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Suguru Torii 鳥居俊先生 早稲田大学スポーツ科学学術院教授(スポーツ医学、発育発達学) 日本スポーツ協会公認スポーツドクター、日本陸上競技連盟医事委員会副委員長 自身もランナーとして月間300㎞程度走る。 ランナーに発生する膝の痛みの中で、内側に発生する痛みの原因として多い。 症状の概要 はじめに 鵞足炎はランニングによる膝障害の代表です。膝の後内側には内側ハムストリングス(半膜様筋と半腱様筋)と内転筋(薄筋)の腱が集まって、脛骨に付着します。膝の曲げ伸ばしの時に、これらの腱は大腿骨の内顆や脛骨内顆とこすれ、また腱同士の間でもこすれ合いがおこります。このようなこすれ合いが強くおこり、多い回数繰り返されることで、腱の周囲を包む腱鞘や複数の腱の間の滑走を助ける滑液包に炎症が生じて、腫れや痛みを感じる状態が鵞足炎です。 症状 膝の内側、やや後ろ気味の痛み、突っ張り、腫れが主症状です。
疾患の概要 腰痛とは腰部の痛みの総称です。スポーツ全般において最も頻度が高い傷害で、いくつかのタイプがあります。筋・筋膜性腰痛症は、スポーツ活動等によって起こる腰の筋膜や筋肉の損傷による腰痛の一種です。 原因・発症のメカニズム 背骨を構成している骨(脊椎)のうち、腰椎は5個の骨の積み重ねで成り立っています。この骨と骨との間には、椎間板という柔らかいクッション代わりの組織があり、骨同士の衝撃を和らげています。また、腹筋(腹直筋、内外腹斜筋、腹横筋)と背筋(脊柱起立筋、広背筋、大腰筋)などが、背骨をとり囲むようにして支えています。 スポーツ中の無理な体勢(屈伸、回旋、衝撃)によって背筋に過剰な負担がかかる場合に発症すると言われてます。急性の筋膜や筋肉損傷はいわゆる肉ばなれです。腰椎捻挫(靱帯や関節包の損傷も含む)もほぼ同じ意味合いです。症状は腰椎に沿って発生する腰痛や圧痛、運動時痛です。慢性の
Mitsutoshi Hayashi 林 光俊先生 医学博士、日本リハビリテーション医学会専門医、日本整形外科学会専門医、日本リウマチ学会専門医、JOC強化スタッフ、日本体育協会公認スポーツドクター 夏バテのシーズンですが、一口に夏バテ(暑気当たり)といっても熱中症、脱水、体力消耗、貧血、食欲不振、日焼け(火傷)など、さまざまな原因が挙げられます。なかでもこの時期、特に気をつけたいのがスポーツ貧血です。 スポーツ貧血とはスポーツが原因で起こる貧血であり、比較的ハードなスポーツを継続する選手に起こりやすい傾向があります。汗(夏は特に多くなる)、尿(血尿が出るまで練習しろと叫ばれていた時代があった)、便(陸上長距離選手特有のタール便)に排泄〈はいせつ〉されるヘモグロビン鉄の消失による鉄欠乏、マラソン・バレーボール・バスケットボールのように足底へ繰り返し衝撃がかかるスポーツや、剣道のように身体に
疾患の概要 スポーツ選手にとって足関節は重要で、かつ繊細な動きを求められる関節の1つです。足関節捻挫(靱帯損傷)はスポーツによる急性外傷としては最も頻度が高く、かつ重症度の高い障害ですが、軽視され慢性化する場合が多いので注意を要します。 原因・発症のメカニズム 解剖 足関節は脛骨、腓骨、距骨の3つの骨より成り立ち、外側(腓骨側)は前距腓靱帯、後距腓靱帯、踵腓靱帯で囲まれています(図1)。内側(脛骨側)は三角靱帯という強い靱帯で守られています。 図1 足関節外側の靭帯 受傷原因 足関節は外反より内反方向に可動性が高い関節です。滑ったり、足の上に乗ったりすると、急激な内反が矯正され外側にある前距腓靭帯などが伸びたり断裂します。多くが外側の靭帯が損傷する内反捻挫です。 バレーボールやバスケットボール競技で特に多く発生します。ジャンプの着地時に人の足の上に乗り、足関節の内反が強制されて起こる場合が
Mitsutoshi Hayashi 林 光俊先生 医学博士、日本リハビリテーション医学会専門医、日本整形外科学会専門医、日本リウマチ学会専門医、JOC強化スタッフ、日本体育協会公認スポーツドクター 疾患の概要 ジャンパー膝とは名前が示すごとく、バレーボールやバスケットボールなどでジャンプや着地動作を頻繁に行ったり、サッカーのキック動作やダッシュなどの走る動作を繰り返したりするスポーツに多くみられる、オーバーユースに起因する膝のスポーツ障害です。 原因・発症のメカニズム 原因 大腿四頭筋の柔軟性低下が要因の1つに挙げられます。特に成長期の長身選手は、骨の成長に筋肉の成長が追いつかず、結果的に筋肉が硬い状態を招いた結果、その負担が末梢の膝蓋骨周辺に蓄積するために起こる慢性障害です。 メカニズム ジャンプやダッシュなどによる膝関節の屈伸動作を頻繁に、かつ長時間にわたって行う場合、膝の伸びる仕組
Mitsutoshi Hayashi 林 光俊先生 医学博士、日本リハビリテーション医学会専門医、日本整形外科学会専門医、日本リウマチ学会専門医、JOC強化スタッフ、日本体育協会公認スポーツドクター 疾患の概要 テニス肘はスポーツなどで手首を使った時に発生する肘痛で、別名、上腕骨外(内)上顆炎といい、肘における前腕伸筋(屈筋)腱付着部の炎症(いわゆる腱鞘炎と同じ)です。テニス(ラケットスポーツ)で最も発生率が高く、それ以外ではゴルフ、バドミントン、剣道、卓球などでよくみられます。スポーツ競技者だけでなく、配管工、コック、大工などの手首を使う職業や、重いものを持つ職種に発生します。 原因・発症メカニズム テニスによる原因は、ラケットでのボールインパクト時の衝撃が手首に伝わり、そのストレスが肘の筋腱付着部にまで及ぶためです。上級者よりも、ラケットのスイートスポットに球が当たりにくい初・中級者の
股関節周辺 Hip joint 股関節は、人体で最長の骨である大腿骨と骨盤にある寛骨から構成される部分で、人体の中でもっとも大きな関節です。高い自由度を持つ球状関節ですが、関節を形成する筋が非常に多く、いくつかの筋の部分同士が連動して働きます。 骨盤は上体の軸となり、股関節が下腿との接合部になります。 股関節は、体を支えつつ、立つ、歩く、ジャンプ、ける、またぐ等、さまざまな動きを支える大きな可動域をもつ関節ですが、その分遠心力や重力の影響を大きく受けてしまいます。 Anatomy of Hip joint - 股関節周辺の機能と解剖
疾患の概要 はじめに 半月板は膝内部の内側(内側半月板:写真1)と外側(外側半月板)に1枚ずつあります。大腿骨と脛骨からなる関節面に介在して膝の動きをスムーズにしたり、膝関節の動き(屈曲・伸展、内旋・外旋)に際して膝関節を安定させたりするとともに、ジャンプなどの衝撃を分散させるクッション的な役割(衝撃吸収)を果たしています。この半月板が、スポーツ活動などによって膝をひねったときにストレスでこすれて損傷(断裂)することがあります。半月板を損傷すると膝関節の疼痛や運動制限が発生します。 症例の詳細 好発種目 バスケットボール、バレーボール、体操、サッカー、テニス、野球、スキーなどのスポーツで発生頻度が高いものです。 受傷原因 膝をひねるようなあらゆる場面で起こりますが、ほとんどはスポーツ活動中に発生しています。ジャンプ着地などに際して膝関節が屈曲しつつ回旋(ひねり)が加わると、水平方向のストレ
Mitsutoshi Hayashi 林 光俊先生 医学博士、日本リハビリテーション医学会専門医、日本整形外科学会専門医、日本リウマチ学会専門医、JOC強化スタッフ、日本体育協会公認スポーツドクター はじめに 脳震盪とは、頭部に外力が加わった結果生じる、一過性の意識障害、記憶障害をいいます(意識障害は必ずしも意識消失とはならず、意識の変調もある)。この障害は可逆的(元に戻る)なものであって、脳の器質的な損傷(脳自体の損傷)は原則として伴いません。以下に、日本ラグビーフットボール協会の安全対策マニュアルに示されている脳震盪の定義を示しました。 「グラウンド上で明らかに頭部打撲が認められ、受傷時に応答(意識の状態)、あるいは身体活動に何らかの異常が認められたものは、すべて競技規則にいう脳震盪に該当する」 症状 意識があっても頭痛、めまい、耳鳴り、吐き気、目のかすみが見られます。さらに症状が強く
Mitsutoshi Hayashi 林 光俊先生 医学博士、日本リハビリテーション医学会専門医、日本整形外科学会専門医、日本リウマチ学会専門医、JOC強化スタッフ、日本体育協会公認スポーツドクター 疾患の概要 サッカーなどのスポーツを中心に、鼠径部周辺には多様な原因で発生する各種の痛みがあり、本当の原因を特定しにくいため鼠径部痛症候群(Groin pain syndrome、図)と述べています。 鑑別障害に恥骨結合炎、大腿内転筋付着部炎、大腿直筋炎、腹直筋付着部炎、腸腰筋炎、鼠径ヘルニア(スポーツヘルニア)などが挙げられます。 原因・発症のメカニズム 受傷原因 下肢の外傷後や体幹から股関節にかけてスポーツによる使い過ぎなどによって筋力低下や柔軟性低下、拘縮が起こり、それが鼠径部周辺の痛みとなると思われる。 キック動作やランニングやなどの繰り返しの運動によって、鼠径部、股関節周辺、骨盤にメ
疾患の概要 ランニングなどのトレーニング中、坐骨神経痛が出現し、特に股関節を内旋すると臀部が痛むという選手への対処をときどき質問されます。 股関節の動きのなかで特に複雑で、かつ微力なものに回旋(内外旋)運動があります。股関節を内旋すると痛む場合は外旋筋群が硬くなっており、その下にある坐骨神経が圧迫されている可能性があります。 このような疾患を梨状筋症候群 (Piriformis syndrome)といいます。 原因・発症のメカニズム 股関節の動きのなかで特に複雑で、かつ微力なものに回旋(内外旋)運動があります。股関節を内旋すると臀部が痛む場合は股関節の外旋筋群が硬くなっており、その下にある坐骨神経が圧迫されている可能性があります。 臀部坐骨神経周辺の解剖は複雑ですが、解剖図を参考にしてください(図1)。原因は正常と違い梨状筋の走行異常に起因している場合が多いようです。 診断 症状 主にスポ
疾患の概要 Shin(シン)=脛、すね、「弁慶の泣きどころ」ともいいます。シンスプリントは古典的な病名であり、幅広い解釈があって内容が一定でありません。過労性(脛骨)骨膜炎、過労性脛部痛、脛骨内側症候群などとも呼ばれています。そのため本編では、疲労骨折やコンパートメント症候群を除く、骨膜あるいは筋腱の炎症に起因する障害に限定して述べます。 原因・発症のメカニズム 原因 オーバーユース症の1つであり、繰り返しのランニングやジャンプを過度に行った場合に発症しやすい障害です。過度の運動量、運動時間、運動内容、日数またはフォームの変更、硬い路面、薄く硬いシューズ(踵の摩耗)、下肢の形態異常(O脚、回内足、扁平足など)、下腿三頭筋の柔軟性低下、股・膝・足関節の柔軟性低下、足関節可動制限などが発生の誘因となります。このうち、新入部員などにみられる急激な運動量増加が一番悪い影響を及ぼします。思い当たる点
疾患の概要 走れば走るほど、足の裏が痛くなるスポーツ障害をご存知でしょうか? 足底筋(腱)膜炎は、マラソンなどの競技者に多く見られる、ランニング動作の繰り返しによる障害で、足底部のオーバーユースを原因として発症しやすいものです。 原因・発症のメカニズム 原因 足底腱膜は足部のアーチを保持しています。スプリングのように荷重時にショックを吸収する役目がありますが、そのためランニングやジャンプ動作などで体重刺激が足部にかかる場合、足底腱膜は繰り返しの牽引刺激によって腱が変性、微小断裂や炎症が発生しやすくなります。 路面接地時には足底腱膜の遠位(端っこ)にある足趾〈そくし〉は伸展して、近位にある踵骨〈しょうこつ〉も下腿三頭筋―アキレス腱によって牽引され伸張されます。また足部のアライメントも重要で、扁平足の競技者は回内足を合併しやすく、中央部の土踏まずに疼痛〈とうつう〉が存在しやすいのです。反対に、
疾患の概要 はじめに ランナー膝はランニングによる膝関節周辺のスポーツ障害の総称で、さまざまな病態が含まれます。今回は、狭義のランナー膝として腸脛靱帯が膝部外側で摩擦し、疼痛〈とうつう〉が発生する腸脛靱帯炎を主として述べていきましょう。 原因・発症のメカニズム 腸脛靱帯炎はランニングによる膝障害の代表です。原因は膝の屈伸運動を繰り返すことによって腸脛靱帯が大腿骨外顆〈がいか〉と接触(こすれる)して炎症(滑膜炎)を起こし、疼痛が発生します。特にマラソンなどの長距離ランナーに好発します(ほかにバスケットボール、水泳、自転車、エアロビクス、バレエ等)。 発生の要因はオーバーユースです。過剰なランニング時間と距離、柔軟性不足(ウォームアップ不足)、休養不足、硬い路面や下り坂、硬いシューズ、下肢アライメント(内反膝)など、さまざまな要因が加味されています。
スポーツ活動時には汗が出ますが、その汗は体表から蒸発するときに熱を奪い、体温を調節しています(熱放散)。この性質を利用し、熱放散と水分補給を効率よく行い、熱中症を予防します。以下に、スポーツの現場における熱中症の予防対策と応急処置について説明します。 人間の身体は夏季は暑さに慣れ、冬季は寒さに慣れていきます。このように、自然の環境(気候)に身体機能を適応させることを順化〈じゅんか〉といい、特に、暑さへの順化を暑熱順化(以下順化)といいます。順化による身体機能の変化を表1に示します。順化すると血流量や汗の量が増加したり、体温の上昇をコントロールしやすくなったりします。 順化するためには、同じ環境で7日程度活動することが必要です。よって、オフシーズン明けの練習が夏季から開始される競技や、休日や夏休みに練習時間が確保できる学校のクラブ活動では、順化できていない状態での練習強度の増加は危険です。
ケガの予防法などを、部位別にまとめた大人気シリーズ、「かなり役立つシリーズ」が PDFファイルをダウンロードしてご覧いただけます。ザムスト取り扱い店舗でも配布しています。
スポーツによって負傷したプレーヤーたちを救うために、 日夜スタンバイしているスポーツ医療チームSMOP。 彼らの活動を通して、さまざまケガや障害の原因、治療法を紹介していく。 「スポーツER」は、ベースボールマガジン社発行の「月刊コーチングクリニック」にて、 2003年3月~2007年4月の間、計50回に渡り連載されていた漫画です。 まんが家 石川正順氏、監修:林光俊(杏林大学 医学部 整形外科)
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走れば走るほど、足の裏が痛くなるスポーツ障害を知っていますか? 足底筋(腱)膜炎は、マラソンなどの競技者に多く見られる、ランニング動作の繰り返しによる障害で、足底部のオーバーユースを原因として発症しやすいものです。 足底筋膜は足部のアーチを保持しています。スプリングのように荷重時にショックを吸収する役目がありますが、そのためランニングやジャンプ動作などで体重刺激が足部にかかる場合、足底筋膜は繰り返しの牽引刺激によって微小断裂や炎症が発生しやすくなります。 路面接地時には足底筋膜の遠位にある足趾〈そくし〉は伸展して、近位にある踵骨〈しょうこつ〉も下腿三頭筋―アキレス腱によって牽引され伸張されます。また足部のアライメントも重要で、扁平足の競技者は回内足を合併しやすく、中央部の土踏まずに疼痛〈とうつう〉が存在しやすいのです。反対に、ハイアーチ(甲高)では柔軟性が乏しく、筋膜を損傷しやすい傾向が
半月板は膝内部の内側(内側半月板:写真1)と外側(外側半月板)に1枚ずつあります。大腿骨と脛骨からなる関節面に介在して膝の動きをスムーズにしたり、膝関節の動き(屈曲・伸展、内旋・外旋)に際して膝関節を安定させたりするとともに、ジャンプなどの衝撃を分散させるクッション的な役割(衝撃吸収)を果たしています。この半月板が、スポーツ活動などによって膝をひねったときにストレスでこすれて損傷(断裂)することがあります。半月板を損傷すると膝関節の疼痛や運動制限が発生します。 膝をひねるようなあらゆる場面で起こりますが、ほとんどはスポーツ活動中に発生しています。ジャンプ着地などに際して膝関節が屈曲しつつ回旋(ひねり)が加わると、水平方向のストレスが加わります。そのストレスによって半月板を部分的もしくは全体的に損傷(断裂)します。例えば、片足で床を滑ったとき、横から膝にタックルされたとき、ジャンプ着地時に
月刊コーチングクリニック誌「スポーツの鉄人に聞け!」に掲載されたQ&A集、 および当ホームページに寄せられたご質問とご回答をご紹介します。 肩がときどき外れる選手がいるので、3月号の肩の反復性脱臼の内容を参考にして、肩関節の安定性を改善する筋力トレーニングを行わせたいのですが、ローテーターカフ・エクササイズのやり方がよくわかりません。詳しく教えてください。 ローテーターカフは、肩関節の奥にある小さな筋肉の集まり(棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋)を総称したものです。肩関節は不安定な構造をしていますが、これをローテーターカフが支えているのです(前号参照)。日ごろから肩関節に不安定感があり、ときどき肩を脱臼しているような人は、ローテーターカフを鍛える必要があります。 エクササイズには、軽い負荷のチューブ(市販の“セラバンド”では黄色のチューブ)を用います。回数は20〜30回を3〜4セット、
ランナー膝はランニングによる膝関節周辺のスポーツ障害の総称で、さまざまな病態が含まれます。今回は、狭義のランナー膝として腸脛靱帯が膝部外側で摩擦し、疼痛〈とうつう〉が発生する腸脛靱帯炎を主として述べていきましょう。 腸脛靱帯炎はランニングによる膝障害の代表です。膝の屈伸運動を繰り返すことによって腸脛靱帯が大腿骨外顆〈がいか〉と接触(こすれる)して炎症(滑膜炎)を起こし、疼痛が発生します。特にマラソンなどの長距離ランナーに好発します(ほかにバスケットボール、水泳、自転車、エアロビクス、バレエ等)。 主因はオーバーユースです。過剰なランニング時間と距離、柔軟性不足(ウォームアップ不足)、休養不足、硬い路面や下り坂、硬いシューズ、下肢アライメント(内反膝)など、さまざまな要因が加味されています。 大腿骨外顆周辺に限って圧痛が存在します(図)。腸脛靱帯は明らかに緊張が増し、時に靱帯の走行に沿って
腸脛靱帯炎はオーバーユース症候群であり、「使いすぎ」が原因です。1回に走る時間や1週間に走る時間、あるいはスピードが速くなった場合や下肢への負担が増えた場合、さらに疲労の蓄積など、体力的なものが原因となります。また、O脚やランニングフォームによるアライメント、技術的な原因や、路面やシューズの問題といった環境的な原因もあります。これらは1つの原因だけで起こるわけではありません。したがって、総合的に考慮したトレーニング、競技復帰に向けたトレーニングプログラムを考える必要があります。 ランニングの量、強度の急激な変化が最も簡単にコントロールできることだと思います。そこで、目標とする大会に対してのトレーニング計画の見直しや、目標そのものを変更することが必要かもしれません。ストレッチングが行われていないとか、栄養補給がされていないなどという場合にも、筋の疲労が原因によるオーバーユースの可能性が高くな
これを読めばスポーツ傷害の全てが分かる! さまざまな症例及びケアの方法についての解説書です。
足底筋膜炎の原因は、トレーニング量の増加や体重の増加による足底筋膜への負担の増加(オーバーユース)が主なものですが、扁平足やハイアーチ、回内足、足底の筋力や柔軟性の低下などもその原因となります。 症状が悪化すると手術が必要となる場合もありますので、適切な対応が必要です。マラソンの有森裕子選手が、足底筋膜炎により両足を手術したというのは有名な話です。 足底筋膜炎の対処方法として、足底に負担のかかるトレーニングを一時中断しなければならない場合があります。ドクターに診断してもらってトレーニングの中止か軽減か、そして復帰の時期などを相談していただきたいと思います。炎症や痛みがある間はアイシングを十分に行いましょう。 ランニングを一時中断する必要がある場合は、プールでのトレーニングや自転車など足底に負担がかからないもので心肺持久力の低下を防ぎます。泳ぐことができない選手には、浮き具を利用した水
SPORTS MEDICINE LIBRARY 自分のカラダのこと、スポーツのケガについてもっと良く知りましょう。「ケガをしない」ことも良い選手、プレイヤーの大切な条件です。 ※「SPORTS MEDICINE LIBRARY」は2001年から雑誌「コーチングクリニック」に連載され、その後ザムストブランドサイトに掲載し、多くの読者を集めたコンテンツ「スポーツの鉄人に聞け」を最新の情報に刷新・改訂したものです。 カラダのつくりとケガ 自分のカラダで、痛みがある部位、気になる部位を写真から選んでください。
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