者山岳連盟、公益社団法人 日本山岳会、公益社団法人 日本山岳ガイド協会)では、2020年5月25日付で、政府の緊急事態宣言全面解除を受けて、自粛解除後の山岳スポーツ再開にむけての基本的なガイドライン(指針)を発表した。 発表内容は下記の通り。全面解除を受けても新型コロナウイルス感染の危機は常に存在するとし、予想される第二次感染症拡大防止のために、ガイドライン遵守の協力を呼びかけている。 また、より詳細なガイドラインについては自治体、所属の山岳団体、山岳会等の指針を参考にとのこと。 令和2年5月25日 「自粛」要請解除後の登山・スポーツクライミング活動ガイドライン 感染させない、感染しないために 近距離100km圏内程度でできるだけ都道府県を跨がない日帰り登山から始めましょう。 体調不良(平熱を超える発熱、悪寒、倦怠感、息
登山中の身体のトラブルで、最も多いものの1つが「膝痛」。この原因は膝そのものにあるわけではなく、筋肉疲労に原因があるケースが多い。そのメカニズムを知れば、歩き方でも改善できることがわかってくる。 登山者の多くが悩む膝のトラブル、以前の記事では「膝を捻じる動き」について解説しましたが、今回は、登山者であれば誰でも起こりえる「大腿四頭筋の筋肉疲労」が原因となる膝痛について解説していきます。 ★膝関節を捻じって歩いていませんか? 歩行癖を直して膝痛対策 関節の中が痛むのか、外が痛むのか? 膝痛にも色々なタイプがありますが、膝関節の痛みの中で関節内部にトラブルがある場合は全体の2割ほどだといわれています。関節内部に異常がある場合は、日常生活で膝を動かす場合にも影響があるはずなので、登り始めるとすぐに痛みが出る可能性が高いでしょう。この場合、専門医に相談して治療する必要があります。 その反対に全体の
なぜ、いま「登山を自粛」なのか。その先の出口はどこにあるのか――。医師2名を含む、山を生業にする関係者8名の声 新型コロナウイルス感染拡大によって、登山愛好者が「山に行けないゴールデンウィーク」を過ごすことになった。この「登山自粛」をどう考えるべきなのか、いつまで続くのか、について、山が好きな医師2名のほか、山を生業とする関係者8名のインターネットでの対談をライターの柏澄子さんがまとめた。 新型コロナウイルスの感染拡大によって、4月7日に7都府県に向けて出された「緊急事態宣言」は、16日には全国が対象となり、山岳4団体(*)は、20日に「コロナウイルス収束までの登山自粛」を呼びかけた。戦時中に登山がままならなかった時期はあったとしても、山岳団体が「自粛」を語ったのは、日本では初めてのこと。 はたして私たちの登山は、いつになれば、あるいは世の中がどんな状況になれば再開できるのか。一気にもとに
山岳四団体(公益社団法人 日本山岳・スポーツクライミング協会、日本勤労者山岳連盟、公益社団法人 日本山岳会、公益社団法人 日本山岳ガイド協会)では、2020年4月20日付で、新型コロナウィルスによる登山自粛に関する共同声明文を発表した。 発表内容は以下に掲載しているように、登山によって感染を広げるリスクをなくすためにも、登山自粛を呼びかけている。 令和2年4月20日 山岳スポーツ愛好者の皆様へ 新型コロナウイルス感染被害は拡大の一途をたどり、ついに緊急事態宣言対象地域が全国に拡大しました。 山小屋の従業員を感染から守り、宿泊登山者の3密による相互感染を防ぐため、多くの山小屋やスポーツクライミング施設の閉鎖が相次いでいます。 新型コロナウイルスは、潜伏期間が長い、感染しても自覚症状がでない、一度陰性になっても再度陽性反応がでる感染者が多く見られます。このような潜在的感染媒介者には若年・壮年層
登山者から高い人気を誇る日本百名山。その百名山を選んだ深田久弥氏は、苦渋の決断で百名山に選ばなかった山があるらしい。そこで、惜しくも落選となった山々を、理由と合わせて地域別に紹介しよう。 文=編集部、写真=編集部・Pixta 何故選ばれなかった? そこには様々な理由が・・・ 登山者なら誰もが知っている日本百名山。その選定者は、文筆家で登山家でもある深田久弥。自らの50年近くにわたる登山経験のなかから名山と思う百座を選んだものだ。 深田の著書「日本百名山」の巻末には百名山選定の経緯が書かれている。そこで述べていることを確認すると「百名山のうち、70座はすんなりと決まったが、残りの30座は選ばれなかった他の候補を紙一重の差だった」とのことだ。 百名山に惜しくも漏れた山について、深田は「愛する教え子を落第させる試験官の辛さに似ていた」「今後再販の機会があれば若干の差し替えをする」と述べている。
身体のバランスをとるには、「前後」のバランスのみならず、「左右」にも注意を払う必要がある。今回は「1軸歩行・2軸歩行」の違いを確認し、左右バランスの大切さについて確認する。 前回では下山時の前後方向のバランスのとり方について解説しました。この記事に少し補足すると、登山道上では不整地を長時間に渡り歩き続けることになるので、下山時に限った話ではなく、登山とは「バランス保持をし続ける運動」であると言えます。 ★前回記事:腰が引け、前屈み姿勢になる原因と対処法 バランスを保持するためには筋力を使っていますが、効率よくバランスを保持できる姿勢や体の使い方が出来ていることによって、筋力の負荷を最低限に留めることが出来ます。 また、こうしたコツを知っていることで、そもそもバランスを崩しにくくなるため、長時間安定して安全に歩き続けることが可能になります。 そして、今回解説する左右方向のバランスについても、
登山で使う身体と聞くと、脚ばかり注目されがちだが、「足」「足裏」も重要な役割を担っている。そこで今回は視点を変えて、「足底のリセット」について説明する。 登山中に、山と人の唯一の接点が「足底(足の裏)」です。足底は、体を押し上げて山に登る力を地面に伝えたり、受け取とったりする力学的な「作用・反作用の境界面」としての役割だけでなく、地面からの情報(柔らかいのか、もろいのか、滑るのか、デコボコしているのか、斜めなのかなど)を受け取る「感覚受容器」の役割も持っています。 実際の登山では素足でなく、登山靴(および靴下)を履くため、登る力や地面の情報は、登山靴が「橋渡し」することになります。この際には、グリップ力や衝撃・ブレの軽減など登山靴の機能が発揮されます。求められる機能は山によって異なるため、登山靴選びはとても重要です。 登山愛好家の中には登山靴の選び方やメンテナンスの知識を学んで、しっかり実
鈴鹿の山々をフィールドに研究を続ける「子どもヤマビル研究会」。今回の疑問は、ヒルの多い山と、少ない山の違いや、ヒルがどこからどのように運ばれてくるのか。子どもたちが観察・実験・検証を重ねていきます。(写真は「僕たちの実験場は、あの藤原岳の向こう側」と指差す研究員たち) 同じ鈴鹿の山なのに、ヒルの多い山と少ない山があるのはなぜ? 毎夏、名古屋で開催される夏山フェスタで、来場者にヤマビルの生態について話をする機会があります。 そこで、「同じ鈴鹿の山なのに、ヒルの多い山と少ない山があるのはなぜ?」という質問を受けました。わたしたちも、研究会のたびにヒルを捕りに行きますが、ヒルは、鈴鹿の山々のどこにでもいるわけではありません。 まず、大まかにみてみると、藤原岳と御在所岳では、断然、ヤマビルは藤原岳の方が多いです。その違いの一つに、山を形成している岩石が違うことが挙げられます。藤原岳は石灰岩質ですが
登山者の身体の悩みで最も多いのが膝痛。その要因の1つに「姿勢」がある。今回は、着地時の方法と上半身の姿勢に着目して、膝痛になりにくい歩き方について説明する。 前回の記事で、猫背や巻き肩などの姿勢の崩れが前屈み姿勢につながり、下りの着地時の衝撃が強くなり、膝関節への負担が大きくなることについて触れました。 ★前回記事:登山者の最大の身体トラブル「膝痛」は、大腿四頭筋の負荷軽減で改善できる! 今回は、そうした膝痛の要因となる、下山時にスピードを制御しにくい歩き方、特に着地のしかた、上半身の姿勢について解説したいと思います。 どのような着地をしていますか? 現代生活では靴を履いて歩く機会が多く、そのため靴底のクッションが利用できるため踵着地・踵重心で歩く人が多い傾向があります。 これに対して、草履や下駄で舗装路を歩くことをイメージしてみてください。靴底が薄くクッション性が低い分だけ、足裏全体で「
行動記録・感想・メモ 7合目すぎたあたりから積雪。固く締まった雪は10本爪アイゼンが具合よくかみしめるグリップ感。 爪の跡は残るが靴底の跡はまるで残らないので、振り返っても痕跡がよくわからないくらいの雪の硬さ。気持ちよく登れるが滑ったら滑落は避けられない。登りコースはそのようなところ今のところなかったが、下りは危険なところがあった。画像に映っている足跡は前日のものと思われる。この日このコースを登ったのは私だけのようだった。 前日の寝不足がたたり8合目あたりから高度障害に苦戦する。頭痛はないがめまいと眠気でペースが激減した。登り始めはGOODコンディションだと思っていたが・・・・ 結局、八号半で13時半を過ぎてしまい、頂上まで登って下山すると完全に日が暮れる時間計算。危険な積雪部分は明るいうちに通過できても、6合から5合目までには台風の影響で登山道が土石で埋まっていたり、崩落寸前の個所もあっ
トレッキングポールを使う登山者は多いと思う。バランス保持はもちろん、脚への負担を減らすためにも有効なポールの使い方をご存じだろうか。今回は正しい姿勢で歩くための、下山中のトレッキングポールの使い方を解説する。 「登りよりは下りが苦手」という声をよく耳にしますが、「苦手」と一口に言っても人それぞれです。例えば、膝が痛くなる人、下山で踏ん張りが利かなくなる人、転びやすい人、怖くて急斜面が苦手な人、足運びが慎重になって歩行ペースが遅くなる人など、「苦手」にも色々なものが存在します。 表面的には苦手な部分が違っていても、下山ではスピードの制御がしにくいので、足の負担が強まり、滑ったり転びやすくなったりすることが共通の背景となっています。 そんな状況に対応するために、最も効果があり、また多く使用されている登山装備がトレッキングポール(ストック)です。 トレッキングポール(以下、ポール)は、私が登山を
2017年(平成29年)10月から「山梨県登山の安全の確保に関する条例」が施行。 2019年(令和元年)から、富士山、八ヶ岳、南アルプスの一部の山域で 登山計画書の提出が「義務化」されます。 3つのエリアの冬の登山者に対し、計画書の提出が「義務化」されることについて、山梨県観光部 観光資源課の増子剛史さんにお話を伺いました。 2017年(平成29年)に「山梨県登山の安全の確保に関する条例」が制定・公布されました。 これは、県としては、登山者に安全に登山ができる環境づくりと登山者に安全登山を啓発する責務を負い、登山者の方々には、自らの責務として、登山は危険を伴う活動であることを認識し、十分な準備と適切な計画のうえで登山をするよう心がけてもらう、ということを目的としています。 今回、冬の期間の3つの山域で、登山計画書の提出を「義務化」するのも、この目的のためです。冬山は、夏山よりさらにリスクが
コースガイド 山の斜面を染めるツツジを見に行こう! 強く・長く・大きく・美しく咲く花―― 2024.04.29
はじめまして。三重県の鈴鹿山脈の麓で、「子どもヤマビル研究会」という団体のコーディネーターをしている樋口大良です。 「子どもヤマビル研究会」は、自然や生き物が大好きな小中学生数名が集まって、子どもたちが主体となってヤマビルの生態を研究している団体で、毎週研究会を開いています。指導者はいなくて、全員が対等の研究者として活動しています。 今回、「ヤマケイオンライン」のコラムコーナーをお借りして、これまでヤマビルについて研究してきた成果を発表させていただきます。 登山者にとっては、苦手、嫌い、気持ち悪い、という「ヤマビル」ですが、生態を知ることで、苦手意識が少しでも減れば、いざという時にも、冷静に対処できるのではないかと思います。 「ヒルは木から落ちてくる」というウワサの真相を探る 「ヤマビルは木から落ちてこない」。この研究成果を発表したのは、2018年2月に行われた、「三重生物研究発表会」でし
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『山と自然がわかる、探せる、行きたくなる! 登山情報サイト ヤマケイオンライン Y...』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く